山梨百名山(やまなしひゃくめいざん)は、一般公募と市町村推薦で候補にあがった山梨県内の山の中から「県民に親しまれている」「全国的な知名度がある」「歴史や民俗との関わりがある」などの基準にもとづき、山梨県が設けた選考委員会によって選定された山々です。1997年(平成9年)に制定されました。
主に首都圏近郊の山で登山を楽しんでいる人ならば、この山梨百名山の標柱を自然と目にする機会は多いのではないでしょうか。
公共交通機関でもアクセスがしやすい中央本線沿線にある山の中からも複数の山が選ばれており、私自身も意識するようになる以前から、すでに結構な数の山梨百名山に登っていました。
山梨百名山は、山梨県内にある全ての市区町村から最低でも1座は必ず選ぶと言う取り決めで選定されています。そのため、奥秩父や南アルプスなどの特定の山域に偏ることもなく、県内のほぼ全域に点在しています。
平成の大合併を経た現在では若干の偏りが生じてはいますが、いずれにせよ完登するためには山梨県内をほぼ隅々まで巡って回る必要があります。
山梨県に何か地縁がある訳でもない私が、山梨百名山の完登を目標とするようになったは、ほんの些細な切っ掛けからでした。
結構な数の山梨百名山標柱を見ている気がするけれど、何座登ったことがあるのだろうか。ある時ふと気になって数えてみたら、その時点で既に半分の50座に登っていました。
既に半分登っているのなら、せっかくだから全部に登ってみよう。と、深い考えも無しに始めた事でした。それがよもや、そもそもどこから登ってよいのかもわからないような僻地の山が大量に待ち受けていようとはつゆ知らずに。
もはや足掛け何年かかったのかも定かではありませんが、令和5年10月の笊ヶ岳登頂をもって山梨百名山の完登がなりました。今回はその総集編です。
私が登った山梨百名山のすべての記録がここにまとまっています。山梨百名山を愛する全ての人の、完登を目指すための一助となれば幸甚です。
なお、私は主に公共交通機関を使用して山登りをしています。そのため、この記事に書かれている交通アクセスに関する情報は基本的に、公共交通機関の利用を前提として書かれてれています。あらかじめご承知おきください。
山梨百名山の一覧
山梨百名山に選ばれている山は以下の通りです。全国的な知名度のある名峰が数多く含まれている一方で、殆ど存在自体を知られておらず、登ってみても正直微妙な山も多くあります。
1.大菩薩嶺 (だいぼさつれい)(2,057m)
2.源次郎岳 (げんじろうだけ)(1,477m)
3.棚横手山 (たなよこてやま)(1,306m)
4.小金沢山 (こがねざわやま)(2,014m)
5.大蔵高丸 (おおくらたかまる)(1,781m)
6.雁ヶ腹摺山 (がんがはらすりやま)(1,874m)
7.滝子山 (たきごやま)(1,590m)
8.笹子雁ヶ腹摺山 (ささごがんがはらすりやま)(1,358m)
9.本社ヶ丸 (ほんじゃがまる)(1,631m)
10.扇山 (おうぎやま)(1,136m)
11.百蔵山 (ももくらやま)(1,003m)
12.岩殿山 (いわどのさん)(634m)
13.権現山 (ごんげんやま)(1,312m)
14.三頭山 (みとうさん)(1,531m)
15.高柄山 (たかつかやま)(733m)
16.倉岳山 (くらたけやま)(990m)
17.二十六夜山 (にじゅうろくやさん)(972m)
18.九鬼山 (くきやま)(970m)
19.高川山 (たかがわやま)(976m)
20.御正体山 (みしょうたいやま)(1,682m)
21.杓子山 (しゃくしやま)(1,598m)
22.石割山 (いしわりやま)(1,413m)
23.今倉山 (いまくらやま)(1,470m)
24.菜畑山 (なばたけうら)(1,283m)
25.鳥ノ胸山 (とんのむねやま)(1,208m)
26.大室山 (おおむろやま)(1,588m)
27.赤岳 (あかだけ)(2,899m)
28.権現岳 (ごんげんだけ)(2,715m)
29.編笠山 (あみがさやま)(2,524m)
30.瑞牆山 (みずがきやま)(2,230m)
31.横尾山 (よこおやま)(1,818m)
32.小川山 (おがわやま)(2,418m)
33.金峰山 (きんぷさん)(2,599m)
34.国師ヶ岳 (こくしがたけ)(2,592m)
35.甲武信ヶ岳 (こぶしがたけ)(2,475m)
36.破風山 (はふさん)(2,318m)
37.雁坂嶺 (かりさかれい)(2,289m)
38.笠取山 (かさとりやま)(1,953m)
39.飛竜山 (ひりゅうさん)(2,077m)
40.雲取山 (くもとりやま)(2,017m)
41.鶏冠山 (とさかやま)(2,115m)
42.黒金山 (くろがねやま)(2,232m)
43.乾徳山 (けんとくさん)(2,031m)
44.黒川鶏冠山 (くろかわけいかんざん)(1,716m)
45.茅ヶ岳 (かやがたけ)(1,704m)
46.曲岳 (まがりだけ)(1,642m)
47.黒富士 (くろふじ)(1,635m)
48.太刀岡山 (たちおかやま)(1,295m)
49.羅漢寺山 (らかんじやま)(1,058m)
50.要害山 (ようがいざん)(780m)
51.帯那山 (おびなやま)(1,422m)
52.小楢山 (こならやま)(1,713m)
53.兜山 (かぶとやま)(913m)
54.大蔵経寺山 (だいぞうきょうじやま)(716m)
55.甲斐駒ヶ岳 (かいこまがたけ)(2,967m)
56.鋸岳 (のこぎりだけ)(2,685m)
57.日向山 (ひなたやま)(1,660m)
58.雨乞岳 (あまごいだけ)(2,037m)
59.アサヨ峰 (あさよみね)(2,799m)
60.鳳凰山(ほうおうざん)(2,840m)
61.甘利山 (あまりやま)(1,731m)
62.千頭星山 (せんとうぼしやま)(2,139m)
63.櫛形山 (くしがたやま)(2,052m)
64.小太郎山 (こたろうやま)(2,725m)
65.仙丈ヶ岳 (せんじょうがたけ)(3,033m)
66.北岳 (きただけ)(3,193m)
67.間ノ岳 (あいのだけ)(3,190m)
68.農鳥岳 (のうとりだけ)(3,026m)
69.笹山 (ささやま)(2,733m)
70.笊ヶ岳 (ざるがたけ)(2,629m)
71.山伏 (やんぶし)(2,014m)
72.八紘嶺 (はっこうれい)(1,918m)
73.七面山 (しちめんざん)(1,989m)
74.身延山 (みのぶさん)(1,153m)
75.源氏山 (げんじやま)(1,827m)
76.富士見山 (ふじみやま)(1,640m)
77.十枚山 (じゅうまいさん)(1,726m)
78.篠井山 (しのいさん)(1,394m)
79.高ドッキョウ (たかどっきょう)(1,134m)
80.貫ヶ岳 (かんがたけ)(897m)
81.白鳥山 (しらとりやま)(568m)
82.三ッ峠山 (みつとうげやま)(1,785m)
83.黒岳 (くろだけ)(1,793m)
84.十二ヶ岳 (じゅうにがたけ)(1,683m)
85.節刀ヶ岳 (せっとうがたけ)(1,736m)
86.王岳 (おうだけ)(1,623m)
87.足和田山 (あしわだやま)(1,355m)
88.釈迦ヶ岳 (しゃかがだけ)(1,641m)
89.達沢山 (たつざわやま)(1,358m)
90.大栃山 (おおとちやま)(1,415m)
91.春日山 (かすがやま)(1,235m)
92.滝戸山 (たきどやま)(1,221m)
93.蛾ヶ岳 (ひるがたけ)(1,279m)
94.三方分山 (さんぽうぶんざん)(1,422m)
95.竜ヶ岳 (りゅうがたけ)(1,485m)
96.毛無山 (けなしやま)(1,964m)
97.長者ヶ岳 (ちょうじゃがたけ)(1,336m)
98.三石山 (みついしやま)(1,173m)
99.思親山 (ししんさん)(1,031m)
100.富士山 (ふじさん)(3,776m)
大菩薩・桂川・道志山系
山梨県東部一帯の山々です。首都圏のすぐ背後にあり交通アクセスが良いことから、日帰り登山の対象として親しまれている山が多いエリアです。概ね標高1,000メートル前後の低山が中心ですが、大菩薩嶺の周辺には2,000メールを越えてくる山もいくつかあります。
大菩薩嶺 (だいぼさつれい) 大展望が広がる笹の稜線
山梨県甲州市と丹波山村にまたがる標高2,057メートルの山です。明治以前の時代に青梅街道が越えていた、大菩薩峠のすぐ傍らにあります。作家深田久弥が選んだ、日本百名山にも選ばれてします。
電車とバスで標高1,500メートル地点の上日川峠まで入ることが可能で、標高の割には手軽に登ることが出来ます。首都圏からのアクセスが良好であることに加えて、笹の稜線からは大展望が広がり非常に人気の高い山です。
人気の山であるが故に、特に紅葉シーズン中には大混雑します。逆に上日川線のバスが冬期運休となる期間中は、人影もまばらな静かな山となります。
なお山頂は至って地味です。大菩薩嶺の魅力は山頂ではなく、雷岩から大菩薩峠に至る区間の稜線歩きにあります。
源次郎岳 (げんじろうだけ) 岩竹源次郎最後の地
山梨県甲州市にある標高1,477メートルの山です。日川尾根から派生する枝尾根上に位置しており、訪れる人は極めてまれな静かなる頂です。
塩山駅から直接登るロングルートも存在しますが、嵯峨塩鉱泉からのアプローチが一般的です。大菩薩嶺周辺にある山の例に漏れず、周辺はカラマツ林に覆われており、紅葉シーズンの訪問がオススメです。
山頂に山の名前の由来にもなった枡岩があります。中原兼遠の従臣である岩竹源次郎が、源頼朝の軍勢に追われて枡岩の上で自刃したと言う伝説が残されてます。
棚横手山 (たなよこてやま) 山火事の生々しい痕跡が残る
山梨県甲州市にある標高1,306メートルの山です。甲府盆地の入り口である勝沼を見下ろす場所にあり、麓にはブドウ畑が広がっています。
棚横手山は平成5年以降に立て続けに大きな山火事に見舞われ、かなりの広域にわたって森林が焼失しました。今なおその生々しい痕跡が残っています。
その後の植林活動により、徐々に森林はよみがえりつつあります。
なんとも皮肉な事に、火災による森林焼失の結果、棚横手山が大変眺めの良い山となっています。植林により森がよみがえれば、いつかは失われる期間限定の眺望です
小金沢山 (こがねざわやま) 小金沢連嶺の最高峰
山梨県大月市と甲州市にまたがる標高2,014メートルの山です。大菩薩嶺の南側に連なる、小金沢連嶺と呼ばれる長大な尾根の主峰です。
笹の稜線が連なりたいへん眺めの良い山です。上日川峠行きの路線バスによるアクセスが可能で登りやすい山ですが、大菩薩嶺周辺の喧騒に比べると歩く人はずっと少なく、穴場的な山となっています。
大月市が制定した秀麗富嶽十二景にも選ばれており、山頂からは秀逸な富士展望を楽しむことが出来ます。
大蔵高丸 (おおくらたかまる) カヤトが広がる稜線とお花畑
山梨県大月市と甲州市にまたがる標高1,781メートルの山です。小金沢山と同じく、小金沢連嶺上にあるピークの一つです。
山頂近くの湯ノ沢峠まで林道が伸びており、車があれば容易に登ることが出来ます。林道歩きが少々長くはなりますが、大和天目温泉バス停からでもアプローチ可能です。
カヤトとお花畑広が広がる山頂からは、見事な富士展望を見ることが出来ます。小粒ながらも見所が詰まった山です。
雁ヶ腹摺山 (がんがはらすりやま) 五百円札に描かれた富士山の撮影地
山梨県大月市にある標高1,874メートルの山です。五百円札に描かれた富士山の原板写真の撮影地として知られています。
大月市北部の人里離れた山岳地帯にある山ですが、標高1,560メートル地点の大峠まで車で入ることが出来ます。そのためマイカーやタクシーを使えば比較的容易に登れますが、公共交通機関を使用して登ろうとするとなかなか苦労させられます。
この風変わりな名称は渡り鳥である雁(がん)に由来します。渡りの季節になると、癌の群れがこの上を腹をするようにして飛び越えて行く姿が見られたのでしょう。
大月市の秀麗富嶽十二景にも選ばれており、山頂からの富士展望は見事です。裾野までが広く見渡せます。
滝子山 (たきごやま) 清流と滝と富士展望の山
山梨県大月市にある標高1,590メートルの山です。小金沢連嶺の南端に位置しており、遠目からも目を引く鋭鋒です。
名前の通りに幾多の滝が連なる、沢沿いのコースが特に人気です。中央本線の笹子駅か初狩駅から直接歩いてのアプローチが可能で、首都圏在住の登山者に人気ある山です。
大月市の秀麗富嶽十二景に選ばれている一座で、山頂からは見事な富士展望が得られます。
笹子雁ヶ腹摺山 (ささごがんがはらすりやま) 甲府盆地の入り口に立ちはだかる交通の要衝
山梨県大月市と甲州市にまたがる標高1,358メートルの山です。甲府盆地への入り口を塞ぐようにして立っており、この山の傍らにある笹子峠は、かつて甲州街道最大の難所でした。
どこから登っても大変急峻な山で、往年の峠越えの苦労を偲ぶことが出来ます。中央本線の笹子駅から甲斐大和駅に抜ける縦走コースが人気です。
所々展望が開けている場所はありますが、山頂は至って地味です。この山のハイライトは山頂ではなく、その手前にある電波反射板からの眺めです。
本社ヶ丸 (ほんじゃがまる) 笹子川右岸に立つ岩峰
山梨県都留市と大月市にまたがる標高1,631メートルの山です。笹子川の川縁から直接屹立しており、急峻な山容をもちます。丸とつく不思議な山名は、桂川流域に入植した渡来人の言葉に由来すると言われています。
中央本線の笹子駅から直接登ることが出来ますが、山頂までの標高差は大きくタフな行程となります。マイカーがある場合は、山頂の近くをかすめる林道から比較的容易に山頂に立てます。
山頂は狭い岩場になっており、ほぼ全方位に展望が開けています。登り応えはありますが、苦労に見合うだけのご褒美が待っている山です。
扇山 (おうぎやま) ヤマツツジの群生と陽だまりの広い山頂
山梨県上野原市と大月市にまたがる標高1,136メートルの山です。名前の通りに扇を広げたたような外観を持ち、付近の山の中でも目を引く存在です。
中央本線の鳥沢駅から直接歩いて登ることが可能で、手軽なハイキングコースとして人気が高い山です。ゴールデンウィークの頃になるとヤマツツジが花を咲かせ、多くの登山者で賑わいます。
山頂は頭上が開けいてて広々としており、陽だまりが気持ちの良い空間です。
百蔵山 (ももくらやま) 桂川流域の展望と桃太郎伝説
山梨県大月市にある標高1,003メートルの山です。扇山と並んで立っており、甲州街道筋からも良く見えて目を引く存在です。
隣の扇山とあわせて登られることが多く、駅から駅へと繋ぐことのできる縦走コースとして人気があります。また山の名前と近隣の地名(犬目、鳥沢、猿橋および九鬼山)に由来する桃太郎伝説があります。
山頂からは富士山と桂が流域の展望が広がります。首都圏からのアクセスが容易な上に、コースタイムも手頃で登りやすい山です。
岩殿山 (いわどのさん) 戦国時代の悲劇が伝わる岩峰
山梨県大月市にある標高634メートルの山です。大月駅の目の前にあり、大月市のシンボル的な存在です。
かつては山頂に山城が立っていた城址の山です。稚児落としと呼ばれる岩壁には、落城した際に幼子を投げ落としたという悲劇の伝承が残っています。
春は桜の名所であり、山と言うよりは観光地としての色合いが強い場所です。
手軽に登れる割には山頂からの眺めは一級品です。稚児落とし方面まで足を伸ばすと、クサリや梯子などのアスレチック要素があります。
権現山 (ごんげんやま) 北都留三山の最高峰
山梨県上野原市と大月市にまたがる標高1,312メートルの山です。東京都と山梨県の境界を形成する笹尾根の南に連なる、権現山稜にある山です。隣接する扇山と百蔵山と合わせて、北都留三山と呼ばれる山群を形成しています。
街道筋からは少し離れた場所にあるため、訪れる人は少ない静かな山です。運行本数が少なく不便ではありますが、路線バスによるアクセスが可能です。
山頂は南北に開けており、秀逸な富士展望を得ることが出来ます。地味ながらも絶景に出会える山です。
三頭山 (みとうさん) 貴重なブナ林が残る水源の山
山梨県上野原市と小菅村および東京都奥多摩町と檜原村にまたがる標高1,531メートルの山です。笹尾根と呼ばれる、東京都と山梨県の境界を形成する長大な尾根の最高地点です。
東京都側は都民の森として公園整備が行われており、東京都の山である印象が強い山です。山梨県側から登る登山道も存在しますが、あまり歩く人はおらずひっそりしています。
登頂ルートは多岐に渡り、交通アクセス手段も豊富なことから、登山者に人気の高い山です。
山中には大規模のブナ林が広がり、多摩川の水源の山として重要な役割を果たしています。年間を通じて訪問者の多い山ですが、特に紅葉シーズン中は大混雑します。
高柄山 (たかつかやま) 桂川の河岸段丘を見下ろす
山梨県上野原市にある標高733メートルの山です。秋山山稜と呼ばれる、桂川南岸に連なる尾根上にあります。山梨百名山のなかで最も東に位置しています。
桂川流域と秋山地区を隔てる立地にあることから、両側から登れる峠道が多数存在します。どこから登っても急峻で、標高の割には登り応えのある山です。
山頂からは北側の展望が開けており、桂川の河岸段丘と、その上の広がる上野原の市街地を一望することが出来ます。
倉岳山 (くらたけやま) 峠越え文化が伝わる秋山山稜最高峰
山梨県上野原市と大月市にまたがる標高990メートルの山です。秋山山稜と呼ばれる尾根のほぼ中心に位置し、同時に最高峰でもあります。
中央本線の鳥沢駅か梁川駅から直接歩いてアクセスが可能です。古くから峠越えの道が数多く存在してた山域であり、現在でもその多くを辿ることが出来ます。
山頂は南北方向に開けており、富士山をはじめとした展望があります。駅から登れる手軽な山として、そこそこの人気があります。
二十六夜山 (にじゅうろくやさん) 月待ち信仰の山
山梨県上野原市にある標高972メートルの山です。交通アクセスが良好とは言い難い秋山地区にあり、訪れる人は極めて少ない静かな山です。
江戸時代には二十六夜待ちと呼ばれる、お月見が行われたいたと伝えられている山です。この習慣は今日ではすでに絶えて久しく、その痕跡である廿六夜塔だけが山中に残されています。
山頂は完全に樹林に覆われており、展望は全くありません。ごく一握りの好事家だけが訪れる、ひっそりとした山です。
九鬼山 (くきやま) 直下をリニアが走り抜ける
山梨県都留市と大月市にまたがる標高970メートルの山です。秋山山稜の西端に位置しています。外観上の最大の特徴は、山の下を山梨リニア実験線が貫いている事です。
街道筋からも近く、駅から直接歩いて登ることができる山です。富士急線の田野倉駅が最寄り駅ですが、中央本線の猿橋駅から縦走すると、それなりに歩き応えがある行程となります。
山頂からは主に北側の展望が開けています。特別に眺めが良いわけではありませんが、手軽に登れる立地にあることから訪問者の多い山です。
高川山 (たかがわやま) 手軽で絶景の里山
山梨県都留市と大月市にまたがる標高976メートルの山です。大月駅の周辺からも良く見えていて目を引く存在です。
駅から直接歩いて登れる立地にあり、山頂からはほぼ全方位に展望が開けています。近年は口コミで人気が高まり、多くの登山者が訪れる非常に人気の高い山です。
駅からはだいたい1時間30分もあれば登頂できます。とりあえず高尾山にだけは登ったと言う登山初心者の人にも、高尾山の次に登る山としてオススメの一座です。
御正体山 (みしょうたいやま) 静かに佇む道志山塊最高峰
山梨県都留市と道志村にまたがる標高1,682メートルの山です。遠目からも目立つ大柄な山容を持ち、道志山塊と呼ばれる山群の最高峰です。
公共交通の一大不毛地帯である道志村にある山ですが、富士急線の都留市駅から出ている道坂隧道行きのバスによるアプローチが可能です。
山頂には展望もなく地味ですが、ナラやブナなどの紅葉樹林に覆われた山であるため、紅葉シーズン中には華やかな光景が広がります。地味でありながらも魅力的な山です。
杓子山 (しゃくしやま) 茅場からの富士展望
山梨県富士吉田市と都留市と忍野村にまたがる標高1,598メートルの山です。山中湖の北に位置し、富士山とは正面から向かい合う立地にあります。
杓子山の山腹は昔から麓の忍野村の茅場(茅葺き屋根の素材になる茅を育てる場所)になっており、現在でも火入れが行われています。そのため、カヤトの広がる展望の開けた山となっています。
富士山が目の前にある立地にあるため、山頂からの展望は圧巻です。この山が最高の富士展望台の一つであることに、疑いの余地はありません。
石割山 (いしわりやま) 割れた巨石を祀る信仰の山
山梨県都留市と山中湖村と忍野村にまたがる標高1,413メートルの山です。道志山塊が富士山麓に向かって沈み込む、末端近くにあります。
山の中腹に、ぱっくりと二つに割れた巨石を祀った石割神社があります。岩の間を通り抜けると幸福が訪れると言う、風変わりなご利益のある神社です。
山頂からは富士山と山中湖を一望することが出来ます。コースタイムも手頃で登りやすく、登山初心者にもオススメな一座です。
今倉山 (いまくらやま) 道坂峠の傍らにひっそり佇む
山梨県都留市と道志村にまたがる標高1,470メートルの山です。道坂峠を挟んで御正体山と向かいあう双耳峰です。
カラマツに覆われた山頂に展望は一切くなく、極めて地味な山です。正直なところ、一体何故この山を山梨百名山に選んだのだろうと、怪訝にさえ思えてくるくらいに・・・
恐らくは純粋な登山の対象としての魅力とは別の、何らかの歴史的な背景をもとに選定されたのでしょう。
今倉山の山頂から尾根沿いに少し下った場所にある赤岩まで行くと、周囲が開けて富士山を始めとする周辺の山々を見渡せます。今倉山へお越しの際は、この赤岩を目的地として歩くと満足度が上がると思います。
菜畑山 (なばたけうら) 道志山塊の静かな山並み
山梨県都留市と道志村にまたがる標高1,283メートルの山です。丹沢山塊と秋山山稜に挟まれた道志山塊の、ほぼ中央に位置しています。
道志川を挟んだすぐ向かに、西丹沢の山々が並んでいます。丹沢山地の裏側とでもいうべき奥地にあり、交通アクセスはあまり良好とは言えません。道坂隧道バス停から、今倉山を越えて尾根伝いに歩いてくる必要があります。
この山域を歩く登山者の数は極端に少なく、殆ど人とすれ違うことの無い静か山行を楽しむことが出来ます。菜畑山から先の道志山塊の末端付近になると、さらに歩く人は少なくなります。
鳥ノ胸山 (とんのむねやま) 道志川の傍らに立つ裏丹沢の山
山梨県道志村にある標高1,208メートルの山です。道志川の南岸にあり、丹沢山塊に属しています。
道の駅道志のすぐ裏手に位置しており、コースタイムも短めで手軽に登れる山です。ただし手軽なのはあくまでもマイカーがある場合限定で、公共交通機関の利用を前提とするとそもそも道の駅道志まで来ること自体ハードルが高めです。
道中は完全に樹林帯に覆われていていますが、山頂からは僅かに展望があり富士山も見えます。
大室山 (おおむろやま) 富士隠しの異名を持つ大柄な山容
山梨県道志村と神奈川県相模原市にまたがる標高1,588メートルの山です。ドッシリとした大柄の山容を持ち、遠くからも目を引く存在です。
西丹沢の奥地にあり、神奈川県の山である印象が強いですが、山梨県との県境に位置しています。八王子付近から見た時に富士山を隠していまう位置関係にあることから、富士隠しの異名を持ちます。
展望はなく至って地味な山頂ですが、いかにも西丹沢らしい清流とブナ林に出会える山です。新緑シーズンに森林浴を楽しみた人にはうってつけです。
八ヶ岳・奥秩父山系
長大な裾野を広げていかにもアルペン的な雰囲気の漂う八ヶ岳に、苔の森に覆われて山深く重厚なイメージが漂う奥秩父。どちらも古くから多くの登山者達を引き付けて来た山域です。標高2,000メートルを超えてそう容易には登れない高峰から、日帰りで気軽に歩ける前衛部の山まで、幅広い多様な山々があります。
赤岳 (あかだけ) 八ヶ岳連峰の盟主
山梨県北杜市および長野県茅野市と南牧村と原村にまたがる標高2,899メートルの山です。八ヶ岳連峰の最高峰にして、その盟主たるに相応しい堂々たる山容の山です。最も北にある山梨百名山です。
いかにもアルペン的な雰囲気の漂う岩峰で、森林限界を超えた山頂付近には多様な高山植物が花を咲かせます。年間を通じて多くの登山者が訪れる、非常に人気の高い山です。
八ヶ岳連峰には数多くの山小屋が営業しており、日本国内でも屈指の山岳リゾート地帯となっています。
山頂からは360度全方位に展望が開けています。中部山岳地帯を一望する圧巻の光景が広がります。
権現岳 (ごんげんだけ) 険しい岩稜と信仰の山
山梨県北杜市と長野県富士見町にまたがる標高2,715メートルの山です。八ヶ岳連峰の南部に位置する岩峰です
かなり険しい山容をもつ岩峰です。その宗教色が強い山名からも察せられる通り、古くから山岳信仰の対象となって来た修験道の山でもあります。かつては八ヶ岳信仰の中心地であったと伝わっています。
山頂は岩場になっており、最高地点には檜峰神社ないしは八ヶ岳権現と呼ばれている小さな祠が祭られています。
編笠山 (あみがさやま) 編笠を想起するなだらかな山容
山梨県北杜市と長野県富士見町にまたがる標高2,524メートルの山です。古い時代に活動してたコニーデ型火山で、切り立った岩稜が多い南八ヶ岳の中では珍しくなだらかな山容を持ちます。
南北に長い八ヶ岳連の中でも南端付近にあり、里からも近く比較的登りやすい山です。山腹にはコメツガなどの針葉樹林が広がり、僅かに山頂付近だけが森林限界を超えています。
山頂からは南八ヶ岳の大絶景が広がります。八ヶ岳連峰の山の中では比較的登りやすい山ながら、眺望に関しては一級品です。
瑞牆山 (みずがきやま) 異彩を放つ奇岩の山
山梨県北杜市にある標高2,230メートルの山です。花崗岩で形成された岩峰で、その独特の姿は周囲にある山の中でも際立って目を引きます。
多くの奇岩が立ち並びますが、中でもヤスリ岩と呼ばれる高さおよそ100メートルの岩は圧巻の光景です。ロッククライミングの対象ともなっています。
一般登山道もしっかりと存在し、特別な登攀技術はなくても登ることが出来ます。山頂は高度感が抜群で、高所恐怖症の気がある人には少々辛いかもしれません。
横尾山 (よこおやま) レンゲツツジが咲く伸びやかな山
山梨県北杜市と長野県川上村にまたがる標高1,818メートルの山です。山梨県と長野県の県境上に、名前の通り横長に伸びています。
尾根上はヤマツツジやレンゲツツジの群生地となっており、ツツジシーズン中に訪れたい山です。最寄りとなる登山口は標高1,500メートル地点にある信州峠ですが、公共交通機関によるアクセスは出来ません。
長野県側の信濃川上駅から歩いてアプローチ出来ないこともない距離ですが、タクシーの利用が無難です。
山頂からの景色については特筆すべき点もなく、ツツジ鑑賞を主目的に据えるべきな山であると思います。
小川山 (おがわやま) 裏瑞牆に立つクライミングのメッカ
山梨県北杜市と長野県川上村にまたがる標高2,418メートルの山です。ロッククライミングの対象として名の知れている山ですが、登山を目的に訪れる人は極めて稀な深山です。
長野県との県境にあり、山梨側と長野側の両方からアクセス可能です。どちらから登るにしても遠く山深い場所にあります。周辺の一帯は裏瑞牆と呼ばれており、瑞牆山とよく似た雰囲気の花崗岩からなる奇岩が多く点在しています。
山頂は樹林に覆われていて極めて地味ですが、道中にシオサブと呼ばれる好展望地があり、奥秩父深部の展望が開けます。
金峰山 (きんぷさん) 五丈石を頂く奥秩父の盟主
山梨県甲府市と長野県川上村にまたがる標高2,599メートルの山です。重厚でいぶし銀のような山がひしめく奥秩父山塊の中にあって、一際に目を引く主峰です。
標高2,360メートル地点にある大弛峠まで車で入ることが出来るため、標高の割には比較的手軽に登ることが出来ます。麓の瑞牆山荘から登れば、しっかりと登る骨太な登山となります。
山頂には五丈石と呼ばれる大岩が鎮座し、遠くら見た際の識別のポイントにもなっています。かくも目立つ物を古人達が放っておくはずもなく、ご神体として信仰の対象にもなって来ました。
国師ヶ岳 (こくしがたけ) 堂々たる山容を誇る
山梨県山梨市と長野県川上村にまたがる標高2,592メートルの山です。奥秩父山塊の中でも最大級の山体容積を持つ大柄な山体を持ちます。
山中はいかにも奥秩父らしい苔と針葉樹林に覆われています。現代では大弛峠から1時間あればで登ることが出来ますが、かつては到達すること自体が困難な深山でした。
山頂のみ僅かに展望が開けており、絶景が広がります。大弛峠を挟んだ向かいに立つ金峰山と比べると、訪れる人の数はずっと少なく静かな頂です。
甲武信ヶ岳 (こぶしがたけ) 三国国境に立つ水源の山
山梨県山梨市と長野県川上村と埼玉県秩父市にまたがる標高2,475メートルの山です。甲州(山梨)、武州(埼玉)および信州(長野)の三国境界に立ち、荒川、信濃川および富士川という大河の源流にもなっています。
奥秩父の山の例に漏れず、梅雨入り前の時期になるなとシャクナゲが花を咲かせ、それを目当てに多くの登山者がで賑わいます。境界に立つ山だけに登山コースの選択肢は多く、長野側から千曲川(信濃川)の源流をたどるルートが特に人気です。
山頂の直下には山小屋もあり、幅広い層の登山者が訪れる人気の高い山です。
作家深田久弥が選んだ日本百名山のひとつに数えられています。そのためか、山頂にある山梨百名山の標柱は少々ぞんざいな扱いを受けていました…
破風山 (はふさん) 笹原とシラビソの立ち枯れ
山梨県山梨市と埼玉県秩父市にまたがる標高2,318メートルの山です。甲武信ヶ岳から雁坂峠へと続く、埼玉県との県境の尾根上にあります。
破風山のある尾根上を歩く登山者の数は少なく、静かな山行きを楽しめます。木賊山との鞍部には薪ストーブを備えた避難小屋も立っています。
笹原とシラビソの立ち枯れ現象が目立つ道中からの眺めは良好ですが、山頂は深いシャクナゲの藪に覆われています。あらゆる意味において奥秩父らしさが詰まった山です。
雁坂嶺 (かりさかれい) 雁坂峠の傍らに立つ
山梨県山梨市と埼玉県秩父市にまたがる標高2,289メートルの山です。甲州と武州を結んでいた雁坂道の最高地点である、雁坂峠のすぐ傍らにあります。
日本三大峠の一つに数えられる雁坂峠は、かつては重要な交易の道でした。現在は峠の下を雁坂トンネルが貫いており、苦難の峠越えをせずとも往来が可能です。
奥秩父主脈上にある山ですが、金峰山や甲武信ヶ岳周辺の喧騒と比べると、嘘のように人が少なく静かな山域です。
隣接する破風山と同様に、笹原とシラビソの立ち枯れ現象が目立つ山です。山頂には展望がありませんが、そこへ至る道中では所々に視界の開けた場所があります。
笠取山 (かさとりやま) 多摩川最初の一滴が湧き出す
山梨県甲州市と埼玉県秩父市にまたがる標高1,953メートルの山です。奥多摩よりもさらに奥地へと分け入った、多摩川の源流にあります。
公共交通機関によるアクセスが極めて困難な僻地にあり、なかなか日帰りでは届かない深山です。近くに笠取小屋と将監小屋という2つの山小屋が存在するため、縦走しながら訪れることが出来ます。
なおマイカーがある場合は、作場平から比較的容易に日帰り登山も出来ます。
山頂の周囲は広く開けており、奥秩父の山々や富士山を一望できます。
飛竜山 (ひりゅうさん) 深い原生林に覆われた多摩川源流域の深山
山梨県丹波山村と埼玉県秩父市にまたがる標高2,077メートルの山です。東京都最高峰の雲取山から、奥秩父主脈をさらに奥地へと進んだ先にあります。
最寄りとなる丹波山バス停からの往復してもからなりの長丁場となり、歩く人は極めて稀な深山です。多摩川水源の森として手厚く保護されており、ほぼ手付かずの原生林が広がります。
日帰りで歩く場合に要求される体力度は、雲散山鴨沢ピストンと同等か少し上くらいです。
前衛峰の前飛竜には僅かに展望がありますが、山頂は樹林とシャクナゲの藪に覆われていて展望は全くありません。通好みのいぶし銀のような一座です。
雲取山 (くもとりやま) 都県境に立つ東京都最高峰
山梨県丹波山村と東京都奥多摩町と埼玉県秩父市にまたがる標高2,017メートルの山です。東京都の最高峰として人気知名度共に非常に高い山です。作家深田久弥が選んだ日本百名山にも選ばれています。
山頂からは奥多摩と呼ばれる領域のほぼすべてと、都心部の高層ビル群までもを見渡すことが出来ます。山頂近くに山小屋があるため、夜景や日の出を眺めるスポットとしても名高い存在です。
主要な登山口としては奥多摩側の鴨沢バス停の他に、埼玉県秩父側の三峰口があります。どちらのルートにも人気があり、多く歩かれています。
最高地点には東京都最高峰であることを示す大理石製の立派な標柱が置かれ、山梨百名山の標柱はまるで隅に追いやられるかのように避難小屋の裏手にひっそりとあります。
基本的には東京都か埼玉県の山であるとみなされているきらいがあり、山梨県の山でもあることはあまり意識されていないように感じます。鴨沢バス停の所在地は、実は山梨県内なんですけれどね…
鶏冠山 (とさかやま) 山梨百名山最恐の岩峰
山梨県山梨市にある標高2,115メートルの山です。景勝地として名高い西沢渓谷の傍らにあります。名前の通りの外観をもつ切り立った岩峰で、山梨百名山の中でも特に登頂難易度が高いとされる、通称四天王と呼ばれている中の一つです。
一般登山道は存在せず、いわゆるバリエーションルートのみの山です。山頂周辺の切り立った岩場はかなりの高度感があることから、山梨百名山最恐の山などと評されています。
一般登山道とは明らかに一線を画す難易度ではありますが、難所にはクサリが整備されており、特別な登攀技術は無くても登ることは出来ます。
高度感抜群の岩場を越えた先には、周辺一帯の山々を一望する絶景が広がります。あまり安易に他者にオススメ出来るような山ではありませんが、それでも登ってみたいと思わせる魅惑に満ちた一座です。
黒金山 (くろがねやま) 目を引くピラミダルな山容
山梨県山梨市にある標高2,232メートルの山です。西沢渓谷の南にあり、周囲に山の中でもひときわ目立つ、端正な三角錐の山容をしています。
景勝地として名高い西沢渓谷と、スリリングな岩場歩きが人気の乾徳山の間に立っているため、あまり注目されず人気知名度共に振るわない不遇の山です。
乾徳山や西沢渓谷からの縦走の他に、雁坂みち沿いにある青笹集落から直接登り上げるルートも存在します。何れのルートもそこそこの長丁場となります。
山頂からは奥秩父主脈の山々を一望できます。道中にはシャクナゲが咲く場所もあり、一見地味なようでいて決して地味ではない一座です。
乾徳山 (けんとくさん) 山頂手前に立ちはだかる鳳岩
山梨県山梨市にある標高2,031メートルの山です。奥秩父主脈からは少し南に外れた前衛部に立つ岩峰です。
岩場やクサリ場が連続するアスレチックな山としてひそかな人気がある山です。特にこの山頂直下にある、鳳岩と呼ばれる高さ20メートルの一枚岩は有名です。
山頂からは360度の全方位に展望が開けています。登り応えがあるだけではなく、登った後にはしっかりご褒美までついてくる、一粒で2度おいしい山です。
黒川鶏冠山 (くろかわけいかんざん) 甲斐武田氏を支えた金山跡が残る
山梨県甲州市にある標高1,716メートルの山です。山梨百名山には鶏冠山が2つ存在し、区別のためにこちらは黒川鶏冠山と呼ばれることが多いです。
青梅街道の最高地点である柳沢峠の近くにあります。周辺一帯の森は東京の水源林として手厚く保護されており。手付かずの巨樹の森が広がります。
山頂付近は岩場になっていますが、もう一つの鶏冠山のような高度感はなく、普通に登ることが出来ます。
ちょうど私が訪問した時に、山梨百名山標柱の交換作業が行われている最中でした。何とも珍しい場面に遭遇したものです。
茅ヶ岳 (かやがたけ) 深田久弥最後の地
山梨県甲斐市と北杜市にまたがる標高1,704メートルの山です。韮崎付近から見た際に、八ヶ岳連峰と良く似た外観をしているため、ニセヤツの異名を持ちます。
日本百名山の著者である、深田久弥の最後の地として有名な山です。深田久弥は茅ヶ岳に登山中に、脳溢血により亡くなりました。現在その場所には慰霊碑が立っています。
山頂からは広く展望が開けており、特に紅葉シーズン中には圧巻の光景が広がります。深田久弥ファンの人も、そうでない人でも大いに満足出来るであろう秀峰です。
曲岳 (まがりだけ) 首を傾げる急峻な頂
山梨県甲斐市と北杜市にまたがる標高1,642メートルの山です。黒富士火山群と呼ばれる山群に属している急峻な山です。
およそ50万年前頃まで活動していた古い時代の火山で、現在は浸食による開析が進み、どこから登ろうとも非常に急峻な山です。標高1,390メートル地点の観音峠まで車で入れますが、標高差の割に簡単には登らせてくれない山です。
山頂は樹林に覆わていますが、少し下がった位置にある展望台からは富士山がよく見えて、眼下に黒富士火山群の山々を一望できます。
黒富士 (くろふじ) 富士山の隣に並ぶ黒々とした頂
山梨県甲府市にある標高1,635メートルの山です。枡形山から見るとちょうど富士山と並んでおり、日影になるため黒々として見えることから黒富士と呼ばれています。
茅ヶ岳と昇仙峡の間にあり、同じく山梨百名山である曲岳や太刀岡山と共に、黒富士火山群と呼ばれる山群を形成しています。現在は浸食による開析が進んでいますが、かつては一つの大きな成層火山であったと考えられています。
山頂からは甲府盆地方面の展望が僅かにあります。山頂からの眺めよりも、枡形山からその姿を眺めた際に真価を発揮する一座です。
太刀岡山 (たちおかやま) 天を切り裂く巨大な鋏
山梨県甲府市と甲斐市にまたがる標高1,295メートルの山です。日本武尊が東国征討の際にここに太刀を収めたと言う伝説が残っています。
ロッククライミングの対象として名の知れた存在ですが、一般登山道もしっかり存在します。切り立った岩に囲まれた岩峰で、鋏岩(はさみいわ)と呼ばれる岩が特に有名です。
かつては路線バスによるアプローチが可能でしたが、現在は廃止されており、公共交通機関によるアクセスはできません。竜王駅からタクシーを呼ぶことになります。
山頂からは甲府盆地と富士山を一望することが出来ます。山梨県らしい光景を目にすることのできる山です。
羅漢寺山 (らかんじやま) 昇仙峡の傍らに立つ
山梨県甲府市と甲斐市にまたがる標高1,058メートルの山です。景勝地として名高い昇仙峡の傍らにあります。
昇仙峡ロープウェイで山頂のすぐ近くにまで登れるため、登山の対象と言うよりは、観光地である昇仙峡の一部と考えた方が良い場所です。
年間を通じて多くの人が訪れますが、特に紅葉シーズン中の週末は大混雑します。
山梨百名山の標柱はロープウェイを降りた目の前に立っていますが、実際の山頂は少し離れた場所にあります。山頂の一帯は花崗岩の岩場となっているため、最高地点まで行くのであればしっかりとした靴を履いて来るべきです。
要害山 (ようがいざん) 武田氏ゆかりの城址
山梨県甲府市にある標高780メートルの山です。甲府のすぐ背後にあり、武田氏の城が立っていた城址です。
現在でも山城であった時代の遺構が保存されており、登山の対象と言うよりは史跡であると考えた方が良い存在です。積翠寺行きの路線バスによるアプローチが可能です。
山頂はかつて城の主郭部のあった、広々とした曲輪上にあります。展望は一切なく、曲輪や堀切などの遺構が主な見所です。
帯那山 (おびなやま) アヤメが咲く明るい山頂
山梨県甲府市と山梨市にまたがる標高1,422メートルの山です。奥秩父主脈と甲府盆地との間の前衛部に立ち、広々とした山頂をしています。
山頂のすぐ近くにまで林道が伸びており、放牧場や無線の基地局などの施設があります。マイカーがあればものの数分で登頂できてしまう山ですが、公共交通機関の場合は積翠寺バス停からかなりの距離を歩いてくる必要があります。
山頂は開けており眺望は一級品です。また、初夏に季節にはアヤメが咲きます。
小楢山 (こならやま) ブドウ畑が広がる牧丘の裏山
山梨県山梨市にある標高1,713メートルの山です。巨峰ブドウの産地として名高い牧丘の背後に立つ、特徴的な外観の双耳峰です。
麓にはブドウが広がり、牧丘町内のどこからでも仰ぎ見ることができる地域の象徴的な存在です。山の裏手にある焼山峠からスタートすればいとも簡単に登頂できますが、麓の窪平から歩いて行くとなかなか骨太な行程となります。
山頂は草原になっており、甲府盆地を一望する圧巻の光景が広がります。かくも眺めの良い山が、何故あまりその存在を知られることもなくマイナー扱いに甘んじているのか、少々怪訝に思えるほどです。
兜山 (かぶとやま) 甲府盆地を見下ろす岩壁
山梨県笛吹市にある標高913メートルの山です。山の周囲を岩壁が覆っており、ロッククライミングの対象として有名です。
登山の対象としてはマイナーと言える存在で、この山の訪問者の多くはロッククライマーです。少々歩きますが、中央本線の石和温泉駅か日居町駅から直接歩いてアプローチできます。
一般登山道の扱いですが、一部岩場やクサリ場があり、若干のアスレチック要素があります。
山頂には一切展望がありませんが、5分程歩いた場所にある展望台からは甲府盆地と富士山を一望できます。
大蔵経寺山 (だいぞうきょうじやま) 石和温泉を見下ろす裏山
山梨県甲府市と笛吹市にまたがる標高716メートルの山です。石和温泉駅のすぐ背後にあり、裏山的な存在です。
山の中腹にある展望台は桜の名所として知られています。車で登って来ることも可能で、夜景スポットとしても知られています。
山頂標識は明らかに最高地点ではなさそうな場所にポツンと立っています。山頂には特にこれと言った見所も無く、途中にある展望台こそが全てであると言えそうな地味な一座です。
南アルプス山系
山梨県の西方には、標高3,000メートルを超える南アルプスの名だたる名峰たちが、まるで壁のように立ち並んでいます。多くの登山者達の憧れの的となっている、花形的な山域です。またその前衛である富士川の流域にも、数々の個性的で一筋縄では行かない山が控えています。
甲斐駒ヶ岳 (かいこまがたけ) 白亜に輝く名峰の中の名峰
山梨県北杜市と長野県伊那市にまたがる標高2,967メートルの山です。花崗岩でできており、甲府盆地から見上げると一際目を引く白亜の山です。
深田久弥に「日本の山の中から百座ではなく十座を選ぶとしても、この山は絶対に外せない」とまで言わしめた、名峰の中の名峰です。
標高2,032メートル地点の北沢峠から登ると意外にあっけなく登れますが、甲府盆地側から直接登る黒戸尾根は、標高差が2,200メートルにも及ぶ難ルートとして知られています。
山頂からは360度全方位の展望が開けます。もっとも、私が登頂した時はガスに飲まれて虚無の世界でしたが。
鋸岳 (のこぎりだけ) 鋸刃のような険しき山容の岩峰
山梨県北杜市と長野県伊那市にまたがる標高2,685メートルの山です。名前の通りの険しい山容を持つ岩峰で、山梨百名山の中でも特に登頂難易度が高いとされる、通称四天王と呼ばれている中の一つです。
笊ヶ岳と並び、山梨百名山最難関の山として必ず候補にあがる山です。最も易しい釜無川ゲートからのルートであれば、かろうじて一般登山道レベルと言える難易度に収まってます。かなりの長丁場にはなりますが…
なお甲斐駒ヶ岳からの縦走コースについては、山梨山のグレーディングで最高難易度となる8Eと評価されています。そちらはおよそ、一般向けであるとは言えません。
山頂からは、南アルプス北部の名だたる名峰たちを一望する大パノラマが広がります。
日向山 (ひなたやま) 山頂に広がる天空のビーチ
山梨県北杜市にある標高1,660メートルの山です。真砂が堆積した山頂に、まるで砂浜のような光景が広がることで有名です。
山の麓には花崗岩によって磨かれた清流の尾白川が渓谷を形成しています。渓谷を散策する歩道が整備されているほか、キャンプ場もあります。
山頂の砂浜からは、八ヶ岳連峰を始めとした付近の山々を一望することが出来ます。道中には特に難所もなく手軽であることから、非常に人気の高い一座です。
雨乞岳 (あまごいだけ) 雨乞信仰と水晶ナギ
山梨県北杜市にある標高2,037メートルの山です。日向山と向かい合うようにして立ち、かつては雨乞信仰の山でした。
山腹に水晶ナギと呼ばれる、真砂が堆積した白洲があるのが外観上の最大の特徴です。かつては本当に水晶の採掘が行われていました。
路線バスによるアプローチが一応は可能ですが、運行本数が少なくコースタイム的にかなりシビアです。公共交通機関を利用して登る場合は、小淵沢駅からヴィレッジ白州までタクシーで移動するのが最も無難です。
比較的奥まった場所にあり目立たないためか、隣接する日向山の喧騒が嘘のように訪れる人の少ない静かなる頂きです。山頂からは甲斐駒ヶ岳や鋸岳が良く見えます。
アサヨ峰 (あさよみね) 朝日が昇る早川尾根の頂
山梨県南アルプス市と北杜市にまたがる標高2,799メートルの山です。南アルプス北部の中では比較的歩く人が少ない、早川尾根上にあります。
北沢峠から登るのが最も簡単で一般的ですが、広河原側からでも登ることが出来ます。尾根上にある早川尾根小屋で一泊すると、無理のない行程が組めます。
あまりメジャーとは言い難い山ながらも、山頂からの展望は圧巻の一言です。並み居る南アルプスの花形的な名峰たちを間近から眺めることが出来ます。
鳳凰山(ほうおうざん) 天高くにそびえるオベリスク
山梨県南アルプス市と北杜市と韮崎市にまたがる標高2,840メートルの山です。観音岳、薬師岳および地蔵岳の総称で、別名で鳳凰三山ともいいます。地蔵岳の山頂に立つ特徴的な大岩は、通称オベリスクと呼ばれています。
麓の甲府盆地からも良く見える位置にあり、南アルプスの山の中では比較的アクセスがしやすいことから、人気知名度とに非常に高い山です。
標高1,770メートル地点の夜叉人峠から歩くのが最も簡単かつ一般的ですが、麓の青木鉱泉からスタートする長く険しいル―トもあります。
白亜のに輝く花崗岩の稜線からは、眼下の甲府盆地や周囲の山々を広く一望できます。
甘利山 (あまりやま) レンゲツツジが咲く韮崎の裏山
山梨県南アルプス市と韮崎市にまたがる標高1,731メートルの山です。韮崎駅のすぐ裏手に立っている裏山的な存在です。
梅雨入り頃の時期なると、山頂周辺にレンゲツツジが花を咲かせます。山頂のすぐ近くまで県道甘利山公園線が伸びているため、車があれば30分少々で登頂できます。
公共交通機関を利用して登る場合は、頑張って下から歩いて登れば無問題諦めて韮崎駅からタクシーに乗りましょう。
駐車場から簡単に登ってこれるためか、登山の対象と言うよりは観光地の色合いが強い存在です。夜景観賞スポットとしても有名です。
千頭星山 (せんとうぼしやま) 鳳凰山前衛の峰
山梨県南アルプス市と韮崎市にまたがる標高2,139メートルの山です。甘利山からさらに奥地へと進んだ場所にあります。
この山単体で登られることはほぼなく、訪問者の大半は隣接する甘利山と合わせて登ります。半分観光地のような甘利山とは雰囲気がガラッと変わって、針葉樹の森にサルオガセがたなびく幽玄な山です。
山頂には展望なくいたって地味ですが、道中の笹原からは展望が開けます。さらに奥地へ進むと、最終的に鳳凰三山の稜線に繋がりますが、歩く人はほぼいない険しい藪道です。
櫛形山 (くしがたやま) アヤメが咲く紫の君
山梨県南アルプス市と富士川町にまたがる標高2,052メートルの山です。南アルプスの前衛部に立ち、扇を広げたような横長のシルエットで甲府盆地内からでも大変目立ちます。
かつては山頂一帯を埋め尽くすかのようにアヤメが咲き誇り、紫の君と呼ばれていました。現在は主にシカの食害によってその数は激減し、僅かにしか残っていません。
鹿柵の設置などにより復活の取り組みが行われていますが、まだまだ道半ばの状況です。
横に広い山頂からは所々で展望が開けていますが、基本的に展望が売りの山ではありません。この山で特筆すべきはお花畑と、大量のサルオガセが茂る森の独特な雰囲気です。
小太郎山 (こたろうやま) 北岳から張り出した肩
山梨県南アルプス市にある標高2,725メートルの山です。北岳から派生した小太郎尾根上にあります。
傍から見ると独立したピークというよりは、北岳から張り出した肩か何かのように見えます。森林限界を超えるたハイマツの稜線上にあるため、道中からの眺めは良好です。
その立地上、この山は北岳の格好の展望台と言えます。北岳のみならず、南アルプス北部の山々を広く一望することが出来ます。あまり訪れる人はいない山ですが、ここまで足を伸ばす価値は大いにあります。
仙丈ヶ岳 (せんじょうがたけ) 南アルプスの女王
山梨県南アルプス市と長野県伊那市にまたがる標高3,033メートルの山です。複数のカールを抱えた非常に大柄な山体で、南アルプスの女王の異名を持ちます。山梨百名山の中で最も西に位置しています。
山の上部はハイマツに覆われており、そこにスプーンでえぐったかのような巨大な3つのカールが存在します。いかにも南アルプスらしいスケール感の山です。
6合目の時点から森林限界を超えており、晴れていれば雄大な絶景が広がります。・・・晴れていれば。
北岳 (きただけ) 日本第2位の謙虚な山
山梨県南アルプス市にある標高3,193メートルの山です。富士山に次いで日本国内で2番目に標高が高い山です。名前が地味すぎるせいか、登山をしない人にはほ知名度がないに等しい謙虚な存在です。
かつては近づくだけでも容易ではない奥地にありましたが、現在は南アルプス林道経由で標高1,500メートル地点の広河原までバスが入り、格段に登りやすい山になりました。
それなりに体力は要求されますが、道中には特にこれと言った難所もなく山小屋も多数あり、3千メートル峰の中では比較的登りやすい山となっています。
周囲の山の中でも頭一つ抜けた標高を持つため、山頂からの展望は圧巻の一言です。並み居る名峰たちを眼下に見下ろすことが出来ます。
間ノ岳 (あいのだけ) 標高3千メートルの天空の回廊
山梨県南アルプス市と早川町にまたがる標高3,190メートルの山です。北アルプスの奥穂高岳と並んで、日本国内で3番目に標高が高い山です。
隣接する北岳と農鳥岳と合わせて、白根三山と呼ばれる山群を形成しています。3座ともに標高3千メートルを超えており、天空の回廊とでも呼ぶべき稜線が連なります。
白根三山の中間の山だから間ノ岳と言う、日本第3位の高峰に対するものとは思えないような、ぞんざいな名前です。北岳以上に謙虚な一座です。
農鳥岳 (のうとりだけ) 絶景の峰と頑固オヤジ
山梨県早川町にある標高3,026メートルの山です。白根三山の中では唯一、日本百名山に選ばれていない不遇の頂きです。
農鳥岳は何故か山そのものより、そこにある山小屋の方が有名です。南アルプスの生ける伝説的な存在だった農鳥親父さんですが、2024年についに公式に引退されたとのことです。
白根三山の中でも、富士山の眺めに関しては農鳥岳が一番だとの評判です。そうそう容易には登れない奥地にある山ですが、苦労に見合うだけの絶景に出会える山です。
笹山 (ささやま) 白根南嶺の深山
山梨県早川町にある標高2,733メートルの山です。白根南嶺と呼ばれる、南アルプスの中でも特に歩く人が少ない尾根上にあります。山梨百名山の中でも特に登頂難易度が高いとされる、通称四天王と呼ばれている中の一つです。
かつてこの山は直接登れる道が存在せず、ハイマツの藪に覆われた白根南嶺の稜線を縦走しないと辿り着けない深山でした。現在は奈良田から直接登ることの出来るダイレクト尾根と呼ばれる道が拓かれ、各段に登りやすい山となりました。
四天王の中でも筆頭格と見なされていた山でしたが、いまではむしろ総合難易度は一番低いと思います。これはあくまでも四天王の中ではの話です。
昔に比べれば簡単になったと言うだけで、ダイレクト尾根は急登に次ぐ急登が続く難路です。しかし山頂からは、そこまでの苦労が報われるだけの絶景に出会うことが出来ます。
笊ヶ岳 (ざるがたけ) 白根南嶺の奥地に佇む双耳峰
山梨県早川町にある標高2,629メートルの山です。白根南嶺上にある、特徴的なシルエットの双耳峰です。山梨百名山の中でも特に登頂難易度が高いとされる、通称四天王と呼ばれている中の一つです。
四天王の中でも要求される体力度が最も大きな山です。最も一般的な登山口である老平からの標高差は、実に2,300メートルにも及びます。私の感想としては、四天王最強の山は鋸岳ではなく笊ヶ岳の方だと思います。
苦難の末に辿り着いた山頂からの光景は感動的です。山深き南アルプス南部の秀峰たちを一堂に眺めることが出来ます。
山伏 (やんぶし) 安倍奥の最高峰
山梨県早川町と静岡県静岡市にまたがる標高2,014メートルの山です。安倍奥と呼ばれる、安部川源流部の山の最高峰です。
暴れ川として悪名高い安倍川の源流域にあり、大変急峻な山です。山頂部には大規模なヤナギランの群生地があり、初夏に見頃を向かえいます。
山頂からの展望は一部のみが開けていて限定的ですが、富士山や南アルプス南部の山々を一望できます。
八紘嶺 (はっこうれい) フォッサマグナの端に立つ
山梨県早川町と身延町および静岡県静岡市にまたがる標高1,918メートルの山です。糸魚川静岡構造線の断層に沿っており、鋭く切れ落ちた急峻な山稜を持ちます。
安部川源流の山であり、眼下にはとても標高2,000メートルに満たない山のものとは思えないような深い谷が切れ込んでいます。秘境オクシズを見下ろす圧巻の景観です。
山梨県と静岡県の境界にある山ですが、山梨県側から登る道は長らく通行止め状態が続いており、実質静岡県の山のようなものです。
山頂は樹林に覆われていて展望がありませんが、少し下がった場所にある笹原から安倍奥のほぼ全域を一望できます。
七面山 (しちめんざん) 身延山を守護する法華経の聖地
山梨県早川町と身延町にまたがる標高1,989メートルの山です。日蓮宗総本山の久遠寺が立つ身延山の背後にあり、身延山を守護する存在とされている霊山です。
山頂の近くには敬慎院と呼ばれる宿坊があり、多くの信徒が訪れる信仰の山です。参道は大変よく整備されていて歩きやすいですが、標高差は大きくそれなりにタフな行程となります。
登山ではなく参拝に訪れる人の方が多く、純然たるレジャー登山者にとっては少々居心地の悪さを感じるかもしれません。
山頂は樹林に覆われており地味ですが、その手前にあるナナイタガレと呼ばれる崩落地からは、大きく展望が開けています。
身延山 (みのぶさん) 日蓮宗の総本山、久遠寺が立つ
山梨県身延町にある標高1,153メートルの山です。日蓮宗総本山である久遠寺が立つ信仰の山です。
山の麓にある久遠寺から山頂に立つ奥の院の思親閣まで、ロープウェイで結ばれています。参拝がしたいだけであれば、登山は一切する必要がありません。
山頂まで歩いて登ることができる道も存在しますが、ほぼ全行程が舗装されており、高尾山の一号路のようなものです。登山の対象と言うよりは、社寺巡りをする場所と考えるべきです。
源氏山 (げんじやま) 甲斐源氏の祖先の伝承が残る
山梨県富士川町にある標高1,827メートルの山です。甲斐源氏の祖先である源義光がこの山に砦を築いたという伝承が残っています。
標高1,670メートル地点の池の茶屋林道入口まで車で入れるため、標高の割に比較的容易に登頂できる山です。公共交通機関によるアプローチはほぼ絶望的なので、素直にタクシーを使いましょう。
道中にも山頂にも展望は一切なく、擁護出来る余地が一切ない地味山です。山梨百名山の完登を目指している人以外にとっては、訪れるべき理由をなかなか見出しにくい山です。
富士見山 (ふじみやま) 紅葉と展望の頂
山梨県身延町と早川町にまたがる標高1,640メートルの山です。富士川の流域に並び立つ、南アルプス前衛の山の一つです。
登山口のある平須集落は公共交通からは完全に見放されており、登山口までのアクセス難易度が非常に高いです。登山道も全般的に荒れ気味で崩れている箇所もあり、登るには多少の危険が伴います。
山頂からは名前通りに富士展望がしっかりとあります。また山全体が広葉樹林に覆われているため、紅葉シーズンに訪れるとたいへん美しい光景に出会う事が出来ます。
十枚山 (じゅうまいさん) 安倍東稜の大展望
山梨県南部町と静岡県静岡市にまたがる標高1,726メートルの山です。安部川の東側に長々と連なる、安倍東稜と呼ばれる尾根上にあります。
安倍東稜上にはいくつかのピークが存在しますが、十枚山はその中でも特に眺めが良い山です。甲斐南部の一帯を眼下に一望することが出来ます。
登山道は静岡県側と山梨県側の両方にありますが、山梨側は荒れ気味で歩く人も少なく、事実上静岡の山であると考えて良さそうです。
篠井山 (しのいさん) 南部町を見下ろす信仰の山
山梨県南部町にある標高1,394メートルの山です。独立峰的な外観を持ち、富士側流域にある山の中でもひと際目立つ存在です。古くから信仰の対象にもなって来ました。
かつては複数あったと言う登山道の多くが廃道と化しており、富士川から見て裏側となる奥山温泉から登るのが事実上唯一の登山ルートです。
公共交通機関によるアクセス方法は存在しないため、頑張って自転車をこごうタクシーを呼ぶのが無難です。
山頂からは富士川の流域に広がる甲斐南部の地を見渡すことが出来ます。夏場はヒルが出没するので、涼しい時期の訪問がオススメです。
高ドッキョウ (たかどっきょう) 最南端の山梨百名山
山梨県南部町と静岡県静岡市にまたがる標高1,134メートルの山です。最も南に位置している山梨百名山です。
樽峠から登るのが一般的ですが、甲斐南部の山の例に漏れず、公共交通機関によるアクセスは絶望的です。ここでも頑張って自転車をこごうタクシーを呼ぶのが無難です。
山頂の大部分は樹林に覆われていますが、僅かに富士山のある方角の展望が開けています。ちなみにこの山もヒル山として悪名高いので、暑くない時期の訪問を推奨します。
貫ヶ岳 (かんがたけ) 杉の植林が広がる南部町の里山
山梨県南部町にある標高897メートルの山です。樽峠を挟んで高ドッキョウと向かい合う場所にあります。
麓から見上げるとかなり目立つ山ですが、山中は杉の植林が大部分を占めており至って地味です。道中には何ヵ所か視界の開けた展望台があります。
何故か山頂は最高地点よりも少し下がった場所にあり、少しづつ標高を下げていく変わった登山道となっています。
白鳥山 (しらとりやま) 富士川を見下ろす城址
山梨県南部町にある標高568メートルの山です。かつて富士川の往来を監視する城が置かれていた城址です。最も標高が低い山梨百名山です。
かつての城塞も現在では山腹にゴルフ場を抱えて、山頂のすぐ近くにまで車道が伸びています。駐車スペースからは、5分少々も歩けば登頂できてしまいます。
麓から登る登山道もしっかりと存在はしますが、現在ではほとんど歩かれていません。
城址らしく山頂からは富士川の流域を広く見渡せます。ひどい場違い感が漂う恋人の聖地の鐘もあります。
富士・御坂・天子山系
言わずと知れた日本一の霊峰、富士山を取り囲むように御坂山地や天子山地の山々が連なります。これらの山々は、何れも素晴らしき富士山の展望台となっています。また御坂山地には、古い時代から続く峠越えの交易路の痕跡が数多くのこっており、往年を偲ぶ事が出来ます。
三ッ峠山 (みつとうげやま) 三つの頂の大岩壁
山梨県都留市と富士河口湖町と西桂町にまたがる標高1,785メートルの山です。山頂にテレビ地上波の巨大アンテナが林立しており、付近の山の中でも特に目立つ存在です。
名前の通りに三つの山頂を持ち、山頂付近は切り立った岩場になっています。この岸壁は、ロッククライミングの対象として大定番の存在です。
山頂からはほぼ目の前にある巨大な富士山を見ることが出来ます。非常に人気の高い山で、さほど広くはない山頂はいつも混雑しています。
黒岳 (くろだけ) 御坂山地の最高峰
山梨県笛吹市と富士河口湖町にまたがる標高1,793メートルの山です。富士山の北に連なる御坂山地の最高峰です。同名の山が全国各地に存在することから、区別するために御坂黒岳とも呼ばれます。
その立地上、御坂山地の山はどこも大抵は富士展望に優れています。黒岳もその例にもれず、山頂から少し下った展望台からは河口湖と富士山を一望できます。
一方で山頂は完全に樹林に覆われていて地味です。標高がそこそこ高いため、冬になるとまとまった量の降雪があり根雪になることが多いです。
十二ヶ岳 (じゅうにがたけ) アスレチックな岩場の山
山梨県富士河口湖町にある標高1,683メートルの山です。西湖の北に連なる、鋸の刃のようにギザギザとしたシルエットの岩峰です。
名前の通り12の頂が連なる山で、ひたすらクサリ場の上り下りが続くスリリングな山です。実はこのクサリは長らく誰にも管理されておらず、千切れかかっていたというニュースが駆け巡ったのは、まだ記憶に新しいところです
山頂からの展望は、御坂山地のスタンダードとでもいうべき富士山ドーンです、もっとも、この山の魅力は展望ではなく岩場歩きにあると思いますが。
節刀ヶ岳 (せっとうがたけ) 御坂山地の三角錐の鋭鋒
山梨県笛吹市と富士河口湖町にまたがる標高1,736メートルの山です。均整の取れた三角錐の山容をもち、麓から見た際に目立つ存在です。
河口湖側と芦川側の両方から登れる登山道が存在します。どちらから登っても所要時間、難易度共に大きな違いはありません。
登りやすくてたいへん眺めの良い山であるにも関わらず、人気知名度共に低く訪れる人はまれな静かな山です。何故ここまで人気が無いのか、怪訝にさえ思えてくるほどです。
王岳 (おうだけ) 土砂災害の爪痕が残る
山梨県甲府市と富士河口湖町にまたがる標高1,623メートルの山です。西湖湖畔にある根場民宿の背後にあります。
根場地区は昭和41年に発生した大規模な土砂災害により、集落のほぼ全域が土砂に押し流されると言う壊滅的な被害を受けました。そのため根場の背後に立つ王岳の谷には、過剰とも思えるほどの大規模な治山的処置が施されています。
山頂は富士山がある方角だけ僅かに開けています。この山は山頂からよりも、その先の鍵掛峠に至る稜線からの方がずっと展望が開けています。
足和田山 (あしわだやま) 青木ヶ原樹海に浮かぶ富士山展望台
山梨県富士河口湖町と鳴沢村にまたがる標高1,355メートルの山です。青木ヶ原樹海の中にポツンと浮かぶ、離れ小島のような姿をしています。
山中に整備された三湖台展望台からは、広大な青木ヶ原樹海を一望することが出来ます。
五湖台とよばれる山頂からの展望はイマイチ振るいません。山頂はオマケの様なもので、三湖台展望台こそが全ての山だと思った方が良さそうです。
釈迦ヶ岳 (しゃかがだけ) 鋭い鋭鋒に座する夫婦地蔵
山梨県笛吹市にある標高1,641メートルの山です。見る角度によってはまるで槍ヶ岳を思わせるような鋭利なシルエットをもち、付近の山の中でも目を引く存在です。
山頂には手入れが行き届いた一対の夫婦地蔵があります。いつからここにあるか定かではありませんが、釈迦ヶ岳の象徴的な存在です。
山頂からは全方位に展望が開けており、富士山側と甲府盆地側の両方を広く見渡すことが出来ます。比較的マイナーな山ながらも、何気に絶景な山です。
達沢山 (たつざわやま) 桃源郷の傍らに立つ
山梨県笛吹市にある標高1,358メートルの山です。笹子峠から甲府盆地に向かって開ける扇状地の傍らにあり、麓には一面の桃畑が広がります。
桃源郷の山として地元では愛されていますが、全国区の知名度は無いに等しい存在です。地元の人を除けば、この山を訪れるのは山梨百名山の完登を目的としている人くらいなものだろうと思います。
桃源郷の只中にありますが、山頂自体は至って地味です。展望は僅かにありますが、特筆すべき程のものではありません。
大栃山 (おおとちやま) 裾野に広がる桃源郷
山梨県笛吹市にある標高1,415メートルの山です。麓には笛吹桃源郷と呼ばれている桃畑が広がっています。
桃畑の中に浮かぶようにして立つ山で、桃の花が咲くくシーズン中限定でそこそこの賑わいを見せます。
山頂は樹林に覆われていますが、隙間からの展望があり眺めに関しては特段良くも悪くもありません。
春日山 (かすがやま) 峠越えの歴史が眠る
山梨県笛吹市にある標高1,235メートルの山です。甲府盆地と芦川地区とを隔てている山です。
現在では御坂山地の下を複数のトンネルが貫いていますが、かつては富士五湖エリアと甲府盆地と往来のために、峠を越える必要がありました。現在でもこうした峠越えの道がいくつか残っています。
麓から登ればそれなりに骨の折れる春日山ですが、山頂のすぐ脇をかすめている黒坂峠まで車で入ることが出来ます。そして峠からは、せいぜい5分もあれば登頂できます。
山梨須百名山の中で一番簡単に登れる山だけれど、同時に一番面白みに欠ける山でもあると思います。
滝戸山 (たきどやま) ミズナラ林に覆われた静かな頂
山梨県甲府市と笛吹市にまたがる標高1,221メートルの山です。春日山と同様に、甲府盆地と芦川地区とを隔てている山です。
かつては石和温泉駅から出ている鶯宿(おうしゅく)行きの路線バスでアプローチすることが可能でしたが、このバス路線は廃止されてしまいました。そのため現在は、公共交通機関によるアクセスは絶望的な状況となっています。
山頂に展望はありませんが、見事なミズナラ林が広がっており雰囲気のよい空間です。
蛾ヶ岳 (ひるがたけ) 神秘の四尾連湖を抱く深山
山梨県市川三郷町と身延町にまたがる標高1,279メートルの山です。御坂山地の西の果てにあります。
山中に四尾連湖と言う小さな湖を抱えている山です。この湖には流入河川も流出河川も存在せず、外界とは完全に隔絶された空間となっています。
車で四尾連湖の湖畔まで直接乗り入れることができます。公共交通機関を利用する場合は、少々距離はありますが身延線の市川大門駅から直接歩いてアプローチできます。
山頂には富士展望がありますが、この山の魅力の源泉は、山頂からの展望ではなく四尾連湖の湖畔風景にあります。
三方分山 (さんぽうぶんざん) 精進湖の辺に立つ
山梨県甲府市と身延町と富士河口湖町にまたがる標高1,422メートルの山です。富士五湖の一つである精進湖の傍らにあります。かつて駿河国と甲斐国を結んでいた中道往還が、山頂近くの女坂峠を越えていました。
山頂からは僅かに精進湖を見下ろすことが出来ますが、その他の眺めの方はイマイチで地味な空間です。
山頂から少し足を伸ばすと、好展望地のパノラマ台があります。この場所に立ち寄ったかどうかで、三方分山登山の満足度には雲泥の差が付くと思います。
竜ヶ岳 (りゅうがたけ) 元日のダイヤモンド富士
山梨県身延町と富士河口湖町および静岡県富士宮市にまたがる標高1,485メートルの山です。富士五湖の一つである、本栖湖の傍らに立つ山です。
1月1日の元日に、山頂からダイヤモンド富士を見ることができる山として有名な存在です。毎年元日の明け方は、大勢の登山者で混雑します。
山頂は笹原になっていて開けており、素晴らしい富士展望が得られます。富士山近隣の山に数多く存在する展望台の中でも、トップクラスの景観であると思います。
毛無山 (けなしやま) 富士を目の間に望む天子山地の最高峰
山梨県身延町と静岡県富士宮市にまたがる標高1,964メートルの山です。富士山の西側に連なる天子山地の最高峰です。
眼下には、ふもとっぱらと呼ばれる富士山の広大な裾野が広がります。キャンプ場として非常に人気が高いエリアです。
山頂は言うほど禿げてはおらず、樹木もそこそこあります。所々に開けている場所からの眺めは、何れも圧巻です。
長者ヶ岳 (ちょうじゃがたけ) 朝霧高原を眼下に望む
山梨県南部町と静岡県富士宮市にまたがる標高1,336メートルの山です。富士山撮影地として人気がある、田貫湖の背後に立っています。
毛無山と同様に、山頂からは富士山とその裾野を一望できます。特筆すべき点として、大沢崩れがちょうど真正面に見えるアングルになります。
隣接する天子ヶ岳とあわせての周回ルートを取る人が多いです。もっとも、天子ヶ岳の山頂には特にこれと言った見所がある訳でもないのですが。
三石山 (みついしやま) 巨岩が眠る信仰の山
山梨県身延町と南部町にまたがる標高1,173メートルの山です。地元の大崩集落が管理している神社が立つ、静かな信仰の山です。
山の中腹にある大崩集落の中に登山口がありますが、当地は公共交通の不毛地帯であり、アクセスにはなかなか骨が折れます。と言っても単に、身延駅から直接歩いて行くだけの事ではありますが。
山頂は全山梨百名山の中でもトップクラスの地味さ加減です。だがしかしそれが良いと思う、ごく一握りの好事家だけが訪れる静かな頂です。
思親山 (ししんさん) 日蓮上人が故郷を偲んだ山
山梨県南部町にある標高1,031メートルの山です。七面山から日蓮上人の故郷である房総方面を見た時に、ちょうど見える位置に立っている山であることから、日蓮自身が命名したと伝わっています。
マイカーがある場合は、標高845メートル地点の佐野峠まで車で入れます。公共交通機関を使て登る場合は、身延線の内船駅から頑張っ直接歩いて登るか、あるいはタクシーを呼びましょう。
富士山 (ふじさん) 日本一の偉大なる通俗
山梨県富士吉田市と鳴沢村および静岡県富士宮市にまたがる標高3,776メートルの山です。言わずと知れた日本一の山です。
深田久弥曰く偉大なる通俗。その凄さについては、説明するまでもなく一目見れば誰にだってわかります。この山はただひたすらに高く、そして大きい。
道が単調であることから、登ってもつまらない鑑賞用の山などと揶揄されることもしばしあります。実際に登ってみればすぐにわかることですが、この山は登っても凄いですよ。
山頂は静岡県との境界線が未確定であるためか、山梨百名山の標柱は立っていません。あくまで日本最高峰であることだけを前面に出した標柱が立っています。
終わりに、山梨百名山登頂記念状について
この記事の冒頭に掲載した山梨百名山登頂記念状についてですが、現在でもまだ申請すれば発行を受けることが出来ます。
申請書を印刷して必要事項を記入します。日付欄の元号が平成で固定されたままですが、この申請書は令和現在でも有効です。封筒に記入済みの申請書と証明書に印刷するための写真を一枚同封して、申請書に記載の宛先へ郵送します。
返信用切手の同封すらも不要という太っ腹です。だいたい3週間ほどかかるとの記載がありましたが、実際には1週間少々で届きました。
記念状の台紙が無くなり次第終了するとの事なので、興味がある方はまだ残っている内に申請してみては如何でしょうか。
長々と最後までお付き合いいただき、まことにありがとうございました。
コメント
改めて、山梨百名山完登おめでとうございます。
総集編の今回の記事、ありがとうございます。
私自身も気づけば50座近くになっていたため、完登目指してみようと思い始めました。
ペン子様
コメントをありがとうございます。
南巨摩郡の山はどこも登山口にたどり着くまでが核心部だったりいろいろと面倒でしたが、それらをひっくるめて楽しめるのであればとてもオススメです。健闘を祈ります!
力作ですね。題名に(永久保存版)と入れても良いのではないでしょうか
リョーさま
コメントを頂きましてありがとうございます。
登山を取り巻く環境は常に変わり続けていますから。
いつも読んでます。
完登おめでとうございます。
まだ高3ですがいつか全山登ってみたいです。
質問です
ハイカットのLOWAチベットでどうしてそんなに早く歩けるのですか?
風吹けば名無しさま
コメントを頂きましてありがとうございます。
十代で山梨百名山に興味を持つとは、
さては物好き前途有望な若者ですね。お尋ねの件ですが、だいたいいつも標準コースタイムとトントンか気持ち早いくらいで、特に歩くのが早くはないですよ。私は基本的に亀型(鈍歩だがあまり休憩は取らない)なので、「立ち止まらずに歩き続けているから」が答えです。
あらためまして,完登おめでとうございます。
農鳥小屋の親父さんは引退されたんですね。去年不在のところを農鳥小屋に行ったのですが,今年は復活されるのかな?と思っていたんですが…。
いつか山でお会いしてご挨拶できたら,と思っています。
さん太さま
コメントをありがとうございます。
農鳥親父さんの引退は、一つの時代が終わったかのように感じられて寂しく思います。大門沢小屋のスタッフの方が後を引き継ぐようですが、このまま普通の山小屋になるのか、はたまた依然として個性的な輝きを放ち続けるのか。要注目です。