鋸岳 釜無川の奥地に鎮座する、山梨百名山最難関の呼び声高き岩峰

三角点ピーク付近から見た鋸岳の第一高点
山梨県北杜市と長野県伊那市にまたがる鋸岳(のこぎりだけ)に登りました。
赤石山脈(南アルプス)北端付近にあり甲斐駒ヶ岳に隣接している山です。名前通りの鋸の歯のようにギザギザした峻厳な山容をもち、長めのコースタイムと不明瞭な道も相成って難易度の高い山と見なされています。日本二百名山と山梨百名山にも選ばれている一座ですが、訪れる登山者の数はあまり多くはなく静かな山域となっています。
鋸岳の登山ルートの中では最も難易度が低いとされている釜無川ゲートから、山梨百名山最難関と言われる山に登って来ました

2022年10月1~2日に旅す。

今回は山梨百名山の中で最難関であるとの意見も多く聞かれる、鋸岳へと登って来ました。通称四天王と呼ばれている中の筆頭格である一座です。
山梨百名山四天王

名前の通りの山容を持った山で、遠目にも大変目を引く存在です。大柄でお椀を伏せたような山容をした山が多い南アルプスにあっては、異端とも言える峻厳な姿をしています。
赤岳から見た鋸岳
隣接する甲斐駒ヶ岳から縦走するルートも存在しますが、山梨山のグレーディングで最高難易度となる8Eとされています。

この縦走ルートを歩くにはロープによる確保が必須と言う話も聞かれて、お気楽な週末ハイカーでしかない私にはちょっと手に負えそうにもありません。

そこで今回は鋸岳の登山ルートの中では最も難易度が低いとされている、釜無川ゲートからのルートを歩いて来ました。
釜無川林道を歩く登山者
片道9.2kmもの林道を延々歩いてアプローチする必要がありますが、こちらのルートであればグレーディングは6Dです。健脚な人なら日帰りも可能ですが、無理はせずにテント担いで一泊二日の行程で登りました。

そこで待ち受けていたのは、令和元年台風十九号によってズタズタにされたまま、未だに復旧がされていない林道です。登山を開始する前のアプローチが一番の核心部であると言う、思ってもいない事態でした。
崩落した釜無川林道

稜線上に出でてからは、まさしく鋸の歯のように激しくアップダウンを繰り返す切れ落ちた岩稜帯が連なります。かなりの高度感がありスリリングな行程です。
切れ落ちた鋸岳の稜線

長い長い林道歩きからの胸を突くような急登と岩稜歩き。そのすべての苦難を乗り換えた先には大展望の頂が待っていました。最高の天気に恵まれた山梨百名山四天王筆頭の山の訪問記です。
鋸岳山頂からの眺望

コース
221002鋸岳-map
釜無川ゲートから鋸山を往復します。初日は釜無川林道の終点から横岳峠まで登ったところで一泊。翌日に峠から山頂を往復したのちに、もと来た道を引き前します。

他の登山ルートは全て玄人向けであり、一般登山者向けと言えるルートはこの釜無川ゲートピストンのみです。

1.鋸岳登山 アプローチ編 遠路はるばる鈍行列車に揺られて行く、富士見町への道程

10月1日 7時3分 JR高尾駅
鋸山の登山口となる釜無川ゲートの最寄り駅となるのは、中央本線の富士見駅です。と言う事で、いつものように鈍行列車で向かいます。
JR高尾駅のホーム
富士見駅は特急あずさ1号の停車駅ではあるのですが、鈍行で行く場合と比べても大して早く現地に着くわけでもないので、利用は見送りました。

甲府駅で松本行きの電車に乗り換えます。やって来たのは安定の三両編成車両でしたが、車内は至って空いていました。
甲府駅のホーム

あずさ一号の通過待ちと言う事で、日野春駅でしばしの停車となりました。普段なら甲斐駒ヶ岳にばかり目が行くのですが、本日はその右隣にある鋸岳へと視線が釘付けになりました。なるほど、ギザギザしておりますな。
日野春駅から見た甲斐駒ヶ岳と鋸山

9時53分 高尾駅から3時間近い時間を費やして、ようやく富士見駅に到着しました。大半は眠りこけていたので、おかげで体調は万全です。
富士見駅のホーム

富士見駅はスキー場のロープウェイを使って手軽に登れる山として人気のある、入笠山(1,955m)の最寄り駅です。駅前にはその入笠山行きのシャトルバスが停車していました。
富士見駅前のロータリー
ここから目的地である釜無川ゲートの近くまで行くことのできる、バスなどの公共交通機関は存在しません。そのためこの先は、タクシーを利用することになります。

事前に予約はしていませんでしたが、駅前のタクシー乗り場に1台待機していました。常駐しているのはどうやらこの一台だけであるようなので、出払っていた場合は電話をして呼ぶことになります。
富士見駅のタクシー乗り場

10時13分 釜無川ゲートに到着しました。ここまでの料金は確か3,500円くらいであったと記憶しています。
釜無川ゲート

今から歩こうとしているこの釜無川林道は、もともと釜無川の砂防工事を行うために作らた工事用の道です。そのため、このゲートから先は一般車は通行止めです。また、基本的に平日は工事が行われています。
釜無川ゲート
この道の通り抜けについて事前に調査したところ、工事が行われている日はゲートの入り口にガードマンが立っていて、徒歩であっても立ち入りを拒否されたと言う証言がチラホラと散見されます。

そのため、工事の行われていない夜中に出発するか、あるいは確実に休工となる日曜日に歩く例が多いようです。本日は土曜日なのですが、果たして通れるのか通れないのか、現地に着くまでは一切不明な状態でした。

幸いにもゲートは無人状態で、特に立ち入りを拒否されそうな様子はありません。

以下は特に裏付けが取れているわけではない、現地の様子やネット上に散らばっていた証言をなどをもとにした私の推測です。
①土曜日にも工事自体は行われている。
②ゲートの入口にガードマンが配置されるのは、ダンプトラックや重機などの大型車両が出入りする日に限られる。
③工事のスケジュールに関する情報は、外部には一切公開はされていない。

と言う事で、土曜日の日中にこの道を通り抜ける事は可能なのかという問いかけに対しては、「当日現地に来てみないとわからない」と言う身も蓋もない結論となります。

2.巨大な砂防堰堤群を横目に、釜無川林道を歩む

ここから先は延々9.2kmにも及ぶ林道歩きです。途中からは荒れていると言う情報ですが、さあてどんな感じなのでしょうか
釜無川林道の光景
ちなみに、ゲートの入口をガードマンに通せんぼされてしまっている時は、ゲートの少し手前から河原を歩けば特に文句は言われないそうです。

始めのうちはしっかりと舗装されている緩やかな登り坂です。至って歩きやすい道であり、サクサクと順調に進みます。
釜無川林道の光景

巨大サイズの堰堤が現れました。つまりは例え河原を歩いていても、途中からは林道上にあがるしかない訳です。その時はくれぐれも工事車両の邪魔をしないように歩きましょう。
釜無川の砂防堰堤

広々した谷が行く手のずっと先にまで続いているのが見渡せます。物々しい堰堤群と土砂の堆積ぶりからして、まとまった量の雨が降った際には大暴れする川なのでしょうね。
釜無川林道の光景

道中の何ヵ所かにこうした仮設トイレが設置されていました。工事関係者のためのものでしょうから、登山者が借りても良いものなのかどうかはわかりませぬ。
釜無川林道の仮設トイレ

道は谷沿いあるため、基本的に携帯電話の電波は殆ど入りません。開けている場所でたまに少し入る程度です。
携帯電話使用可能と書かれた立看板

奥に進むにつれて、徐々に谷の幅が狭まり、南アルプスの奥地らしい物々しい光景になってきました。
釜無川林道の光景

カーブミラーを利用した自撮りなどで退屈を紛らわせつつ進みます。
カーブミラーに映った登山者

見上げる高さの崩落地に何やらワイヤが大量に垂らされています。なるほど現在はここを法面で固めようとしているようです。
釜無川の崩落地

望遠で覗いてみると、ありえない場所に作業員が並んでぶら下がっていました。ひえっ、おっかないところで仕事をしていますねえ。
法面工事中の作業員

途中で何ヵ所か分岐がありますが、すべて谷沿いに右へ進む正解です。左の河原の方へ降りる道は全て誤りなので、関係ない道に迷い込まないようにご注意ください。
釜無川林道の光景

バリケードで道がふさがれている地点までやって来ました。この工事関係者以外立ち入り禁止の看板が掲げられた先へ進むのが正解です。
釜無川林道の立ち入り禁止地点
・・・登山口に用事があるのだから私は関係者である。とうそぶきつつ脇から侵入します。

バリケードの裏に自転車がデポしてありました。これで帰路の林道歩き区間を少しでも楽をしようという目論見なのでしょう。
バリケートの裏にデポされた折り畳み自転車
ここまで所々に未舗装の区間があったので、ある程度タイヤの太い自転車でないとパンクする危険性があります。タイヤの細いロードバイクで乗り入れるのはやめておいた方が無難です。

今回私はかさばるテント泊装備を担いでいることもあって、自転車は持ってきておりません。帰りも歩きます。

現在地はゲートから6.5km進んだ地点です。何事もなく歩けるのはここまでで、この先の道は令和元年台風十九号により破壊されたまま、未だに復旧しておらず荒れています。いっちょう気を引き締めて参りましょう。
釜無川林道6.5km地点の立て看板

3.登山開始前に現れた核心部、大荒れの釜無川林道奥地を行く

バリケートを過ぎてすぐに、早速最初の崩落地が現れました。通称ブルーシート崩落地と呼ばれている地点です。
釜無川林道 ブルーシート崩落地

ここの迂回方法は簡単です。右手のタラップを使って法面の上に登れます。上の斜面は崩れておらず、何事もなく通過できます。
釜無川林道 ブルーシート崩落地の迂回方法

ブルーシート崩落地を過ぎると、すぐに2番目の崩落地が現れました。一見何がどうなっているのかわかり難いですが、途中から路盤が根こそぎ削れて無くなっています。
釜無川林道 2番目の崩落地

突破方法ですが、車両待避所23と書かれた立て看板の先から河原に下りて進みます。ここは道と川の間の高低差があまりないので、特に危なげもなく迂回可能です。
釜無川林道 2番目の崩落地の迂回方法

ポッカリ口を開けているコンクリートの下が本来の水路であったようですが、土砂で水路が塞がってしまっており、水はその脇を流れていました。そのため徒渉することになりますが、大した水量ではなく一跨ぎです。
釜無川林道 2番目の崩落地

河原を進むと、林道の路盤に復帰するための踏跡がありました。かなり急かつ滑りやすいので、慎重によじ登ります。
釜無川林道 2番目の崩落地の踏跡

路盤上に復帰した地点から振り返って見たところです。左側から流れてきている小さな沢から大量の土砂が押し寄せて、道の下に埋まっていたコンクリートの水路を塞いてしまい、路盤が決壊したのでしょう。
釜無川林道 2番目の崩落地の全容

2番目の崩落地を過ぎると、一時の安息のような普通に歩ける道となりました。厳密に言うとところどころが崩れてはいますが、歩行には支障ありません。
荒れた釜無川林道の上流部

今度は倒木に行く手を阻まれました。ここは普通に跨いで進みます。
釜無川林道の倒木

倒木を超えた先にはコンクリート舗装された路面が続いていますが、ここはなるべく右端の方の土の上を歩きましょう。理由はもう少し進んでから振り返ればわかります。
荒れた釜無川林道の上流部

この通り、側面が崩れて路面が思いっきり浮いています。今は明るいからまだ良いものの、夜間から早朝にかけてヘッドライト装着でこの林道を通り抜けようとしている人は、注意を要します。
荒れた釜無川林道の上流部

今度は完全に道が寸断されてしまっている場所に行き当たりました。左手は崖地になっており、ここから河原へ降りることも出来そうにはありません。
崩落した釜無川林道

さて肝心の迂回方法ですが、崩落地地点から背後を振り返ると、この車両待避所26番の立て看板が立っています。この看板の先から崩落地に沿って河原へ降りれます。
釜無川林道 3番目の崩落地の迂回方法

先ほどの浮いている舗装面を左上に仰ぎ見つつ、河原へと下って行きます。もともと道でも何でもない単なる崩落地なので、足元は瓦礫が散乱していて不安定です。崩してしまわないように、一歩一歩足元の感触を確かめつつ慎重に下ります。
釜無川林道 3番目の崩落地の迂回路

河原まで下りたら、上流方向に向かって進みます。目印となるピンクテープとケルンがあるので、見落とさないようによく周囲を観察してください。
釜無川林道 3番目の崩落地の河原

河原から見た崩落地点です。小さな沢が横断しており、もともと道の下に暗渠が埋まっていたようです。この小径の水路では捌ききれない量の土砂が殺到して、上にあった路盤を根こそぎ押し流してしまったのでしょう。
釜無川林道 3番目の崩落地

崩落地を過ぎてすぐに、林道上に復帰するための取り付きがあります。ここにも目印のピンクテープがありました。
釜無川林道 3番目の崩落地の迂回路

もとはただの斜面だった場所に無理やり取って付けたであろう通路なため、かなりの急勾配です。登る分に特に苦戦はしませんでしたが、帰路では注意を要しそうです。
釜無川林道 3番目の崩落地の迂回路

路盤に復帰したところで、振り返って見た崩落地です。ひしゃげてしまったガードレールが、破壊の規模の大きさを物語っていました。
釜無川林道 3番目の崩落地

ちなみに、林道上に復帰せずに河原を歩き続けると、すぐにこの堰堤にぶつかって通行不能になります。
崩落した釜無川林道

堰堤を越えると、またすぐに道が無くなりました。これはまたずいぶんと派手に削れましたね。
釜無川林道 4番目の崩落地

迂回方法ですが、崩落地点の少し手前の土手に河原へ降りれる踏み跡があります。足元は砂利でかなり滑るので、ストックがあるのなら使った方が良いと思います。
釜無川林道 4番目の崩落地の迂回路

再び河原を進みます。こうも何ヵ所も崩れていると、どうせならずっと河原を歩き続けたくなるところですが、ところどころに堰堤があるため林道と河原の行ったり来たりを余儀なくされます。
釜無川林道 4番目の崩落地の河原

と言う事で、崩落地を過ぎたところで再び道の上に復帰します。
釜無川林道 4番目の崩落地の迂回路

道の上に復帰したところで、振り返って見た崩落地です。道があった痕跡が完全に無くなるくらい激しく崩れていました。
釜無川林道 4番目の崩落地

そろそろ林道の終わりが近づいてきているはずですが、なかなかゴールが見えて来ません。いい加減神経がすり減って来たのですが、まだひと荒れあるのでしょうか。
崩落した釜無川林道

5番目の崩落地が現れました。この崩落地のすぐ背後に砂防堰堤があるため、ここでは河原への迂回はできません。
釜無川林道 5番目の崩落地

と言うことで、この崩落した斜面を強引に横断します。柔らかい砂礫の斜面で足を置くと沈み込むので、通り抜けるのにかなり神経をすり減らしました
釜無川林道 5番目の崩落地
地形的に高巻きも難しく、ここが完全に崩れて通行できなくなってしまうと、もうこの先へ進む方法は無くなってしまいます。足元を崩してしまうことが無いように、ゆっくり慎重に突破しましょう。

ここは真ん中が本来の路盤ですが、土砂が溜まった擁壁の右側を普通に歩けるのでそのまま進みます。
荒れた釜無川林道の上流部

金属製の擁壁上にびっちりとオニアザミが繁茂して、アザミ畑状態となっていました。もともと荒地でも育つ強い花なんですね。
オニアザミの群生

ほんのりと僅かに、紅葉の色付きが始まりつつありました。河原が色好き始めていると言う事は、山の上の方では良い感じに見頃を迎えているのかもしれません。
色付き始めた釜無川の紅葉

擁壁が尽きると、最早どこが道なのかもよくわからない状況となっていました。ここからは歩けそうな場所を適当に見繕いつつ進みます。
荒れた釜無川林道の上流部

13時30分 ゲートを出発してから実に3時間以上を費やして、ようやく釜無川の林道の終点に到着しました。前方に見えている鞍部が、本日の宿泊予定地である横岳峠です。今からあそこまで登って行きます。
釜無川林道の9.2km地点

終点のすぐ脇に堰堤がありますが、まだ未完成状態であるように見えます。本当はこの上をすべて法面で固めたかったのでしょうけれど、肝心の道があの有様では工事再開は相当先の事になりそうです。
釜無川林道終点の堰堤

13時35分 赤屋根の小屋に到着しました。この小屋は工事関係者用の詰め所であるらしく、避難小屋ではないため登山者は宿泊できません。
釜無川林道 赤屋根の小屋

小屋には泊まれませんが、軒下のスペースが避難所として開放されています。ここにテントを張って一泊する人も多いようです。
釜無川林道 赤屋根の小屋の軒下
・・・周囲は熊のフンだらけでしたけれどね。正直、ここに一人で宿泊するのはちょっと怖いです。

4.富士川の源流と、ガレ場と急登が続く横岳峠への道程

やけに長いアプローチでしたが、ようやく登山道が始まります。初っ端からいきなり道が不明瞭ですが、薄っすらとした踏み跡らしきものは一応あるにはあります。
221002鋸岳-065

見事な天然の岩屋がありました。もしかしなくても、これは熊の巣窟なのではなかろうか。くわばらくわばら。
221002鋸岳-066

目印のピンクテープに従って進んでいたら、川にぶつかりました。ふむ、ここを渡れと言う事なのかな。
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道と呼べるものはありませんが、目印のピンクテープはしっかりと対岸に続いていました。だいぶ水流がか細くなってきましたが、この川は釜無川の本流です。このまま川沿いに源頭まで登り詰めます。
釜無川の源流部

川の両岸を行ったり来たりしつつ登ります。道筋がかなり分かりづらいので、良く周囲を観察してください。目印は必ずあります。
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徐々に勾配が増して来ました。足元がガレガレな上に倒木だらけで、歩き難いことこの上ありません。登りはまだしも、ここを下るのは相当難儀しそうです。
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14時25分 富士川の水源と書かれた標識まで登って来ました。この釜無川は甲府盆地内で笛吹川と合流し、その先は富士川と呼ばれます。釜無川の源流が富士川の源流でもあると言う事ですな。
富士川の水源の標識

こちらがその富士川の最初の一滴です。一滴と言うか、じゃぶじゃぶと大量に湧き出ています。水を取れるのはここが最後なので、明日の分を含めて2.5Lを確保しました。
富士川の水源の水場

富士川の水源をすぎると、横岳峠に向かってエグイ急登が始まります。水が加わってズシリと重くなった荷物にため息をつきつつ、えっちらおっちらと登ります。
鋸岳 横岳峠直下の急登

次第に周囲の光景が、苔生す針葉樹の森へと変わって来ました。いかにも南アルプスらしい、幽玄なる森の風景です。
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15時20分 横岳峠に到着しました。その名の通り、横岳と言う名の2,400メートル少々のピークと鋸岳との間にある鞍部です。
横岳峠

峠の一帯はそこそこの広さを持つ平坦地になっており、鋸山の山中では数少ない幕営の適地です。すでに先客テントが二張ありました。
横岳峠に張られたテント

登山者の往来を妨げないよう端の方に今宵の我が家を設営します。樹林帯であるため風の影響もほとんどなく、快適空間です。
横岳峠に張られたテント

前方に何やらすごい絶壁が立ちはだかっているのが見えます。明日はあの絶壁の上を目指します。
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本日は少しでも軽量化を図ろうと思い、ガスストーブすら持ってきておりません。携行食で簡単に食事を済ませた後は、後はもう何もすることがありません。

文庫本を読みつつうだうだと過ごすうちに、いつの間にか眠りに落ちていました。おやすみなさいZzzzzz。

5.鋸山登山 登頂編 急登と岩稜帯の先に待つ絶景の頂

明けて10月2日 5時40分
なかなか寝袋から出る決心がつかずにうだうだしていたら、思いっきり二度寝してしまいました。本当はもっと早くに行動を開始するつもりでしたが、ヘッドライトが必要ない明るさになってからの始動です。
早朝の横岳峠

登り始めからいきなり容赦のない急登が始まります。まだ体が半分寝ぼけている状態で、ノタノタとした足取り必死になって登ります。
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少し森が切れて、隙間から仙丈ケ岳さんがお早うございますです。戸台口から北沢峠へと向かう南アルプス林道が、山腹を這うようにして横切っているのが良く見えます。
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一時の安息のような平坦地に出ました。しかしその先には、またもやモリモリとため息のこぼれそうな急登が待ち構えているのが一目瞭然です。気乗りしないなあ。
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と言う事で、再び踵がいたくなるような勾配の急登の再開です。釜無川ルートはアプローチの林道歩きが長い分だけ、後半になってから一気に標高差を詰め始める印象です。
鋸岳 三角点ピーク直下の急登

薄暗かった森の中へ、眩い朝日が差し込み始めました。南に向かって進んでいるため、この先は基本にずっと逆光となります。
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周囲に背の高い木が少なくなり、ハイマツが目立ち始めました。森林限界が近いようです。
221002鋸岳-085

ここまで登って来て、ようやく目指すの鋸岳の山頂がお目見えしました。西側はほぼ直角に切れ落ちた崖になっており、見るからにヤバそうな見た目です。
三角点ピークから見た鋸岳
名前通りの鋸の刃のような山容をした鋸岳には複数のピークが存在します。今から目指すのは、山梨百名山の標柱が立っている第一高点と呼ばれるピークです。

仙丈ケ岳の先に、北岳さんと間ノ岳さんもお早うございますです。北岳は北側から見ると先端が尖っていて、バットレスが見える東側から見た姿とはだいぶ印象が異なります。
三角点ピークから見た仙丈ケ岳、北岳および間ノ岳

足元に戸台口の仙流荘の屋根が小さく見えます。南アルプス北部の主要な玄関口の一つである戸台口ですが、公共交通機関の利用を前提とした時のアクセスが極端に悪く、何気に私は一度も訪れた事の無い場所です。
鋸岳から見た戸台口
現在広河原と北沢峠間のバスが運休状態であるため、北沢峠にアクセスしたければ戸台口からアプローチするしか選択肢がありません。

未踏の山梨百名山であるアサヨ峰に登るためには、一度北沢峠に出る必要があるのですが、さてどうしたものか。毎日アルペン号に戸台口行きがあったっけか。

背後の展望が開けました。中央アルプスから北アルプスまで、中部山岳地帯の山々がそろい踏みです。雲一つない快晴で、まさに絶好の登山日和です。
鋸岳 三角点ピークから見た中央アルプス

彼方の北アルプスの穂高連峰や槍ヶ岳までもがクッキリと見えました。
鋸岳 三角点ピークから見た北アルプス

7時30分 地図上で三角点ピークとだけ書かれている、名も無き2,607メートルのピークまで登って来ました。ここまで標準コースタイムをやや超過するスローペースです。2度寝が良くなかったのか、なかなか覚醒しません。
鋸岳三角点ピーク
ここから先はいよいよ鋸の刃の上を行く岩稜帯歩きとなります。ヘルメットを着用し、ストックはザックに収容しました。

では参りましょう。この先はギコギコと小刻みにアップダウンを繰り返します。
221002鋸岳-091

天高くに突き出す第一高点ピークです。山頂にいる人影らしきものが小さく見えました。先行者がすでに登頂しているようです。
鋸岳第一高点ピーク

最初の鞍部に向かってガレ場を下って行きます。先の見えない崖に向かっているのかのような錯覚を覚えますが、以外にしっかりとした道筋はあります。
切れ落ちた鋸岳の稜線

ふと前方をみると、先行者がありえないような場所に張り付いているのが見えました。なるほど、あそこを登るのですか。
221002鋸岳-094

左手には八ヶ岳の姿がありました。確かに八ヶ岳らも、鋸岳の姿は良く見えていたっけか。
鋸岳から見た八ヶ岳

下った後は当然登り返しです。クサリなどの補助は一切ありませんが、ホールドやスタンスは豊富にあり、特段難しい要素はありません。
鋸岳の岩場

道は崖際のギリギリにありました。ただでさえ狭い通り道なのに、反対側からはハイマツが侵犯しつつあり、蹴躓かないように神経を使います。
221002鋸岳-097

テクニカルな面での難しい要素は特にありませんが、高度感はかなりあります。技術と言うよりは度胸が求められる道です。
鋸岳の岩場

ギコギコと登って下りてして稜線のコブを乗り越えていきます。岩場が苦手な私でも楽しいと感じられるレベルの岩場なので、まあそこまで極端に身構える必要はないと思います。
221002鋸岳-099

とは言っても、あまり下は見ない方がいいかもしれません。高所恐怖症のきらいがある人には不向きな山であることは間違いありません。
221002鋸岳-100

山頂直下最後の登りです。ここも普通に三点支持で登れば何ら問題ないレベルの岩場でした。
221002鋸岳-101

8時45分 鋸岳に登頂しました。山梨百名山四天王筆頭格の頂に、無事に降り立つことがかないました。父ちゃん、俺は今猛烈に感動している。
鋸岳の山頂

6.鋸岳山頂からの大展望

鋸岳の山頂からは、360度全方位の大パノラマが広がります。

山頂の南正面には甲斐駒ヶ岳へと続く稜線が連なります。前述の通りこの先は、私なんぞは始めからお呼びではない、ハイキングの域からは逸脱したエキスパートの世界となります。
鋸岳から見た甲斐駒ヶ岳

甲斐駒ヶ岳の山頂を最大望遠で覗くと、山頂に居る人影らしものが沢山見えます。あちらは大人気の日本百名山なだけの事はあって、かなりの人で賑わっているようです。
鋸岳から見た甲斐駒ヶ岳の山頂
それに比べて、我らが鋸岳のなんと静かな事よ。こちらも一応は百名山なんですけれどね。これが日本百名山と山梨百名山のブランドパワーの差なのか。

この直後にツアーか何かとだと思われるシニアのパーティが到着し、こちらの山頂もだいぶ賑やかにはなりました。

甲斐駒ヶ岳の右手には、白根三山の北岳と間ノ岳が並んで立っています。右奥に小さく見えているのは塩見岳かな。
鋸岳から見た白根三山

戸台川の谷を挟んだ向かいには、南アルプスの女王こと仙丈ケ岳が雄大な姿でもって佇んでいます。しかしいつ見ても本当にでっかい山ですね。
鋸岳から見た仙丈ケ岳

仙丈ケ岳の先には、日本列島が一番太い部分の圧巻の光景が広がります。
鋸岳山頂からの眺望

仙丈ケ岳右後方の彼方にピョコっと頭を出しているのは御嶽山(3,067m)です。居合わせたシニア団体の面々が、何故か口々に御嶽山を乗鞍岳であると誤認していたので、思わず横から口を挟んでしまいました。
鋸岳から見た御嶽山""

ちなみにその乗鞍岳(3,026m)はこちらです。山頂の形状が特徴的なので、同定は比較的容易です。この後暫しの間、姐さま方に問われるがままに山座同定をしつづけるマシーンと化しました。
鋸岳から見た乗鞍岳

北側にはまるで絶壁か何かのように、北アルプスこと飛騨山脈の山並みが連なります。
鋸岳から見た北アルプス

北アルプス南部の山並みです。焼岳から笠ヶ岳、穂高連邦、槍ヶ岳、常念山系に至る山並みがすべて見えています。素晴らしい。
鋸岳から見た北アルプス南部

そのさらに右には、鹿島槍から五竜岳、唐松岳、白馬三山へと続く、後立山連峰の山並みです。かなりの距離があるはずですが、意外と見えるものですね。
鋸岳から見た北アルプス後立山連邦

一目でわかる霧ヶ峰(1,925m)と美ヶ原(2,034m)の背後には、薄っすらと妙高山(2,454m)を始めとする頸城山塊の山並みが見えました。
鋸岳から見た霧ケ峰

東側には雨乞岳(2,037m)の背後に八ヶ岳連峰が大きく裾野を広げています。雨乞岳の水晶ナギも良く見えていますね。
鋸岳から見た雨乞岳と八ヶ岳連峰

最後に奥秩父山塊の山並みです。小川山から瑞牆山、金峰山、国師ヶ岳に至る主脈の山々がすべて見ています。
鋸岳から見た奥秩父
甲斐駒ヶ岳の背後に隠れてしまうため、残念ながら富士山だけは見えません。鋸岳から展望の、ほぼ唯一と言っていいケチの付けどころです。

7.鋸岳登山 下山編 釜無川林道へ急坂を引き返す

9時15分 名残惜しくはありますが、しかしいつまでもここにいる訳にも参りません。なにせ、また9.2kmの林道を歩いて帰らないといけないのですから。と言う事でボチボチ下山に移ります。
221002鋸岳-115

行きはよいよい帰りは怖いを地で行く道です。滑り落ちらタダでは済まないので慎重に下ります。
221002鋸岳-116

往路と同様に、途中にいくつかある稜線上のコブを乗り越えて行かねばなりません。下山時の登り返しほど憂鬱なものはありません。登ったら、またその分だけまた下らないといけないんだよ。
221002鋸岳-117

ここは要注意ポイントです。左側に踏み跡が続いているように見えますが、右のハイマツの中に進むのが正解です。危うく騙されそうになりました。
221002鋸岳-118

ひとコブ越えたらまたひとコブ。三角点ピークに向かって最後の登り返しです。
221002鋸岳-119

10時5分 三角点ピークに戻って来ました。アップダウンの連続で若干バテ気味です。一泊してもこの様だと言うのに、釜無川ゲートから日帰りで往復する人は本当にすごいなとしみじみ思います。
221002鋸岳-120

鋸岳の姿もこれで見納めです。さらば鋸岳。素晴らしいお山でした。また来る・・・かどうかは極めて微妙ですが、ともかくありがとう!
221002鋸岳-121

この先はもう作業です。樹林帯の下りという単調な作業に黙々と取り組みます。
221002鋸岳-122

11時20分 横岳峠の憩いの我が家へと還って来ました。途中をだいぶ端折りましたが、三角点ピークから1時間以上かかります。
横岳峠

一晩を過ごした我が家を手早く撤収します。再びズシリと重くなった荷物にため息をつきつつ、下山再開です。
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横岳峠からも、ひたすら作業のようなが下山行がしばし続きます。ピストンなのだから、こればかりは致し方ありません。
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富士川源流の水で再びのどを潤します。釜無川ゲートまで歩くのに必要な分として、1Lを給水しました。こうして水が豊富なルートであるのには大助かりです。
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約束されていたガレ場の下りです。思っていた通りに歩きづらく、歩行に難儀しました。
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往路ではあまり意識して見ていませんでしたが、渡渉地点にはピンクテープの他に、こうして目印のケルンが詰まれていました。
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12時50分 赤屋根の小屋まで下って来ました。山頂で遭遇した団体のものと思われるテントが張られていました。なるほどここに宿泊していましたか。
赤屋根の小屋

8.鋸岳登山 帰還編 再び荒れた9.2kmの林道を歩く

あとはもう帰るのみです。と言っても、また荒れ放題の林道を9.2kmも歩かないといけないんですけれどね。
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既に一度突破して攻略方法はわかっているのですから、それを丁寧になぞれば良いだけです。慌てずに確実にこなして行きましょう。
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こうして崩れているところを見ると、法面はこんな深いところにまで埋め込まれていたんですね。普段は見えないものが色々と見えていて興味深い。
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一番の難問であろう崩落地まで戻って来ました。さて、逆向きに下るとどんな感じでしょうか。
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思た通り、ちょっとした恐怖心を感じるレベルの急坂です。ストックを持っているのなら、ここを越えるまでは収容せずに使用した方が安全です。
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崩落した斜面を登り返して林道上へと復帰します。
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最後にブルシート崩落地を突破すれば、今度こそ本当の生還です。お疲れさまでした。
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14時10分 通行止め地点まで戻って来ました。前日よりもデポしてある自転車の台数が増えていました。なんだかんだで、結構な数の入山者がいるようですね。
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あとはひたすら歩くのみ。まだ6km以上の道程が残ってはいるものの、もう危険な個所はありません。
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所々に電波が入る地点があるので、つながったタイミングで帰りのタクシーの配車を依頼しておきましょう。ゲートの付近まで行ってしまうと、逆に電波は入りにくくなります。
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15時40分 釜無川ゲートに戻って来ました。なんだかんだで、二日目も行動時間が10時間におよぶ長丁場でありました。
釜無川ゲート

ゲートの目の前にはUターンが出来るだけのスペースが無いので、もう少し先の折り返せるスペースがある場所でタクシーを待ちます。
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約束していた時間よりもかなり早くに迎えがやって来ました。昨日と同じ運転手さんでした。

殆ど待つこともなく、実にスムーズに富士見駅に戻ってこれました。この駅に降り立ったのは昨日の事なのに、もうずっと前の事のように思えます。それだけ密度の濃い山行きでありました。
富士見駅の駅舎

富士見は特急あずさの停車駅ですが、すべての列車が止まるわけではなく停車本数は少な目です。そのため、ひとまずは普通列車で小渕駅まで移動します。
富士見駅のホーム

小淵沢駅屋上の展望台から、夕闇に包まれつつある鋸岳を見上げます。今日あの場所に立って来たのだと思うと感慨深い。
小淵沢駅の展望所から見た鋸山

程なくやって来た特急あずさに乗り込み、帰宅の途につきました。
小淵沢駅に入線する特急あずさ

最高の天気にも恵まれて、山梨百名山四天王筆頭の山への訪問は大満足の内に幕を下ろしました。個人的にこの山への訪問は長年の懸案の一つであったため、登頂の喜びもまたひとしおでありました。
山梨百名山の中でも最難関の山として必ず名前があがる鋸岳ですが、釜無川ゲートからの往復に限って言えばそこまで極端に難しい山ではありません。最大の核心部と言えるのは山頂付近岩場ではなく、崩壊の進む林道歩きであると思います。
本文中でも述べた通りテクニカルな面での難所は特にありませんが、コースタイムがかなり長めであるため、何よりもまず体力勝負です。また一部道が不明瞭な箇所もあり、ある程度のルートファイティング能力も求められます。登山技術の総合力を問われる山であると言えそうです。
あまり一般向けとは言えない山であることは間違いなく、みだりに人にオススメするつもりもありませんが、ここにしかない唯一無二の体験が確かにありました。百名山の名に恥じない文句なしの秀峰であると思います。

<コースタイム>

一日目
釜無川ゲート(10:15)-赤屋根の小屋(13:35)-富士川の水源(14:25)-横岳峠(15:20)

二日目
横岳峠(5:40)-三角点ピーク(7:30)-鋸岳(8:45~9:15)-三角点点ピーク(10:05)-横岳峠(11:20~11:40)-赤屋根の小屋(12:50)-釜無川ゲート(15:40)

鋸岳山頂での記念撮影

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメント

  1. もうもう より:

    オオツキ様

    鋸岳の登頂お疲れさまでした。
    南アルプス林道のバスから見たときは「この山はどうやって登るんだろう?」と考えたくらい、急峻な山ですよね。

    山梨からのアプローチだと、いくぶん安全なのでしょうが写真で見る崩落具合からは、自分の様なお気軽登山者は行くところじゃなさそうです。

    私もこの日は立山に行ってました、天気の悪い秋にしては好天で登山するには本当に良い日でしたよね!

    • オオツキ オオツキ より:

      もうもうさま
      コメントをありがとうございます。

      奥地に保守すべき堰堤がある以上は、ボロボロ状態の釜無川林道もいつかは修復されるものだろうと思いますが、それまではこの危なっかしいアプローチを取らざるおえません。

      こんな状態であっても他のルートよりはまだ安全であると言われているくらいですから、容易ならざる山です。

  2. MM より:

    ついに!鋸岳登頂おめでとうございます!!台風19号の爪痕は未だに残っているのですね…自然の力の恐ろしさを感じる崩落ぶり。。鋸岳アタック前から緊張感が伝わってきました。

    私は10/1に金峰山に登りまして、イケメン甲斐駒ヶ岳の隣にギザギザの鋸岳が見え、あれが四天王か!オオツキさん今日登られてたりするのかなーと思っていたのでした。あの週末は今シーズン1の登山日和だったように思います!

    • オオツキ オオツキ より:

      MMさま
      コメントをありがとうございます。

      文句のつけようのない絶好の登山日和でした。長年の懸案だった鋸岳はなんとなりましたが、まだ笊ヶ岳という裏ボスが残っております。四天王を巡る山旅はまだ続きます。

  3. たむ より:

    先日仙丈ケ岳に行った際のバスから、見てました。
    この山、間違いなくロープがいるものと思ってましたが
    ピーク付近は、ブログを見ている感じから余裕すら感じましたが^^;
    恐れ入ります、、、
    登頂おめでとうございます。

    • オオツキ オオツキ より:

      たむさま
      コメントをありがとうございます。

      釜無川林道ルートだと、山頂付近の岩場は正直一般登山道レベルです。高度感はあって怖いと言えば怖いですが、特に難しくはありませんでした。

      なお、反対側から登るとその限りではありません。第二高点と第一高点の間にある大ギャップと呼ばれている難所は、おそらく私の技量では越えられません。

  4. はるき より:

    オオツキさん、初めまして❗️
    鋸岳登頂お疲れ様でした。
    私は昨年同じコースを日帰りピストンしたので、とても懐かしく読ませて頂きました。山百は昨年終えたのですが、四天王では笊と鋸がダントツですね。笹山は再度登ってますが、この2座はもう行かないかもしれません(笑)

    • オオツキ オオツキ より:

      はるきさま
      はじめまして、コメントを頂きましてありがとうございます。

      笊ヶ岳はまだ未踏なのですが、グレーディングを見る限りでは鋸岳よりも体力度がワンランク上である様なので、今から戦々恐々としています。日帰りは厳しそうなので、恐らくテントを持ち込んで山中泊すると思います。

      山梨百名山を既に完登されているのですね。マイナーな存在だと思っていたのですが、山梨百名山ハンターが意外に多いことを知って少し驚いています。

  5. GreenFielder より:

    オオツキさん、鋸岳登頂、おめでとうございます!
    やはり他の「週末は・・」ファンの皆様の関心も高かったようで、祝福コメントが溢れてますね!私もその一人としてお祝い申し上げます。
    笊ヶ岳の回も首を長くして待っておきます。

    • オオツキ オオツキ より:

      GreenFielderさま
      コメントをありがとうございます。

      おかげさまで大きな反響をいただいております。季節的にもう高山に登るには適さない時期になってしまったので、笊ヶ岳と笹山に登るのは来年の春以降までお預けになりそうです。