滝戸山-春日山 御坂山地前衛の山梨百名山を巡る縦走登山

名所山の中腹から見た滝戸山
山梨県笛吹市にある滝戸山(たきどやま)と春日山(かすがやま)に登りました。
甲府盆地の南側に連なる、御坂山地前衛の山並みです。御坂山地の山中にある芦川地区と行き来するための峠道がこの山域を乗り越えており、マイカー登山する人であれば容易にアクセスすることが可能な山域となっています。しかしながら、公共交通機関の利用を前提とした場合、長き道程を歩くことになります。
人影な疎らな静かなる里山を繋げる縦走路を延々と歩いて来ました。

2022年2月6日に旅す。

前回の達沢山に引き続き、2週連続となる山梨百名山回です。甲府盆地の南に連なる御坂山地の前衛部に位置する滝戸山、春日山および大栃山の3座を一日で縦走することを計画しました。
小楢山から見た御坂山地の前衛部
御坂山地は甲府盆地と富士五湖一帯との境を形成している山域です。山中には峠越えの道が複数存在し、古くから人の往来の多い里山です。

目標の3座は比較的近い距離に隣接しているので、一日で一気に巡れるだろうと思い出かけた訳なのですが、待ち受けていたのは思いのほか激しくアップダウンを繰り返す尾根道でした。
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結局は時間切れで計画通りに事は進まず、最後の大栃山はスキップして滝戸山と春日山の2座の縦走となりました。マイナーな山梨百名山2座をハシゴしてきた一日の記録です。
神座山から見た大栃山

コース
220206滝戸山-map
鶯宿(おうしゅく)峠入口よりスタートし、滝戸山に登頂します。その後は尾根沿い春日山を経て神座山へ。

神座山から大栃山を往復したのちに檜峰神社へ下山する計画でしたが、日没時間が迫って来てしまったため、最後の大栃山はスキップしました。

1.滝戸山登山 アプロ―チ編 御坂山地の山中深くに抱かれた芦川地区の鶯宿を目指す

4時50分 JR三鷹駅
私の自宅最寄り駅は京王線なのですが、京王線経由では本日乗車予定のバスの出発時間に合わないことが判明したため、朝っぱらから自転車をこいでやって来ました。
早朝の三鷹駅
甲府辺りで前泊すると言うのも一つの手ではあるのですが、どうも根が貧乏性なせいかつい安く済ませる方向へ心が傾き、今日も自転車によるアプローチと相成りました。

車を持たない山好き人間が東京都内に住むのであれば、最強なのは三鷹以西の中央線沿線なんでしょうかね。丹沢が少し遠くはなりますが。

武蔵小金井駅で、大月行きの電車に乗り換えます。この電車は何故か車庫のある三鷹駅始発ではなく武蔵小金井駅発です。良くわからんダイヤ構成です。
早朝の武蔵小金井駅

終点の大月駅で甲府行きの電車に乗り換えます。何度来ても妙に親近感を憶える名前の駅です。・・・親近感と言うかそのまんまなんですけれど。
早朝の大月駅

甲府盆地に入ると、お目当ての御坂山地の山並みが車窓に見えてきました。富士山の右隣にあるのが、本日の縦走で最後に登る予定でいる大栃山です。
中央本線の車窓から見た御坂山地

7時6分 石和温泉駅に到着しました。先週に引き続き、1週間ぶり今年2度目となる訪問です。石和温泉駅は、御坂山地の山を巡る上で極めて重要な拠点です。
石和温泉駅

7時22分発の鶯宿行きバスに乗車します。ちなみに京王線の始発電車から乗り継いできた場合、石和温泉駅に到着するのは7時35分となり、僅か12分の差でこのバスには間に合いません。
石和温泉駅前のバスロータリー

バスの行き先である鶯宿と言うのは、御坂山地の中央に位置する芦川地区にある集落です。
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御坂山地は山脈の中央を東西に流れる芦川によって南北に分断されおり、横向きのU字形をしています。その谷間に位置する芦川地区は、甲府側と富士五湖側のどちらに行くにしても峠越えが必要な、隔絶された地域となっています。

以前は富士急行線の富士山駅からも芦川農産物直売所行きのバスが存在していたのですが、現在は廃止となっています。

公共交通機関の利用を前提とした場合、この石和温泉発の鶯宿行きバスが現状で唯一のアクセス手段です。

8時20分 鶯宿峠入口に到着しました。ここはバス停ではありませんが、自由乗降区間内なので申告すれば停まってくれます。あらかじめここで降りたい旨を運転手さんに告げておけば、スムーズに下車できます。
鶯宿峠入口
駅からここまで、乗客は私一人の安定の貸し切り運行でした。もしこのバス路線までもが廃止されてしまうと、御坂山地のいくつかの山は公共交通機関によるアクセスが不能になると言う由々しき事態に陥ります。

そうならないためにも、乗って残そう公共交通!・・・私は日本バス協会のまわしものではありません。

2.台風で失われてしまった鶯宿峠の主、ナンジャモンジャ

8時30分 身支度を整えて登山を開始します。まずは延々と車道を歩いて、滝戸山の登山口がある鶯宿峠を目指します。
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古タイヤを利用したガードレールとはまた珍しい。林道ならではのフリーダムな工法です。
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寒々しかった芦川の谷底に、眩い朝日が差し込み始めました。今のところは快晴ですが、昼からは曇り始めるという予報になっています。
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滝戸山までの標高差の大部分を、この林道歩きによって稼ぎ出すことになります。車があれば一気に峠まで上がれてしまう訳ですが、公共交通機関頼みの身とあっては致し方ありません。
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車でなら楽勝と言った矢先でしたが、この林道は現在冬期閉鎖中でした。車でなら冬以外は楽勝であるに訂正いたします。
林道大窪鶯宿線の冬季閉鎖地点

行き先に稜線が見えて来ました。今見えているのは滝戸山の本体ではなく、その手前の名もなき小ピークです。滝戸山は奥まった場所にあるため、鶯宿峠付近からでは直接その姿は見えません。
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芦川を挟んだ背後に見えているのは、位置的に王岳(1,623m)だと思われます。南北を完全に山に囲まれた、芦川地区の辺鄙さ加減が良くわかる光景です。
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このまま林道沿いに進んでも鶯宿峠に至りますが、途中から登山道に入れます。道標によると、この先にはナンジャモンジャなるものがあるのだとか。
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・・・いったい何のこと言っているのでしょうか。期待して行ってみましょう。

アスファルトの道から解放されて、ようやく山道らしい山道を歩けます。恐らくは峠越えの古道由来である思われる、良く踏まれた明瞭な道が続いています。
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割とあっけなく稜線まで上がってきました。ここにも林道が横断していて少々興ざめです。これも里に近い山の宿命か。
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肝心のナンジャモンジャですが、残念ながら現在は存在しません。平成30年の台風24号の影響により倒木し、伐採されてしまいました。
鶯宿峠のナンジャモンジャ

かつてはここに、樹齢約550年の両面檜(リュウメンヒノキ)の巨木が立っていました。檜のようでいて檜ではないことから当初は樹種が何なのか分からず、それでナンジャモンジャと呼ばれていたのだとか。
鶯宿峠のナンジャモンジャ

気を取り直して先へ進みましょう。林道沿いに鶯宿峠へ向かいます。
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富士山の頭だけがチラ見えしていました。富士山手前の鞍部が鍵掛峠なのかな。
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9時40分 鶯宿峠まで登ってきました。前述の通り、冬期閉鎖期間中でなければ車でここまで上がってこれます。
鶯宿峠
一応は路肩に駐車スペースがありますが、キャパはあまり多くはありません。もっとも、この山がそんなに込み合う事は基本的に無いのでしょうけれど。

3.滝戸山登山 登頂編 ミズナラ林に覆われた静かなる頂

ここから滝戸山をサクッと往復します。登山口は甲府盆地側へ少し進んだ場所にあります。
鶯宿峠

林道脇にひっそりと登山口がありました。それでは張り切って行ってみましょう。
滝戸山の登山口

山中には見事なミズナラの森が広がっていました。今は殺風景ですが、新緑の頃にでも歩いたらきっと良い雰囲気な森なんでしょうね。
滝戸山のミズナラ林

急坂は無く緩やかで歩きやす道です。落ち葉に埋もれて踏み跡が一部不明瞭でしたが、目印のピンクテープが過剰なまでにつけられていました。
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緩やかに登って降りてを繰り返すと、やけにあっけなく山頂らしき場所に辿り付きました。
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10時10分 滝戸山に登頂しました。滝戸山の山頂は笛吹市と甲府市の境界となっており、毎度おなじみの山梨百名山の標識の他に、芦川村(現笛吹市)と甲府市が立てた合計3本の山頂標識が立っていました。
滝戸山の山頂

山梨県内の山でたまに見かける謎多き標識、やまなしの森林100選もありました。
滝戸山のやまなしの森林100選

眺望は南アルプス方面が一部だけ開けていますが、他は一切見えません。どこまでも地味で控えめな一座です。
滝戸山からの眺望

山頂の土を踏んだと言う事実だけを残し、僅かな滞在時間で滝戸山を後にします。なにしろこの後に、まだあと2座残っていますからね。
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10時50分 鶯宿峠まで戻ってきました。これから、前方に見えているモリモリとした山を越えて行きますよ。
鶯宿峠から見た名所山

4.まったく名所感のない名所山と、電波塔しか見るべきものの無い春日山

ナンジャモンジャがあった場所まで引き返してきました。このまま林道沿いに進んでも春日山へ到達できますが、ここから右の山道に入って行きます。
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おそらくは防火帯だと思われる、頭上の開けた道になりました。防火帯とは読んで字のごとく、山火事の延焼を防ぐ目的で帯状に伐採されている場所の事です。
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登山道はこの防火帯に沿って愚直に登るようになっているため、かなりの急勾配です。セルフで九十九折りしながら登りました。
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防火帯から振り返ってみた滝戸山です。かなり大柄でのっぺりした山容をしています。山頂は実に地味なものでしたが、麓の甲府盆地から見上げると、堂々たる山容をしていて目立つ山です。
名所山の山腹から見た滝戸山

登り切ったところは名もなき小ピークでした。道標が朽ちていて行き先を読み取れませんが、ここは右です。防火帯に沿って左に進むと、境川への下山ルートに乗ってしまうので要注意です。
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再びエグイ登りが始まりました。これだけ急勾配だと普通なら九十九折れの道が付いていそうなものですが、愚直に真っすぐ登らされます。
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踵が痛くなるような急坂を登りきったところで、山頂に飛び出しました。
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11時45分 名所山に登頂しました。特に眺望も何もなく、まったくもって名所感のない場所です。登るのに苦労する割にはご褒美は何もないと言う、典型的な登ってもなにも良いことがないピークですね。
名所山の山頂

登って来て早々ですが、すぐにまた大きく下ります。ここまで徒労感の強い山と言うのも、なかなか珍しいのではなかろうか。反対側もかなりの急勾配で、堆積した落ち葉で滑りやすいコンデションも相成ってかなり肝を冷やしました。
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正面に次なる目的地である、春日山の姿が見えました。ふむ、この山もまた名所山と同様に登っても何も良い事が無さそうなオーラが滲み出ておりますな。
名所山から見た春日山
この春日山も山梨百名山に選ばれている一座なのですが、しかし何と言うかこう、名山の風格が微塵にも感じられません。

12時5分 黒坂峠まで下って来ました。甲府盆地と芦川地方とを結んでいる古くからの峠道はいくつか存在しますが、ここはその中でも特に多く利用されていた歴史ある道です。
黒坂峠
鶯宿峠と同様に冬期閉鎖されていましたが、ここも現在では車で入って来ることが出来ます。

春日山の登山口は峠の脇にあります。それではいざ、本日2座目の山梨百名山ハンティングへ行ってみよう。
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山梨百名山の中には、文句なしに秀峰である思える山が多くある半面、山梨百名山に選ばれていなかったら絶対に登りに来ることはなかっただろうと思うようなガッカリな山もあります。
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春日山はそのガッカリな山梨百名山の代表格と言える一座です。どうガッカリなのかと言うと・・・

12時10分 春日山に登頂しました。黒坂峠から登頂に要した時間は実に5分です。ね、ガッカリしたでしょう?
春日山の山頂
山梨百名山は、公募により集まった候補の中から「県民に親しまれている」「全国的な知名度がある」「歴史や民族とのかかわりがある」などを基準にして選定されたものであると説明されています。

この山が選定されるに至った決定的な要素は、一体何だったのでしょうかね。古くからの峠越えの道であった、黒坂峠の歴史とのセットで評価された結果なのでしょうか。

山頂に展望は一切なく、唯一の見所と言えるのはこの電波塔だけです。・・・果たして電波塔が見どころであると言えるのかどうかはさておき。
春日山の電波塔

5.激しいアップダウンの続く縦走後半戦

さて、残るはあと一座です。大栃山を目指して前進を再開します。
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歩きだして早々に、大きく盛り上がったピークが立ちはだかりました。この先は鳥坂峠(とっさかとうげ)に向かって下って行くものと認識していたのですが、その前にもうひと登りあるようです。
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背後に甲府盆地が広がっているのが見えますが、相変わらず森が濃くて展望が開ける場所はありません。葉が覆い茂るグリーンシーズン中だと、恐らくは何も見えないだろうと思われます。
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山頂まで登って来ました。頭上だけが開けており展望はありません。
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12時50分 春日沢ノ頭に登頂しました。広義にはここも春日山の一部であると見なされており、最高地点はこちらになります。しかし、何故か山梨百名山の山頂標識はここには立っていないんですよね。
春日沢ノ頭の山頂

春日沢ノ頭を越えたところで、ようやく鳥坂峠に向かって標高を落とし始めました。この時は「以外にアップダウンが多いな」などと呑気に思っていた訳なのですが、アップダウン地獄の本番は鳥坂峠を越えた後に控えていました。
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右手に見えているのは左が節刀ヶ岳(1,736m)で右が鬼ヶ岳(1,738m)かな。どちらも山梨百名山に選ばれている一座です。
鳥坂峠付近から見た節刀ヶ岳と鬼ヶ岳

勿体ないくらいに標高を落としたところで、ようやく峠が見えて来ました。
鳥坂峠

13時30分 鳥坂峠に到着しました。この峠の下近くを鳥坂トンネルが貫いており、往路に私が乗車してきた鶯宿行きのバスは、そのトンネルを通って芦川地区に出入りしています。
鳥坂峠
ここから芦川側のトンネル入口へエスケープすることも出来ますが、バスの本数は非常に少ないので、事前に時刻表をよく確認しておく必要があります。

峠を過ぎると、あまり歩かれていないのか道がやや荒れ気味になって来ました。この先はただでさえマイナーな御坂山地の中でも、特にマイナーな一帯となります。
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思わず二度見してしまうような急勾配な登りが始まりました。メジャーなルートであれば間違いなくクサリかトラロープが垂らされるであろう勾配ですが、何の補助もありません。
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手も使いたくなるような勾配であるにも関わらず、何も掴めるものがないと言う状況に思わぬ苦戦を強いられました。登りだったからまだ何とかなりましたが、ここを逆向きに下ることはあまり推奨しません。

急坂を必至になって登りきると、またもや電波塔以外には見所が無い名もなきピークに辿り着きました。この施設をメンテナンスしている人は、毎回あの急坂を登ってくるのだろうか。
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登った後はすぐに下り。意外とキツイですぞ、この縦走路は。
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前方に再び大きく盛り上がったピークが見えて来ました。大栃山の手前に位置している神座山です。これからあの山を越えて行く必要があります。
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この時既にだいぶ時間が押してきてしまっており、最後の大栃山はスキップせざるおえないかな言う考えが、頭をもたげつつありました。

岩場の急登が始まりました。しっかりと掴めるものがあるだけ、先ほどの急坂よりは簡単です。三点支持で登って行きます。
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岩場を登り切りましたが、まだ山頂ではありませんでした。いわゆる偽ピークと言うやつですね。なかなか手の込んだ心折設計な道です。
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と言う事で、神座山の前にもう一回アップダウンがありました。・・・もうそう言うのはいいからさ。
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こんどこそ山頂です。ここまでのアップダウンの連続で、もうすっかりバテバテです。
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15時35分 神座山に登頂しました。本当は15時ちょうどくらいに到着する目論見でいたのですが、思いがけず苦戦しました。日没までの残り時間を鑑みるに、やはり今回大栃山はスキップですね。
神座山の山頂

ここまでずっと展望が一切無い尾根道を延々と歩き続けてきた訳ですが、神座山にはちゃんとご褒美がありました。まるでフレームに収まっているかのような見事な松と富士です。
神座山から見た富士山

予報通り日中は曇り空が広がる天気でしたが、夕方が近づくにつれて青空が見事なV字回復を果たしていました。終わり良ければ総て良しです。
神座山から見た富士山

尾根道はこの先、釈迦ヶ岳(1,641m)を経て御坂山地最高峰の黒岳(1,793m)へと続いています。ですが今日はもうここまでです。
神座山から見た釈迦ヶ岳と黒岳

御坂山地きっての鋭鋒である釈迦ヶ岳が実に格好良い。天を衝くかのようなその姿は、まるで槍ヶ岳のようです。過去に登ったことがありますが、若干のアスレチック要素もあって楽しい山ですよ。
神座山から見た釈迦ヶ岳

6.大栃山は見送り、檜峰神社へ下山する

15時45分 ずっと辿って来た尾根道を外れて、下山を開始します。日陰になる北側の斜面には、雪がチラホラと残っていました。
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正面に最後に登る予定であった大栃山の姿が見えました。この先のトビス峠から往復するつもりでしたが、その場合のコースタイムはプラス1時間30分程です。
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帰路の最終バスは19時台まであるため、始めからヘッデン上等と割り切るのであれば行けないことはありません。ですがまあ、勝手知ったる近場の山ならいざ知らず、土地勘も何もない始めて登る山で無理をするのは止めておきましょう。

山頂をズームして覗いてみた限り、あまり眺望は良くは無さそうですが、樹木に結構隙間があるので部分的な展望は得られるのかもしれません。まあ、何れにせよまたの機会と言う事で。
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地図の等高線の密度を見た時から覚悟はしていましたが、またもや結構な急勾配の道です。危惧していた凍結は一切無く、最後まで軽アイゼンを出す場面はありませんでした。
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つるべ落としのような急坂を下りきると、大栃山との鞍部が見えて来ました。
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16時10分 トビス峠に到着しました。ここから大栃山山頂までの標高差は350メートルほどあり、往復でおよそ1時間半です。最後の最後まで未練タラタラではありましたが、檜峰神社方面へ進路を転じます。
トビス峠

頭上高くに、どこか神々しい感じさえもする、夕日を浴びた釈迦ヶ岳の姿がありました。やはりこの山はカッコ良い
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トビス峠からは割とあっけなく神社まで下って来ました。
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16時20分 檜峰神社に下山しました。その名の通り、檜の森に囲まれた場所にあります。創建は16世紀の頃とも言われる、大変歴史のある神社です。
檜峰神社

神社の正面に名水と名高い薬王水なる水場があります。手持ちの飲料水が足りていようがいまいが、水場の水は必ず一口は飲んでみる主義なので一口いただきます。
檜峰神社の薬王水
感想はまあ・・・水は水だとしか。特に癖も無くスッキリとした味です。

7.何気にひと道ある、バス停まで道のりを駆け下る

なんだかもう、すっかりやり切ったムードを漂わせてしまっておりますが、檜峰神社入口バス停まではまだひと道あります。家に帰るまでが登山です。最後の仕上げに取り掛かりましょう。
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檜峰神社までは車で入ることが可能であり、舗装された道路が通じています。

舗装道路を道なりに歩いても下れますが、ショートカットができる山道もあります。そう言う事であれば、当然山道の方を経由します。
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鳥居が微妙に道から外れているのは、車の往来の邪魔だから脇に退けたのでしょうかね。だとしたら、そうとう罰当たりな行為なのでは。。
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林道の入口にゲートがありますが、これは動物除けのためのもので、特に一般車の立ち入りは禁止されていません。自分であけて通ります。
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もうバスの時間がだいぶ迫ってきているため、最後の方は駆け足気味に下りました。
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右手に見えているのは先週登った達沢山の山並みでしょうか。私は一体なんだって2週連続で、マイナーな山ばかりをほっつき歩いているのだろうか。
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リニア実験線の先には甲府盆地の街並み。もう時間が無いのに、思わず立ち止まって眺めてしまような素晴らしい景観です。
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17時20分 檜峰神社前バス停に到着しました。次の甲府駅行きのバスが通る5分前と言う、実に際どいタイミングでの到着でした。これを乗り逃すと、次のバスは1時間10分後です。
檜峰神社前バス停

せっかく必死になって時間に間に合わせたと言うのに、次の便は少し遅れてやって来ました。この路線のバスは、いつも慢性的に遅延が発生しているような気がします。
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石和温泉駅に戻って来た時には、周囲はもうすっかり暗くなっていました。ほぼ丸一日を費やした、ガッツリ登山でありました。
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帰りが遅くなったおかげで、先週には見ることの出来なかった石和温泉駅前の富士山型イルミネーションを、今日は拝むことが出来ました。
石和温泉駅のイルミネーション

石和温泉は特急あずさも止まる駅なのですが、そこまで遠いわけでもないので、帰りも鈍行列車に揺られてゆっくりと帰宅の途につきました。
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山梨百名山を一気に3座ブチ抜こうと言う今回の企画は、目標達成には至らずに幕を下ろしました。
見所に乏しそうな山域であったため一気に消化してしまおうとした訳なのですが、自分でやっておきながら言うのもなんですが、こうしたただ百名山を消化することだけを目的にしたような山の登り方は、もったいない事をしていると思わされる山行きでありました。
図らずとも取りこぼす結果となった大栃山へは、ベストなシーズンであると思われる桃の花の季節にでも訪れようかと思います。
それはそうと、春日山にベストな訪問時期と言うのは果たして存在するのでしょうか。いずれにせよ、恐らくもう再訪する事は無いと思いますが・・・。

<コースタイム>
鶯宿峠入口(8:30)-鶯宿峠(9:40)-滝戸山(10:10~10:25)-鶯宿峠(10:50)-名所山(11:45)-春日山(12:10~12:20)-春日沢の頭(12:50)-鳥坂峠(13:30)-神座山(15:35~15:45)-トビス峠(16:10)-檜峰神社(16:20)-檜峰神社バス停(17:20)

220206滝戸山-097

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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