山梨県甲府市と山梨市にまたがる帯那山(おびなやま)に登りました。
甲府盆地の北に広がる、奥秩父山塊前衛部の山岳地帯にある山です。山頂の一帯にアヤメの群生地がある事で知られています。山頂のすぐ直下にまで林道が伸びているため、マイカー登山をする人であれば、ものの数分で山頂に立つことができます。
帯那山から林道が複雑に交差する尾根を辿り、ほったらかし温泉まで歩いて来ました。
2020年12月6日に旅す。
唐突ですがみなさま、ほったらかし温泉をご存知でしょうか。
この一度聞いたら絶対に忘れなさそうな印象的な名前の温泉は、山梨市駅の北にあるの小高い丘の上にポツンと存在します。
元々はこの丘の上に老人ホームを建てる予定で温泉を掘ったものの、結局そのホームの建設計画は中止となり、仕方がなく温泉施設として利用することとなったのが始まりなのだとか。
開業当初は本当に浴槽があるだけのほったらかし状態であったそうです。現在では周囲にお食事処なども整備されて、しっかりと温泉施設としての体裁が整っています。
丘の上にあるため、露天風呂からの眺めが大変すばらしい場所です。目の前に甲府盆地と富士山がドーンと見えます。口コミが評判を呼び、現在では押しも押されもせぬ大人気の温泉となっています。
車でのアクセスが一般的ですが、一応は公共交通機関によるアクセスも可能です。路線バスが乗り入れしている笛吹フルーツ公園から、歩いてだいたい30分程の距離にあります。
行ったことのある人が口をそろえて素晴らしかったと絶賛するこの温泉には、私も以前より興味津々でありました。そこで今回は、ほったらかし温泉への訪問を主目標としつつも、ついでに近くにある帯那山に登る計画を立ました。
のっけからついで扱いで、さほどの期待もしていなかった帯那山ですが、山頂からの眺めはたいへん素晴らしいものでありました。ほぼ無名に等しいマイナーピークと温泉を巡って来た一日の記録です。
コース
戸市(といし)バス停からスタートし帯那山へ登頂します。その後、林道だらけの尾根に沿って棚山まで縦走し、ほったらかし温泉へと下ります。
1.帯那山登山 アプローチ編 寒々しき谷間の集落、戸市を目指す
6時12分 JR高尾駅
夜明け前の高尾駅よりおはようございます。いつもの6時14分発松本行きの鈍行列車の乗車します。地元民でもなんでもないのに、私は一体年に何回この電車に乗っているのだろう。
7時30分 発車するなり気持ちよく寝ているあいだに、電車はつつがなく山梨市駅に到着しました。
県名と同じ名前の市で、いかにも県庁所在地でありそうなものですが、山梨県の県庁は山梨市ではなく甲府市にあります。他にも甲州市や甲斐市と言うのもあり、県庁所在地っぽい名前の市がやたらと沢山あります。
お天気はカラっと綺麗に晴れており、格好の登山日和と言えそうです。跨線橋の上からは、奥秩父山塊の前衛部に連なる山並みが良く見えました。
本日のお目当てであるほったらかし温泉も、この通り駅からすでに見えています。なんでしたら、駅から直接歩いてでも行けないことはない距離です。
通りの先の真正面に見えているこの2座は、右が乾徳山(2,031m)で左が黒金山(2,232m)です。
黒金山の方は何気にまだ未踏なんですよね。公共交通機関の利用を前提とした場合、なかなかアクセス難というか、コースタイム的に帰りのバスに間に合わない場所にあるものですから。
これは小楢山(1,712m)ですね。割と最近登って来ましたが、素晴らしい眺めの場所でしたよ。
以前は朝の時間帯にも、登山口のある戸市まで行ってくれる路線バスが存在したという事ですが、現在は正午の便しか存在しません。そのため、現状はタクシーで行くしか選択肢はありません。
特に手配などはしていませんでしたが、駅前には流しのタクシーが数台待機していました。
7時55分 戸市バス停に到着しました。ここまでの運賃は確か4,400円くらいだったかな。割と高く付くので、可能であればお友達とお誘い合わせの上で訪問した方が良いかと思います。
本当はもう少し先までタクシーで入れますが、しかしここは環境意識高い系ハイカーとしての矜持(?)を守るためにも、バス停からのスタートにこだわりました。
2.帯那山登山 登頂編 荒れ気味の林道を辿り、好展望が待つ頂へ
8時 身支度を整えて行動を開始します。陽が差し込まない谷合にある集落は、身震いするような寒さです。
やけに冷えると思ったら、道端にびっちりと霜が下りていました。通りで寒いわけだ。
地形的に如何にも路面凍結が起こりやすそうな場所です。路面の舗装に、滑り止めのためと思われるスリットが刻まれていました。
戸市の集落は、兄川と言う名のこの小さな川に沿って点在しています。どこかに弟川もあるのかな。
山の上に塔の様な建造物が立っているのが見えます。地図によると、あれば無線の中継局であるようです。本日歩こうとしているルートでは、帯那山に登頂した後にあの塔のすぐ脇を通ることになっています。
峠に向かって道が大きくカーブする地点に、帯那山の登山口があります。ここから登山開始です。
この道は登山道と言っても、単に舗装が無いと言うだけで明らかに車道規格です。もとは林道なのでしょう。
倒木もあり結構荒れ気味です。あまり歩く人はいないルートなのでしょうか。木の枝の散乱具合からして、車が通らくなってからはもうだいぶ経過しているようです。
枯れ沢の谷に沿って道が続いています。恐らくはこの砂防ダムの堰堤建設のために造られた道なのでしょう。
ここで一度、林道水ヶ森線を横断します。ちなみにこの林道は山頂のすぐ脇を通っており、車でお越しの人は10分と歩かずに登頂できます。
水ヶ森線を跨いで再び未舗装の林道へ。こちらは轍の跡がクッキリと残っており、今でも車の往来があるようです。
車道であるが故に、急坂は一切なく緩やな登りです。大きく九十九折れを繰り返しながら、ゆっくりと高度を上げていきます。
再び林道を横断します。今度は舗装されておらずダートです。この界隈は林道が複雑に張り巡らされており、5万部の1スケールの山と高原地図では、どこがどう繋がっているのかよくわかりません。
頭上に仰ぎ見ていた無線中継局の塔が、いつの間にか現在地よりも低い場所にありました。
散策路らしきものが整備されている場所に出ました。どうやらここはアヤメの群生地であるらしいです。これはもしかしなくても、完全に訪問すべき時期を誤っているのでは・・・
大きく刈り払われた、カヤトになっている場所が見えて来ました。おや、もう山頂なのかな。
展望が開けました。甲府盆地と御坂山地を挟んで、富士山が真正面です。
山頂の上に、傘雲らしきものがのっかっています。季節は既に12月だと言うのに、全然雪がありませんな。
山頂部は広く開けており、ベンチも多数用意されていました。しかし、人の姿は全く見当たりません。まあ、アヤメシーズンになれば賑わうのかな?
9時25分 帯那山に登頂しました。車ならものの数分で登れてしまう山ですが、下から登っても1時間少々の実に緩い登りでありました。
3.地味極まりない帯那山の本当の山頂、奥帯那山
山頂には、鉄筋コンクリート製の廃墟がポツンと建っていました。これはかつての無線中継局の跡で、先ほど見たあの塔のような建物が新しく出来たことにより、今では放棄されています。
既に窓も戸もありませんが、かなりしっかりした建物なので、その気になれば宿泊も十分可能だと思います。
この窓枠を利用することにより、このような縁付きの富士山と言う画を撮影できます。位置的に正面を向いていないので、斜めになってしまうのが少々残念ではありますが。
北側には奥秩父主脈の山並みが連なります。見ているの左がは国師ヶ岳(2,592m)で右が奥千丈岳(2,409m)かな。
金峰山(2,599m)も見えました。山頂にある五条石のおかげで、この山は遠くからでも山座同定がしやすい。
この山梨百名山の山頂標識が立っている場所は、実は帯那山の最高地点ではありません。さらに奥へ進んだところに最高地点の奥帯那山があると言うので、サクッとピークハントしていきます。
あまり高低差の無い緩やかな傾斜の道が奥へと続いています。周囲には広葉樹林が広がっており、紅葉シーズンに訪れたらきっと良い感じなのでしょう。
10分ほど歩いたところで、山頂が現れました。これはまた、とびっきり地味な場所ですねえ。
という事で、奥帯那山山頂の様子はこの通り、展望は全くありません。森に囲まれたひっそりとした場所です。ピークハントすることそのものにこだわりが無ければ、立ち寄らなくても良いと思います。
10時 帯那山山頂へ戻って来ました。このあとはほったらかし温泉を目指すだけな訳ですが、しかしここからがらが思いもよらぬ混迷の始まりでありました。
4.幾重にも複雑に林道が交差する、太良ヶ峠への道
ここからまずは帯那山から無線中継局の塔を目指すわけですが、山と高原地図を見る限りでは尾根上には道がなく、尾根からすこし下った所を回り込むように道が描かれています。
しかし実際にはこの道への入り口が見当たらず、かわりに尾根沿いに踏み跡らしきものがあるように見えます。
良くわかりませんが、とりあえずは尾根を忠実にたどれば良いのかな。という事で、踏み跡を信じて進みます。
コンクリートの構造物が山中にポツンとありました。ここにはかつて放牧場があったらしいので、これは恐らく牛に水を与えるための貯水槽か何かだと思います。
頼りない踏み跡をたどるうちに、林道に合流しました。これまた5万分の1スケールの山と高原地図には描かれていない道ですが、尾根沿いに続いているようなのでそのまま進みます。
ふと左側に目をやると、ガードレールの外に明らかに登山道と思われる道が並走しているのが見えます。おや、あちらが正しい道なのではないかな。
という事でガードレールを乗り越えて行くと、つい最近に伐採されたばかりらしい見晴らしの場所に出ました。山頂よりも全然良い眺めです。
この手前に横たわっている尾根が、これから歩くべき道筋です。
無線中継局が正面にありました。最早どこをどう歩いて来たのか自分でも良くわかりませんが、とりあえず進むべき方角は間違ってはいなかったようです。
自動車が止まっているところ見ると、ここは普通に車で入ってこれる場所のようですね。単に私が見ている地図が古いだけで、最新版なら正しい道が記載されているかもしれません。
正面に小金沢連嶺の山並みが見えます。こうして横から眺めると、南北に長い山系であるのが良くわかります。
無線中継局塔の手前が伐採されていたので、何の疑いもなく進んで来てしまいましたが、この斜めっぷりからして明らかにここは道ではないですね。
前方の視界下方に本当の道らしきものが見えます。今から引き返すのも面倒なので、このまま下って正規ルートに合流することにしましょう。
振り返ると、かなり広範囲に渡って伐採されていました。やがてまた新たに杉を植えるのでしょうから、この景色を拝めるのは今だけの期間限定です。
道なき斜面を強引に下ったところで、目論見通りに正規の登山道に合流しました。あまり歩く人はいないルートらしく、踏み跡は笹薮に覆われつつありました。
ここでまたもや林道を横断します。しかし本当に林道だらけの山ですな。
この場所も一応は、帯那山の登山口の扱いのようですね。付近に駐車スペースは無いので、麓から延々と林道を歩いて登ってアプローチするしかありませんが。
車道を横断して進みます。道標に行き先は甲府方面であると書かれていますが、ここであっています。
道なりに進み続けると、本当に甲府方面の積翠寺温泉に下山してしまうので、途中で太良ヶ峠方面へ進路変更する必要があります。非常にわかりにくいですが、この場所を左に曲がります。
太良ヶ峠とはどこにも書かれていませんが、この道標が目印です。全然分岐のようには見えない場所なので注意を要します。
かなり頼りない踏み跡を半信半疑に辿ると、またもや車道と合流しました。曲がるべきポイントを、間違えてはいなかったようです。
ここから太良ヶ峠まで、しばしの舗装道路歩きです。
帯那山は登山の対象としてはほぼ無名に等しい極めてマイナーな山でありますが、人気が無いのはやはりこの舗装道路歩きの長さが原因でしょうかね。
11時25分 太良ヶ峠に到着しました。思いもよらず分かりにくい道程でありました。
人が山で道に迷うのは、何も人跡疎らな山深い場所ばかりであるとは限らないという事が、大変よくわかりました。
5.ほったらかし温泉のすぐ裏手に立つ棚山
さて、進むべき道はここであるハズな訳ですが、しかし脇の甘くないゲートに阻まれておりますな。しっかりと施錠までされています。
注意書きには「出入り口なので駐車しないでください」とだけあります。「関係者以外立ち入り禁止」とはどこにも書いていないので、進んでも良いものと判断します。
ガードレールの外側を強引に通り抜けて前進します。未舗装のダートが続いていました。
山の上に電波塔が立っているのが見えます。あれがNTTの施設なのかな。
この「ドコモふれあいの森」と言う看板が現れたら、車道を外れて右へ進みます。
倒木がうまい具合に天然のアーチを作り出していました。こう言うのを見かけると、意味もなく真ん中を通りたくなりますよね。
ここまで来て、ようやく山道らしい道になりました。枯れ葉をザクザクと踏み鳴らしつつ、気持ちよく歩きます。
地図にも記載のある、神峰(かんぽう)と言うピークです。わざわざ固有の名前を与えられているのが不思議に思える、ただの尾根上のコブのような場所です。
これまた山と高原地図には記載がありませんが、ここから兜山方面へ抜ける道があるようです。
タクシーを使わずに公共交通機関を使用して帯那山に登りたい場合、甲府の積翠寺から登るか、もしくはこの兜山経由のルートを歩くのが一般的です。
どちらにしても、結構な長距離を歩くことになります。
前方に棚山が大きく盛り上がっているのが見えました。山頂直下はかなりの急勾配であるように見えますが、果たしてどんな道なのでしょうか。
まさかの、九十九折れもないもない一直線の登りでありました。お助けロープが垂らされていましたが、もしこのロープが無かったら、四つん這いにでもならないと登れないような斜度です。
12時45分 棚山に登頂しました。かつてこの山は殆ど登られることない無名な存在でしたが、近くにほったらかし温泉が出来たおかげで、今ではそこそこの入山者がいます。
眼下には塩山方面の展望が広がっていました。その背後には、先ほども見えていた小金沢連嶺が連なっています。
目的地のほったらかし温泉がすぐ真下にあります。人気の温泉らしく、駐車場にはびっちりと車が止まっておりますな。
こうして見ると、距離が近い割にはまだ大きな比高があるように感じられます。それはつまるところ、この先の棚山からの下りは、かなりの急勾配であるとうことです。
反対方向の南側の展望です。中心付近にポコッと頭が飛び出しているピークが兜山(913m)です。兜山はまだ未踏の山梨百名山なので、いずれは登りに行くと思います。
富士山もちょこっとだけ見えます。朝に見た時から変わらない、頭上に傘雲を頂いた姿です。
南アルプスの甲斐駒ヶ岳と鳳凰三山の姿もちょこっと見えました。割と距離が近い場所なだけに、大きく見えます。
6.帯那山登山 下山編 棚山からの急坂をくだり、お目当てのほったらかし温泉へ
13時30分 思いもよらず山頂の陽だまりがポカポカ陽気だったため、つい長居が過ぎました。ぼちぼち下山を開始しましょう。
下山のルートには、重ね石コースと山の神コースという二つの選択肢があります。
山の神コースは最短で下れますが、その分かなりの急勾配です。重ね石コースは、尾根沿いに下るため距離が少し長くなりますが、その分傾斜は幾分緩やかになります。
特に先を急ぐ旅でもないので、安心安全の重ね石コースを選びました。
どちらのルートを選んだとしても、山頂の直下はかなりの急勾配です。枯れ葉の積もった岩場が凶悪なスリップ効果を生み出しており、油断のならない道です。
急坂を下りきると、穏やかな尾根道になりました。辺りには割と大きな岩がゴロゴロと散乱しています。
14時 ルート名の由来にもなっている、重ね石まで下って来ました。
これがその重ね石です。確かに重なっているようにも見えますが、「ふーん」と言う以外の感想は特にわいて来ませんな。
緩やかな尾根道は重ね石までで終わりです。ここからは急斜面を下って一気に高度を落としていきます。相変わらず堆積した枯れ葉が滑りやすく、なかなか神経を使う下りです。
急坂を下りきると、またもや林道に飛び出しました。もうすっかり終了のムードですが、水平移動に移ってからも温泉まではまだひと道あります。
視界が開けました。別に山頂まで行かずとも、ここからでも十分すぎるほどに良い眺めですな。
富士山も良く見えます。結局この傘雲は、一日中取れなかったようで。
キャンプ場がありました。ここはその名も「ほったらかしキャンプ場」です。朝日を眺めつつ温泉に浸かりたいと言う人には、大変人気なのだとか。
この自転車は一体どういう状態なのでしょう。ETごっこでもしていたのかな。
15時5分 ほったらかし温泉に到着しました。ようやく、本日の主たる目的地へ辿り着けたわけです。やけに長い蛇足でありましたな。
7.天空の風呂、ほったらかし温泉を満喫する
それでは早速、この高名なるほったらかし温泉を存分に味わってみましょうか。
ここは標高674メートル地点の丘の上にあります。そのためこの通り眺めは大変良好です。夜景の名所としても知られています。
また特記事項として、この温泉は日の出の時間帯から営業しています。つまり、風呂につかりながらご来光を眺めることが出来るという事です。
ほったらかし温泉には「あっちの湯」と「こっちの湯」という二つの温泉があります。それぞれ源泉の井戸が異なっており、泉質も微妙に異なります。
入浴料はどちらも800円ですが、会計はそれぞれ別になっています。つまり、あっちの湯とこっちの湯の両方に入りたければ、合計1,600円が必要という事になります。
あっちの湯は浴槽が広いですが、方向的に富士山が少々見えにくくなっています。一方、こっちの湯は浴槽が狭いですが、富士山が真正面にドーンと見えます。
さほど混んではいないようなので、今回私は眺めが良いと言うこっちの湯をチョイスしました。
絶景であるが故に浴槽の写真を撮りたがる人が多いと見えて、脱衣場に浴場内は撮影禁止である旨の張り紙が大きく掲げられていました。まあみんな裸な訳ですから、普通に考えれば写真を撮ってよい訳がありませんよね。
と言う訳なので、中の様子はこの入り口に掲げられていた写真で代用しておきます。
ゆったりと風呂意にも浸かって、もうすっかり一日の終了ムードです。しかし残念なことに、我ら公共交通機関組はまだ終わってはいません。
帰りの路線バスは、ほったらかし温泉までは登って来てくれないのです。よって、路線バスが乗り入れている、笛吹フルーツ公園まで歩いて下る必要があります。
夕日に染まる小楢山。以前にはあまり気にもしたことが無い山でしたが、一度登って以来すっかりお気に入りなった一座です。
16時25分 フルーツセンターバス停まで下って来ました。ここまで登ってくるバスは1日に3便のみで、最終便の時間は17時です。
まあ、なんなら山梨市駅まで直接歩いて下れないこともない距離ではありますが、せっかくバスがあるのだから素直にその恩恵にあずかりましょう。
このフルーツ公園もまた夜景スポットとして有名な場所で、恋人の聖地にも選ばれています。バスがやってくる17時までに、夜景らしい光景を眺めることは出来るでしょうか。
ギリギリまで粘りましたが、ここまでが限界のようです。町の明かりがポツポツと灯り始めてはいますが、夜景と言えるほどではありませんな。
既に歩いて下る気力もなかったので切り上げます。時間通りにやってきたバスに乗り込み、帰宅の途に付きました。
ほったらかし温泉と同時に巡ることが出来そうな山と言う基準で、最初からオマケのような扱いで選んだ帯那山でありましたが、思いのほかわかりにくい道に翻弄された一日でした。眺めの良い山ではありましたが、山梨百名山を完登したいなどの明確な目的でもない限りは、あまり強くはオススメしません。あえてここを選ぶ訴求力に欠けると言うか、比較的近くにある小楢山の方が断然眺めが良いですからね。訪問するのであれば、アヤメシーズンの6月中旬ごろがベストであろうかと思います。
そして今回の主目標であったほったらし温泉ですが、こちらは文句なし素晴らしい温泉でした。無理して登山を絡めずとも、温泉だけを目当てに訪れても十分に満足できると思います。
<コースタイム>
戸市バス停(8:00)-帯那山(9:25~9:40)-奥帯那山(9:50)-帯那山(10:00)-太良ヶ峠(11:25)-棚山(12:45~13:30)-重ね石(14:00)-ほったらかし温泉(15:05~16:05)-フルーツセンターバス停(16:25)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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