竜ヶ岳 本栖湖畔の山から望む初日の出ダイヤモンド富士

竜ヶ岳から見た夜明け前の富士山
山梨県身延町と富士河口湖町にまたがる竜ヶ岳(りゅうがたけ)に登りました。
富士五湖の一つである本栖湖の傍らに立つ山です。この山は1月1日に、ちょうど富士山の山頂から日の出が登る、通称ダイヤモンド富士と呼ばれる現象を見ることが出来る山として知られています。
いかにもおめでたそうなダイヤモンド初日の出を拝むべく、新春初登山に繰り出して来ました。

2021年1月1日に旅す。


謹賀新年

ここ何年か元日に初日の出を拝みに山へ登ることが、自分の中での恒例行事となっています。2021年の元日も、当然繰り出してまいりました。
本栖湖から見た、夕暮れ時の竜ヶ岳
向かった先は本栖湖の湖畔にある竜ヶ岳です。この山は、元日にダイヤモンド富士を見ることの出来る山として、たいへん有名な存在です。

初日の出でもってさらにダイヤモンド富士とくれば、おめでたさの二乗でいかにも縁起が良さそうではありませんか。

本栖湖の湖畔には、何ヵ所か無料の駐車場が存在します。マイカー登山をする人であれば、夜中に出発すれば特になんの問題もなく初日の出を拝むことができるできるでしょう。
本栖湖キャンプ場から見た富士山
マイカー登山をしない人である私は、前日の大晦日の内に山麓の本栖湖キャンプ場に前乗りして登ってきました。

これまで空気を読まない雲に阻まれて、ぱっとしないことが多かった初日の出登山ですが、今年は文句なしに会心の天気でした。おめでたさ二乗の、ダイヤモンド富士初日の出登山の記録をお届けします。
竜ヶ岳から見た初日の出

コース
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本栖湖キャンプ場から関仏コースを往復しつつ、ダイヤモンド富士を拝みます。往復僅か4時間ほどの、とてもお手軽な行程です。

1.竜ヶ岳登山 アプローチ編 竜ヶ岳山麓の本栖湖キャンプ場へ

10時57分 JR高尾駅
富士五湖方面へお出かけの際は、電車より中央高速バスで行く方が安いし快適であることが多いわけですが、大晦日の高速道路の渋滞状況が全く読めなかったため、今回は電車をチョイスしました。
高尾駅に入線する中央本線
本当はもう少し遅い時間の出発でも良かったのですが、本栖湖キャンプ場の込み具合が予測できなかったので、気持ち早めに始動しました。

電車が混んでいたらヤダなと思っていましたが、大晦日日中の中央本線は至って空いており快適でした。なにせテントが入った大荷物を抱えている身なのでね。
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大月駅で富士急行線に乗り換えます。日中の時間帯は乗り継ぎがイマイチ風味で、30分少々の待ち時間が発生します。
大月駅の富士急行線乗り換え改札

ド派手なラッピング車両が多い富士急ですが、本日の車両は比較的おとなしめの塗装でした。それでもしっかりと富士山アピールはしていましたが。
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13時 河口湖駅に到着しました。今のところ人出は、普段よりは若干少ないように感じられます。
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少し雲が出てはいるものの、気持ちの良い晴れ空です。最近まで全然雪が無かった富士山ですが、ここ数日の間に少しは積もったようです。
河口湖駅前から見た富士山
ここでもあまり乗り継ぎは良くなく、またもや30分程の待ち時間が発生しました。

ブルーラインと呼ばれている精進・本栖湖周遊バスに乗車します。この路線は現在大幅に減便されていて、1日3便のみの運行となります。時間には注意してください。
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まだ記事には出来ていませんが、バスの車窓からつい2週間前に登った三方分山が良く見えました。精進湖の傍らに立つ山です。
精進湖と三方分山

精進湖方向から見た富士山は、手前に大室山が重なるため通称子抱き富士と呼ばれています。撮影のためだけに訪れる人も多いようで、三脚を抱えた乗客が何人か下りて行きました。
精進湖から見た子抱き富士

14時32分 本栖湖バス停に到着しました。自宅を出発してから実に4時間以上を要しました。本栖湖は遠いですね。
本栖湖バス停

モロに逆光直撃の時間帯ですが、ちょうど太陽の真下にあるのが竜ヶ岳です。標高は1,485メートルありますが、本栖湖自体が標高900メートル地点にあるため、標高差はそれほど大きくありません。
本栖湖レストハウスから見た竜ヶ岳

2.本栖湖キャンプ場でダラダラと過ごす大晦日

なにはともあれ、まずはキャンプ場で受付を済ませましょう。本栖湖キャンプ場へ行くには、階段をおりて竜ヶ岳方面へ進みます。
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松林の中を突っ切るように、湖畔の周遊道路が続いています。この道を挟んだ本栖湖の反対側一帯が本栖湖キャンプ場の敷地です。
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既にポツポツとテントが並んではいますが、敷地自体がかなり広大なので、まだまだ余裕で空きスペースがありました。この様子では、特に早めに来る必要はなさうですね。
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焚火をしている人が多いらしく、森の中が何となくスモッグががった状態になっていました。
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本栖湖キャンプ場のテントサイトは松林の内にあるため、地面には涸れた松の葉や松ぼっくりが大量に散乱しています。焚き付けにはまったく困らなそうですね。

受付までやって来ました。本栖湖キャンプ場のテント場は、当日受付のみの早い者勝ちで事前予約はできません。
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なおこのキャンプ場の本営業は11月30日までですが、規模を縮小して翌年の1月15日まで延長営業しています。延長期間中は水場とトイレがそれぞれ一ヵ所づつしか使用できない状態となります。

また1月16日以降は、4月まで封鎖されるとのことです。

お一人様一張の料金は1,000円なり。なんとゴミ袋までついてきました。普通キャンプ場と言うのは、ゴミは持ち帰るのが当たり前だと思いますが、ここはゴミ捨て場があって回収してもらえます。
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水場は受付の前にあるこの一ヵ所のみです。使用できるのは午前9時から午後4時までの間となります。
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仮に時間内に水を調達しそびれても、近くの湖畔にある駐車場に自動販売機があるので、最悪そこでも補充はできます。

今年の年越しを行うことになる憩いの我が家を手早く設営します。奇しくも本日が、2020年最初で最後のテント泊となってしまいました。
アライテント エアライズ1
オートキャンプ場にわざわざ山岳用の小型テントを張る人間なんて少数派かと思いきや、周囲を見ると山用のテントがチラホラと張られていました。

恐らくお目当ては、私と同様に明日の朝のダイヤモンド富士でありましょう。

テントを設営したら、もう特にすることはありません。バス停前のレストハウスまで戻ってご飯にします。
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本栖湖のご当地グルメだと言う鹿カレーにも惹かれましたが、奇をてらわず無難にキノコほうとうにしておきました。ほうとうと言うのは、何故どこで食べても超山盛りなのだろうか。。
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食事後はあてどもなく湖畔をブラブラとします。暗くなったら星空撮影をしようと思い、軽くロケハンしつつ歩き回ります。
本栖湖から見た竜ヶ岳

背後に、夕日を浴びて赤く染まった富士山の頭だけが見えました。富士展望に関しては、本栖湖キャンプ場よりも対岸にある洪庵キャンプ場の方が断然よいです。
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対岸にその洪庵キャンプ場が見えました。浜辺のテントサイトは既にかなりの数のテントに埋め尽くされていました。
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まあ、あちらの方が眺めは全然は良いでしょうから、翌朝に竜ヶ岳へ登る気が無いキャンパーには、洪庵キャンプ場の方がオススメですかね。

何やら潜水艦風の見た目の乗り物が係留されていました。本栖湖遊覧船の「もぐらん」です。なお、現在は運休中であるようです。
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「それで、結局お前は潜るの?潜らないの?」とは誰しもが思うところろでしょうが、結論から言うと潜りません。ただの遊覧船です。
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陽が落ちるなり急激に気温が下がり、寒くなってまいりました。一旦テントに戻り、辺りが暗くなるのを待ちます。
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18時を回ったところで、そろそろ星が見える頃合いかなと思い外に出てみると、何故か周囲が妙に明るい状態です。理由はすぐに判明しました。間の悪いことに本日は満月でありました。
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こう空が明るくては、星はあまり良く見えません。辛うじてオリオン座が識別できる程度で、東京から見るのと大差ありませんでした。
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対岸の洪庵キャンプ場の明かりが良く見えました。手前の砂浜が白く光って見えるのは、すべて月明かりによるものです。
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せっかくなので、月明かりに照らされた竜ヶ岳の姿も一枚。このアングルでも、やはり星はあまりよく見えませんでした。
月明かりに照らされた竜ヶ岳
湖の方から吹き付けてくる風で寒くてしょうがないので、この一枚を撮影後に、早々とテントへ引き上げました。

人間らしく大晦日を過ごして新年を迎えるためには、やはり年越しそばが必要です。という事でしっかりとソバを用意してきました。まあ、カップ麺なんですけれどね。
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かき揚げ付なのが地味にポイント高しです。
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しかし、自宅で過ごしていれば本物のそばを食べて、あったかい布団でぬくぬくと眠れると言うのに、何故か自ら好き好んでクッッソ寒いテントの中で震えながらカップ麺をすすっていると言う。

我ながらいったい何をしているだろうと、軽く自問自答してしまった年越しでありました。

3.極寒の暗闇の中をひたすら登る、2021年の初登山

明けて1月1日 5時15分
あまりの寒さにシュラフから出るのにかなりの決心を要しましたが、なんとか始動しました。
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ダイヤタイムとコースタイムとを照らし合わせるに、出発にまだ少し早い時間でしたが、暗い中を歩くので少し余裕を持たせての出発です。

すでにヘッドランプ装着で歩く登山者の姿が多くありました。流石は有名スポットだけに、思った以上の人出です。
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キャンプ場から登山口までの道中には、これでもかと言わんばかりに道標が設置されています。例え夜間であっても、迷う事はまずないかと思います。
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ヘッドライトの灯程度ではカメラのオートフォーカスが機能しないので、先ほどからすべてマニュアル・フォーカスで撮影しています。厚手のオーバーグローブを装着しているので、地味に操作がしづらい。
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あーでもないこーでもないとカメラの設定を弄り回している間に、どんどん後続に追い抜かれて行きます。既にかなりの数の入山者がいるようです。

ゲートの脇に謎の馬のマスクが置かれていました。一体なんですかこれは。驚くじゃないですか。
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5時30分 竜ヶ岳登山口までやって来ました。ここから山頂までは、標準コースタイムで2時間15分の行程となります。それでは、張りきって今年の初登山行ってみよう。
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登り始めからいきなり急登が始まります。前後に人がいておいそれと立ち止まれない状態であったため、ここからしばらくは写真がありません。

真っ暗な中マニュアル・フォーカスでピントを合わせるのには、地味に時間がかかるのでね。

という事で、場面は急登を30分ほど登った場所にある休憩ポイントに飛びます。薄っすらと明るみ始めた空の下に、富士山の姿が浮かび上がっていました。
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今ところ、空は雲ひとつない快晴です。これはダイヤモンド初日の出にも、大いに期待が出来そうですね。

前方の暗闇の中に、竜ヶ岳のシルエットがボンヤリと浮かんでいます。山頂へと向かうヘッドランプの列ができているのが、何となく見えました。
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休憩ポイントからはしばしの水平移動です。相変わらず、前にも後にも人波の列が続いています。
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樹林帯を抜けて視界が開けました。良い感じに空が焼けて来ましたよ。
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この先は山頂までずっと笹薮に覆われた斜面となります。振り返ればどこからでも富士山の姿が見えます。
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前方に東屋のある平坦地が見えて来ました。地図上に石仏と書かれている地点です。
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6時30分 石仏に到着しました。その肝心の石仏はこの木枠の中にありまが、この通り過保護気味で良く見えません。
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なお、山頂まで登らずとも、ダイヤモンド富士はここからでも見えます。ここから見ると決めたのであろう人達が、既に大勢待機中でした。
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笹に覆われた九十九折れの道が延々と続きます。ここまで登ってくれば、ダイヤモンド富士はどこからでも見えるので、気に入った場所で待ち構えていれば問題ありません。
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周囲がかなり明るくなってきました。この時期の下界の日の出時刻は6時50分頃ですが、富士山の真後ろに隠れている格好になる竜ヶ岳では、ほぼ1時間遅れの7時45分頃が日の出となります。
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頂上付近が微妙に雲を被っているのがヤな感じです。くれぐれも、ダイヤの邪魔をしてくれるなよ。
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駿河湾が見えました。伊豆半島の先端付近は、もうそろそろ日の出時刻を迎える頃でしょうかね。
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青木ヶ原の向かいに立ち並ぶ御坂山地も、薄っすらと朝焼けし始めました。右の方に見えているのは、富士五湖の一つである西湖です。
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九十九折れエリアを抜けたところで、山頂が見えました。恐らくは、既にかなりの数の人で混雑していることでしょう。
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先ほどから何度も述べている通り、ダイヤモンド富士を見るために山頂まで行く必要はまったくありません。ひどく混雑しているであろう山頂は避けて、少し手前のここに陣取ることにしました。
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現在時刻は7時ちょうどです。ダイヤタイムまでは残すところあと45分程あります。ゆっくりとその時を待ちましょう

4.竜ヶ岳山頂から望むダイヤモンドの輝き

じっとしているとさーむーいー。富士山の北に位置する河口湖町では、すでに日の出時刻を迎えたらしく、明るく陽の光に照らされていました。
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お隣の毛無山山頂にも日が当たり始めました。まさにこの竜ヶ岳のある一帯だけが、富士山が作り出す日影にすっぽりと収まっているような状態です。
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西に目を向けると、甲府盆地内もすでに日の出を迎えていました。
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震えながら待つこと40分。富士山の山頂付近が神々しく輝き始めました。さあ登ってこい、レイジングサン!
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まさしくダイヤモンドの様に山頂が光り輝き始めました。ブラヴォー!
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いくらなんでもちょっと輝き過ぎなんじゃないですか、と言うくらいに光り輝いています。なお当然のことながら、サングラスをしていないと眩しくて直視は出来ません。
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先ほどまでの寒々しかった世界が、瞬く間に暖かい陽の光に満たされて行きます。太陽すげえ。
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さて、見たかった光景は見れましたが、せっかくなのでピークハントもしていきましょう。ダイヤタイムが終わるなり下山を開始したせっかちな人々によって、登山道はすれ違いの大渋滞が発生していました。
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案の定、山頂は混雑の極みにありました。これでは密ですよ密。
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山頂から見た富士山はこんな感じす。ここまで登ったからと言って、特により良く見えると言うわけでもないので、やはりダイヤは混雑を避けて道中から拝んだほうが正解だと思います。
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8時に竜ヶ岳に登頂です。これでピークハンターとしての責務は無事に果たされました。
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新年そうそうに、大変縁起の良い光景を拝むことが出来ました。きっと今年は、素晴らしき1年となってくれることでしょう。と言うところで、

明けましておめでとうございます
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今年の抱負と言うか目標は、前々からずっと行きたいと言い続けている、飯豊連峰縦走か赤石岳悪沢岳縦走か大雪山トムラウシ縦走か雲ノ平周遊の何れか(可能であれば全部)にいけたらいいなぁと、考えております。
先のことはどうなるかはわかりませんが、目標に向けてあまり無理をしない程度に頑張って行きたいと思います。

あらためて本年もよろしくお願いいたします。

<コースタイム>
本栖湖キャンプ場(5:15)-竜ヶ岳登山口(5:30)-石仏(6:30)-初日の出待ちポイント(7:00~7:50)-竜ヶ岳(8:00~8:15)-石仏(8:45)-竜ヶ岳登山口(9:15)-本栖湖キャンプ場(9:25)

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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