杓子山 急登の果てに待つ大展望と、山中湖村からのダイヤモンド富士

花の都公園から見た杓子山
山梨県の富士吉田市、都留市および忍野村にまたがる杓子山(しゃくしやま)に登りました。
道志山塊の中でも最も富士山に近い場所に位置し、山頂からは非常に良好な富士展望を得ることが出来ます。マイナーエリアと見なされがちな道志山塊の中にあっては、比較的多く登られている山です。
年明け初の登山で、素晴らしき眺望と山中湖村からのダイヤモンド富士とを同時に楽しんで来ました。

2020年1月3日に旅す。

令和2年が幕を開けました。という事で今回は新年の初登山でございます。関東在住の登山者としては、年明け初登山は富士山が良く見える山に登り、富士詣をしたいところであります。

そこで今回は、山中湖の北に立つ道志山塊は杓子山へと登って来ました。裾野を挟んで富士山と向かい合う立地にあり、最高の富士展望台の一つである山です。
杓子山から見た富士山

ルートは杓子山登山としては最も一般的であろう、鳥居地峠からコースです。途中にかなりエグイ傾斜の急勾配が待ち構えているものの、道中の眺めがたいへん素晴らしく人気のあるコースです。
鳥居地峠の駐車スペース
マイナーエリアである道志山塊に属しているだけのことはあって、登山口までのアプローチは自家用車の利用が一般的です。少々下道を歩く必要がありますが、公共交通機関によるアプローチも可能です。

そして、この季節の山中湖村で忘れてはいけないのがダイヤモンド富士です。見ることの出来る場所は日々移って行きますが、だいたい2月の中頃までは、村内のどこからか必ず見えます。
山中湖村のダイヤモンド富士マップ

今回はちょうど、杓子山の麓にある花の都公園から見えるタイミングでありました。となれば当然、下山後に立ち寄って行かない手はありません。

素晴らしき眺望とダイヤモンドの輝きを同時に楽しんだ、新春初登山の模様をお届けまします。
花の都公園から見た富士山

コース
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忍野村役場前バス停より、下道を歩いて鳥居地峠へ。峠から高座山を経由して杓子山に登頂します。杓子山からは鹿留山方面へ周回し、内野バス停へと下山します。

本来であらば内野バスからそのままバスに乗車するのですが、今回はダイヤモンド富士鑑賞のため、内野からさらに花の都公園まで歩きます。

1.杓子山登山 アプローチ編 電車とバスを乗り継ぎ、登山口の鳥居地峠へ

6時52分 富士急行線 大月駅
公共交通機関を利用して富士五湖エリアへ行く方法は、ざっくり言って二通りです。大月駅から富士急行線に乗るか、もしくは新宿から中央高速バスに乗るかです。
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確実に座れてかつ途中で乗り換える必要の無い高速バスの方が、快適さにおいては上回っていると言えるでしょう。しかしバスには、途中で渋滞にはまり、時刻表通りには到着しないと言うリスクが常に存在します。

その後の路線バスへの乗り継ぎもあるため、私は確実に時間通りに到着する鉄道の方を好んで利用することが多いです。

7時48分 富士山駅に到着しました。お天気は雲一つない素晴らしき快晴です。
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富士急行線の発車メロディーが童謡「ふじの山」であることに、今更ながら気が付きました。私はこれまで一体何年間、富士急行線に乗っていたのでしょうか。我ながら気が付くのが遅すぎです。

7時53分発の山中湖平野行きバスに乗車します。ふじっ湖号と呼ばれている路線です。川口湖駅発ですが、途中で富士山駅を通ります。
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富士五湖エリアを走る路線バスは、運航形態が複雑すぎて良くわかりません。日本人の私ですら路線図を見ても頭を抱えるのに、外国の人たちは良く迷わずに乗れますよね。

8時28分 忍野村役場前バス停に到着しました。下車したのは私一人だけです。やはり、公共交通機関を使って杓子山に登ろうと言う人は、至って少数派であるようですな。
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目指す杓子山はこの通り、役場の裏手に見えます。大月市の方から見ると割と大柄な山容に見える杓子山ですが、標高の高い山中湖村側から見ると、割とこじんまりした里山風の姿に見えます。
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身支度を整えて、8時35分に行動を開始します。道標に杓子山の名前は見当りませんが、高座山方面を目指せば問題ありません。
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道路脇には除雪された雪の山ありました。だいぶ前に一度降ったきりで、その後はずっと晴れていたようですね。
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畑に霜が降りて、寒々しい光景が広がっています。これから日中にかけて霜が融け始めると、登山道が泥まみれになりそうな予感です。
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ああちなみに、富士山を詣でたいだけであれば、わざわざ杓子山へ登る必要はまったくありません。山中湖村内であれば、大抵どこからでも良く見えます。
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この田んぼに水を張った直後に訪問すれば、見事な逆さ富士を拝めそうですね。覚えておくことにしましょう。

前方に見えている鳥居地峠を目指して、道なりに進みます。ちなみに車でお越しの人は、あの峠まで直接乗り入れられます。
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正面の山腹にカヤトが広がっているのが見えますが、あれは忍野村の茅場です。茅葺屋根の原料である茅を育てるために、人為的に伐採されています。
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特に道標などはありませんが、ここを右に入ります。民宿「かやの」の看板が目印です。
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凍ってていたらヤダなあと思っていた峠への林道ですが、路上に雪は全く存在せずドライな状態でした。
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9時 鳥居地峠に到着しました。5~6台分の駐車スペースがありますが、すでに満車でした。杓子山への入山者は意外と多そうです。
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この先にもう一ヵ所駐車スペースがありますが、ダートを走ることになるので、最低地上高の低い車での訪問はお勧めしません。
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2.泥まみれの急坂が立ちはだかる高座山

まずは杓子山の前衛に立つ高座山(たかざすやま)を目指します。先ほど麓から見上げた茅場の只中にあったピークです。
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鳥居地峠から10分と少々で、駐車スペースまで登って来ました。なおこの先へ進むと、茅場の中に飛びだします。
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ここから登山道が始まります。山頂までは標準コースタイムで2時間の行程となります。
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登り始めは冬枯れの光景が広がる森の中です。この光景は長くは続かず、割とすぐに眺望が開けます。
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森を抜けて茅場の上に出ました。ここからの光景は、大いに期待して良いですよ。
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振り向けば奴が居る。いい景色だあ。
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やがて前方に、壁かと思うような傾斜角の道が現れます。九十九折れなど一切ない愚直なまでの直登です。
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そして危惧していた通り、陽の光を浴びたことにより霜柱が融け始めて、ただでさえ急なこの斜面は泥にまみれていました。なんてこったい。
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ちなみに、この最初の急坂にはロープも何もありません。足を逆ハの字にひらいて、気合で登りましょう。

振り返るとこの傾斜です。これはもはや滑り台ですね。
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急坂を越えると、しばしの安息の時が訪れます。もっとも山頂直下に、もう一回凄いのが来ますがね。
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撮影が捗りすぎて、なかなか歩みが進みません。ふーじはにっぽんいちのーやまー♪
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別に頂上まで行かなくとも、道中からの景色だけで十分するほどお腹いっぱいになるかも。

という事で、前方にまたもや恐ろしい傾斜をした坂が見えてまいりました。思わず2度見しそうになる光景です。
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こちらの坂にはお助けロープが垂らされていました。有難く使わせてもらい、「ファイトーいっぱーつ」な感じに登ります。
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振り返って見るとこんなです。今の泥まみれのコンデションでは、ここを下りたくはありませんな。
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泥の急斜面と格闘する内に、頂上が見えて来ました。
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10時 高座山に登頂しました。途中でおもわず四つん這いになりたくなるような、凄まじい登りでした。
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確か以前に訪れた時ここは、樹林に囲われた展望のない山頂だったと記憶しています。それがいつの間にか刈り払ったらしく、すっかり眺めの良い山頂に変わっていました。
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まあ道中からでも景色は良く見えるので、山頂から眺める意味は特にありませんがね。

3.杓子山登山 登頂編 変わらず続く泥の道を乗り越え、好展望の頂へ

高座山からは一度高度を落とします。こちら側は急坂ではなく、至って穏やかな道です。
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岩場などもあるにはありますが、全般的に歩きやすい尾根道です。
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鞍部付近で送電鉄塔の下を通ります。
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定番の鉄塔見上げアングル。何故か毎回同じことをしたくなる、この不思議な魅力。
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電線の先には三つ峠山(1,785m)の姿が見えました。あちらも最高のお天気なようで。
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そして下がったからには、その後は当然登り返しです。周囲には熊笹の姿が目立ち始めました。
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10時40分 大権首峠(おおざすとうげ)に到着しました。ここまで林道が通じていますが、一般車は立ち入れません。
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山の麓からここまで、モノレールが続いています。大権首峠にはグライダーの離陸台があり、このモノレールはそのグライダーを運ぶためのものです。
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どうせなら、お金を取って登山者も乗せてくれませんかねえ。

こちらがその離陸台です。飛んでいる所を見たことはありませんが、どこに向かって飛ぶのでしょうか。
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山頂に向かいましょう。道の方は相変わらず、ドロドロのグチャグチャです。
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高座山ほではありませんが、山頂直下はわりと急峻です。泥が滑って歩きにくい。
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山頂が見えて来ました。
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11時20分 杓子山に登頂しました。足場が悪いかったせいか、思いのほか時間が掛かりました。
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山頂の様子
テーブルとベンチが4つ設置されています。足元は泥まみれで、酷い状況でした。
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こちらは杓子山のシンボルである、天空の鐘です。鳴らすと思いのほか大きな音がして、ちょっと驚きます。
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4.杓子山山頂からの眺望

山頂はほぼ全方位に眺望が開けており、素晴らしい展望が得られます。正面には遮るものが何もない、完璧なる姿の富士山が横たわります。
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山頂部を拡大すると、吉田ルートの登山道の道筋が良く見えました。
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こちらは富士吉田方面です。背後には御坂山地が連なり、そのさらに背後には白く染まった南アルプスの山並みが居並びます。
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右から順に悪沢岳(3,141m)、赤石岳(3,120m)および聖岳(3,013m)です。
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これはみんな大好き白根三山です。右から順に北岳(3,193m)、間ノ岳(3,189m)および農鳥岳(3,026m)。
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そして鳳凰三山甲斐駒ヶ岳です。甲斐駒は少し雲を被ってしまっておりますな。
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視線を左に移すと、天使山地の山並みが見えます。左の一番高い山が、わが親愛なるケナッチーこと毛無山(1,964m)です。
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河口湖がちょこっとだけ見えています。その背後には、昨年に登ったばかりの王岳(1,623m)と鬼ヶ岳(1,738m)が連なります。
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これは富士急ハイランドですね。決して広いとは言えない敷地に、絶叫マシンのレールが所狭しと曲がりくねっています。
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富士急ハイランドと言うのは、昔はスケートしに来るところだったイメージがあるのですが、いつからこんな絶叫マシンだらけの場所になったのでしょうか。

続いて北側の奥秩父方面に目を向けてみましょう。こちらの眺望も大変すばらしい。
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谷に沿って蛇行するようにして連なるのは都留市の街並みです。この姿がまるで蔓(ツル)のように見えると言うのが、都留と言う地名の由来だと言われています。
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ツルの先には、大月市のシンボル岩殿山が見えています。そういえば確かに、岩殿山からも杓子山が真正面に見えていたっけか。

これは大菩薩嶺から南に向かって伸びる、小金沢連嶺の山並みです。熊笹に覆われた稜線から眺めが素晴らしく、とてもオススメな縦走路です。
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これは甲武信ヶ岳(2,475m)から雁坂峠(2,082m)へと続く稜線かな。奥秩父の山並みは、特徴に乏しくて山座同定が難しい。
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これは東京都最高峰の雲取山(2,017m)ですね。割と特徴的なシルエットをしているため、比較的見つけやすい。
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最後に南東の山中湖方面を。眼下に広がる街並みは、忍野村の市街地です。
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湖を優雅に泳ぐ白鳥・・・ではなく、スワン型の遊覧船です。なお、乗ったことはありません。
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富士裾野の脇には愛鷹山(1,504m)。丹沢の山に登っていると、割とよく目にする山です。
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これは箱根ですね。左の方におできのようにピョコっと飛び出しているのが、昨年の暮れに登った金時山(1,212m)です。
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眼下に、このあとダイヤモンド富士を見るために立ち寄る予定の、花の都公園が見えます。本日は、あそこまで下ればゴールです。
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現時点で太陽はまだこんな高い位置にあります。これから富士山に向かって落ちて行くのでしょう。
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5.杓子山登山 下山編 子ノ神を経由して周回する

12時 山頂からの眺望を心行くまで楽しみました。ボチボチ下山に移りましょう。元来た道には戻らず、鹿留山方面へと進みます。
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あまり大きな標高差もなく、至って歩きやすい尾根道が続いていました。こちらへ進む人は殆どいないらしく、周囲からは人の気配が完全に消えました。
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日陰側の斜面には、思いのほか多くの雪が残されていました。凍結はしていないため、アイゼンは必要はなさそうです。
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途中に岩場がありますが、特段難しくはありません。ここにもお助けロープが完備されていました。
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眺望の開ける場所もありますが、見える光景は杓子山山頂からのものと大差はありません。
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12時30分 子ノ神までやって来ました。鹿留山の山頂は、ここから往復で20分の距離にあります。
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ダイヤタイムまでの時間が若干押してきていたのと、鹿留山そのものが見るからに登っても何も良いことのなさそうなオーラを漂わせていたこともあり、鹿留山のピークハントはパスしました。

このまま立ノ塚峠方面へ下ります。

高座山の斜面ほどではありませんが、この子ノ神からの下りもなかなかの急勾配です。ここにもロープがあるので、ありがたく使わせてもらいます。
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再びクサリ場ならぬロープ場です。トラロープがしっかりとコブ付きなっているのが何気に有難い。
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急坂を下り終えた後も、しばしの間は痩せた尾根上を歩く油断ならない道が続きます。
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難所を抜けて、ようやく人心地着きました。相変わらず地面はぬかるんでいますが、道幅が広がり安心して歩ける道です。
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すぐお隣にあるこのドッシリと構えた大柄な山は、道志山塊最高峰の御正体山(1,681m)です。ひと気のない地味山が好みの人には、とびきりオススメな一座です。
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傾斜が緩んでからが地味に長い。なかなか立ノ塚峠が見えて来ません。
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13時40分 ようやく立ノ塚峠に津着しました。標準コースタイムを下回るペースでの到着です。あのドロドロの急坂をそんなハイペースで下れる人なんて、本当に存在するのでしょうか。
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立ノ塚峠から先は、未舗装の林道歩きです。路面は荒れ気味で、4輪駆動車でないと走れそうにはありません。
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道の幅的には、完全に軽トラ規格の道ですね。徒歩で下る分には至って歩きやすい道でと思います。
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薄暗い林道を足早に下るうちに、不意に舗装道路へと飛び出しました。あとは、正面に見えているアイツに向かって歩いてゆくだけです。
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しかし本当にどこからでも良く見えますね。山中湖村に住んでいる人にとっては、もはや見飽きたいつもの光景なのでしょうけれど。
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振り返って見た杓子山では、本当に町のすぐ脇にある里山と言った風情をしていました。ちなみに、左端の方にポコッと突き出ているのが高座山です。
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14時35分 内野バス停まで下って来ました。本来であらばここがゴールです。しかし本日は、花の都公園を目指してさらに歩きます。
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6.花の都公園から望むダイヤモンドの輝き

内野バス停から道なりに進み、このハリモミ樹林と呼ばれている森を抜けます。・・・先が見えませんな。
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なにやら小難しいことが書かれた案内が立っております。書いてあることを要約すると、このハリモミの森は大変珍しくて貴重なので、厳重に保護しているのだそうです。
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でもその割には、思いっきり森の真ん中に車道を通していませんか?

薄暗い森の中を延々と15分近く歩き続けたところで、ようやく森を抜けました。
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既にダイヤ待ちだと思われる人々が、沿道に待機していました。
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太陽がかなり下がって来ており、その瞬間が近づきつつあることを知らせてくれました。少し雲が出ているものの、ダイヤ鑑賞には全く支障はなさそうです。
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15時 この日ダイヤモンド富士が最もよく見えそうだと言う、花の都公園の第二駐車場へとやって来ました。三脚の列が出来上がっていたので、遠目からも一目瞭然です。
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想定されるダイヤタイムは15時27分頃であるという事です。その瞬間が訪れるのを待ちます。
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ちなみに、本日は三脚は持ってこなかったので、すべて手持ち撮影です。

その瞬間が刻一刻と近づいて来ます。周囲の人々はみな無言で、シャッター音だけが鳴り響く時間が流れます。
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そして迎えたダイヤタイム。とびきり見事な輝きを見せてくれました。ブラーヴォー!
花の都公園から見たダイヤモンド富士

太陽が山の向こうに隠れていきます。時間にすると正味1分にも満たないような、一瞬の天体ショーです。
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15時28分 ダイヤタイム終了です。年明け早々に、大変良いものを見せてもらいました。
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ダイヤタイム終了と同時に、もう用はないと言わんばかりにそそくさと退去して行く人々。大きなお世話かもしれませんが、もっとこう余韻に浸ったりはしないものなのでしょうかね。
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杓子山が徐々に赤く焼け始めます。
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このまま色の変化を眺めるのまた一興ではありますが、残念な事に移動手段が公共交通機関頼み私には、バスの時間と言う動かしがたいタイムリミットが存在します。

という事で当の私も自身も、余韻に浸ることもなく撤収に移ります。花の都公園バス停は、駐車場からさらに山中湖方面へ少し歩いた場所にあります。
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15時35分 花の都公園バス停に到着しました。ここには行きに乗車したふじっ湖号のほかにも、御殿場方面からやってくるバスも停車するため、本数は比較的多めです。
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乗車したバスはその後見事に渋滞にはまり、結局富士山駅に戻ってこれたのは17時を過ぎてからでありました。
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行きと同様に鈍行電車に揺られ、帰宅の途につきました。
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かくして年明け初登山は、大満足の内に幕を閉じました。
杓子山はコースタイムが手頃ながらも眺望が大変すばらしく、富士山を詣でたい人にはとてもおススメの山です。富士山の周辺には、富士山の展望台扱いをされているような山がそれこそ無数に存在しますが、杓子山からの眺めはその中でも上位に入る光景です。その広大な裾野までを含め、遮るものがない完璧な姿を眺めることが出来ます。
高座山の方面からのピストンだと下りに少々不安があるので、バスでお越しの際には、公共交通機関利用のメリットをフルに活用した周回コースを断然オススメします。

<コースタイム>
忍野村役場前BS(8:35)-鳥居地峠(9:00)-高座山(10:00)-大権首峠(10:40)-杓子山(11:20~12:00)-子ノ神(12:30)-立ノ塚峠(13:40)-内野バス停(14:35)-花の都公園第二駐車場(15:00~15:35)-花の都公園BS(15:45)

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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