蛾ヶ岳 御坂山地の外れに佇む深山と、神秘の四尾連湖を巡る

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山梨県市川三郷町と身延町にまたがる蛾ヶ岳(ひるがたけ)に登りました。
国府盆地の南、御坂山地の西の外れにある深山です。山頂は富士山や甲府盆地の眺望に優れていますが、人里から遠く離れた奥地にあることから、訪れる人も疎らな静かな山となっています。また山頂近くには、知る人ぞ知る神秘的な景勝地である四尾連湖(しびれこ)があります。
ほとんどその名を知られていない、風光明媚なる御坂山地西の果てを巡って来ました。

2020年4月26日に旅す。

「ひるがたけ」という名称を聞くと、大半の人は丹沢最高峰の蛭ヶ岳を思い浮かべるのではないでしょうか。今回登って来たのは蛾ヶ岳と書く「ひるがたけ」です。御坂山地の西の外れにあり、身延地方に隣接しています。

蛾ヶ岳は、ほとんどその名を知られていない極めてマイナーな存在です。登山地図の定番である、昭文社の山と高原地図にも記載がありません。
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エリア的には「富士山」の範囲内に収録されているはずなのですが、この通りタイトルの部分に隠れてしまっています。

精進湖側から三方分山を越えて行きアプローチすることも可能ですが、長丁場な上にバス本数も限られているため、今回は交通の便の良い北の甲府盆地側からアプローチしました。

蛾ヶ岳の山頂近くには、四尾連湖という山上湖が存在します。標高880mの山中にあり、周囲をすべて山に囲われた神秘的な場所です。
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この湖はカルデラなのか、それともただのくぼ地に水が溜まっただけなのか、はっきりとしたことはわかっていません。

なお、四尾連湖までは車で入ることが可能です。四尾連湖を起点に登れば、蛾ヶ岳はそれこそ3~4時間もあれば登れてしまうな山です。

しかし残念なことに、四尾連湖まで乗り入れているバスなどの公共交通機関は存在しません。

マイカー組や、タクシー代などなんともないというリッチな人々にとっては何も問題はありませんが、私のような車も買えない貧乏人環境意識高い系ハイカーにとっては、アプローチが少々厄介な山でもあります。

という事で今回は、身延線の市川本町駅から直接歩いて登って来ました。四尾連湖まで5kmほど余分に歩く必要がありますが、十分に歩ける距離です
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かくして訪れた御坂山地の西の果て。この季節特有の霞がちな空模様ではあったものの、天気は上々で会心の山行きとなりました。
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コース
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市川本町駅より、四尾連峠を経由して蛾ヶ岳に登頂します。下山時に四尾連湖をグルっと一周したのちに、スタート地点の市川本町駅へと戻ります。

山と高原地図が存在しないため、このコースの標準コースタイムが何時間であるのかは不明です。距離にしておおそよ16kmほどあり、私の足で往復7時間を要しました。(休憩時間を含む)

1.蛾ヶ岳登山 アプローチ編 中央本線と身延線を乗り継ぎ、甲府盆地の南端を目指す

6時12分 JR高尾駅
山梨方面へお出かけの際の定番である、6時14分発松本行きの鈍行列車に乗り込み、甲府駅へと向かいます。
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ガラガラの電車が快調に飛ばします。車窓から望む甲府盆地の上空には、見事な青空が広がっていました。本日は格好の登山日和となりまそうです。
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7時43分 甲府駅に到着しました。
この朝一の始発電車は、途中で特急に追い抜かれる待ち合わせもないため、日中に比べるとずっと短時間で甲府までやってこれます。
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甲府から身延線に乗り換えです。身延線はJR東海の路線であるため、スイカ・パスモ等の交通系ICカードによる乗り継ぎには対応していません。一度改札を出て切符を購入する必要があります。
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ちなみに身延線のホームは、JR東日本とシームレスにつながっています。切符を買わずにそのまま乗り換えてしまうと、あとで清算する際にとても面倒なことになるのでお気を付けください。
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車窓から、世界遺産のアイツが頭だけを覗かせていました。手間に並んでいる山並みが、今から目指す蛾ヶ岳の属する御坂山地です。200426蛾ヶ岳-011

8時28分 市川本町駅に到着しました。甲府盆地の南端に位置する場所となります。ちなみに無人駅です。
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2.コロナ渦で閉園中の大門碑林公園

駅前でトイレと身支度を整え、8時40分に行動を開始します。まずは登山口のある大門碑林公園(だいもんひりんこうえん)を目指します。
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まずは踏切を渡って左折します。たしか道標などはなかったように記憶しています。
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この線路脇に沢山咲いていた青い花は一体何でしょう。初めて目にする花です。
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続いて線路沿いに進み、突き当りを今度は右です。
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道なりに進んでも良いですが、ここは右の階段を上がるとショートカットできます。
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右手に見えているこの扇のような横長の山は櫛形山(2,052m)です。とても良い山であるという話をチラホラ耳にするので大変興味があるのですが、交通アクセスが絶望的なまでに悪いため未だ訪問できずにいます。
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前方に山が迫って来ました。蛾ヶ岳は奥まった場所にあるため、ここからは見えません。
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駅から15分程歩いたところで、大門碑林公園に到着しました。
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中国風の建物が並ぶ公園です。中国でも有名な碑刻(ピンイン)のレプリカを集めた公園なのだとか。ちなみに碑刻とは、石碑に彫りこまれた文字や画の事です。
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入場料は600円です。下山後に立ち寄ろうかと思ったら、新型コロナ対策の一環で臨時休園中でした。残念。
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大門碑林公の正門から見て右側の奥に、蛾ヶ岳への登山口があります。もっとも、看板には四尾連湖の名があるだけで、蛾ヶ岳の名は見当りません。あまり人気は無い山なのでしょうかね。
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3.ゆったりとした尾根道が延々と続く、四尾連峠への道

登山を開始します。登り始めから、比較的緩やかな傾斜の道が続きます。最後までずっと同じような調子で、胸を突くような急坂はありません。
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陽を浴びた新緑の若葉が美しい。この柔らかい緑色は、新緑シーズならではの色合いです。
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傾斜は余りキツくありませんが、横の移動距離はそこそこ長めです。四尾連湖までおよそ5kmの道のりとなります。
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周囲の光景が杉の植林に変わりました。歩きやすい道ではありますが、単調で退屈な道とも言えます。
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満開に咲き誇った山桜が、単調な道を延々と登る無聊を僅かに慰めてくれました。
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キツくも緩くもない勾配の尾根が、この先も延々と続いているのが見えます。四尾連峠までは、環境意識高い系ハイカーの意地をかけた我慢の登山が続きます。
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このルートの最初のチェックポイントである、烽火台の分岐までやってきました。巻き道もありますが、ここは当然立ち寄って行きます。
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10時15分 烽火台跡に到着しました。ここは甲府盆地を広く見渡すことの出来る要害の地であり、物見が置かれていた場所であったそうです。
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目の前に甲府盆地が広がります。晴れてはいるのですが、春特有の霞の影響で、遠くまでは良く見えません。
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このビルが林立している辺りが甲府駅の周辺でしょうか。甲府にはランドマーク的な建物が特に無いので、遠くからだと良くわかりません。
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眼下を走るこの高速道路は中部横断自動車道です。中央自動車道と東名高速道路とを結んでいる南北路線です。
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甲府盆地を挟んだ向かいに薄っすらと見ているのは茅ヶ岳(1,704m)でしょうか。その背後には八ヶ岳連峰が鎮座しているはずなのですが、霞んでしまっていて全く見えませんでした。
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だいぶ年季の入った東屋がありました。登山口からは大体1時間と少々の場所なので、ここで最初の休憩を取るのが良いでしょう。
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まだまだ先は長いので、行動を再開しましょう。烽火台から少し下って、巻き道と合流します。
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合流して間もなく、またもやベンチのある休憩スポットがありました。
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そして烽火台からよりも、ここからの眺めの方が断然良いという。という事なので、烽火打はスルーして巻き道を進んだほうが良いのかもしれません。
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微妙に尾根筋を外したトラバースが続きます。相変わらず傾斜は緩めで、至って歩きやすい道です。
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ちょっとだけ眺望の開けた場所がありました。位置的には、目の前に南アルプスが連なっているはずですが、霞が強くて全く見えません。
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割とマイナーな登山道だと思うのですが、こんな立派な橋が架けられていたりして、道は良く整備されています。
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巨大な浸食谷を横断していました。確かにここを通りたかったら、橋を架ける以外の方法はなさそうです。
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続いてザレ場を横断します。この付近は道筋が少々複雑なので、ルートを見失わないようによく観察して歩きます。
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やがて前方に、開けた場所が見えて来ました。
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11時10分 四尾連峠に到着しました。四尾連湖を囲む外輪の一角となっている場所です。
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4.蛾ヶ岳登山 登頂編 御坂山地の果てにある好展望の頂

四尾連湖へは下山時に立ち寄って行く予定でいます。という事で、湖方面には下らずに、このまま蛾ヶ岳を目指して登りを続行します。
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木の隙間から、エメラルドグリーンをした四尾連湖の湖面が僅かに見えます。森が深いため、湖全体を見渡せるようなスポットは存在しません。
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分岐地点まで登って来ました。蛾ヶ岳に向かうなら右ですが、反対側に少し登った場所に大畠山というピークがあるらしいので、ついでにピークハントして行きます。
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分岐からは5分とかからない、目と鼻の先にありました。
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11時30分 大畠山に登頂しました。山頂の大半は巨大な電波塔に占拠されており、眺望は一切ありません。
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目の前まで接近してもまったく逃げるそぶりを見せないシジュウカラが、枯れた木の幹を突っつきまわしていました。
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寄り道はこれ位にして、蛾ヶ岳を目指しましょう。大畠山からは一旦緩やかに下ります。
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途中で四尾連湖から登ってくる道と合流します。下山時には、ここから湖へと降りる予定です。
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ここで前方に、ようやく蛾ヶ岳本体の姿を視認しました。これといった特徴のない、ゆったりとした姿をしています。
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右手には四尾連湖の姿が見えます。山の中に忽然と存在するその姿は、極めて印象的です。
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左手にはひと際目を引く尖った山の姿が見えます。位置的に恐らく釈迦ヶ岳(1,641m)だと思われます。
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登山道は山頂へ直登せず、一度右側に回り込みます。
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回り込んだ所で西肩峠に到着しました。ここから山頂までは、あと15分程の距離です。
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可愛らしいお地蔵さんがありました。特に由来を示す碑文などは見当たりません。いつからここにあるのでしょうか。
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山頂に向かって最後の登りです。パサパサに乾燥しきった砂地の地面で、滑って非常に登りにくい。登りはともかく、下山時には特に注意を要しそうです。
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山頂が見えました。
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12時25分 蛾ヶ岳に登頂しました。市川本町駅からは3時間45分をかけての登頂です。
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山頂には、毎度おなじみの山梨百名山の標識が立っていました。

富士山は目の前にあります。相変わらず強烈に霞んではいるものの、雲に隠れることもなく完璧な姿を見せてくれました。やはり富士山は、山梨県側から見た姿が一番シンメトリックですね。
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反対側には甲府盆地が広がります。御坂山地は甲府盆地と富士山の間にあるため、このように南北の両側に好展望が得られます。
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眼下に四尾連湖が見えます。もっと蛾ヶ岳に近い場所にあるものと勝手に思い込んでおりましたが、意外と距離は離れています。
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このアンテナが立っている山は、先ほど立ち寄って来た大畠山です。確かに、盆地全体に電波を飛ばすのには格好の位置にある山です。
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甲府駅周辺も良く見えます。冬の空気が澄んだ季節にも、是非とも再訪したいところです。
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山頂には可愛らしい金毘羅様がいました。よく手入れがされており、地元の人に愛されている山なのであろうことが良くわかります。
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なお、このまま前進を続けて精進湖方面へ縦走する事も可能です。ただし、精進湖界隈はバスの本数が極端に少ないため、かなりストイックなタイムアタック登山となる事は必至です。

私は四尾連湖にも立ち寄りたいので、素直にこのまま元来た道を引き返します。

5.神秘の四尾連湖に痺れる

12時40分 山頂を辞去して、四尾連湖へと向かいます。「下山時には特に注意を要しそう」と自分で言っていた矢先から、見事に転んで尻もちをついてしまいました。
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足早に元来た道を引き返します。山頂付近へはまだ新緑前線が到達していないと見えて、周囲は冬枯れの殺風景が広がっていました。
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御坂山地の山並みが見えます。左から順に節刀ヶ岳(1,736m)、鬼ヶ岳(1,738m)および王岳(1,623m)です。いずれもマイナーな山ですが、何気に全部登ったことがありますねえ。
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分岐地点まで戻って来ました。ここから四尾連湖へと下ります。
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外輪からは何気に結構な標高差があります。それはすなわち、帰りの際の登り返しが大きいことを示しているわけですが、今は考えないことにしましょう。
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下まで降りて来ました。冒頭でも述べた通り、四尾連湖までは車で入ることが出来ます。
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湖の辺には、雲竜荘と水明荘という二つの宿泊施設が存在します。駐車場を管理しているのもこの二つの山荘であり、無料駐車場は存在しないのでご注意ください。
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四尾連湖の目の前までやって来ました。思わず「痺れるぅー」とか言うベタな親父ギャグを口にしてしまったほど、良い雰囲気の場所です。
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「オッサンが親父ギャグを口にして何が悪い!」と居直る、タチの悪いオッサンであります。

湖畔の桜は今がまさしく満開の見頃を迎えていました。ベストなシーズンに訪問することができたようです。
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湖面の道を覆うかのような、見事な桜のアーチです。
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本来であらばもっと多くの人で賑わうのかもしれませんが、コロナ騒動の影響なのか、人影は疎らでした。
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親子スワンボート。あまり見たことない、珍しい意匠のボートが多く目につきます。
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山荘の売店で蛾ヶ岳の山バッジが買えるという情報を事前に得ていたのですが、残念ながら自粛要請に伴う休業中とのことで、売店は営業していませんでした。
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せっかくなので湖を一周して行きましょう。湖畔を周回できるように歩道が整備されています。
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波打ち際に桜の花が打ち上げられて、ピンク色のラインが出来上がっていました。
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この四尾連湖には流入河川も流出河川も存在せず、完全に周囲とは隔絶された場所です。という事は、この溜まっている水はもともとすべて雨水だという事なのでしょうか。
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生活排水の流入も一切ないため、透明度の高い澄んだ水です。

湖畔の一角にはキャンプ場があり、テントサイトも造成されています。私は登山が絡まないただのキャンプは一切しない人間なのですが、そんな私でも一度くらいは野営してみたいと思う位には良い雰囲気の場所です。
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反対側まで回ってきたところで、先ほど登ってきた蛾ヶ岳の姿が見えました。
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晴天で無風な日であらば、逆さ蛾ヶ岳が見えたりするのでしょうか。そんなものに需要があるのかどうかはさておき。
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山荘まで戻って来ました。ただ一周するだけなら、大体15分もあれば十分かと思います。
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6.蛾ヶ岳登山 下山編 黙々と元来た道を引き返し、市川本町駅へ

14時 四尾連湖の痺れんばかりな神秘に触れて、十分に満足ました。ボチボチ下山へと移りましょう。
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まあ下山とは言いつつも、始めにすべきことは四尾連峠への登り返しであったりするわけですがね。
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14時20分 四尾連峠まで戻って来ました。さあ、ここからは消化試合の様なものです。駆け足気味に行きます。
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もともと傾斜は緩めの登山道あるため、かなり快調に飛ばせます。ただし、一部に崩落気味の場所もあるので、そういう場所だけは慎重に行きましょう。
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天気の方は一日変わらずで、晴れているものの相変わらず霞んだままです。夕方になれば少しはクリアになるかと期待していたのですが、そうはなりませんでした。
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帰りは烽火台には寄らずに巻き道を行きます。
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単調に道がダラダラと続きます。やはりピストンはあまり楽しくないですよね。少々無理をしてでも、精進湖側に抜けた方が良かったのかもしれません。
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その後も駆け足気味の下山を続けて、15時30分に大門碑林公園までも戻って来ました。
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森から出るなり、直射日光が照りつけて暑い。。。
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15時53分の電車に間に合いそうな時間だったので、足早に駅へと戻ります。
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という事で、何とか滑り込みセーフで乗り込むことが出来ました。なお無人駅であるため、切符は車内で車掌さんから購入します。
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甲府駅から再び鈍行列車に乗り込み、長い長い帰宅の途に付きました。
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これは個人的な持論なのですが、御坂山地の山にハズレは無いと思っています。今回の蛾ヶ岳もまた、持論をさらに補強してくれるような素晴らしい山でありました。
山と高原地図の圏外にあるためか、蛾ヶ岳は極めて知名度の低いマイナーな山の扱いを受けていますが、埋もれさせておくにはあまりの惜しいくらいのポテンシャルを持った山であると思います。駅から直接登れるというのも、個人的にはポイント高しです。
この山の魅力というのは、蛾ヶ岳単体ではなく四尾連湖と組み合わせた一つパッケージとしての魅力であるのは間違いありません。登り返しにはなりますが、必ず四尾連湖へと足を延ばすことを強く推奨します。
あらゆる人に自信をもってオススメ致します。

<コースタイム>
市川本町駅(8:40)-大門碑林公園(8:55)-烽火台跡(10:15~10:25)-四尾連峠(11:10)-大畠山(11:30)-西肩峠(12:10)-蛾ヶ岳(12:25~12:40)-四尾連湖(13:35~14:00)-四尾連峠(14:20)-大門碑林公園(15:30)-市川本町駅(15:45)

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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