山梨県南部町にある高ドッキョウ、貫ヶ岳(かんがたけ)および白鳥山(しらとりやま)に登りました。
いずれも山梨県南端の静岡県との境界近くに立つ山です。公共交通機関によるアクセスが極端に悪い一帯であり、訪れる者の少ない静かなる山域が広がっています。全域が深い樹林に覆われていますが、所々に存在する切れ目からは秀逸な富士展望を得ることが出来ます。
ヤマビルがうごめき始める前の時期を巡って、甲斐国南の果ての山々を巡って来ました。
2022年3月27日に旅す。
静岡県との境界に近い甲斐南部果ての地。そこには3座の山梨百名山がひっそりと佇んでいます。
前回の三石山&思親山に引き続尽き、今回もマイナーな山梨百名山回でもって、皆様のご機嫌を伺います。もしかしなくても、読者を置き去りにしてしまっているのではなかろうか。
山梨県南部の富士川周辺には、結構な数の山梨百名山が点在しています。この一帯の山々は何れも登山口へのアクセスが極端に悪く、山梨百名山の完登を目指す者にとって一つの鬼門となっています。
またこの南部の山々は何れも、ヤマビルが多数出没する知られる悪名高いヒル山です。そのため訪問の適期は限られており、一層このエリアへの訪問のハードルを押し上げてしまっている格好です。
今回は幸いにも友人に車を出してもらえる機会に恵まれたため、このアクセス難な山域を一日で一気に3座巡ることを計画しました。
かくして訪れた甲斐最南端の山域。終日に渡りピリッとしない天気でしたが、ヤマビルに遭遇することもなく、静かな山を巡り歩いて来ました。
コース
車で乗り入れることのできる樽峠登山口よりスタートし、樽峠を起点にして高ドッキョウと貫ヶ岳の2座を巡ります。最後の白鳥山は少し離れた場所のあるので、車での移動を挟んで別途登ります。
甲斐南端に並ぶ山梨百名山を一気に回収する行程です。
1.高ドッキョウ&貫ヶ岳登山 アプローチ編 静岡県側から行く、甲斐南部へ旅路
中年二人を乗せた車が、東名高速度道路を快調に進みます。丹沢の大山(1,252m)はいつ見ても標高千メートル少々の山とは思えぬだけの貫禄があります。
本日登ろうとしている甲斐南部の山は何れも交通アクセスが極端に悪く、どうやって登ってくれようかと頭を抱えていた山々です。
今回たまたま友人と「久しぶりに山に登りたい。車も出すで」と言う話になったため、これ幸いとばかりに行き先に選びました。
静岡県の裾野市に入ると、車窓には大きな富士山の姿が見えて・・・きませんな。それどころか雨がパラつきはじめましたぞ。これはやってしまったか。
一度は「今日はもう、沼津で海鮮丼を食べて帰ろうか」などと悲壮的な会話も交わされましたが、目的地に近づくにつれて青空が広がり始めました。
新清水インターを降りる頃には、ひょっこりと富士山も頭をのぞかせていました。
結局のところは、この後も晴れたりガスったりを繰り返すピリッとしない一日なるのですが、この時は能天気に「ハハハハハッ敗北が知りたい」などという言葉が飛び出すくらいには、前途を楽観視していました。
高速を降りたら、あとは富士川を遡って行きます。前方のガスを纏っている山は篠井山(1,394m)かな。あの山も山梨百名山なので、何れは登らねばなりません。
さて目指す樽峠登山口の行き方ですが、新清水インターから国道52号線沿いに北上し、道の駅とみざわの手前から左折して、後は県道801号線をひたすら道なりです。
途中からは、路面が荒れ放題な1車線の山道になりました。頼むから対向車は来ないでくれよ。
7時34分 樽峠登山口に到着しました。入り口の脇に小さな駐車スペースがありますが、キャパはせいぜい5~6台分です。ここが満車の場合、少し下がった場所にも駐車スペースが存在します。
2.鬱蒼とした杉の植林に囲われた樽峠
身支度を整えて、7時45分に登山を開始します。この入り口から樽峠までは40分程の行程です。
これから登ろうとしている高ドッキョウと貫ヶ岳は、どちらもヒル山として非常に悪名高い山です。3月下旬にはまだ動き始めていないだろうとは思いますが、一応は念のために靴とズボンの裾に忌避剤を噴霧してから出発します。
表面が苔で滑って何気に怖い橋を渡って登山開始です。この樽峠登山口は陽の射さない谷底にあるため薄暗く、思いっきり手ブレしてしまった。
続いて渡渉がありますが、大した水流もなく一跨ぎです。せっかく噴霧した忌避剤を流していまわないように、注意しつつ渡ります。
確かにこの沢沿いのジメジメした登山道は、いかにも奴らの好みそうな環境です。
始めは沢沿いの道を緩やかに登り上げます。かつてはワサビ田だったのだろうと思われる石垣が残っていました。
沢筋を離れると、九十九折れの急登が始まりました。面白味はありませんが、最も効率よく標高を稼げるタイプの登山道です。
薄っすらとしたガスに覆わている中へ陽の光が差し込み、幻想的な光景を作り出していました。なかなかスッキリとは晴れてくれませんな。
ジグザクと急登を登りきると、傾斜が緩みやがて尾根が見えてきました。見たところ稜線上はまだ完全にガスに覆われています。
そして足元はドロドロのグチャグチャです。奴らがいるんじゃないかと、先ほどから足元ばかりが気になってしかたがありません。
峠のすぐ下にまで林道が伸びていました。
ちなみに今回峠登山口まで車で登って来た山梨県道801号線は、樽峠を越えて静岡県に至る路線として規定されています。
現在峠を跨ぐ区間はは車両通行不能区間と言う扱いになっていますが、何れはこの林道が舗装され峠越えの道として整備される日がやってくるのでしょうか。
8時20分 樽峠まで登って来ました。本日はここを起点にして高ドッキョウと貫ヶ岳の2座を巡ります。
高ドッキョウまでは2時間30分と言うかなり重めのコースタイムが提示されています。歩いてみればわかりますが、この数字はいささか大げさで、実際にそこまではかかりません。
お地蔵様が鎮座していました。この樽峠は古くから甲斐と駿河を結ぶ峠道であり、武田の軍勢がこの峠を越えて駿河へ攻め入ったと言う記録も残されています。
3.高ドッキョウ登山 登頂編 県境の尾根道の先に待つ、富士展望の頂
どちらから巡っても良いのですが、ひとまずは先に高ドッキョウを往復します。相変わらずガスっているものの、陽射しが強くなりガスが抜けそうな予感がします。
同行者の友人ST君は、公共交通機関頼みの私にとって、いつも気前よく車を出してくれる有難い存在です。
しかし、私がここぞとばかりにアクセス難な山ばかりを候補にあげるため、結果として彼の登山経歴にはメジャーな山がほとんどなく、僻地にある山ばかりが名を連ねる結果となっております。今や僻地専門登山家状態ですね。
徐々に周囲の展望が開けて来ました。森が濃いため、葉が茂るグリーンシーズン中には、恐らく展望はほぼなくなります。
一ヵ所だけ尾根が痩せている場所がありましたが、特に危険はありません。明瞭で歩きやすいトレイルです。
ガスが抜けて頭上に青空が広がりました。ハハハハハッ敗北が知りたい。
と無邪気に本日はこのまま天気が回復してくれるものだと思い込んでいた訳なのですが、この晴天は一時的なもので長くは続いてくれませんでした。
頭上には青空が広がりましたが、眼下の谷間には相変わらずガスが立ち込めています、相当湿度が高いのでしょう。
何度か登って降りてを繰り返したところで、ようやく前方に高ドッキョウの本体が姿を見せました。
山頂直下はかなり急な登りです。足元はドロドロ状態で滑りやすく、かなり神経を使いました。登りはまだ良いとして、下るのが相当怖そうですね、これは。
ふと背後を振り返ると、いつの間にかヤツが居ました。相変わらずでっけえな。
9時45分 高ドッキョウに登頂しました。樽峠から2時間30分かかると言うコースタイムの割には、僅か1時間25分での登頂となりました。
高ドッキョウは山梨百名山の中で最南端に位置しています。そして何故か、国土地理院の地図には山名が記載されていません。
この不思議な山名に由来には諸説があります。ここは信仰の山で、山頂でお経を読み上げていたことから読経と言う言葉から名を取ったと言う説や、単に山頂を示す言葉であるドッケが転じたと言う説など。
山頂は樹林に覆われていますが、富士山のある方向だけ伐採されて開けています。残念ながら。雲に纏わりつかれて一部しか見えませんでした。
南アルプスの山で良く見にする、丸いお団子形の山頂標識も立っていました。これは静岡県が設置したものなのかな。
彼の絢爛たる登山経歴に、今日新たに高ドッキョウの名前が書き加えられました。おめでとう!ますますマニアックになったね。
もっと雲が抜けてくれないものかと山頂で少し粘りましたが、晴れるどころか新たに雲が沸き立って、富士山を隠してしまいました。
4.貫ヶ岳登山 登頂編 虚無に覆われてしまった静かなる頂
10時10分 諦めて行動を再開します。まずは一度樽峠まで引き返します。
今歩いている樽峠から高ドッキョウに至る尾根は、山梨県と静岡県の境界となっています。尾根上にはこうして、静岡県が設置した看板などがチラホラとあります。
泥んこの急坂は、どう足をのせようが絶対に滑る絶望状態でした。ともかくゆっくりと慎重に下って行きます。
登っている時はさほど気にも留めていませんでしたが、意外に急峻な尾根道です。まあ、取り立てて危険と言うほどではありませんが。
標高が下がるにつれて、辺りは再びガスへと呑み込まれてしまいました。それだけでは済まず、ポツポツと小雨が落ちて来ました。
11時20分 樽峠に戻って来ました。軽く腹ごしらえをしつつ、後半戦へと備えます。
さて、もう最初から敗北が確定しているようでイマイチ意気もあがりませんが、貫ヶ岳に向い行動を再開しましょう。
虚無の森の中を進むと、ほどなく貫ヶ岳登山道入口と銘打たれた場所が現れました。初っ端から容赦のない階段地獄です。
この階段がまた結構長く、心をボッキリとへし折られます。先に貫ヶ岳に登っていたら、この階段の時点ですっかり嫌になってしまっていたかもしれません。高ドッキョウの方を先に登っておいて正解でした。
階段地獄を登りきると、平坦な空間に出ました。平治の段と呼ばれている場所で、実は貫ヶ岳山頂よりも標高の高い地点です。そのため、細かいアップダウンはあるものの、この先は下りが主体となります。
12時15分 十国展望台へとやって来ました。広く十ヵ国が見渡せるという場所ですが、果たしてどんな光景を見せてくれるのでしょうか。
デスヨネー。ええ、始めから何も期待はしていませんでしたとも。
なお、ここで言う十国とは旧律令国の話です。位置的にここから見えそうなのは甲斐、駿河、伊豆、相模、武蔵、安房、上総、下総くらいなものですが、あと二ヵ国はどこの事を言っているのでしょう。
前述の通り、十国展望台からは大きく下って行きます。山頂を目指しているはずなのに下って行くと言うのも、何やら妙な気分です。
下り一辺倒ではなく、ゆるゆると登って降りてを繰り返します。樽峠との標高差から受ける印象と異なり、意外に歩き応えがあるコースです。
再び開けた場所が現れました。今度は晴海展望台です。その名の通り、きっと晴れていれば海が見える場所なのでしょう。晴れていれば。
展望台から再び登って降りてしたところで、ようやく貫ヶ岳本体に取り付きました。山頂の直下に大きな崩落地があり、そこを避けるように回り込んで登ります。
山頂が見えました。これはまた、とびっきりに地味な頂ですな。。
13時10分 貫ヶ岳に登頂しました。相変わらず周囲はガスに包まれたままです。ですが何も案ずることはありません。この山にはもともと展望は一切ありませんから。
山頂の様子
全体が樹林に覆われており、頭上だけが開けた空間です。広々としていますが、果たしてこの山頂が大勢で賑わう事はあるのだろうか。
ここにもお団子形の山頂標識が立っていました。一つしかなくて、あからさまにやる気が感じられませんが。
眼下に麓の集落が見えます。さほど標高の高くない里山だけに、すぐ近くにある様にも見えます。登ってくるのは簡単ではありませんでしたがね。
高ドッキョウが静岡県との県境上にあるのに対して、貫ヶ岳は県境の尾根からは少し北に外れており、全体が山梨県内にあります。
あれほど濃密だったガスが抜けてきて、何となく頭上に青空が戻りつつありました。今なら、往路では虚無だった展望台からの光景が見られるかもしれません。
5.貫ヶ岳登山 下山編 僅かにだけ周囲が見えた展望台を通り登山口へ引き返す
往路では真っ白で見えていませんでしたが、意外と大きくアップダウンを繰り返しています。前方に見えている盛り上がりが、晴海展望台のあるピークです。
登り返した地点から振り返ってみた貫ヶ岳です。徐々に標高を下げて行っている、この不思議な登山道の様子が良くわかります
晴海展望台まで戻って来ました。さあて、どんな感じでしょうか。
相変わらず雲は多いですが、いくらか展望が回復していました。素晴らしい。
名前の通りに、駿河湾がチラと見えました。本当に僅かな隙間でしたけれどね。
隣に見えているこの山頂が尖った山が、本日最後に登る予定でいる白鳥山(568m)です。少し距離が離れているので、このあと車での移動を挟みます。
白鳥山は山梨百名山の中では最も標高の低い山ですが、かつては山頂に城があったと言う事実からも察せられる通り、周囲を見渡せる大変眺めの良い山であると言う事です。
もっと天候が回復してくれることに期待しておきましょう。
貫ヶ岳の山頂は正直「いったい何故この山が百名山に選ばれたのだろう」と疑問に思うような地味さ加減でしたが、この途中にある展望台からの眺望を含めて評価された結果なのかもしれません。
むしろもう、ここが山頂である事にしてしまえばよいのではなかろうか。もともと標高もこちらの方が高いのだから。
サクサクと足早に戻って、お次は十国展望台です。さて、こちらはどんな状況でしょうか。
状況はあまり変わりませんな。当然ながら十ヵ国は見えませんが、こうして僅かにでも景色が見えただけ良しとすべきか。
雲の隙間から、一瞬だけ富士山の姿がチラ見えしました。晴れていればさぞや絶景であろうことが容易に想像できるだけに、残念さ加減もまたひとしおです。なにしろここは、そう簡単には再訪できな場所ですからね。
これ以上の回復は望めそうにもないので、諦めて下山を再開します。例の階段地獄は濡れていると非常に滑りやすいので、下山時には特に注意を要します。
樽峠の手前に少し登り返しがあるのですが、また登るのも億劫だったので森の中を突っ切て林道に出ました。
杉林の中にミツマタがチラホラと咲いていました。名所になるほどの密度はありませんが、全般的に華やかさには欠ける本日の行程に僅かながら彩を加えてくれました。
登山口に向かって杉林を急坂を降下します。幸いにも、本日は最後までヤマビルの姿を見かけることはありませんでした。
最後に、朝から変わらず表面が滑って心臓に悪い木橋を渡ってゴールです。
15時30分 樽峠登山口に戻ってきました。行動時間は7時間45分でした。意外とガッツリ登山でしたな。
6.車で山頂の直下まで登れてしまう白鳥山
何やらすっかりやり切ったムードを漂わせてしまっておりますが、本日はもう一座参ります。正面に見えているのが、目的地の白鳥山です。
甲駿国境上に位置する白鳥山は、富士川流域一帯を広く見渡すことのできる要害の地にあり、山城が築かれて今川氏と武田氏の戦いの舞台にもなりました。
物見が置かれていたと言う事実からも、眺めの良さに関しては保障付きであると言えます。さて、肝心の天気の方はどうなんでしょうか。
沿道の桜が見頃の盛りを迎えていました。そんな最中我々は、花見もせずに地味でマイナーな山中をほっつき歩いてばかりいて、一体何をやっているんでしょうかね。
さてその白鳥山なのですが、現在は白鳥山森林公園として整備されており、山頂のすぐ近くまで車で入れます。よって、登山と言うよりは物見遊山のようなものです。
16時15分 山頂手前の駐車スペースまでやって来ました。ここからサクっと山頂を往復します。真面目に登山がしたいと言う人には、身延線の芝川駅から登る登山コースがしっかりと存在します。
頭上には相変わらずどんよりとした曇り空が広がっていましたが、富士山が奇跡の復活を遂げつつありました。山の神様の機嫌が変わらないうちに、山頂へ急ぎましょう。
登山口(?)は駐車スペースから元来た方へ少し戻った地点にあります。山頂までは300メートルです。・・・念のために言っておくと、標高差ではなく歩行距離がです。
山頂までは全行程が舗装された階段です。よって、わざわざ登山靴に履き替える必要はありません。何ならサンダルでも全く問題ありません。
白鳥山でもミツマタが満開の盛りを迎えていました。特に名物として広く認知されてはいない様ですが、一見の価値のある規模の群生地だと思います。
登り始めて10分とかからずに、あっさりと白鳥山に登頂しました。白鳥山は恋人の聖地にもなっており、いつもの鐘も設置されています。・・・鳴らしている恋人たちを一度も見たことがありませんが。
富士山が真正面にあります。今は頭だけしか見えていませんが、晴れていたらかなりの大絶景スポットだと思います。
これは是非とも晴れている日に訪れてみたいものですが、しかしわざわざ再訪するほどの山かと言う疑問も同時に湧いてきます。いかんせんこの山は、東京からだと遠すぎるのですよ。
このハート形のくりぬきの先に、ちょうど富士山が見えると言う趣向であるらしい。なるほど、晴れていればさぞや映えそうな光景ではあります。
富士川の上流域を広く見渡すことが出来ます。確かにここは、甲駿国境の守りを固めるのにはうってつけの場所であったことでしょう。
正面に見えているのは、先週登ったばかりの思親山(1,031m)です。2週立て続けに甲斐南部に通い、難物の山梨百名山を5座を制覇することが出来ました。・・・残る篠井山と十枚山をどうしてくれようか。
お団子型の山頂標識がここにもしっかりとありました。アクセス難な上に登り応えなど無いに等しい低山ですが、それでも良い山であるとは自体は間違いないと思います。
無事に最後のピークハント(?)を終えて、今度こそ本日の登山は終了です。お疲れさまでした。
駐車スペースから、先ほど登って来た貫ヶ岳の姿が良く見えました。中央のピークが晴海展望台で、一番右端の小さな突起が貫ヶ岳です。こうして傍から見ても、やはり何故そこを山頂の扱いにしたのか謎ですね。
せっかくなので、貫ヶ岳を背景に友人の車の愛車グラフィーを撮影しておく。
最低地上高が高いわけでもなく、明らかにダートには不向きな車なのに、何故か持ち主ともども聞いたことも無いようなヘンな山にばかりに行かされ、デコボコの林道ばかりを走らされている、気の毒なスイフトスポーツ君でありました。
恒例行事の高速道路渋滞にしっかりと巻き込まれつつ、帰宅の途につきました。
甲斐南部果ての地には、深い森に覆われた地味で静かな山並みが連なっていました。恐らく山梨百名山の完登を目指している人以外は、目を向けることのないであろう山々です。通好みのいぶし銀のような山だと言えます。
甲斐南部の山はどこも交通アクセスが極端に悪く、公共交通機関利用者泣かせの山域です。今回は幸いにも友人に車を出してもらいましたが、一応は静岡市の運行する両河内線自主運行バスによるアプローチは可能です。かなり複雑かつシビアな乗り継ぎになりますが。。
本文中でも触れた通り、ヒル山として非常に悪名高い山域であるため、訪問は春先か晩秋の時期を推奨します。
<コースタイム>
樽峠登山口(7:45)-樽峠(8:20)-高ドッキョウ(9:45~10:10)-樽峠(11:20~11:35)-十国展望台(12:15)-貫ヶ岳(13:10~13:35)-十国展望台(14:30)-樽峠登山口(15:30)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント
山梨100名山 3座登頂お疲れ様です
おまけの白鳥も^^w
高ドッキョウのヒルやばいですね、ポケットに10匹入っていたって~^^;
あまり対策してないので、たまにやられます
腰とか見えないので血まみれになったりしてますネ^^;
何かよい対策ないでしょうかね?
たむさま
コメントをありがとうございます。
ズボンの裾を靴下の中に突っ込むだけでもだいぶ違うようには思えますが、腰にまで侵入を許してしまっている時点でどうにもなりませんね。
別にヒルに血を吸われたくらいで人は死にはしないので、究極の対策は「気にしない」ことなのですが、しかし不快な生き物ではあります。