山梨県笛吹市にある節刀ヶ岳(せっとがたけ)および笛吹市と河口湖町にまたがる鬼ヶ岳(おにがたけ)に登りました。
甲府盆地と富士山麓との間に連なる御坂山地(みさかさんち)に属している山です。富士山と直接向かい合う立地にあり、大変展望の良い山なのですが、何故かあまり訪れる登山者は多くなくマイナーな山域となっています。
寒波の到来でまとまった量の積雪があった週末に、白く染まった御坂山地を巡って来ました。
2024年2月12日に旅す。
warning!
石和温泉駅発鶯宿行きの笛吹市営バスは、2024年3月31日をもって運行を終了しました。現在、本記事と同じアプローチは出来ませんのでご注意ください。かわりに河口湖駅発の芦川農産物直売所行きバスによるアクセスが可能です。
御坂山地にある節刀ヶ岳と鬼ヶ岳は、どちらも富士展望に優れ、山梨百名山に名を連ねている山です。しかし不思議なことに、登山の対象としての知名度はほぼ無いに等しいくらいにマイナーな存在です。
恐らくこの山の存在を認知している人は、山梨百名山の完登を目指している人くらいなものではないでしょうか。
この過去記事に登場する富士山駅発の芦川産物直売所のバスですが、利用者の減少により現在は路線がそのものが廃止されています。よって現在、この記事と同じアプローチを取ることは出来ません。2024年4月1日より復活しています。
これまで取り扱ってきた記事の性質上、おそらく当ブログの読者様には、山梨百名山に関心がある人の割合が多いのではないかと思われます。そのため、最新のアプローチ情報に更新する必要性を感じていました。
と言う事で今回は、中央本線の石和温泉駅より発着している鶯宿(おうしゅく)行きのバスを利用して登って来ました。こちらの路線も1日3本まで減便されおり、既に風前の灯火感がありますが、現時点でも公共交通機関を利用したアプローチは可能です。
稜線上は予想以上に雪もっさりのラッセル状態で思わぬ苦戦を強いられましたが、申し分ない晴天のもと富士展望を満喫して来ました。公共交通機関で行く、冬の御坂山地訪問記です。
コース
上芦川バス停よりスタートして、大石峠を経て節刀ヶ岳に登頂します。その後は隣接する鬼ヶ岳まで縦走し、根場民宿入口バス停へと下ります。
北の芦川側から御坂山地を越えて歩く行程です。
1.節刀ヶ岳&鬼ヶ岳登山 アプローチ編 鶯宿行きの路線バスで行く、芦川地区への旅路
4時54分 JR三鷹駅
自宅最寄りの京王線の駅からでは、始発電車を乗り継いでも石和温泉駅を7時22分に発つ鶯宿行きのバスにギリギリ間に合いません。ということで、朝っぱらから自転車をこいで第二の最寄り駅へとやって来ました。
三鷹発高尾行きの始発電車は4時40分発ですが、その1本あとに出る4時58分の電車は、武蔵小金井駅で大月行きの電車と接続します。
終点の大月駅で甲府行きの電車とつながります。待ち時間もほとんどないスムーズな乗り継ぎが可能です。
7時5分 石和温泉駅に到着しました。電車から降りるなり、東京とは明らかに違う冷たい空気が出迎えてくれました。今日はなかなか寒くなりそうです。
鶯宿行きのバスが出るまではしばしの待ち時間が発生しますが、寒風吹きっ晒しで寒くてかないません。時間ギリギリまで駅ホームの待合室で待機すべきだったか。
やって来たのは山中湖周遊バスふじっ湖号から転用したらしい小型車両でした。利用者の減少により、大型バスを走らせるのは不経済と判断されたのか。
8時11分 上芦川バス停に到着しました。ここまで乗客は私1人だけで、安定の貸し切り運行でした。
このまま利用者の減少が続けば、やがては事前予約制のデマンドバスに移行して、最終的には廃止になると言う未来が見えて来ます。そうならないためにも、乗って残そう公共交通!
・・・私は日本バス協会の回し者ではありません。
2.山梨のチベットの異名を持つ谷間の集落、芦川地区
現在地は芦川地区と呼ばれている場所です。御坂山地は間を流れる芦川によって二分された尾根となっており、その中間の谷底に小集落が形成されています。
甲府盆地側と河口湖町側のどちらに行くにしても峠を越える必要があり、外界とは隔絶されています。現在はトンネルで出入りすることが出来ますが、人口流出により過疎化が進むいわゆる限界集落の一つです。
8時15分 身支度を整えて行動を開始します。上芦川バス停はトンネルを抜けた下り坂の途中にあるため、一度谷底まで下ります。
下りきった場所に芦川農産物直売所おごっそう家があります。おごっそうとは甲州弁でごちそうの事だそうです。以前は富士山駅からの路線バスも存在しましたが、現在は廃止されています。
近年観光名所として注目されている新道峠のfujiyamaツインテラス行きのシャトルバスは、ここから発着しています。もっとも、冬の間は運休していますが。
芦川から節刀ヶ岳に登るには、大石峠を経由する必要があります。道標上に大石峠の名前は記載されていませんが、新道峠と書かれた方に進めば問題ありません。
現在の外気温はマイナス3度とのことで、この季節としては普通でしょうか。陽が射さない谷底であるためか、体感的にはもっと寒い気がします。
沿道に川座敷すずらんと言う名のお食事処がありますが、こちらも冬の間は営業していません。
道なりに進むと、左手に芦川に架かる橋が現れました。新道峠や釈迦ヶ岳方面へ向かう場合はここを渡りますが、大石峠に行くにはこのまま直進します。
8時35分 大石峠登山口まで歩いて来ました。反対の河口湖側の登山道は明瞭明快で歩きやすい道でしたが、果たして芦川側はどんな感じなのでしょうか。張り切って行ってみましょう。
3.富士山展望の名所、大石峠を目指す
スタート地点からすでに思った以上の雪がある状態です。始めから前爪は無い6本爪の軽アイゼンを装着して行きます。
大石川という名前の小さな沢に沿って登って行きます。幸いにも先行者のトレースはしっかりと存在しました。マイナーなルートとは言えども、入山者は存在するようです。
少し登ったところで、道なりから外れて大石川を渡り、対岸の尾根に取り付きます。しっかりと道標があるので、その導きに従えば問題ありません。
巨大な砂防堰堤の前を横切ります。今は完全に雪に埋もれていますが、季節によっては水流があって渡渉する必要があるかもしれません。
対岸に移って以降も、登山道ではなく林道だと思われる幅の広い道が続きます。なだらかで至って歩きやす道ですが、その分なかなか高度は上がりません。
歩き始めて50分程が経過したところで、大石峠入口と書かれた道標が立っていました。ここからようやく登山道が始まります。
これまで緩やかだった分を取り戻すかのように、急登が始まりました。目印のピンクテープはしっかりとありますが、降雪直後の一番乗りだったりすると少々道筋がわかり難いかもしれません。
標高が上がるにつれて、どんどん雪が深くなって来ました。雪があると普段より足を高く上げて歩く必要がるため、なかなか激しくスタミナを消耗する苦しい展開です。
稜線が近づくつれて、さらに傾斜が増して来ましたぞ。もっとサクッと登れるものだとばかり思っていましたが、意外としっかり登らされます。
ようやく稜線が見えて来ました。大石峠は昔から富士展望に地として名を知られている峠です。大いに期待して行ってみましょう。
10時40分 大石峠に到着しました。到着するなり、目の前にドーンと富士山が出迎えてくれました。素晴らしい。
この通りお天気は上々ですが、風は強めで身を切る様な冷たさです。富士山の山頂でも風雪が舞い上がっている様がよく見えました。
4.節刀ヶ岳登山 登頂編 ラッセル状態の雪の御坂山地を行く
ここから節刀ヶ岳方面を目指すのですが、見たところトレースがありません。ここまでトレースをつけてくれていた先行者は、節刀ヶ岳方面ではなく反対側の新道峠方面へと進んだということか。
第一歩を踏み出すなり、いきなり激しく埋まりました。うーむ、これはちょっと稜線上の積雪量を甘く見ていたかもしれない。ワカンを用意すべきでした。
稜線上の木が霧氷化していましたが、気温の上昇とともに剥がれ落ちつつありました。もっと早くにここまでたどり着けていればさぞや美しい光景だったのでしょうけれど、公共交通機関頼みの身とあっては致し方ありません。
ズブズブと埋まりながら尾根上を進みます。前爪が欲しくなるような勾配は無いので軽アイゼンでも十分ですが、それよりもやはりワカンが欲しくなる展開です。
森の中にはしっかりとトレースが残っていました。前日にもまとまった量の雪が降ったらしく、頭上が開けている場所だけが完全に埋もれてしまっている状態です。
11時30分 金堀山まで歩て来ました。稜線上にある小ピークの一つで、特に何かがあるわけでもないただの通り道と言ったところです。
前方に節刀ヶ岳本体の姿が見えて来ました。無雪期であればあっと言う間に辿り着きそうな距離感ですが、これだけ積雪がある状態だと何気にしんどい。
前回訪問時にはあまりアップダウンに苦しんだ印象は残っていませんでしたが、意外としっかり登って降りてします。
河口湖と、その背後に連なる道志山塊の山並みが良く見えます。昨夜は街中にまで降雪があったらしく、一面が雪化粧していました。
尾根を挟んで芦川側は広葉樹林のままで、河口湖町側はカラマツ林になっています。私は冬にばかり御坂山地を歩いていますが、紅葉の季節に歩いてもきっと良い感じであろうと思います。
山頂直下で再び急登が始まりました。既にだいぶお疲れ風味ですが、最後にもうひと踏ん張り頑張って登りましょう。
山頂手前の分岐地点まで登って来ました。節刀ヶ岳のピークは御坂山地の主稜線からは少し外れた位置にあるため、ここから往復します。
分岐からはせいぜい5分少々の距離です。頭上の方が広く開けており、いかにも眺めが良さそうで期待が高まります。
背後を振り返ると、ドーンと富士山が現れました。まったく姿が見えなかった前回訪問時の雪辱は、見事に晴らされました。
富士山の左手前に見えているギザギザした稜線は、アスレチックな山として人気がある十二ヶ岳(1,683m)です。
この後に歩く予定の、鬼ヶ岳へと続く尾根も一望できます。ここでも大した距離ではありませんが、それでも一筋縄ではいかないんだろうな。
反対側には芦川地区を挟んで御坂山地のもう一つの稜線が連なっています。中央右寄りにピョコっと突き出しているピークが釈迦ヶ岳(1,641m)です。
足元に芦川の集落が見えます。人口は僅か400人ほどで、笛吹市と合併するまでは山梨県内で最も人口が少ない自治体でした。
なお節刀ヶ岳は、山頂よりもその手前にある肩の部分の方が眺めは良いです。いつまで勿体ぶっていないで、そろそろ登頂しましょう。
12時30分 節刀ヶ岳に登頂しました。大石峠から標準コースタイムで1時間15分の距離を歩くのに1時間45分を要した辺りに、この日の悪戦苦闘ぶりが伺えます。
恐らく大多数の人は名前すらも聞いた事がないであろうマイナーな節刀ヶ岳ですが、山頂からの展望はかなりのものです。
富士山の裾野の先に、小さく山中湖が見えています。漠然と富士五湖エリアと呼んで一緒くたにしてしまいがちですが、山中湖は神奈川県や静岡県に近く、河口湖町からはかなり離れた場所にあります。
ここまで歩いて来た御坂山地の主稜線です。正面に見えているのが御坂山地最高峰の黒岳(1,793m)で、その左後方が三つ峠(1,785m)です。
お隣の鬼ヶ岳です。二つのピークを持つ双耳峰で、まるで鬼の角のように見えるシルエットが名前の由来です。
北側はあまり開けておらず展望の範囲は限定的です。甲府盆地とその背後の奥秩父山地が僅かに見えます。
西側の展望も少しだけです。若干雲が湧いていてわかりづらいですが、正面に見えている真っ白な2座は赤石岳(3,120m)と荒川岳(3,141m)かな。
思わぬ苦戦はしましたが、貸し切り状態の山頂からの展望を大いに満喫しました。時間御押してきたので、ボチボチ先へ進みましょう。
5.節刀ヶ岳から鬼ヶ岳へと縦走する
分岐地点まで戻って来ました。道標に金山と書かれた方へと進みます。
相変わらず雪もっさりのラッセルが続きます。帰りのバス時間の事を考えると、あまり余裕がなくなって来ましたぞ。
13時15分 金山に到着しました。十二ヶ岳方面と鬼ヶ岳方面の分岐地点になっているピークです。十二ヶ岳方面へ脱出して桑留尾に下りようかと逡巡しましたが、結局は予定通りに鬼ヶ岳を目明すことにしました。
ここでも展望が一部開けて富士山が見えます。御坂山地には富士展望スポットなど他にいくらでもあるので、ここから眺める意味はあまりないとは思いますが。
金山から鬼ヶ岳の区間にはあまり標高差はなく、標準コースで30分程の距離です。もっとも、今は標準コースタイム通りのペースでは歩けないでしょうけれど。
岩や倒木が散乱したエリアに入りました。雪に埋もれていて従来の道筋はよくわからないので、少々強引であっても直進します。
安心安全な尾根道だった大石峠から節刀ヶ岳までの区間とは違い、鬼ヶ岳の直下は割と急峻で切れ落ちている場所もあります。ここからは気を引きしてて行きましょう。
山頂にある通称鬼の角と呼ばれる岩が、下からも見えています。鬼ヶ岳の象徴的な存在です。
記憶にある通りの片側が切れ落ちた痩せ尾根が続きます。ここは雪が無い状態であっても結構緊張する場面なので、普段以上に慎重に足元を確かめながら、一歩ずつジリジリと前進します。
登りだからまだなんとかなりますが、雪がある時にこちらのルートを下りに使う事は推奨しません。
お助けロープが垂らされている場所もありますが、しっかりと埋まっていました。ここはロープに頼らずに、つま先を蹴り込んでキックステップで登ります。
13時50分 鬼ヶ岳に登頂しました。ここも節刀ヶ岳と同様に知る人ぞ知る絶景が広がる山です。展望に関しては大いに期待して良いですよ。
鬼の角の背後に、ここでも富士山がドーンと見えます。ちなみにこの角は、バランス感覚が良い人だったら上に登れます。自信がある方は挑戦してみては如何でしょうか。
金山から十二ヶ岳に至る尾根の背後には黒岳と三つ峠のツーショット。この辺りは節刀ヶ岳から見える光景とあまり違いはありません。
つい先ほど登って来たばかりの節刀ヶ岳が真正面に見えます。良いカタチをした山だと思うのですが、いかんせん人気知名度共にほぼゼロです。一体何故なのか。
北側には甲府盆地が広がります。盆地の手前に見えている山並みは滝戸山(1,221m)から春日山(1,158m)に至る稜線です。え、そんな山は知らない?・・・そうですか。
八ヶ岳が綺麗に晴れています。風は相当強でしょうけれど、それでも今日登った人たちは大勝利だったことでしょう。
奥地秩父の山並みも結構白くなっています。普段は冬でもさほど積雪量が多くはない山域ですが、昨夜はしっかりと雪が降ったようです。
みんな大好き甲斐駒ヶ岳から白根三山に至る南アルプスの山並みです。首都圏在住の登山好きな人にとっては、ある意味見慣れた山並みなのではないでしょうか。結構いろんな場所から見えますからね。
こちらは西側の、王岳方面へと続く御坂山地の主稜線です。眺めが良くて、純粋に歩いていて楽しい稜線なのでとてもオススメです。
本栖湖と竜ヶ岳の背後には、天子山地の山並みが連なります。こちらの山々も大変眺めが良いのですが、いかんせん交通アクセスに難ありな一帯です。鉄道末端駅から遠すぎるのよ。
大絶景を存分に堪能しました。いい加減良いお時間になって来たので、撤収に移りましょう。
6.鬼ヶ岳登山 下山編 ぬかるみ地獄の下山行
前述の通り、鬼ヶ岳は二つのピークを持つ双耳峰です。と言う事で、下山を開始して早々ですが早速登り返します。
もう一つのピークからの眺めもなかなかのものです。狭い上に切れ落ちているので、あまりゆっくりとは寛げませんが。
こちらのピークの直下は岩の壁となっており、金属製のハシゴが設置されています。
岩の表面にステップのようなものが刻まれており、昔はクサリ場だったことが伺えます。わざわざハシゴに置き換えたと言う事は、なにか事故でもあったのだろうか。
ハシゴを下って早々ですが、またもや登り返しがあります。登ったり下りたりと忙しない道です。
14時30分 雪頭ヶ岳と呼ばれている地点までやって来ました。ここは独立したピークと言うよりは、鬼ヶ岳の山腹にある肩のようなスペースです。
目の前に西湖と富士山がドーンと見えます。本日の全行程の中でも、恐らくはここが一番のビュースポットだと思います。
ここからは先はもう登り返しはなく、ひたすら下り続けるだけです。16時10分のバスに何とか間に合いそうな時間なので、ここからは駆け足気味に参りますぞ。
足元にゴール地点の根場(ねんば)が見えています。まだまだかなりの標高差が残っています。パラグライダーか何かで一気に下りたいな。
陽当たりの良い場所はだいぶ雪も溶けて泥濘状態と化していました。こうなるともう、足の裏に雪団子が出来てしまうだけで、アイゼンはまったく役に立ちません。
日影の部分は相変わらず雪もっさり状態で、なかなかアイゼンの外し時の見極めが難しい。早足気味に下るつもりが、思わぬ苦戦を強いられました。
途中まではずっと尾根沿いを忠実に下りますが、途中から左へ折れて谷筋に移ります。
陽が射さない谷筋にはしっかりと雪が残っており、おかげでアイゼンの刃が良く効きました。下山時に関しては、ある程度雪があった方が歩きやすいと言う逆転現象が発生します。
何度見ても圧倒されるサイズの堰堤です。この沢はかつて、根場の大部分が押し流がされて多数の死者を出した土砂災害の発生源だった場所です。現在はこうして厳重な治山的処置が施されています。
林道に出た時点でアイゼンを外します。次のバスの時間までは残すところあと10分です。さて間に合うか。
急げばまだ間に合う。ということで、バス停までの最後の区間は全力疾走しました。何故毎度のように時間ギリギリになってしまうのか。
16時10分 根場民宿入口バス停に到着しました。バスが通る予定時刻の1分前と言う、綱渡りでのゴールでした。もう一本後の便もあるにはあるのですが、その場合は1時間待たされることになります。
せっかく必死になって時間に間に合わせたと言うのに、バスはしっかりと5分以上遅れて現れました。やれやれそんなものさと肩をすくめつつ、帰宅の途に着きました。
およそ6年ぶりとなった節刀ヶ岳の訪問でしたが、初めて歩いた芦川側の登山道も至って歩きやすい道でした。
芦川地区を巡る公共交通機関の実情は相当厳しいものがあり、おそらくそう遠くはない将来にアプローチ手段そのものが失われることが予想されます。訪問を考えている人は急いだほうが良いかもしれません。
交通アクセスに少々難はありますが、節刀ヶ岳にしても鬼ヶ岳にしても、山頂からの眺望は一級品で、埋もれさせてしまうには勿体ないポテンシャルを持った山だと思います。
山梨百名山の完登を目指している人にもそうでない人にも、あらゆる人に自信をもってオススメいたします。それでは最後にもう一度。乗って残そう公共交通!
<コースタイム>
上芦川バス停(8:15)-大石峠登山口(8:35)-大石峠(10:40)-金掘山(11:30)-節刀ヶ岳(12:25~12:55)-金山(13:15)-鬼ヶ岳(13:50~14:10)-雪頭ヶ岳(14:30)-根場民宿入口バス停(16:10)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント
いつも楽しく拝読させていただいております。御坂山地良いですよね。
今回バスに関して気になったのでコメントさせていただきます。
残念ながら石和温泉駅から鶯宿行きのバスも今月(令和6年3月)いっぱいで終了だそうです。
https://www.city.fuefuki.yamanashi.jp/kikaku/kurashi/doro/kokyokotsu/ashigawabus/index.html
環境意識高い系ハイカーにとっては今後ますますアクセスが大変になりますね・・・
TSさま
コメントを頂きましてありがとうございます。
本当だ・・・
せっかく最新の情報に更新したのに、想像していた以上に早く最後の時が来てしまいました。御坂山地一帯のアプローチが、いよいよ困難になってしまいましたね。
いつも楽しく記事読ませていただいています。
芦川へのアクセスですが、石和温泉からの路線がなくなる代わりに、今週末から河口湖駅から大石峠経由の周遊バスが運行開始され、引き続き行くことはできるようです。
https://www.fujikyubus.co.jp/news/detail/id/879
ですがどこも減便・廃線だらけのご時世、路線があるうちに行っておいたほうがいいことには変わりないでしょうねぇ。
きゃのさま
コメントを頂きましてありがとうございます。
これはfujiyamaツインテラスへのアクセスを目的に新設された感じでしょうかね。何れにせよ、節刀ヶ岳へのアプローチ手段は何とか存続されそうで良かったです。
それはそうと、記事の内容は訂正しないと・・・
こんにちは
節刀ヶ岳&鬼ヶ岳いいですね!
ちなみにこの山域にはクマさんは生息しているのでしょうか?
ナイトハイクして,富士山と星空の写真が撮れたら素敵だなあと思いまして。
さん太さま
コメントをありがとうございます。
山梨県の山は基本的に熊はどこにでも居ます。御坂山地はその中でもクマの目撃情報は多い山域です。熊は昼行性の動物ですが、活発に行動するのは早朝と夕暮れ時だと言われています。
真夜中は恐らく問題ありませんが、明け方近くになったらラジオを鳴らすなど、居る前提で対策した方が良いと思います。
こんにちわ!節刀ヶ岳・鬼ヶ岳はそんなにマイナーなんですか~?私は富士山の展望台
である御坂山系が大好きでよく登ります。
あんなに景色がすばらしいのに歩いている人が本当に少ないので、やはり知名度がないのでしょうね。記事にあったように、雪頭ヶ岳という帰り道のポイントからの眺め本当に最高で
いつまでも見ていたい景色です。
https://kadhal.exblog.jp/28373210/
最初に読んだときにバス便が無くなったとあったので、すごくショックだったのですが
復活したようですね。良かった!
mikiさま
コメントをありがとうございます。
バスの話は色々と錯綜してわかりづらくなってしまいましたが、石和温泉駅から出ている鶯宿行きのバスは令和6年3月末で廃止で、その代わり河口湖駅発の芦川行きのバスが復活します。
恐らくfujiyamaツインテラスへのアクセスのために復活させたのだろうと思いますが、ともかく節刀ヶ岳へのアプローチ手段は残されたようなので、ほっと胸をなでおろしています。