竜ヶ岳 本栖湖南岸に立つ富士展望の山

170122竜ヶ岳_001
山梨県身延町と富士河口湖町にまたがる竜ヶ岳(りゅうがたけ)に登りました。
天子山塊から本栖湖へと切れ落ちる北端に位置するピークで、湖畔に映える均整の取れた美しいシルエットを持つ山です。12月から1月にかけて、富士山頂から太陽が昇るダイヤモンド富士を見ることの出来る山として知られています。
雲ひとつ無い冬晴れの空の下、富士展望を求める小旅行をしてきました。

2017年1月22日に旅す。

こんにちは。まるで馬鹿の一つ覚えのように富士展望の写真ばかりせっせと投稿しているオオツキです。

本日も富士盛りだくさんでお送り致します。今回の富士山はいつもとは一味違う会心の写りです。過去最高に美しかったかもしれません。
170122竜ヶ岳_037

さて、竜ヶ岳といえば1月には富士山頂から朝日が昇るダイヤモンド富士を見ることの出来るスポットとして大変有名です。

しかしとても残念なことに、車も買えない貧乏人環境意識高系ハイカーである私の移動手段は基本的に公共交通機関頼みであり、日の出を迎える時間帯に本栖湖周辺に居ることそのものハードルが非常に高いのです。
170122竜ヶ岳_056

前口上が長くなりましたが、ようするに本日の山行きはダイヤモンド富士目当てではなく、普通の日帰り登山だと言うことです。時間的にあまり余裕がなく結構慌ただしい行程となりますが、電車とバスを使って竜ヶ岳に登って来た記録です。
170122竜ヶ岳_008

コース
170122竜ヶ岳_map
本栖湖前バス停から石仏コースを通って竜ヶ岳に登頂。下山は湖岸方向に向かって下る小周回ルートを巡ります。

標準コースタイムは4時間と、とてもお手ごろなコースです。そのかわりと言ってはなんですが、現地へのアプローチがとても遠いです。

1.竜ヶ岳登山 アプローチ編 秘境めいた富士裾野の奥深くにある本栖湖

7時50分 富士急線 大月駅
JR中央本線から、東日本一遅い急行との呼び名が高い[要出典]富士急行線に乗り換えます。大月駅と富士山駅との間には標高差がおよそ450メートほどあり、実は登山鉄道並みの勾配を登っています。
大月駅の富士急行線ホーム
観光路線としての性格が強いからでしょうか。富士急行線の車両と言えばド派手なペイントが施された車両が多いイメージです。今日の車両は比較的おとなしい塗装でした。

富士鈍行に揺られることおよそ40分で、富士山駅に到着しました。
富士山駅のホーム

そしてここからがまだ遠いです。9時発の新富士駅行きバスに乗って、本栖湖へ向かいます。この路線は冬季には本数が非常に少なくなるので、時刻表は事前によく確認しておいて下さい。乗り逃したらその時点で終了です。
170122竜ヶ岳_004

車窓から見た精進湖と富士山です。この辺りまで来ると、河口湖周辺の喧騒が嘘のように、ひっそり静かな空間が広がっています。
170122竜ヶ岳_005

9時58分に本栖湖バス停に到着しました。自宅を出発してから実に4時間以上を要しました。遠いですね、本栖湖は。
170122竜ヶ岳_006

出発前に帰りのバスを確認しておきます。今日は全行程4時間ほどのお気楽ハイキングです。たぶん14時のバスに間に合うでしょう。
170122竜ヶ岳_007

ここで早速、本栖湖と目的地の竜ヶ岳がお出迎えしてくれました。竜ヶ岳は何よりもまず富士山の展望台として知られる山ではありますが、こうして見ると竜ヶ岳そのもの美しさもなかなかのものです。
170122竜ヶ岳_008

2.竜ヶ岳登山 登頂編 湖畔の山から望む、非の打ちどころなき富士展望

本栖湖キャンプ場登山口に向かいます。最初は湖畔沿いの車道歩きです。この辺りは除雪されていて、ノーマルタイヤでも問題なさそうな状態でした。
170122竜ヶ岳_009

登山道入口の案内が現れたところで、脇道へと入って行きます。
170122竜ヶ岳_010

何度かに分けて降り積もった雪らしく、雪の下に板状の氷が張っていました。これが実に滑りやすく、罠のような状態です。
170122竜ヶ岳_011

山梨県上九一色村。悪い意味で、日本中にその名を知られることとなった村ですね。ガリバー王国とか、今ではどうなっているのでしょう。
170122竜ヶ岳_012
上九一色村は平成の大合併により消滅し、現在は富士河口湖町の一部です。この名前は、今ではこうした古い看板上にしか残ってはいません。

キャンプ場の敷地内を通り抜けていきます。このように所々に道標があるので、迷うことはありません。
170122竜ヶ岳_013

巨大雪だるまがお出迎えしてくれました。
170122竜ヶ岳_014

ゲートが現れました。ここでチェーンスパイクを装着しました。
170122竜ヶ岳_015

10時30分 登山口に到着しました。ずいぶんと遅い登山開始ですが、こればかりはどうにもなりません。バスでもアプローチできないこともありませんが、基本的には車で来るべき場所ですね。
170122竜ヶ岳_016

九十九折れの道が続きます。気温はマイナス2度で地面は完全に凍結していました。
170122竜ヶ岳_017

なだらかで非常に歩きやすい道です。切れ落ちている危険個所などは一切なく、積雪時でも軽アイゼンとストックだけで充分です。
170122竜ヶ岳_018

30分ほど登ったところで、ベンチの置かれた休憩スポットがありました。
170122竜ヶ岳_019

展望が開けます。さっそく富士山がお目見えしましたが、山頂に笠雲が掛かっていてちょっと残念な姿です。山頂にたどり着くまでに晴れてくれることに期待しておきましょう。
170122竜ヶ岳_020

眼下に本栖湖も見えています。周囲を完全に山に囲まれた場所にあり、濃いコバルトブルーの湖水をたたえています。良いですね、こう言う秘境感は個人的に大好物です。
170122竜ヶ岳_021

山頂はまだまだ先です。休憩は取らずに前進を続けます。
170122竜ヶ岳_022

いつしか樹林帯を抜けて、周囲が笹原になりました。ここから先は展望が開けます。
170122竜ヶ岳_023

日のあたる場所では、雪が溶けて道が泥濘と化していました。
170122竜ヶ岳_024

やがて前方に東屋が見えてきました。
170122竜ヶ岳_025

11時35分 展望台に到着しました。地図にも記載のある休憩ポイントです。ここからでも素晴らしい富士展望が広がりますが、山頂まで行けばもっと素晴らしい光景が見れるので、ひとまずはカメラを向けるのを我慢します。
170122竜ヶ岳_026

石仏?が祭られています。囲いが過保護すぎて、中が良く見えません。
170122竜ヶ岳_027

ここから山頂までは、斜度が少し増します。笹原の中に延々と、九十九折れの道が着いているのが見えます。
170122竜ヶ岳_028
標準コースタイムではここから山頂まで1時間とありますが、残りの標高差(後200メートル位)からしてそんなにかかるとは思えません。竜ヶ岳の標準コースタイムは全般的に甘めです。

富士山を横目にしながら、九十九折れの道をえっちらおっちらと登って行きます。
170122竜ヶ岳_029

振り返ると、背後にここまで歩いてきた尾根道が一望できました。非常に開放感があって、吹き晒しで寒いと言う点を除けば、実に気持ちの良い道です。
170122竜ヶ岳_030

平坦な場所に出ました。竜ヶ岳の山頂部は広々とした草原上にあります。夏場は激藪になりそうですが・・・
170122竜ヶ岳_031

湖畔ルートとの分岐点を通過します。こちらの方が山頂への最短ルートです。ただし樹林帯の斜面を直登して来るルートなので、石仏ルートのような道中の展望の良さは望めません。
170122竜ヶ岳_032

分岐点付近より望む本栖湖です。非常に深い青色をしています。本栖湖は生活排水が一切流れ込まない立地のおかげで、富士五胡の中でも最も高い透明度を誇ります。
170122竜ヶ岳_033

人の話し声が聞こえてきました。山頂が近かそうです。
170122竜ヶ岳_034

12時10分 竜ヶ岳登頂に登頂しました。素晴らしい展望です。天気も快晴で、まさにパーフェクトです。
170122竜ヶ岳_036
かつて富士山が噴火した際に、本栖湖に住んでいた竜が慌ててこの山の上に避難したかことから竜ヶ岳の名がついたのだとか。

山頂の様子。
背の高い樹木の無い開けた笹原になっており、ちょっとした運動場くらいの広さがあります。
170122竜ヶ岳_035

お待たせしました。富士山が見える山にばっかり登っている私に、過去最高と言わしめた富士山の姿がこちらです。う、美しい・・・
170122竜ヶ岳_037
ながらくコンデジ一つだけを持って山登りをしてきましたが、今回から一眼レフを導入しています。初陣でこれだけ完璧な被写体に巡りあえて大満足です。

アップでもう1枚。笠雲も取れて完璧な姿を見せてくれました。
170122竜ヶ岳_038
帰宅後に数えたら、今日一日で富士を30枚以上撮影していました。どんだけ富士山好きなんだよ。

こちらはお隣の雨ヶ岳(1,771m)と、その奥が天子山塊最高峰の毛無山(1,945m)です。
170122竜ヶ岳_039

富士山のすそ野の先には、遠く駿河湾まで見えました。本日は素晴らしいまでの空気の澄み具合です。
170122竜ヶ岳_040

御坂山塊の山々と西湖も見えています。こちらも天晴な晴れ具合です。
170122竜ヶ岳_041

八ヶ岳は残念ながら雲の中でした。
170122竜ヶ岳_042

3.竜ヶ岳登山 下山編 湖に向かって下る最短コースを下る

動かずに立ち止まっていると、シンシンと体が冷えてきます。名残惜しくはありますが、わずかな山頂滞在時間で下山を開始します。
170122竜ヶ岳_045

下山はもと来た道には戻らず、最短ルートから湖畔登山口方向へ下ります。
170122竜ヶ岳_046

日陰側の斜面は積雪30~40センチと言ったところで、チェーンスパイクでは少々心とも無い状態です。これくらい雪が深いコンデションだと、6本爪の軽アイゼン方が安定します。
170122竜ヶ岳_047

本栖湖に向かってほぼ真っすぐに下っていきます。
170122竜ヶ岳_048

こちちのルートは基本的に樹林帯の中の急坂です。正直あまり面白い道ではありません。石仏経由のルートの方を断然オススメします。
170122竜ヶ岳_049

雪が良い感じにクッションになってくれるので、雪山の下りと言うのはあっという間です。一時間とかかからずに、麓まで下ってきました。
170122竜ヶ岳_050

行きに通ったゲートまで戻ってきました。14時のバスに間に合いそうなので少しペースを上げます。
170122竜ヶ岳_051

凍結している道は歩きにくいので、帰りは湖畔周遊の車道を歩きました。
170122竜ヶ岳_053

夏にはボート遊びなどのアクティビティもあるようですが、冬の本栖湖にはほとんど人がおらず静かなものです。
170122竜ヶ岳_052

振り返って見た竜ヶ岳です。標高は決して低くはない山ですが、スタート地点の本栖湖の標高が既に高いため、実にお手軽に登れる山でした。
170122竜ヶ岳_054

入り口まで戻って来ました。英語表記が「Lake Motosuko」となっていますが、それだと本栖湖湖にならないかい。
170122竜ヶ岳_055

14時 本栖湖に戻って来ました。バスの来る5分前と言う、絶妙なタイミングで到着しました。
170122竜ヶ岳_056

ストックを収容している間に、時刻表通りバスがやってきました。
170122竜ヶ岳_057

50分ほどバスに揺られて河口湖駅に到着です。この駅はいつ来ても国際色が豊かです。と言うか殆ど日本人がいません。
170122竜ヶ岳_058
大月行きの電車を待っていると思しき集団がしきりに「オオツキ、オオツキ」言うのでなんだか落ち着きませんでした。

駅から見た富士山には、雲が沸きつつありました。本日は本当に絶好のタイミングで登頂できたようでした。
170122竜ヶ岳_059

駅で30分ほど待って、大月行きの電車に乗り込み帰宅の途につきました。
170122竜ヶ岳_060

本栖湖から竜ヶ岳へのルートは、標準コースタイムが4時間ちょっと(かなり甘め。実際は3時間半くらい)の大変お手軽なハイキングコースです。それでいて山頂展望は文句なしの超一流であり、登山初心者の方に自信を持ってオススメします。
観光地として開発し尽くされている河口湖や山中湖の周囲と比べると、本栖湖の界隈には余り多くの人はおらず、秘境感溢れる静かな山行きを楽しむことが出来ました。
朝霧高原の傍らに立つこの山は夏場は非常にガスが発生しやすく、この山のベストシーズンは間違いなく冬です。冷たく透き通った空気越しに、富士の展望を心行くまで堪能することが出来るでしょう。
公共交通機関利用の日帰り登山だと少々慌しくなってしまうので、一泊して本栖湖の周辺を散策してみるのも良いかと思います。

<コースタイム>
本栖湖BS(10:00)-本栖湖キャンプ場登山口(10:30)-石仏・展望台(11:35)-竜ヶ岳(12:10~12:40)-本栖湖畔登山口(13:35)-本栖湖BS(14:00)

170122竜ヶ岳_061

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメント