赤城山 白銀世界と化した群馬県の象徴の山と、凍結した二つの火口湖を巡る

大沼から見た赤城山
群馬県中部に位置する赤城山(あかぎやま)に登りました。
広大な裾野を持ち、群馬県内のどこからでも目につく象徴的な山です。榛名山、妙義山とともに、上毛三山と呼ばれる火山郡を形成しています。冬の赤城山は八ヶ岳の横岳等と共に、雪山初心者向けの入門コースとして必ず名前のあがる定番の一座です。
天気は快晴で雪も良く締まっており、最高のコンデションの山行きとなるはずだったのですが・・・
世にも名高き赤城降ろしが吹き荒ぶ、極寒の雪山登山をしてきました。

2017年3月11日に旅す。

本日は国定忠治の「赤城の山も今宵限り」の節で非常に有名な上州の名峰、赤城山に登ります。群馬県内の何処からでも目に付く、群馬の象徴とでも言うべき山です。
赤城山の国定忠治像
赤城山というのはこの付近一帯の大きな成層火山体に付けられた総称であり、赤城山と言う名前の山頂は存在しません。一般的には最高峰の黒檜山(くろびやま)(1,828m)の登頂を持って赤城山登頂とします。

火口跡のカルデラ湖である大沼は、冬にはワカサギ釣りスポットとして名高い場所です。湖畔まで通年で路線バスが運行されており、冬季であってもアクセスが容易なことから、雪山初心者向けの入門コースとして人気があります。
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本格的な雪上訓練を受けるつもりなど更々ない、永世雪山初心者である私としては、非常に貴重な初心者でも登れる本格的雪山には是非とも遊びに行かねばならないと思った次第であります。

見渡す限り青と白に染まった、極寒の上州の名峰を巡って来た一日の記録です。
冬の赤城山

コース
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赤城広場前BSより黒檜山登山口から最高峰の黒檜山に登頂。その後、外輪の稜線沿いに歩きもう一つのカルデラ湖である小沼(この)まで足を伸ばしてから赤城山ビジターセンターへ下山します。

赤城山外輪のおおよそ3分の1ほどを歩くルートです。バス利用の日帰り登山としては時間的にこれくらいが限度でしょう。

もし時間に余裕があるようであれば隣の地蔵岳辺りまでは行ってみようかと言う算段です。

1.赤城山登山 アプローチ編 電車とバスを乗り継ぎ、火口湖の大沼湖畔へ

6時25分 JR赤羽駅
少々遠いものの、赤城山は都内発の公共交通機関利用でも日帰り登山が可能です。まずは高崎線の鈍行列車で前橋駅へ向かいます。
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先週登った谷川岳で、行きも帰りも新幹線と言う贅沢をしてしまったので、本日は倹約モードです。

8時20分 前橋駅に到着しました。赤羽より25駅を2時間かけて到着です。ここまでの運賃はおよそ2,000円でした。
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目指す赤城山はこの通り駅のホームから見えます。広大な裾野を引く、非常に大きな山であることが良く分かります。
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進行方向右側にあると思い込んでいた赤城山が、何故か左側にあるので一瞬混乱しました。後から地図を見て初めて知りましたが、両毛線は高崎から前橋に北上する過程で、進行方向が180度ターンします。

ようこそ前橋市へ
前橋市はソースカツ丼が名物だそうです。
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・・・何時も思うのですが、食われてしまう側の生き物が「ようこそ」とアピールしているこの手の広告は非常にシュールです。

前橋駅から8時45分発の赤城山ビジターセンター行きバスに乗ります。乗り場は北口の6番です。運賃は片道1,500円也。なお、ペンギンやロボットのカードは使えません。
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9時55分 赤城広場前バス停に到着しました。バスを降りるなり赤城降ろしの洗礼を受けました。冷たい強風が吹きつけてきて、寒いを通り越して痛い
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2.凍結した大沼上を歩いて黒檜山登山口へ

大沼湖畔には土産物屋や食事所などの観光施設が立ち並んでいます。冬だからか朝早いからかなのかは判りませんが、殆どの店がシャッターを下ろしていました。
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一見、雪が積もった野原のように見えるかもしれませんが、正面に広がっているのは赤城山の火口湖である大沼です。完全に凍結しているらしく、湖上にはワカサギ釣りのテントが無数に並んでいました。
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せっかくなので湖面を歩いてみます。正面に見えているのが今から登る赤城山最高峰の黒檜山です。大沼が凍っているときにしか見ることのできない期間限定のアングルです。
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こちらは地蔵岳。かつてはこの山の山頂まで通じている赤城山ロープウェイが存在し、大沼の湖面まで滑走できるスキー場となっていました。今でも、索道があった跡の縦筋がなんとなく見えていますね。
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湖面にドリルで開けたワカサギ釣りの穴が至る所にチラホラとありました。
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湖面上から赤城神社に上陸します。赤城山そのものを御神体として祭っている神社です。
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橋を渡って道路に戻ります。本来であればここから入るのが正しく、湖面から進入出来るのは冬季限定です。
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黒檜山登山口まで舗装道路沿いに進みます。だいたい15~20分くらいの道のりです。
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10時30分 登山口に到着しました。ここからは軽アイゼン装着でまいります。身支度を整え登山開始です。
赤城山 黒檜山登山口

3.赤城山登山 登頂編 樹氷の森と大沼の絶景

結構雪が残ってますねえ。今日は軽アイゼンと3シーズン靴の組み合わせで来てしまいましたが、これは明らかに失敗でした。割と急傾斜で、前爪がないと登りにくい道です。
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急坂を登りきると岩の尾根に出ます。ここからは右側に大沼方面の展望が開けます。
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大沼と対岸にそびえ立つ地蔵岳の雄姿。湖上に見える黒い粒粒はすべてワカサギ釣りのテントです。
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所々に岩が雪から頭を出しているので、アイゼンの歯を引っかけないように注意しましょう。こういう場所ではチェーンスパクのほうが安心かもしれません。
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標高が上がってくるにつれて樹氷が姿を現しました。昨日少量の雪が降ったらしいので、その時に付着したのでしょう。見ている目の前でどんどん散っていたので、時間限定の光景に出会えたみたいです。
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富士山の展望スポットがありました。アンテナ山(地蔵岳)の左脇に見えるとのこと。
赤城山 富士山展望スポット

ゴーグルを外してガン見しましたが、富士山の姿は視認できません。やはり3月にもなると空は霞掛ってしまい、遠望はあまり望めなくなりますね。
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雪庇沿いに進みます。崩壊が近づいているようなのであまり崖側には近寄らないほうが良いでしょう。
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割とあっけなく、稜線まで登ってきました。
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道標の埋もれ具合からして、積雪は1メートルちょっとと言ったところでしょうか。
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稜線に出たら山頂は直ぐそこです。ウィニングランを決めましょう。
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11時45分 黒檜山に登頂しました。登山口から1時間15分で到着しました。とてもお手軽な山です。
赤城山 黒檜山の山頂

山頂は樹林に覆われており、展望はありません。この少し先まで進むと絶景ポイントがあると言うので、到着して早々ですがそちらに移動します。
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展望スポットより望む大沼の全景です。完全に真っ白ですね。
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東側の展望
左端に見えている真っ白な山が浅間山(2,568m)。中央付近から右側に連なっている山脈が谷川連邦です。
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浅間山をズーム。今日も勢い良く噴煙を上げております。
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凄く登りたいんですけれど、大分前から噴火警戒レベルが上がったままで入山禁止が一向に解除されません。

谷川連邦の山々をズーム。ガスに覆われているようです。谷川岳は晴れている日の方が珍しい山なので、何時も通りの光景と言ったところか。
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北側の展望
中央に見えている大きな山が武尊山(ほたかやま)(2,158m)。右隣が至仏山(2,228m)かな。
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武尊山をズーム。こちらも大分ガスにやられています。
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北西側の展望
栃木県の日光エリアの山々が一望できます。
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北西側をズーム
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中央の台形をした山が皇海山(すかいさん)(2,144m)。左にあるのが日光白根山(2,578m)。右の頭が雲に隠れてしまっているのがたぶん男体山(2,486m)です。

こちらは西側の展望。あまり標高の高い山が存在せず、雪も既に消えていました。
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ここは風の通り道らしく、まるで珊瑚のようなエビの尻尾が育っていました。そして物凄く寒い。手袋をしているのに指先がかじかんで来ました。
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寒すぎてやっていられなくなったので、比較的風の弱い山頂へ戻ってから弁当を広げました。
赤城山 黒檜山の山頂

4.駒ケ岳を経由し鳥居峠へ

行動再開です。こちらは山頂直下にある御黒檜大神です。半分以上雪に埋もれていました。
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もと来た道には引き返さずに、駒ヶ岳方面へと進みます。写真中央に見えている真っ白な平面が、今から目指す小沼です。
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駒ヶ岳との鞍部に向かってまずは一旦大きく下ります。陽当たりの良い南側の斜面は雪が大分緩んでおり、ズルズルと滑って肝を冷やしました。
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斜面より望む外輪の稜線です。左の一番高いピークが駒ヶ岳です。
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雪庇沿いの道を進みます。風が常に西から東に抜けてる様子がわかる育ち方をしています。天気予報でよく耳にする西高東低冬型の気圧配置ってやつですね。
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鞍部より振り返ってみた黒檜山です。無雪期にはその名の通りに黒々とした姿をしているようですが、今の季節だとむしろ白檜山です。
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正面にはこれから向かう駒ヶ岳。その名の通り、残雪期になると山腹に駒(仔馬)型の雪渓が出現するのだそうです。
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駒ヶ岳は白樺林の広がるおだやかな山容をした山でした。緩やかな道をのんびり登ります。
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12時55分 駒ヶ岳に登頂しました。ここでこの日最大の強風に見舞われました。どうやらここは、赤城下ろしの主要な通り道のようで。
赤城山 駒ヶ岳の山頂

ここからは関東平野を一望できます。素晴らしい眺望ですが、風が強すぎてあまりのんびりと眺めて入られません。じっとしていると寒すぎる。
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寒すぎて指先の感覚がなくなってきたので、次へ移りましょう。あー寒い寒い寒い。
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鳥居峠に向かって下っていきます。
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関東ふれあいの道の正規ルートはここから右へ逸れて大沼方向へ向かいます。今日はこのまま尾根沿いを直進して鳥居峠にいたるサブコースを歩いてみようかと思います。
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サブコースに入った途端に踏み抜き地獄が待っていました。トレースもあることにはあるのですが、ここまでの道に比べるとかなり少なめです。
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日の当たる場所では、所々で夏道が表に姿を現しつつありました。こんな極寒の最中にあっても、山の季節は確実に春へと向かいつつありました。
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サブコースといっても道標はちゃんとあるので、特に迷うことは無いかと思います。無雪期には薮が酷そうではありますが。
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眼下の雪原のように見えているのは、覚満淵(かくまんぶち)と呼ばれる湿原です。雪解けシーズンには、数多くの高山植物が咲き誇る場所です。
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13時40分 鳥居峠に到着しました。駐車場がありました。ここまで車でこれると言うことですね。
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やけに立派な石碑が立っていました。
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ここはかつて存在したという赤城山ケーブルカーの山頂駅跡です。この堂々たる石碑は、かつてこの場所が赤城山の玄関口だった時代の名残と言ったところでしょうか。

大半の人にとって、赤城山登山はここで終了なのでしょうけれど、本日はまだ時間に余裕があるので延長戦へ突入です。ここから長七郎山へ向かいます。
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5.赤城山登山 延長戦 人影まばらな静かなる長七郎山と小沼

黒檜山の賑わいと打って変わって、全く人の気配がしません。まあ、時間が遅いからと言うのもあるあるかもしれませんが。
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小沼が見えました。目指す長七郎山は、この沼を取り囲むようにぐるっと半周したところにあります。
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山頂へ続く稜線の道。非常になだらかで歩きやすい道です。
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雪庇の崩落が始まっていました。危ないので崖側から離れた位置を歩きます。
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広々とした場所に出ました。どうやらここが山頂のようです。
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14時35分 長七郎山に登頂しました。山頂標識が掲げられていたと思しき棒だけが立っていました。まったく人がおらず、完全な貸し切り様態です。
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代わりに雪の中に標識が突き立ててありました。奥に見えているのが地蔵岳です。
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振り返ると、黒檜山から続く今日歩いてきた稜線が全て一望できました。
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こちらは赤城山最南端のピークである荒山(1,571m)です。ツツジの名所らしいので、春に歩いてみたいところ。
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奥には見えているギザギザな山群は榛名山(1,449m)。更に奥にあるのが浅間山です。

何故か長七郎山の山頂は一切風がない無風状態だったので、ここで一本立てました。しばし太陽に当たって体を温めます。

良い感じに体も温まったところで、下山開始です。スノーシュートレッキングに最適な感じのなだらかな山腹が広がっておりました。スノーシューなんて高価なものは持ってないけどね。
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サクサクと快調に下って、小沼まで降りてきました。
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大沼同様に完全凍結中だったので、せっかくだから真ん中を渡ってみました。表面に雪が積もっているので特にスリップ防止策は必要ありません。
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小沼の中心より望む地蔵岳です。冬限定のアングルからの景色です。
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端のほうは氷がたいぶ薄くなっていますね。もう間もなく、上を歩いては渡れなくなるでしょう。
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深い考えも無しに渡っておりますが、今ここで氷が割れでもしたら、間違いなく凍死しますよね。なんてことを想像したら急に寒気がしてきました。足早に上陸します。

渡りきったところで、振り返ってみた小沼と長七郎山です。
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おなじみの関東ふれあいの道の案内板がありました。
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この時点で時刻は15時25分。帰りのバスの時刻を考えると、コースタイム的には地蔵岳までいけないこともない時間ですが、結構ギリギリではあります。さらに進むか、それとも今日はここまでとするか。

熟考すること10秒。出した結論は「寒いからやーめた」です。

アイゼンを外し舗装道路を通って下山します。この道は所々凍結していました。除雪済みとはいえノーマルタイヤで来るのはやめておいたほうが無難です。
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15時55分 赤城山ビジターセンターに到着しました。バス発車時刻の16時40分までの間、暖房の効いたビジターセンター内でぬくぬくと過ごそうと思っていたのに、15時半で閉館していました。閉館するの早すぎませんか。
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あー寒い寒い寒いバス停で震えて待つことおよそ30分。ようやくバスが来ました。
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3シーズン靴で来たのは大失敗でした。歩いている間はまだしも、立ち止まっていると足の先端がシンシンと冷えてきます。

1時間以上バスにゆられ、18時に前橋駅へ戻って来ました。いくらスタッドレスタイヤを履いているとはいえ、凍っている道を結構な速度でかっ飛ばすので、心臓に悪いドライブでした。
夜の前橋駅

ちょうどいい具合に18時15発の快速アーバンが居たので、それに乗りました。行きと同様に2時間以上かけて、長い長い帰途につきます。
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何か忘れていると思ったら、ソースカツ丼を食べるのを忘れていました。まあいいでしょう。またいつでも(鈍行で)これるのだから。

赤城山は雪山初心者向けの定番と言われるだけのことはあって大変歩きやすい山でした。
今日は歩き応えを求めて小沼まで巡るやや長めのルートを歩きましたが、駒ヶ岳までで行程を切り上げれば行動時間4時間程度の非常にお手軽なハイキングとすることが可能です。(大半の人はそうするらしく、鳥居峠から先では殆ど人に会いませんでした)
手軽とは言っても、赤城降ろしの寒さは尋常ではないので防寒対策だけはしっかりとしてから挑んでください。特にグローブは雪山向けの2重構造のものをオススメします。薄手のグローブで行ったら指先の感覚がなくなりましたので・・・

<コースタイム>
赤城広場前BS(9:55)-黒檜山登山口(10:30)-黒檜山(11:45~12:15)-駒ケ岳(12:55)-鳥居峠(13:40)-長七郎山(14:35~14:45)-赤城山ビジターセンター(15:55)

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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