釈迦ヶ岳-御坂黒岳 山梨県の郡内地方と国中地方の境界を巡る

釈迦ヶ岳から見た御坂黒岳
山梨県の御坂山地にある釈迦ヶ岳(しゃかがたけ)と黒岳(くろだけ)に登りました。
甲府盆地の南のフチを形成している、御坂山地に属している2座です。釈迦ヶ岳は遠目からも目を引く御坂山地きっての鋭鋒で、山頂からの展望が素晴らしいことから、最高峰である黒岳を上回る人気があります。
富士展望が売りの山ということで期待して訪れましたが、急登の末に辿り着いた山頂で待っていたのは、ちょっと残念な感じのする光景でした。

2017年3月24日に旅す。

御坂山地と突然言われも、地元の人でも無い限りは、何処にあるのかいまいちイメージが沸かないのではないでしょうか。

ここで簡単に御坂山地の場所について説明しておきましょう。
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御坂山地は甲府盆地の南に位置し、山梨県の国中地方(甲府盆地内)と郡内地方(甲府盆地以外の地域)の境界を成している山塊です。甲府盆地を取り囲むようにそびえ、東の笹子峠を境に奥秩父山塊と接続しています。

場所が場所だけに、御坂山地に属している山からは、どこからでも大変良好な富士展望が得られるという特徴があります。・・・晴れていればね。
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都内発でも十分に日帰りが可能なエリアではありますが、あまりアクセスが良好とはいい難い場所にあるためか、登山の対象としてはどちらかと言えばマイナーな地域に属します。

今回は、御坂山地では2番人気(1番は三つ峠山)の釈迦ヶ岳から、最高峰の黒岳までを巡るルートを歩いてきました。

コース
釈迦ヶ岳、黒岳縦走のコースマップ
甲府盆地側の檜峯神社前バス停からスタートし釈迦ヶ岳へ登頂。そこから稜線上の道を進み御坂山塊最高峰の黒岳へ。

下山は河口湖側に向かって降り、三ツ峠入口バス停へ向かう。御坂山地を縦断するルートです。コースタイム7時間とそこそこ歩き応えがあります。

1.釈迦ヶ岳登山 アプローチ編 鈍行列車で行く甲府盆地への旅路

6時12分 JR高尾駅
今回の山行きのスタート地点である檜峯神社は、山梨県は甲府盆地の中にあります。結構な遠出になるため、始発電車で行動を開始します。
中央本線 松本行き普通列車
そうそう話は変わりますが、JR東日本の2017年ダイヤ改正で、中央本線に高尾発普通電車の長野行きというのができたそうですよ。

松本まででも十分すぎるほどの長距離でしたが、それをも上回る運転距離です。停車駅数は55駅で所要時間は4時間51分とのこと。

飛行機だったら北海道から沖縄まで行ける時間ですね。

鈍行列車に揺られることおよそ1時間30分で、甲府駅に到着しました。
甲府駅

甲府駅に鎮座する武田信玄像です。でっかい。。
甲府駅前の武田信玄像
軍配をもって床机に座っているというお馴染みのポーズです。川中島の合戦当時の姿ですね。山梨県の人は決して信玄と呼び捨てにはせず、信玄公と呼ぶのだそうで。台座にも信玄公像と書いてあります。

甲府駅間のバスターミナルより、8時10分発の富士山駅行きのバスに乗車します。
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このバス路線は、本日登ろうとしている御坂山地をブチ抜くバイパストンネルを通って、富士河口湖町まで行きます。要するに、私はわざわざトンネルの手前でバスを降りて、徒歩で山越えをしようとしている訳です。

9時10分 檜峯神社前バス停に到着しました。時刻表より10分以上遅れての到着です。特に渋滞していた訳でもないんですが、時刻表設定が甘いんですかね。
檜峯神社前バス停
先の話になりますけれど、下山後はトンネルの反対側でまたこの路線バスに乗って河口湖駅まで行きましたが、そのときのバスも20分遅れてきました。どうもこの路線、慢性的に遅延が発生しているようで。

2.少々わかりづらい、釈迦ヶ岳登山口までの道程

檜峯神社方向に向かって歩きます。降りたバス停から見て道の向かい側に入り口があります。道沿いに進んではいけないので要注意です。
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釈迦ヶ岳とは何処にも書いていませんが、基本的にこの道標の導きに従って歩けばOKです。
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正面に目指す釈迦ヶ岳が見えました。遠目からでも険しそうなのが一目でわかる鋭鋒です。山の袂までは、谷沿いの林道を進みます。
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ゲートを通過します。ここでも釈迦ヶ岳の名は一切なく、大栃山の登山口であると案内されています。
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釈迦ヶ岳へのアプローチとしては、反対側の芦川農産物直売所バス停からアプローチするのが一般的らしく、私が歩こうとして山脈越えのコースは、どちらかと言えばマイナーなルートであるようです。

沢沿いの林道を登っていきます。土曜日だというのに上流ではなにやら工事中らしく、ズリを満載したトラックが何台も行き交っていました。
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山中にポツンと鳥居がありました。鳥居の後ろには普通お社か何かがあるものかと思いますが、ここには鳥居だけしかありません。かつては背後に何かが立っていたのでしょうかね。
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林道の途中で、近道の案内があったのでそちらに進みます。
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近道は檜峯三号橋の袂に出ます。釈迦ヶ岳への最短ルートは二号橋付近にあるので、林道を少し戻る必要があります。
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この第三登山道と言うのが山頂への最短ルートです。この辺はちょっと道標が不親切なところがあるので、地図を良く確認しましょう。
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歩き始めてから1時間以上が経過して、ようやく舗装道路から土の道に入りました。
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少し登ったところで雪が出現しました。踏み跡は存在せず、動物の足跡だけがあります。
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おーい、道はどこだぁー?
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良く観察すれば、目印のテープは沢山巻かれているので問題はありません。

急斜面に無造作にトラロープが張ってありました。そして何気に物凄い急登です。
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道中には目印がやたら沢山あります。見方を変えれば、それだけ道が判り難い地形だと言うことです。
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写真だとイマイチ斜度が伝わらないですが、四つんばいにならないと登れないような斜面です。キックステップで登れる分、雪があるほうが登りやすいかもしれません。
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急登と格闘することおよそ1時間ほどで、稜線にまで辿り着きました。
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3.釈迦ヶ岳登山 登頂編 御坂山地きっての鋭鋒より望む、残念過ぎた富士展望

この先は尾根歩きです。山頂まで標準コースタイムであと30分ほどの道程となります。
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稜線に出てからは岩々しい道に変わります。稜線に出でて以降も、息をつく暇もないような急登が続きます。
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前方に手を使わないと登れないような岩場が現れました。そろそろ釈迦ヶ岳本体に取り付いたのかな。
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鎖場ならぬロープ場です。なぜか御坂山地の山では良く目にする、ねじれ棒状のロープです。クサリにしないことには、何か理由があるのでしょうかね。
釈迦ヶ岳のロープ場

ここで前方に絶景スポットの予感です。
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甲府盆地が一望できました。天気は上々ですが春霞でなんとなくぼんやりとした視界です。
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南アルプスのアップ。真ん中が最高峰の北岳(3,192m)です。当然ながらまだ雪を被って真っ白です。
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こちらは八ヶ岳。おなじく真っ白です。
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甲府盆地と反対側の御坂山塊の山々。真ん中の大きな山は節刀ヶ岳(1,736m)ですかね。
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釈迦ヶ岳の山頂直下はご覧の通り断崖絶壁です。
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高度感抜群の道が続きくなかを登ります。
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再びロープ場。特段難しくはありません。山慣れしている人なら楽しいと感じるレベルです。
釈迦ヶ岳のロープ場

最後の岩をよじ登ったところで、山頂が見えました。
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12時20分 釈迦ヶ岳に登頂しました。毎度お馴染みの山梨百名山標識つきです。
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笛吹市が設置したらしい標識まであり、何故か山頂標識が2本立っていました。お役所どうしの縄張り争いでもしていたのでしょうか。

山頂の様子
そこそこ広く、休憩スペースには不自由しません。
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満面の笑みの夫婦地蔵。ネックウォーマー?が巻きつけられて防寒はバッチリなようです。
釈迦ヶ岳の夫婦地蔵

釈迦ヶ岳ということなので、天上天下唯我独尊のポーズで記念撮影をする。
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しかし、世に数多いる神々の中でも、突出して思い上がりが甚だしい台詞ですよね。いったい何様のつもりなんでしょう。

お釈迦様か。

では待望のフジサンタイムと行ってみましょうか。
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ははははっ!雲なんかに隠れちゃって、この恥ずかしがり屋さんめー。

・・・・・・・・・・
富士展望の山で富士山が見えなかったときのガッカリ感たるやもうね!

北側の展望。真ん中の奥に見えいる山頂部が平べったい山は十二ヶ岳かな。
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こちらはこれから目指す御坂黒岳。なかなか大きくて立派な山ですな。黒岳の左奥に見えているのが、このマイナーなエリアで唯一の名の知れた山である三ツ峠山(1,785m)です。
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遠くには秀麗富嶽十二景の一つ本社ヶ丸(1,630m)が見えます。あそこに登った時に、釈迦ヶ岳と黒岳が見えていたのをなんとなく記憶しています。
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北側の展望。こっちは良いお天気です。
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眼下には山梨リニア実験線が見えました。
釈迦ヶ岳から見たリニア実験線
どうでもいいことですが、リニアと言うのは鉄道に含まれるんでしょうか?レール無いですよね。

こちらは小金沢蓮嶺の山々。奥の山並みと手前の山並みとの間にある鞍部が笹子峠です。地理的に言うと奥秩父山塊と御坂山塊の境界になります。
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富士山の雲が取れないものかと山頂で30分くらい粘りましたが、益々厚みが増していくばかりなので諦めました。

4.どこまでも地味な、御坂山地最高峰の黒岳

13時 山頂を辞去して、黒岳方面に向かって行動を再開します。
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山頂部が尖がってる山なので、何処から登ろうと頂上部は急峻な岩場です。
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いつも思うのですが、この手の看板って地元自治体の手作りなんですかね。
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雪があったりなかったりを繰り返すのでアイゼンだと着脱が大変かもしれません。こういう時はチェーンスパイクが一番です。
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13時30分 府駒山を通過します。なぜここにだけ名前があるのか疑問に思うような、なにもない稜線上の小ピークです。
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ここから黒岳との最低鞍部であるどんべい峠までは20分ほどです。
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すずらんの里へ向かう分岐があります。黒岳まで歩くのがヤになっちゃた人はここでエスケープできます。
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黒岳が近づいてきました。結構大きい山ですね。いまから登り返さないといけないのですけれど。
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山腹を這うように林道が通っています。蕪入沢上芦川線(かぶいりさわかみしかわせん)という舌を噛みそうな名前をした、山梨県の県営林道です。
林道 蕪入沢上芦川線

ゲートが閉じられていました。林道は冬季閉鎖中のようです。
蕪入沢上芦川線のゲート

13時50分 どんべえ峠に到着しました。何故か無性に緑の狸を食べたくなりました。・・・緑の狸はどんべえじゃなくてマルちゃんか。
どんべえ峠

さあ、張り切って本日2度目となる登山開始です。・・・既に結構疲労気味で、実のところあまり張り切ってはいませんでした。
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振り返ってみる釈迦ヶ岳。
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釈迦ヶ岳より標高が高いからか、結構深く雪が積もっていました。踏み抜き多発で疲労に拍車がかかります。
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やっと山頂かと思いきやまだでした。なかなか到着しません。だいぶバテて来ました。
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15時 黒岳に登頂しました。途中何度もニセピークに騙され、心が折れかけたところでようやく到着です。あーしんどかった。
御坂黒岳の山頂

山頂の様子
展望はゼロです。ベンチすらないので三角点に腰掛けて休憩しました。
御坂黒岳 山頂の様子
釈迦ヶ岳と違ってあまり楽しくない山です。御坂山塊の頂点を極めたという事実を残すためだけに来たようなものですね。

5.釈迦ヶ岳&御坂黒岳登山 下山編 御坂峠を経由して下る

下山は御坂峠を経由します。
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ガスが出てきと思ったら、薄っすらと雪が降り始めました。御坂の春はまだ遠いようですね。
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日陰側の斜面は30~40センチの積雪がありました。チェーンスパイクでは心許ない積雪量です。
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木の隙間から河口湖が僅かに見えました。
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踏み抜きと格闘すること30分とちょっとで旧御坂峠に到着しました。
旧御坂峠
ここはかつて鎌倉往還御坂路といわれた古道が通っていた場所です。現在の御坂峠はここから東に2kmほど離れた場所にあります。

そして、この旧峠のちょうど真下を全長およそ2.8kmの新御坂トンネルが貫いています。

峠にはつきものの茶屋の跡。2000年ごろまでは営業していたそうです。
旧御坂峠の茶屋跡

三ツ峠入口に向かって下山します。かつては荷馬車も往来していたと言う古道だけあって、幾重にも九十九折れが付いたなだらかな道です。
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小走り気味に下ること45分で車道に出ました。ここからバス停までは徒歩2~3分です。
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これが新御坂トンネルの出口です。現代人は峠越えの労などせずとも、あっと言う間に郡内地方と国中地方を行き来できます。新御坂トンネル

16時30分 三ツ峠入口バス停に到着しました。トンネルの出口からすぐの場所です。
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時刻表によれば次のバスは16時42分です。ちょうど良いタイミングに着いた思っていたのですが、バスがトンネルの中から現れたのは予定より20分以上遅い17時過ぎでした。

帰りのバスの車窓より望む黒岳。山頂部はすっかりガスに覆われていました。
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15分ほどで河口湖駅に到着。この駅は何時来ても国際色豊かです。
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フジサン特急が停まっていました。河口湖から大月まで通常運賃プラス特急券代400円が必要です。ちなみに乗った事はありません。
富士急線 フジサン特急

普通列車に乗って帰還します。
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こんな感じで、今回の釈迦ヶ岳登山は終日ピリッとしない天気の中での山行きでした。
甲府に居た時点では見事な青空が広がっていて、富士展望への期待も高まっていたのですけれど、ちょっと残念な結果です。やはり富士展望が売りの山は、スカッと晴天の日に訪れたいものですね。
御坂山地の中では比較的人気の高いと言われている釈迦ヶ岳ですが、それはあくまで御坂山地の中ではです。
結構な距離を歩いた割には、途中で行き交った登山者の数はおそらく10人以下だったと思います。人混みを避けて静かな山行きを愉しみたい人には、御坂山地は大変オススメのエリアです。
御坂路の峰々を越え、往年の峠越えの苦労に思いを馳せる山行きを楽しんでみてはいかがでしょうか。

<コースタイム>
檜峯神社前バス停(9:15)-檜峯二号橋(10:40)-釈迦ヶ岳(12:20~13:00)-府駒山(13:30)-どんべえ峠(13:50)-黒岳(15:00~15:10)-旧御坂峠(15:45)-三ツ峠入口バス停(16:30)

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こんなマイナーな山の記録を最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

コメント

  1. たはら より:

    はじめまして!
    御殿場のアウトレットに行こうかな〜と思って道を調べていたら、黒岳という特徴的な山が目につき、面白い縦走路がありそうだとネットを見ているうちにこちらの記事にたどり着きました。

    シュールな文体と美しい写真たち(道の行程や雰囲気がよく伝わる写真が多かったです。記事と合わせてもとても読みやすいブログですね!!)に、とても楽しませてもらいました。決して車をつかわず駅から歩いていける山に拘りを持って山を歩かれるブログ主さんの執念、感服します。

    自分は車を持ってしまってから、すっかり車に依存してしまい、もう車を使わずにバスや電車を使うなんて考えもしない山ばかりになってしまいました。車を使えばたしかに選択肢は増えますが、車を使わないこういう登山の仕方もまた、本来あるべき姿の一つだよなあ… なんて、深く考えさせられるものがありました。必ずしも周回やピストンしなくていいのも車を使わない登山の魅力の一つだなあ、などとも(かわりに長い長い舗装路を歩くことになるようですが…笑 しかし誘惑に負けずこだわりを貫き通すブログ主さんの意志の強さに盛大なる拍手を送りたいです!タクシーを使うかどうかの葛藤もまた笑いました)。わたしも車を手放して、原点回帰してみようかな。田舎暮らしなのもありますが、車があるとすぐに頼ってしまって、車無しの生活が考えられなくなるのがダメなところです。

    そして東京を起点に全国さまざまな山を歩いていらっしゃるんですね。わたしは北信越のあたりに住んでいたことがあり、黒姫なんて馴染みの深い山です。黒姫はあの辺の地元民からしたら有名な山だけど、全国的に知名度が高い山でもエリアでもないと思うので、わざわざ見つけて来てくれる人がいること、嬉しくなりました。きっとこのブログを読んだ各地域の方々も、うちの近くに来てくれたんだ!あの登山道にこの写真、知ってる!ってなる人、多いんじゃないかと思います。実際わたしは黒姫の記事を読んでいて、とても懐かしい気持ちになったので。地元民しか知らないような場所を訪れてくださって、嬉しい気持ちでいっぱいです。

    昨今は日本アルプスや八ヶ岳、著名な山ばかりがクローズアップされますが、ブログを読んで日本の山ってそれだけじゃないんだよな、自分の中で知名度や標高、難易度で興味を持つ山を切り捨ててしまってないだろうか、と改めて考えるきっかけになりました。山の魅力ってそれだけじゃないんですよね。SNSやインターネットではとりこぼれがちな、山の魅力がたくさん伝わるブログだったと思います。

    ブログ主さんのシュールかつ時にギャグが混ざる文章が面白くて、ひとり声を上げて笑いながら読みました。クローズアップする写真もじわじわくる面白さで、よかったです(土砂崩れや落石が鼻くそや涎になってる看板とか)。長々とコメントしてすみません これからも体に気をつけて、ご安全に山を楽しまれますように!

    • オオツキ オオツキ より:

      たはら様
      長文コメントを頂きまして、まことにありがとうございます。

      個人的に、あまり世間に知られずに埋もれている隠れた名山を発掘することにひそかな喜びを見出しているので、マイナーな山の訪問記に注目してもらえるのはとても嬉しいことです。

      今後もちょくちょく、誰得な無名な山のレポートをあげて行きたい所存でありますので、またご気軽にご訪問ください。