和名倉山 巨大な裾野を広げ静かに佇む奥秩父の秘峰

西御殿岩から見た和名倉山
埼玉県秩父市にある和名倉山(わなくらやま)に登りました。
奥秩父の主脈からは少し外れた荒川源流域の奥地に佇む山です。たいへん大柄な山容を持ち遠目からも目を引く存在ですが、奥秩父の主要な登山ルートからは外れた位置にあることから、訪れる人は極めて稀な静かな山です。かつては伐採と山火事により荒廃していましたが、その後の植林活動により現在は見事なカラマツ林に覆われています。
将監小屋でテント泊し、1泊2日の行程で秘峰の山を縦断してきました。

2024年11月3~4日に旅す。

和名倉山は地味な重厚で通好みの山が多い奥秩父の中にあっても、一際目を引く大柄な山容の山です。雲取山の山頂から良く見えてたいへん目立つので、密かに気になっている人も多いのではないでしょうか。
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国土地理院の地図上では白石山と記載されていますが、それは山梨側の呼び名で、秩父側では和名倉山と呼ばれています。

奥まった場所にある山であるため、交通アクセスはあまり良好ではありません。マイカー登山する人であれば、民宿みはらしの駐車場から日帰りで登ることも一応可能です。

マイカー登山をしない人である私は、将監小屋でテント泊して1泊2日の行程で登って来ました。山梨県側の落合バス停から入山して、和名倉山を越え秩父湖へと下る縦断ルートを辿ります。
将監小屋のテント場
秩父湖側の登山道は破線扱いのコースであり、一部荒れている個所もあります。安心安全に歩きたければ、反対向きに登るか、もしくは縦断はせずにピストンする方が無難と言えば無難です。

藪漕ぎや道迷いを乗り越えた先に待っていたのは、前評判通りに地味な通好みの静かな頂でした。奥秩父の秘峰を巡り歩いて来た2日間の記録です。
和名倉山の山頂

コース
和名倉山のコースマップ
落合バス停からスタートし、初日は将監小屋にテントを張って西御殿岩を往復します。翌日は将監小屋から東仙波を経て和名倉山に登頂します。

下山は元来た道には引き返さずに、破線ルートを下って秩父湖バス停へ下山します。山梨県から埼玉県へ、和名倉山を越えて縦断する行程です。

1.和名倉山登山 アプローチ編 大混雑の坩堝と化した11月3連休の塩山駅

11月3日 6時55分 JR高尾駅
時は行楽シーズンも真っ盛りの11月頭の3連休。高尾駅はホームから零れんばかりの登山者で溢れかえっていました。この様子ではどこに山に登るにしても、混雑することを避けられそうにもありません。
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大人気マウンテンである我らが和名倉山も、混んでいたら嫌だなあと一抹の不安を憶える光景です。そんな訳はない。

塩山駅に到着すると、西沢渓谷行きのバス待ち行列が、かつて見たことのない長さにまで伸びていました。恐るべし、秋の3連休。
大混雑する塩山駅のバス乗り場

大行列を横目に、8時30分発の落合行きバスに乗車します。落合行きのはずなのに、なぜか行き先案内表示が大菩薩峠登山口行きになっていて混乱しましたが、このバスであっていました。
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あとから写真を見返したら、ここに小さく落合と書いてありました。こんなの気付くかい!落合行きの混雑具合は西沢渓谷行きよりは幾分マシでしたが、それでもバス1台が満員になるくらいには混んでいました。
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9時37分 落合バス停に到着しました。乗客の大多数は大菩薩峠登山口か柳沢峠で下車するだろうと思いきや、終点まで結構な数の乗客が残っていました。
落合バス停
みな一体どこの山を目指しているのでしょうか。・・・少なくとも、和名倉山ではないだろうとは思いますが。

2.バス停から三ノ瀬登山口までの長いアプローチ

9時40分 身支度もそこそこに本日の行動を開始します。落合バス停のすぐ先に橋が架かっていますが、橋の手前から左折して脇道に入っていきます。
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ここから将監峠への登山口がある三ノ瀬を目指すのですが、結構な距離の舗装道路歩きがあります。

暫しの間、沢沿いが続きます。冷たく湿った空気が実に心地よく、単調な舗装道路歩きのアプローチでも無聊は感じません。
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沿道にキャンプ場があり、朝から結構な数の人で賑わっていました。私は登山が絡まないキャンプはしない人間なので疎いのですが、人気があるキャンプ場なのかな。
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この辺りで、先ほどのバスに知り合いが乗っていたことが判明しました。ザックにトラブルがあって出遅れているらしい。追いついて来るかなと思い、少しペースを落としてチンタラと進みます。

Y字路が現れたところで、右折して一ノ瀬と書かれた方に進みます。ちなみにここを直進すると、廃トラックで有名な白沢峠へと通じています。
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三ノ瀬へ行くにためは、その手前でまず一度峠を越える必要があります。と言う事で、峠に向かって登りが始まりました。
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10時50分 犬切峠まで登って来ました。ここを直進すると笠取山への登山口として知られる作場平に至りますが、三ノ瀬登山口を目指す場合は右折して一ノ瀬集落を経由した方がやや近道です。
犬切峠

登って来て早々ですが、再び谷底へと下って行きます。いかにも無駄なことをしている徒労感がありますが、道がそうなっている以上は致し方ありません。
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沢沿いまで下ってくると、谷合に人家が何軒か並んでいました。ここが先ほどの道標に書かれていた一ノ瀬です。公共交通からは完全に見放されてしまっている、山間部の小集落です。
一ノ瀬の集落

谷底から再び対岸へと登って行きます。まだアプローチの段階でしかないと言うのに、既に結構な距離を歩いています。
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登り切った所にも何軒かの人家があり、学校までありました。この辺りは二ノ瀬と呼ばれています。
二ノ瀬の集落

さらに進んで行くと一ノ瀬キャンプ場があります。一ノ瀬キャンプ場の所在地の字は三ノ瀬であるはずですが、なぜ一ノ瀬と名乗っているのか、理由はよくわかりません。
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11時50分 三ノ瀬登山口に到着しました。時刻は間もなく正午になろうと言うところで、ようやく登山を開始することが出来ます。やたらと長いアプローチでした。
三ノ瀬登山口
このすぐ先にみはらしという民宿があるらしいので、登山を開始する前にちょっと見ていきます。

こちらが民宿みはらしです。1日500円で駐車場を借りることが可能で、車でお越しの人はここまで入ってこれます。ここから早朝にスタートすれば、日帰りで和名倉山に登ることも一応は可能です。
民宿みはらし
可能と言うか、そもそも和名倉山登山としては民宿みはらしからの往復が最も一般的で、落合バス停からアプローチするのはごく一握りの物好きだけだろうと思います。

3.緩やかに林道を登り上げる将監小屋への道

三ノ瀬から本日の宿泊予定地である将監小屋までの道は、未舗装ではありますが、車も通行可能な林道です。のんびりと気楽に参りましょう。
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程なく同じバスに乗っていた知り合いが追い付いて来ました。目的地も行程も一緒だったので、この後は同行することになりました。
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紅葉が良い感じに色づいています。今回は和名倉山のカラマツ林が紅葉するであろうタイミングを狙って訪問したのですが、この様子だと十分に期待は出来そうです。
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程なく分岐が現れました。将監小屋を経由せず、真っすぐ和名倉山を目指したい場合はここを直進です。小屋へ行きたい場合は道なりに右へ進みます。
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一般車は通行禁止の林道ですが、将監小屋関係者の車の往来はあるらしく、しっかりととタイヤの轍が刻まれています。と言っても、この路面の状態だと事実上はジムニー専用道状態でしょう。
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この林道歩きの段階で、既に結構な標高を稼ぎ出しています。ふと脇に目をやると、お富士さんの姿が見えていました。
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峠らしき場所が見えてきました。前方を横切っている尾根は奥秩父の主脈であり、山梨県と埼玉県の境界でもあります。
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13時25分 将監小屋に到着しました。過去にも一度テント泊したことがある小屋ですが、反対側からしか訪れたことが無かったので、なんだか新鮮な気分です。
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テント泊の料金は1張1,000円です。管理人の不在時には、備え付けの料金箱に投入します。
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テント場は小屋の脇の斜面上にありますが、段状に整備されており地面はフラットです。既に先客が何人かいましたが、特に混雑はしておらず悠々とスペースを使えそうです。
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今宵の我が家を手早く設営します。テントを張った後は、日没までまだぜんぜん時間もあるので、小屋から比較的近くにある西御殿岩まで足を伸ばすことにしました。
将監小屋のテント場

4.和名倉山を正面に望む好展望地の西御殿岩

テントと食料を置いて来た事により、足取りも軽やかに将監峠へと登って行きます。あらためまして、こちらが今回の旅の道連れのつっしー氏です。SNS上では良くやり取りをしている相手ですが、実際に顔を合わせたのは今回が2度目です。
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最初に偶然出会ったのは、御正体山に登った時でした。しめし合わせていた訳でもないのに、たまたま行先が被った場所がよりにもよって御正体山と和名倉山であると言うのがまた、お互いにどれだけ物好きなんだと言う話ではあります。

小屋から5分少々登ったところが将監峠です。これで奥秩父主脈の上に乗ったことになります。明日目指す和名倉山は主脈からは外れた場所にありますが、今から登ろとしている西御殿岩は主脈上にあるピークです。
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奥秩父主脈の縦走路は、一応はメジャールートであると言っても差し支えはなさそうなルートです。良く踏まれた明瞭な道が続いています。
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和名倉山方面への分岐地点である山ノ神土までやって来ました。この道標の裏側へ進むらしいのですが、道らしきものが全く見当たらないのは何故なのだろう。
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前途に不安しかない光景ですが、明日の事はきっと明日の私が頑張って何とかしてくれることでしょう。ひとまずは気にしないことにして、今は西御殿岩を目指しましょう。

分岐を過ぎると、足元は幅の細いトラバースになりました。通行に難儀するほどではありませんが、油断していると普通に滑落しかねない道です。慎重に参りましょう。
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ちょこっとだけ展望が開けた場所があり、富士山が見えました。最高の登山日和と言って良さそうなお天気です。人気の大菩薩嶺あたりなどは、大勢の人が詰めかけて大混雑していることでしょう。
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混雑が必至な3連休の行き先に和名倉山を選んだのは、我ながら冴えている判断であったと思います。

かなり分かりにくいですが、途中から縦走路を外れて脇道に入って行きます。一応は、木に括られた目印の道標もありました。
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獣道かと思うような僅かな踏み跡が続いていました。この様子からして、西御殿岩を訪れる人は相当少なさそうです。
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最後の方は四つん這いにならないと登れないような急勾配でした。物のついでくらいの考えた訪れた場所でしたが、侮れない防御力があります。
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山頂付近は岩場になっていました。そもそも名前からして、山ではなく岩ですからね。普通に3点支持して登れば特に難しくはありませんが、ちゃんと真面目に手も使わないと登れません。
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山頂が見えて来ました。いかにも眺めが良さそうで期待が高まります。
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ちなみに西御殿岩の標高は2,075メートルあり、何気に和名倉山の山頂よりも僅かに高いです。と言う事は必然的に、この場所が今回の山行きにおける最高地点となります。

15時5分 西御殿岩に登頂しました。奥秩父主脈縦走路からは微妙に外れた位置にあるためスルーされてしまいがちですが、ここは足を伸ばすだけの価値がある好展望地です。
西御殿岩の山頂

何よりもまず、ここは和名倉山の姿を眺めるための特等席です。この光景を見たいがために登って来たと言っても過言ではありません。
西御殿岩から見た和名倉山
最初に和名倉山の姿を見た時の感想は「大きい」の一言でした。この山はとにかく巨大です。奥秩父の山の中でも、裾野までを含めたサイズで言えばダントツの大きさなのではないでしょうか。

かくも巨大で目を引く存在であるこの山が、なにゆえ殆ど顧みられることもなく地味山扱いに甘んじているのか。その答えは、明日になればきっと明らかになるでしょう。

眼下に荒川源流の山々を一望できます。この辺りは、奥秩父の中でも特に歩く人の少ない一帯です。
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浅間山(2,568m)は何処から見てもよく目立ちます。つまりあの辺りは長野県だと言う事になる訳ですが、遠そうに思えて埼玉県からは意外と近くにあります。
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反対側には富士山がドーンと見える・・・はずでしたが、だいぶ雲が湧いてきていました。いずれにせよ素晴らしい展望なので、奥秩父主脈を歩く際には是非とも足を伸ばすことを強く推奨します。
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足元を見ると、笹が一見茶畑かと思うような模様に刈り取られていました。植林を行うために刈ったのでしょうが、これだけ奥深い山中に人工的な模様があるのは、なにやら奇妙な光景です
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非常に満足感の高い寄り道でした。名残惜しくはありますが、そろそろ日も陰って来たのでボチボチ将監小屋へと引き返しましょう。
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16時20分 もと来た道をサクサクと引き返して、将監小屋に戻って来ました。西御殿岩を往復してくる間に特にテントの数が増えたりはしておらず、至って閑散としていました。
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それにしても解せぬ。落合バス停で下車した人はあれほど大勢いたというのに、和名倉山を差し置いて一体どこへ消えてしまったのだろうか。

いつもの、お湯すら沸かさない健康的かつ文化的な食事を手早く済ませます。しかし流石に11月ともなると、いいかげん暖かい食べ物が欲しくなってはきますな。
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5.笹薮との格闘が続く、東仙波までの道程

空けて11月4日 5時50分
ヘッドライトがいらないくらいに十分周囲が明るくなったところで、のそのそと始動します。
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昨日は空荷に近い状態で軽快に登った雁坂峠への道を、本日は足取りも重々しく再び登ります。どれほど頑張って軽量化を試みようとも、やはりどうしたってテント泊装備は重い。
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稜線が朝日に照らされ始めました。今日も一日、良いお天気となりそうです。
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山ノ神土までやって来ました。やはりどう見ても道がある様には見えませんが、ここであっています。この先は朝露に濡れた笹藪の中を突っ切ることになるので、あらかじめレインウェアのパンツを履いておくことを推奨します。
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最初からいきなりの笹薮です。一応踏み跡と言うか、過去に刈払いがされたされたのであろう痕跡はあります。ただ、本当に刈っただけで、地面は平坦ではありません。
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大丈夫です、迷子にはなっていません。これが正規のルートです。足元が谷側に向かって思いっきり斜めになっている上に、朝露に濡れているため笑ってしまうほどに良く滑ります。
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転んだら確実に全身が水浸しになるだろうし、それだけで済めばまだよいですが、最悪谷底に向かって笹藪の上を滑り落ちていくことになります。焦らずに1歩1歩慎重に歩みを進めましょう。

昨日登った西御殿岩の中腹辺りを巻くようにして道が続ていました。登り一辺倒ではなく小刻みなアップダウンがあり、それがまた歩きづらさに拍車をかけて来ます。これはなかなかキツイぞ。
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ようやく酷い笹薮地帯を突破して、ほっと一息つけました。ゆ、許された?
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ここで展望が大きく開けました。圧迫感が著しい笹薮を抜けた先にこんなご褒美が用意されていようとは、和名倉山もなかなか隅に置けないではありませんか。
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富士山と並ぶようにして立っている2座の山は、右が大菩薩嶺(2,057m)で左が雁ヶ腹摺山(1,874m)です。
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ご褒美のような時間は長くは続かず、再び鬱蒼とした森に中へと入って行きます。
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こうした日影になっている箇所のトラバースは、しっとりと苔生した奥秩父らしい光景です。日当たりの差によって、全く異質な植生が広がっているいのが何とも面白い。
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シャクナゲの藪もしっかりと完備しています。やはり奥秩父の山はこうでなくてはいけません。
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7時45分 西仙波まで歩いて来ました。辺り一面がシャクナゲに覆われた薄暗い山頂です。この先にある東仙波まで行くと展望が開けるらしいので、ここではまだ休憩は取らずに素通りします。
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ちょうど進行方向の正面に陽が高く上がって来ました。この辺りはあまり笹もうるさくなく、いたって普通の登山道です。この後もずっとこの調子だと良いのですが。
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東仙波の山頂に近づいてきたところで、再び周囲が大きく開けました。絶景の予感に期待が高まります。
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背後の展望が開けます。ちょっとちょっと、一体誰ですか?和名倉山は展望のない地味な山だなんて根も葉もないことを言った人は。素晴らし眺めではありませんか。
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飛竜山へと続く奥秩父主脈の山並みも良く見えています。縦走路は山梨県側をトラバースするので気づきにくいですが、何気に結構アップダウンがエグイ尾根です。
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反対側の埼玉県西部の光景です。この奥秩父と言う呼び名は明らかに埼玉県側を表としたときの名称ですが、しかし奥秩父と言われて多くの人が真っ先に思い浮かべるのは、山梨県側の金峰山や甲武信ヶ岳などがある辺りです。
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本来は今見えているこの景色の範囲こそが、真の奥秩父であるはずです。だから一体何だと言われてしまうと、それまでの話ではあります。

破風山(2,318m)の背後に木賊山(2,469m)、甲武信ヶ岳(2,475m)および三宝山(2,483m)の3座が並んで見えています。この中では甲武信ヶ岳が一番山体のサイズが小さく、遠目には木賊山と三宝山の間にあるコブか何かの様にしか見えません。
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深田久弥は何故よりにもよって、一番小物感のある甲武信ヶ岳を日本百名山に選んだのでしょうか。三国境界の山あることを重要視したのだろうか。

目指す和名倉山も正面に見えています。ここまでで既に結構な距離を歩いてきたつもりになっていましたが、まだまだ結構な距離があります。いやしかし本当に、惚れ惚れするくらいには巨大な山です。大きいことは、いいことだ。
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展望が開けてテンションが上がってくると、自然と足取りも軽やかになるのだから不思議なものです。山頂へと続く笹原を気持ちよく駆け上がっていきます。
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8時5分 東仙波に登頂しました。笹薮を突っ切っている間はどうなることかと思いましたが、途中からは実に気持ちよく歩ける道でした。いったい誰ですか、和名倉山は地味山だとか言っていた人は。(2度目)
東仙波の山頂

ここで一つ先の事をネタバレしてしまいますと、和名倉山の山頂には展望が一切ありません。この東仙波こそが、和名倉山登山における最大のハイライトとなります。今のうちに展望を楽しんでおきましょう。
東仙波からの展望

富士山も良く見えています。位置関係的に、奥秩父主脈に阻まれて見えないのかなと思っていたので、ここまでよく見えるのは意外でした。
東仙波から見た富士山

足元にはこれまた見事なカラマツ林が広がっています。訪問のタイミングとしては完璧で、紅葉して黄金色に染まっていました。
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6.近づくほどに森が濃くなってゆく、秘峰の静かなる頂

まだまだ先は長いので、休憩は程々に行動を再開します。東仙波からの下りは、道がかなり不明瞭なので注意を要します。自信がない人はGPSを使いましょう。
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山頂標識がある地点から見て、左へ下って行くのが正解です。右の尾根沿いにも踏み跡が続ていましたが、どこに通じているのかは不明です。

笹原が広がる視界の開けた尾根道が、もう少しの間だけ続きます。
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初めて目にするアングルなのでイマイチ同定に自信が持てませんが、右手に見えているのは恐らく雲取山(2,017m)と芋木ノドッケ(1,946 m)だと思います。あの尾根の向こう側は東京都です。
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反対側の真の奥秩父エリアも相変わらずよく見えています。いったい誰ですか、和名倉山は地味山だとか言っていた人は。(3度目)
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現在地から山頂までの標高差は殆ど無いにも等しいのですが、この先の尾根は平坦ではなく小刻みにアップダウンを繰り返している様子が見て取れます。見た目ほど楽には歩けなさそうな予感がします。
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痩せている崩落地がありました。特に通行に支障をきたすほどではありません。
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崩落地がある所には好展望ありの法則通りに、山間の隙間から白根三山の頭の部分だけが見えていました。
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鬱蒼とした森の中に入っていきます。基本的には尾根筋を忠実に辿れば良いだけですが、割と横幅が広い尾根で踏み跡はかなり不明瞭です。
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あらぬ方向へ迷い込まないように、周囲をよく観察して踏み跡の気配を感じてください。足元の土が急に柔らかくなったら、それはルートから外れています。

残置ワイヤーがやたらと目につきます。和名倉山の森林はかつて、戦後復興期の木材需要を満たすために、あらかた伐採しつくされました。山火事の追い打ちもあり、一時は完全に禿山状態になっていました。
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現在和名倉山に広がっているこの広大なカラマツ林は、森林回復のために植林されたものです。奥秩父従来の植生とは明らかに異質な森になっているのは、それが理由です。
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昼でも薄暗く陰鬱な印象がある杉林とは違い、カラマツ林には陽が入るため明るいのが印象的です。期待通り紅葉はまさに見頃のど真ん中です。
和名倉山のカラマツ林

いよいよ和名倉山本体へのアタックが始まりました。ラストスパートをかけてて行きましょう。
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肩の様な平坦地がありました。こういう事を言うとヤミテン警察の人が怒りだすのかもしれませんが、地形的に幕営の適地であると思います。水は十分に持っていたので偵察はしませんでしたが、少し下った場所に水源もあるらしい。
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何故か右横書きされた道標が地面に置かれていました。まさか戦前の道標?それにしては傷んでいないようですが。ちなみに、白石山と言うのは、和名倉山の山梨県側での呼称です。
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9時50分 二瀬分岐まで歩いて来ました。秩父湖方面からの登山道との合流地点です。ここから和名倉山の山頂を往復します。
二瀬分岐

分岐からそのまま登って行くものだと思っていたのですが、一度小さく下ります。この辺りのカラマツはまだ植林したばかりの幼木らしく、やたらとトゲトゲしていてひっかかれました。痛い痛いカラマツ痛い。
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山頂直下最後の登りです。ここに来て踏み跡の気配を見失いましたが、とにかく上に向かって登れば良いのだろとばかりに突っ切ります。
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明るいカラマツ林から唐突に世界が一変して、一面に苔生した奥秩父以外の何物でもない光景に変わりました。普通の山は山頂に近づくにつれて視界が開けていくものですが、逆なのはなかなか珍しいのではなかろうか。
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山頂標識が見えました。あはははは。これはまた、画に書いたかのごとき地味山の光景ですねえ。
和名倉山の山頂

10時5分 和名倉山に登頂しました。山頂にはある意味期待していた通りの地味な通好みの静かな空間が広がっていました。これこそが我が意に叶う光景であり、この上なく愛おしい。
和名倉山の山頂
感極まったらしいつっしー氏は、「#和名倉山好きな人と繋がりたい」と言う謎のハッシュタグをつけたポストを投稿していました。繋がれたのかな?

ここから秩父湖方面ではなく、大洞側の源流部に向かって下山するマイナールートも存在するらしい。見たところ、道があるようにはまったく見えませんけれどね。
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7.不明瞭な道が長々と続く、秩父湖への下山行

長年の憧れの頂を踏むことが出来て満足しました。名残惜しくはありますが(本当に?)ボチボチ下山に移りましょう。盛大に被写体ブレしていることからも察せられる通り、和名倉山の山頂付近は日中でも薄暗いです。
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鬱蒼とした苔の森に覆われているのは、本当の山頂の周辺部分だけです。かつては山頂の周辺だけを残して、その周りを全て伐採していたという事なんでしょうかね。
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再びカラマツの幼木に盛大にひっかかれつつ、もと来た道を引き返します。
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10時35分 二瀬分岐まで戻って来ました。ここから先は、山と高原地図上では破線扱いになっているルートです。気を引き締めて参りましょう。
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足もとの土は柔らかく、あまり歩かれていないであろうことは明白ですが、意外にもしっかりとした踏み跡が続いていました。どれほどの悪路なのだろうかと身構えていただけに、これは少し意外な感じがしました。
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苔の森の光景にしばしの間癒されます。今のうちに奥秩父の森成分をじっくりと味わっておきましょう。やがてそんな余裕は一切無くなりますので…
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道標が所々にしっかりと立っています。破線扱いとは言えども、決して放棄されているルートではないようです。
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北ノタルと呼ばれる地点を過ぎると、危なっかしいトラバース地帯に入りました。踏み跡なのか獣道なのかもわからないような小径が入り組んでいて、正解のルートがかなり分かりづらい道です。
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そもそも、正解と呼べるような道筋自体が存在しないのかもしれない。

尾根筋を微妙に外した危なっかしい下りがしばしの間続きます。写真だとイマイチこの危なっかしさ加減が伝わらなさそうですが、狭くて斜めで不明瞭と三拍子がそろった、なかなかの悪路です。
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トラバース地帯を抜けて、ようやく安堵のため息をつくことが出来ました。残念ながら、危なっかしい道はこの先にもまだまだ続きます。
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当初はこの秩父湖ルートを、下りではなく登りに歩きたいと考えていました。しかし逆向きだとコースタイム的に日没までに将監小屋までたどり着くのが相当難しいということが判明し、急遽計画を変更した経緯があります。

つっしー氏も全く同じようなことを考えていたようで、公共交通機関の利用を前提として和名倉山に登る計画を立てようとなると、他の選択は取りづらいのが現状です。

少しだけ紅葉している広葉樹林のエリアがありました。カラマツ以外の紅葉にはまったく期待していなかっただけに、これは嬉しいサプライズです。
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安息タイムは長くは続きません。ここからは尾根筋を外れて、造林小屋跡に向かって急降下が始まります。
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枯れ葉に埋もれた、濡れていて柔らかくグズグズの急斜面という、なかなか凶悪な下りが待ち構えていました。悪戦苦闘を強いられている間に、足取りも軽やかに下って行くつっしー氏にあっという間に置いて行かれました。
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年齢的にほぼ同世代人と言って良いはずなのですが、この身のこなしの差は一体どこで付いたのだろうか。油断、慢心、体重の違い。

へっぴり腰になりながらなんとか下りきると、小さな沢が流れていました。ここで給水したい場合は、浄水器を使うなり煮沸するなりはした方が無難だと思います。
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12時30分 造林小屋跡と呼ばれている地点まで下って来ました。今ではもう小屋は存在しませんが、明らかに人の手が入っていることの分かる平坦地になっています。
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この場所がおおむね秩父湖ルートにおける中間地点となります。まだまだ先は長い。
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造林小屋跡を過ぎて以降は、かつて存在した林業用の軌道跡を辿るほぼ水平移動の道となります。手押し式のトロッコ軌道で、伐採した木材を二瀬へ降ろすために昭和30年代まで使用されていたものらしい。
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この軌道跡付近の標高がちょうど紅葉前線と重なっていたらしく、沿道の木々が良い感じに色づいていました。
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軌道跡の道ならば安心安全だろうと思いきや、そうはなりませんでした。至る所で土砂崩れにより寸断されていました。
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表面が湿っていてよく滑る岩場を、トラロープを頼りによじ登る個所もあります。ここは、軌道があった時代には木製の桟橋でもかかっていたのだろうか。
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所々にこうしてレールが残っていました。和名倉山のトロッコ軌道が廃止された正確な年代は不明ですが、最後は特に撤去作業は行わずに放置されていたのだろうか。
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もはや完全に足掛けトラップ状態の残置ワイヤ―などもあり、なかなか油断がならない道です。
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13時20分 反射板と呼ばれている地点まで歩いて来ました。今では既に反射板は存在せず、呼び名だけが残っている状態です。軌道跡を辿るのはここまでとなります。
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谷向の山間に三峰神社が見えています。ここから先は秩父湖まで、ノンストップの急降下が始まります。覚悟を決めて参りましょう。
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ここまでの下りと一切変わらない、狭くて斜めで柔らかい、枯れ葉に埋もれた急坂が続いていました。
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うーむ、やはりこの道は下山に使うべきではなかったかもしれません。とは言っても、何も好きで選んだわけではなく、他に選択の余地が無かったからなのですけれどね。

地図の等高線を見た時から覚悟はしていましたが、最後まで傾斜は一切緩みません。尾根沿いを一直線なので道迷いの要素はありませんが、登るにしろ降りるにしろ容易な道ではありません。
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まるで奥多摩の様な杉林まで下ってきたところで、ようやくほっと一息付けました。少なくとも杉林の中は、落ち葉に埋もれることもなく足元がしっかりとしていますから。
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秩父湖の湖面が見えて来ました。ああ、やっとこの苦行の様な下山が終わる。
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最後は湖畔の崖際にある場所へと下って来ました。
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15時5分 大洞川吊り橋まで下って来ました。破線ルートらしい破線ルートと言うか、評判通りになかなかの難路でした。
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8.秩父で祝杯をあげる

なにやら既に達成感で満たされそうになっていますが、秩父湖バス停まではまだひと道あります。頑張って最後まで歩きましょう。
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今は渇水期なのか、秩父湖の水位はかなり下がっており、干上がった湖底を晒していました。
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ダム湖の対岸を登り返して三峰観光道路に合流します。ここに来て登り返しがあるだなんて、聞いていない。
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振り返ってみた大洞川吊り橋です。奥秩父主脈上にある飛竜山は埼玉県側では大洞山と呼ばれており、この大洞川は名前の通り大洞山を源頭としています。
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和名倉山については、山梨側の呼び名である白石山ではなく埼玉側での名称の方が一般的なのに、飛竜山については逆なのは一体何故なのだろうか。

この道は三峰神社へと至るバス通りなのですが、歩道がなく交通量は多めで、徒歩だと結構怖い道です。足早に通り抜けてしまいましょう。
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水位が下がっているおかげで、二瀬ダムのアーチ型のダム堤体が良く見えています。黒部ダムと同じタイプの構造です。
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堤体の上が道を兼ねているのですが、1車線しかなく片側交互通行です。ここでも歩行者は結構怖い思いをします。
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特に道標などの案内はありませんが、ダムを渡ったら突き当りの信号を右へ進みます。
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15時35分 秩父湖バス停に到着しました。お疲れさまでした。
秩父湖バス停

次のバスまではまだ時間があるし、ゆっくりとベンチで寛いで待とうかと思った矢先に、臨時便らしきバスがやってきて慌てて乗り込みました。
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車内は三峰神社からの乗客で始めから超満員状態で、すし詰め状態のバスに1時間以上揺られると言う苦行となりました。

ようやく苦行から解放されて西武秩父駅に降り立った時には、既に日が暮れていました。だいぶお腹が空いてはいますが、何はともあれまずは風呂に向かいましょう。2日分の汗と埃を早急に洗い流したい。
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と言う事で、駅直結の祭の湯へと直行します。やはり駅に温泉があるのは圧倒的に楽であり、あらゆる登山口最寄り駅にも真似してほしいくらいです。
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一風呂浴びてスッキリとした後は、和良倉山踏破を祝してささやかな祝杯をあげました。肉と冷えたビールが、疲れた体の五臓六府に染み渡ります。
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食事を終えると、辺りはもうすっかりと暗くなっていました。秩父は割と健全な町と言うか、日没後にはあっという間に人がいなくなりますね。
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ソーセージのような見た目の特急電車を当然のように見送り、鈍行列車に揺られて帰宅の途に付きました。
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付近の山の中でも圧倒的な存在感を放つ和名倉山は、圧倒的な静けさの中に佇んでいました。
この山を一言で評する言葉としては「地味」とか「通好み」とか「マニアック」などいろいろあろうかと思いますが、実際に登ってみた上での感想としては「大きい」の一言に尽きます。この山はひたすらにとにかく大きい。
大きいことは良いことだと思われるもの好きな方は、是非とも和名倉山へと足を運んでみてください。絶対に後悔はしないと思います。
なお、秩父湖方面へ下山するのは正直推奨はしません。民宿みはらしを起点に往復するのが最も無難であろうかと思います。

<コースタイム>

1日目
落合バス停(9:40)-犬切峠(10:50)-民宿みはらし(11:50)-将監小屋(13:25~14:00)-西御殿岩(15:05~15:15)-将監小屋(16:20)

2日目
将監小屋(6:00)-西仙波(7:45)-東仙波(8:05~8:25)-二瀬分岐(9:50)-和名倉山(10:05~10:20)-二瀬分岐(10:35)-造林小屋跡(12:30~12:40)-反射板(13:20)-大洞川吊り橋(15:05)-秩父湖バス停(15:35)

和名倉山山頂での記念撮影

今回一緒に歩いたつっしー氏の記録はこちらです。異なる視点から見た山行の模様をお楽しみください。
山行記録: 和名倉山(落合バス停↑秩父湖↓)
2024年11月03日(2日間) 奥秩父, ハイキング / tucyの山行記録

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメント

  1. デイビッド より:

    オオツキさん、

    私はこの投稿を本当に楽しみにしていました。和名倉山は関東地方で最も興味深い山の一つだと思います。広くて平らな山頂で四方を囲まれており、眺望はありません。良い点としては、東京に近い手軽な山に集まる日帰り旅行者の群れがいない、静かな山であることです。かつては、巨大なモミ、コメツガ、シラビソに覆われていました。そして今では、ご指摘のとおり、多くの場所がカラマツに植え替えられています。

    次回は仁田小屋尾根経由でもう一度登りたい山です。

    ちなみに、私はその一週間後に同じバスで落合へ行き、黒川鶏冠山を登ってきました!

    • オオツキ オオツキ より:

      デイビッドさま
      コメントをありがとうございます。

      和名倉山は静かな山を好む人に対しては極めて強力な訴求力を持っていますが、世間の大多数の登山者からの評価は地味の一言でなのでしょうね。私は一回訪れただけで大好きな山になりました。願わくば、この山がいつまでも今のまま静かな場所であり続けますように。

  2. 匿名 より:

    この投稿を待ちに待ってました。

    奥秩父フリークとしては、和名倉山は美しい山だと再認識できました。素晴らしいレポありがとうございます。

    私はこの日北岳にいたのですが、凄まじい混み具合でした。今年、唐松尾山と和名倉山など奥秩父を味わえる縦走ルートを歩いてみようと思いました。

    • オオツキ オオツキ より:

      匿名さま
      コメントを頂きましてありがとございます。

      大多数の登山者からは見向きもされない山だと思いますが、頂いたコメント等を拝見するに意外と隠れたファンが多いようですね。

      決して容易に登れる山はありませんが、半ば観光地化している山では絶対に摂取できない成分が確かにあります。興味を持ったのであらば、是非とも登ってみてください。

  3. ニーガン より:

    >> 本来は今見えているこの景色の範囲こそが、真の奥秩父であるはずです。だから一体何だと言われてしまうと、それまでの話ではあります。

    ここ、笑いました!
    全てにおいて「だから一体何だ」と言われてしまうとそりゃあそれまでの話しになるでしょうw
    恐らく誰もそんなこと思っておりませんので、ご安心下さい!

    登山や景色の感想で無くてすいません

    • オオツキ オオツキ より:

      ニーガンさま
      コメントをありがとうございます。

      現実世界で唐突に「この景色こそが真の奥秩父なんだッ」と言われても、「それで?」となりませんかね。私はなるかなと思ったので一言添えました。特にと言うか、まったく意味はありません。

  4. つっしー より:

    遅ればせながら、改めましてこんばんは、御正体山の週末は山を目指すコア読者です。

    振り返ってみても和名倉山は素晴らしい山でしたね!心底登って良かったですし、印象深い大人気マウンテンでご一緒できて本当に楽しかったです。良き山行でした。記事を拝読してさすがの臨場感溢れる文章で二度楽しめました。ナイスな山行記録をありがとうございます。

    それにしてもブログって本当に良いですね、いつも楽しく読ませてもらっていますが、今回はとりわけ楽しみにしていたのは正直なところです。お恥ずかしながらもファン感謝祭ワクワク読者参加企画に掲載されたことはちょっと不思議で嬉しいです。人気ブログ効果で私のヤマレコでもこの週末で和名倉山が人気の記録1位になってしまいました(と言っても元々あまり見られていないレコではあるのですが)。

    シブい山の縁で語らって祝杯を上げる登山も良いものだなとしみじみ思いました。
    また地味な通好みの山でご一緒しましょう!

    • オオツキ オオツキ より:

      つっしーさま
      コメントをありがとうございます。

      結構おっかない場所もある山だったので、旅の道連れがいてくれてとても心強かったです。記事化未了の山行きが溜まり過ぎて途方に暮れていましたが、ようやく書けました。大変長らくお待たせしました。

      日本百名山などの有名所な山のレポートは本当の人気ブログに任せて、当ブログではこれからも、ごく一部の好きな人は好きであろう山を追いかける、隙間産業系登山ブログとして邁進していきたいと思います。