曽我丘陵 河津桜が満開のおおいゆめの里と海を望む丘陵地を巡る

おおいゆめの里から見た曽我丘陵-001
神奈川県小田原市、大井町および中井町にまたがる、曽我丘陵(そがきゅうりょう)を歩いて来ました。
秦野盆地と足柄平野の間に連なる丘陵地です。その立地上、富士山や相模湾の眺めが良く、丘陵の上を縦断するハイキングコースが整備されています。梅や河津桜が咲く季節には多くのハイカーで賑わいます。
暖冬の影響で例年よりも早くに咲き始めた河津桜を見物しつつ、春の陽気の丘陵を巡って来ました。

2024年2月24日に旅す。

曽我丘陵は秦野盆地と足柄平野の間に南北に連なる標高200~300メートルほどの丘陵地です。人里からすぐ近くの場所にあることから農地として広く活用されており、梅や柑橘類の栽培が盛んに行われています。
三ノ塔から見た曽我丘陵
丘陵上を巡るハイキングコースも整備されており、特に梅や河津桜が咲く2月末から3月上旬頃にかけて多くの人が訪れます。

今回はちょうど河津桜が見頃を迎えていたおおいゆめの里からスタートして、国府津海岸まで歩く南北の縦断ルートを歩いて来ました。曽我丘陵のほぼ全域を端から端まで歩く行程です。
おおいゆめの里
ルートの大部分は登山道ではなく舗装された農道を歩くことになりますが、富士山を横目にしながら歩く爽快なハイキングコースです。

若干雲が多めでピリッとしない天気でしたが、早くも春の陽気が漂い始めた麗らかな丘陵地を巡り歩いて来た一日の記録です。
曽我丘陵からの展望

コース
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御殿場線の上大井駅からスタートして、丘陵上にあるおおいゆめの里を目指します。そこから丘陵上を南下して、国府津駅まで歩きます。曽我丘陵を端から端まで歩く行程です。

1.曽我丘陵 アプローチ編 おおいゆめの里への玄関口、上大井駅を目指す

8時50分 小田急線 喜多見駅
電車を待っていると、何気にホームの先から富士山が見えていました。今のところは雲一つない快晴ですが、この後は徐々に雲が多くなってくる予報となっています。
喜多見駅のホームから見た富士山

本日は朝一に所用があったため、普段よりもやや遅い時間の始動です。朝9時台の小田急線は休日であっても大変混雑しており、結局新松田までずっと立ったままでした。
喜多見駅のホーム

10時 新松田駅に到着しました。朝一番の電車であってもそこそこ混在している印象のある小田急線ですが、日中はさらに混むんですね・・・
松田駅のホーム

JR御殿番線に乗り換えます。駅前は多くの人で溢れかえり、混雑の極みにありました。新松田は、一体いつからこんなにも人気の観光地になったのだろうか。
新松田駅の駅前

松田山ハーブ園の河津桜も良い感じに見ごろを迎えており、山肌がピンク色に染まっていました。なるほど、これがいつになく大混在している理由なのか。
松田駅のホームから見た松田山ハーブ園

10時15分 上大井駅に到着しました。松田駅からは僅か5分少々の乗車時間です。ここがおおいゆめの里の最寄り駅となります。
御殿場線 上大井駅のホーム

こじんまりとした駅舎の無人駅です。河津桜シーズン効果なのか、そこそこの数のハイキングの格好をした乗客が降り立ちました。
上大井駅の駅舎

2.長閑な農道を行く、おおいゆめの里への道程

おおいゆめの里に向かうには駅から真っすぐ進めばよいのですが、出発早々に逆方向へ向かいます。買い出しをしたかったのですが、駅の近くにコンビニがないためです。
上大井踏切

コンビニは駅からそこそこ離れた国道255線沿いにありました。駅前ではなくロードサイドの方が栄えている辺り、大井町は自動車社会であるようです。
ファミリマート上大井町店

10時45分 出だしからきなりの寄り道になりましたが、今度こそ出発します。駅前から直進して、突き当りを右折します。
上大井駅前

すぐに道標が現れました。おおいゆめの里の名前はどこにも書かれていませんが。いこいの村と言うのがほぼ同じ場所です。
上大井駅駅前の道標

歩き始めて早々に、笹竹に覆われた階段の道になりました。ひょっとしてこのまま目的地まで、登山道が整備されているのでしょうか。
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と思ったら、すぐに舗装された車道に合流しました。ちょっとだけ近道が出来ただけでした。
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道なりに坂を登り小さな丘陵を越えます。曽我丘陵の中腹にあたる場所にも、田畑と小集落が広がっていました。
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梅の花はすでに満開のピークを過ぎており、早くも散り始めていました。暖冬だった影響なのか、例年よりもかなり早いです。
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散り始めた梅の花の周囲を、メジロが忙しそうに飛び交っていました。梅の花に集まるメジロの事を、鳥類愛好家の間ではウメジローと呼ぶそうです。
ウメジロー

丘陵上を目指して、えっちらおっちらと坂道を登ります。曽我丘陵は最高地点でも標高は300メートル少々しかありませんが、海の近くにあるため標高分をほぼまるまる登る必要があります。
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目的地に着く前から、沿道には早くも河津桜が咲いていました。
上大井町の河津桜

開花状況はほぼ満開と言って良さそうな状態で、訪問のタイミングとしては完璧であったようです。この様子なら、おおいゆめの里の花木園にも、大いに期待が出来そうです。
上大井町の河津桜

完全に軽トラ規格の幅しかない、農道だと思われる道へ入って行きます。特にゲートなどの物理的な閉鎖はありませんでしたが、一般車が通ってもよい道なのだろうか。
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沿道にミカン畑が広がる長閑なる里山です。東海筋にある里山で多く見られる光景です。
曽我丘陵のミカン畑

手付かずの自然が残る山とは明らかに違う、人の手が加えられて作り出された里山らしい景観です。
曽我丘陵の畑
徳川家康が江戸に入府する以前の時代、関東地方の中心地は北条氏が居を構える小田原でした。人口密集地帯であった小田原の後背地にあたる曽我丘陵は、そうとう古い時代から人の手が入り農耕や柴刈りなどに活用されていたはずです。

やがて前方に、一面がピンク色に染まった桃源郷さながらの光景が見えて来ました。期待通りの満開状態です。素晴らしい。
おおいゆめの里

11時35分 おおいゆめの里に到着しました。駅からのんびり歩いても1時間ほどの、手軽なお散歩道でした。
おおいゆめの里
ちなみに裏手には普通に車で登ってこれる道もあり、わざわざ農道を1時間かけ歩いて登ってこずとも訪問出来ます。基本的には観光地です。

河津桜は、その名の通り伊豆の河津が原産地の早咲きの桜です。ピンク味の強い花弁が特徴で、ソメイヨシノよりもおよそ1ヵ月早くに咲き始めます。
河津桜

足柄平野を挟んでちょうど正面に富士山があり、河津桜と富士山のコラボレーションを眺めることが出来ます。しかし本日は予報の通り雲が広がりつつあり、富士山を覆い隠しつつありました。
おおいゆめの里から見た富士山

このおおいゆめの里は、放置されて荒廃しつつあった山林を里山に復元しようという事業により整備されものです。花木園の河津桜は2006年に植樹されました。
おおいゆめの里の河津桜
かつてはほぼ無名の知る人ぞ知る場所でしたが、その後口コミで評判が広がり、今では大勢の見物客が訪れる人気のスポットとなっています。

この後歩くつもりでいる曽我丘陵の山並みが見えます。なだらかな丘陵地なので標高差こそそれほど大きくはありませんが、国府津まで歩くとなると横方向への移動距離はそこそこあります。
おおいゆめの里から見た曽我丘陵-001

3.曽我丘陵の地味なる最高地点、不動山

と言う事でまだまだ先は長いので、花見は程々にして先へと進みましょう。前述の通り、花木園の裏手には普通に車で入ってこれる道があります。
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曽我丘陵の農地で作られた物産を販売する四季の里直売所があります。こちらもたいへん盛況で混在していました。
四季の里直売所

物産所の脇から、曽我丘陵の尾根に沿って先へと進みます。
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遠くに大山(1,252m)から高取山(556m)に至る尾根が見えています。そう言えば一度あの尾根を弘法山から大山まで繋げて歩いてみようと思いつつ、まだ歩けていなかったけか。
曽我丘陵から見た大山と高取山

一見するとプールか何かのような巨大な建造物がありました。これはラ・レイエス湘南という名の施設で、今は水を抜かれていますが人工サーフィン場であるらしい。
ラ・レイエス湘南
しかしすぐ近くに本物の海があるのに、わざわざ丘陵の上で波に乗るのは一体何のためなのだろうか。

この先は令和6年3月25日まで工事のため通行止めとの案内が出ていましたが、まあ徒歩なら行けるでしょうと根拠もなく楽観視して進みます。
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先へ進むと、なるほど道路を拡幅中でした。ハイキングコースはこの工事中の道ではなく、赤い矢印看板に書かれている通り左の脇道へと入っていきます。
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再び軽トラ規格の農道になりました。左前方にある、小さくアンテナ塔らしきものが見えているのは、浅間山と言うピークです。ひとまずあの場所を目指します。
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途中に何ヵ所か分岐がありますが、基本的には尾根筋を忠実に辿り続けるのが正解です。しっかりと道標も整備されています。
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やがて下から見えていたアンテナ塔が現れました。浅間山の山頂は、このアンテナの裏手にひっそりとあります。
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12時50分 浅間山に登頂しました。小さな石塔がひっそりと建つ空間です。ここにあることを知らないと、普通に素通りしてしまいそうな場所です。
曽我丘陵 浅間山の山頂

今では木々やアンテナ塔に阻まれて展望がありませんが、浅間山と名乗っているからには、かつては富士山が見えたのでしょうか。案内板によれば、この石塔は西暦で言うと1864年の江戸時代に作られたものであるらしい。
曽我丘陵 浅間山山頂の案内板

アンテナの近くに巨大な貯水タンクが設置されていました。丘陵地の上にある農地へ水を供給するには、当然こうして雨水を溜めておく必要があります。
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タンクの脇を通り過ぎると、道の舗装が無くなり山道の区間に入りました。曽我丘陵のハイキングコースはその大部分が舗装された農道で、こうして土の上を歩けるのは僅かな区間だけです。
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枝打ちもされずに好き放題に育った、見上げる高さの杉が立ち並んでいました。おおいゆめの里は、もともと荒れ気味であった農地を整備して作られたと説明されているくらいですから、杉林の手入れも滞っているのでしょう。
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この先もう商品として出荷される見込みがないのなら、花粉をまき散らすだけの害悪な存在でしかないのだから、いっそ全部切り倒してくれませんかねえ。

今日はずっと舗装道路歩きだろうと思っていたからスニーカーを履いて来ているのですが、思いのほかしっかりと山道でした。といってもまあ、登山靴を履いて来る必要があるかと問われれば、別にいらないとは思います。
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道の途中に、曽我丘陵の最高地点である不動山への分岐がありました。展望も何も無いことは事前にリサーチ済みですが、それでも一応は立ち寄って行きます。最高地点の土を踏むことは、ピークハンターたるもののお勤めでございます。
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不動山への登りは、まるで取って付けたかのような急坂な上に、足元が泥まみれで何気に登るのに難儀しました。登りはともかく、ここを降りるのはスニーカーだと少々と厳しそうですぞ。
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木の枝や根っこなどを掴みつつ何とか急坂を登りきると、山頂らしき場所に飛び出しました。ははははは、これまた飛び切りに地味な場所ですねえ。だがしかしそれが良い。
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13時10分 不動山に登頂しました。一応はこれで、曽我丘陵のピークハントは達成されました。
曽我丘陵 不動山の山頂
この不動山は曽我丘陵の最高地点であると同時に、本日のルートのほぼ中間地点でもあります。と言う事で、ここからは後半戦へと入ります。

4.海を望みながら歩む、曽我丘陵後半戦

先ほどの泥んこの急坂を下るのは嫌だなあと思っていましたが、幸いにも反対側に続く道がしっかりと存在しました。
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道の脇にトタン張りの小屋が建っていたりするので、この道も元は登山道ではなくて農道なのかもしれません。いずれにせいよ、相変わらず足元は泥まみれ状態で、スニーカーだと歩行に難儀します。
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滑るのはもう勘弁してほしいと言う願いが通じたのか、舗装された道に合流しました。登山道の区間はこれで終了で、この先は最後までずっと舗装された道になります。
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不動山からは、一気に100メートル以上標高を落とします。何しろゴール予定地点は、海抜ゼロメートルの国府津海岸ですからね。
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ここで前方の視界が開けて、初めて海が見えました。道の両脇には梅園が広がっていましたが、日当たりの良い場所では既に花が終わり散った後でした。
曽我丘陵からの展望

山頂の菜の花畑で有名な、二宮町の吾妻山(136m)が見えます。前回曽我丘陵に訪問した時は、あの場所からずっと歩いて来ました。
曽我丘陵から見た吾妻山

こちらは湘南平(180m)です。近年のご当地アルプスブームに乗っかり、湘南アルプスとも呼ばれています。そう言えば何気に、一度も行ったことがないかもしれない。
曽我丘陵から見た湘南平

たわわに実ったミカンがおいしそうです。先ほどから路地物の販売コーナーが無いものか探しているのですが、見当りません。わざわざ丘陵上の農道にまで買い物に来るもの好きはそうそういないか。
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こうした小さな貯水槽が至る場所にあります。屋根で集めた雨水を少しも無駄にすまいとする工夫なのでしょう。丘の上にある農地は、何はともあれ水の安定供給が最大の難問でしょうから。
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何やら見覚えがある立体交差が見えて来ました。
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13時40分 六本松まで歩いて来ました。大山参詣の道として、かつては曽我丘陵を越える主要な道であった場所です。私も前回訪問時には、この場所で曽我丘陵を越えました。
曽我丘陵 六本松

5.梅はすっかり終わってしまった農道を行く

麓にある曽我別所梅林を目指すのであれば、ここから下るのが最短です。今回の私の目標は梅園で梅見をすることではなく、曽我丘陵の完全踏破にあるのでの、このまま丘陵の上を進みます。
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予報通りにどんよりとした曇天になってはいますが、富士山はまだ完全には隠れずに頑張っていました。スッキリと晴れていたら、さぞや眺めが良いのでしょうね。
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六本松に続いて、今度は一本松なる場所が現れました。街道上の目印になる松の木が植えられていた場所ですが、現在その松はすでに失われています。
曽我丘陵 一本松

一本松を過ぎると、丘陵は再び標高を上げ始めました。この先も海に向かって落ち込むまでに、もう後何回かののアップダウンが残っています。
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振り返ってみた不動山です。一応山と名乗ってはいますが、扱いは上はあくまでも丘陵です。
曽我丘陵 高山付近から見た不動山

またもや分岐です。道標の導きに従いここは左折します。
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国府津駅まではまだあとおよそ5kmと、なかなか重めの数字が掲げられていました。まだ先は長い。
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それでもだいぶ海が近くなって来ました。相模湾の先に真鶴半島と、先端の三ツ石が良く見えます。
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ゴールまでにもうひと山・・・ではなくひと丘ありそうです。
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ここに来て尾根が途切れてしまったかのようにも見えますが、左側にぐるっと回り込みつつ続いています。
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ここはちょっと道がわかりづらいポイントです。ぐるっとUターンするように進むのが正解です。
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丘陵の下を貫くトンネルの上を通ります。と言っても、上の道を歩いている分にはまったくわかりはしませんが。
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あれだけ遠くに見えていた吾妻山が、だいぶ近くに見えるようになりました。
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終わりかけのスイセンが、かろうじて残っていました。梅やスイセンなどの春の先触れとなる花の季節は終わりつつあり、着実に季節が進んでいるのを感じます。
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道の脇になにやら立派な石碑が建っています。史跡か何かでしょうか。
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反対側から見ると、五国峠農道記念碑と書かれていました。五国峠農道とは今まさに歩いている道の事で、昭和27年3月に開通したとあります。
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当然その後に何度か改修工事は行われているのでしょうけれど、そんな昔からある道だったのですね。

ようやく海のが目の前に見える位置まで歩いて来ました。長かった曽我丘陵縦断も、残りはもうあとわずかです。
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14時40分 西山農道休憩所まで歩いて来ました。曽我丘陵上では数少ない、ベンチに座って休憩を取るこのとの出来る場所です。
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いや本当に、このコース上には座って休める場所があまりないのですよ。お手軽なお散歩道のようでいて、案外厳しい道程なのかもしれない。

6.海抜ゼロメートル地点の海岸へと下る

さあ、今度こそ残るは下山だけです。最後にもうひと頑張り歩きましょう。
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本当は近道があったようなのですが、通行止めであるとの案内があったため道なりに遠回りをしながら下ります。
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立体交差がありました。上の道もどうやら農道のようですが、丘陵上はかなり複雑に道が入り組んでいます。
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ようやく町が見えて来ました。曽我丘陵は本当に海際のギリギリにまで伸びており、東海道本線は海際のかなり際どい場所を通っています。
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眼下に国府津駅のホームが見えます。しかしこちら側から駅へ入れる道は無いので、右側から一度グルっと大きく回り込みます。
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と言う事でちょっと遠回りになりますが、一度駅からは遠ざかります。海と曽我丘陵との間にこの狭い空間に、国道1号線や東海道本線と御殿場線の線路などが所狭しとひしめいていました。
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線路下のガードをくぐって、反対側から回り込みます。
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国府津駅に到着しました。これでゴールとしても良かったのですが、せっかくここまで長々と歩いて来たのだから、海抜ゼロメートル地点、すなわち海岸をゴール地点としたいと思います。
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と言う事で海岸へと向かおうとしたわけなのですが、海際ギリギリの所を西湘バイパスが通っており、なかなかカオスな光景です。
国府津海岸の入口

鉄の扉が付いた防潮堤の隙間から海岸へと降り立ちます。これは有事の際には締め出されちゃうやつだ。
国府津海岸の防潮堤

西湘バイパスの下に隠れるように砂浜がありました。こんな光景になっていたのですか。
国府津海岸

15時15分 国府津海岸に到着しました。とりあえずはここでいつものセリフであるところの「ヒャッハー、うみだーッ!」を叫んでおく。
国府津海岸

夏になると海水浴客で賑わったりするのかな。本日はほとんど人影もなく、静かな波打ち際の光景を独占できました。
国府津海岸

15時40分 国府津駅に到着しました。なんだかんだで結構な距離を歩きました。今日もたくさん歩いて大満足です。
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御殿場線で松田に戻ろうとしたのですが、本数が少なく待ち時間が相当長くなるので、東海道線で小田原を経由して帰宅の途に着きました。
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今回は梅と河津桜の両方を楽しめるタイミングを狙っての訪問でしたが、今年は暖冬が続いた影響なのか梅の開花時期が例年よりもかなり早く、既に終わってしまっていました。なかな見頃のど真ん中を射止めるのは難しいものです。
曽我丘陵を巡るハイキングコースは全体的にアップダウンが少なめで、途中でエスケープできるポイントも多くあることから、軽めの山歩きをしたい人にはおススメです。
全般的に眺めの良い道なので、空気の澄んだ真冬に訪問しても十分に楽しめると思いますが、やはりベストな訪問時期と言えるのは梅や河津桜が咲く季節になろうかと思います。

<コースタイム>
上大井駅(10:45)-おおいゆめの里(11:35~12:05)-浅間山(12:50)-不動山(13:10)-六本松(13:40)-西山農道休憩場(14:40)-国府津海岸(15:15~15:35)-国府津駅(15:40)

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメント

  1. AK より:

    こんなところにも美しい河津桜を愛でられる丘があるとは、初めて知りました。
    ところで最後のトンネルみたいなオブジェみたいなのは何でしょうね。
    うーん、映えスポット?ビミョー…
    ウォーリーならぬオオツキさんを探せ!と目をこらしてみましたが、みつかりませんでした笑

    • オオツキ オオツキ より:

      AKさま
      コメントをありがとうございます。

      あの謎オブジェはたぶん、インスタ映えしたい人用の自撮りスポットだと思います。おっさんが一人で収まるのは放送事故みたいなものだろうと思い自重しました。