石老山 相模湖の傍らに立つ相模原の里山

相模湖から見た石老山
神奈川県相模原市にある石老山(せきろうさん)に登りました。
相模湖のすぐ傍らに立つ、標高700メートルほどの里山です。礫岩と呼ばれる堆積岩の一種からなる山で、登山道の道中に多くの奇岩があることで知られています。コースタイムも手ごろで、手軽に登ることの出来る初心者向けの山として人気があります。
今回は最近になって整備された新ルートである、チャレンジコースをのんびりと巡って来ました。

2021年6月20日に旅す。

石老山は相模湖の傍らに立つ山です。高尾山の山頂からすぐ隣に見えている山なので、それとなしに目にしたことがある人は多いのではないでしょうか。
高尾山から見た石老山
標高1,000メートルにも満たない純然たる低山でありますが、アクセスがしやすい立地にありコースタイムも手ごろであることから、手軽に登れる近場の山として人気があります。

そんな手軽さが売りの石老山ですが、一番のメジャーなコースである顕鏡寺ルートが、令和元年の台風19号の影響により通行止めの状態が続いています。
石老山の通行止め箇所
他のルートも存在してはいるのですが、何れのルートも交通アクセスが余り良好とは言えず、長らく手軽には登れない状態が続いていました。

※本記事の訪問当時は通行止め状態でしたが、現在は復旧しており顕鏡寺ルートも通行可能です。

そういう事であれば、一つ様子を見に行ってみよう。という事で、この近場の山へと繰り出して来ました。
石老山 大明神展望台登山口
季節はおおよそ低山歩きには適さない時期となった6月の下旬。現地で待ち受けていたのは、案の定の恐るべき蒸し暑さでした。

コース
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相模湖駅より直接徒歩でアプロ―チし、大明神展望台登山口より新たに整備されたと言うチャレンジコ―スを辿って石老山を往復します。下山後はプレジャーフォレスト前バス停へ戻ります。

1.石老山登山 アプローチ編 凄惨な大寝坊の後に、急慮近場の山を目指す

この日の朝、私は久方ぶりに盛大な朝寝坊をやらかしました。それはもう、目も当てられないレベルの凄惨極まりない大寝坊です。本日は咲き始めた花を求めて、上越国境方面へ遠征するつもりでいたのに。。

普段からグータラと自堕落な生活を送っているオオツキですが、それでも不思議と山に行くときだけはキッカリ時間通りに起きれていました。山へ行くのに寝坊したのは、本当に久しぶりの事です。

起きれなかったものは仕方がありません。この時間から始動しても間に合いそうな近場の山に、急遽白羽の矢を立てた次第であります。

10時10分 京王線 高尾駅
そんな訳で、登山開始時刻としてはかなり遅い時間になってから、高尾駅へとやって来ました。最初からわかっていた事ではありますが、既に凄まじい蒸し暑さです。
京王線 高尾駅のホーム
こんな気温の日に低山に登ろうなんて、もしかしなくても馬鹿なのではないだろうかと、軽く自問自答しながらの出発です。

本日は終日に渡ってピリッとしない天気となる予報ですが、しかし何となく青空が広がりつつありました。この暑さを鑑みるに、晴れて欲しいような欲しくないような、複雑な気分です。
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大月行きの電車に乗り込みます。目的地の相模湖駅まではひと駅です。
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10時29分 相模湖駅に到着しました。この駅は私にとって基本的に通り道であることが多く、下車したのは数年ぶりです。
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駅のホーム上に、石老山の最寄り駅できある事が大々的に掲げられていました。わざわざこれほど目立つ案内があることからも、石老山が人気の山であることが窺えます。
相模湖駅ホームにある石老山の案内

2.登山口へ向かう前に、相模ダムを見物する

石老山の登山口へは、相模湖駅の駅前から出ている三ヶ木(みかげ)行きのバスでアプローチできます。時間帯にもよりますが、概ね1時間に2~3本はバス便があります。
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別に先を急ぐ旅路でもないので、本日はバスに乗らずに駅から直接歩いてアプローチしようかと思います。石老山までは6kmという事あるので、ハイカー的感覚で言えば大した距離ではありません。
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10時35分 身支度を整えて行動開始です。駅から道なりに真っすぐ進みます。
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まずは相模湖を目指して、坂道を下って行きます。山と高原地図には、何故か大通り沿いにグルっと回り込む道程が示されていますが、真っすぐに小道を進んで問題ありません。
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相模湖までやって来ました。相模湖は相模ダムの堰き止めによって形成された人工湖であり、周囲は観光地として開発されています。
相模湖から見た石老山

対岸に見えているこの山が石老山なハズですが、ギザギザと無数に小ピークが存在し、どこが最高地点なのかイマイチ良くわかりません。
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観光地化されている湖には定番の存在である、スワン型の遊覧船が係留されていました。なんでも日本国内では一番最初に造られた由緒あるスワン型遊覧船なのだとか。
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遊覧船の一周の所要時間は25分程で、料金は1,000円です。石老山からの下山後にでも立ち寄ってみては如何でしょうか。

この相模湖公園は、長らく施設の更新が一切行われずにすっかりと老朽化してしまい、時代から取り残されてしまった終わった観光地であると見なされていた時期がありました。
相模湖公園
しかしそれが逆に、今なお昭和レトロの雰囲気が残っている場所だとして、近年になってから脚光を浴びるようになり現在に至ります。中を覗いてはみませんでしたが、ゲームコーナーには古めかしい遊具が沢山残っているそうです。

石老山へと向かいましょう。左側からグルっと道なりに、湖を回り込んで行きます。
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正面に見えている山は嵐山(406m)です。山を越える登山道が整備されており、東海自然歩道の一部に組み込まれています。

道なりに進み、この相模湖大橋を渡るのが目的地への最短ルートです。
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しかしせっかくなので、相模湖大橋からは目と鼻の先の距離にある相模ダムを見物して行きます。
相模ダム
相模ダムは利水と水力発電を行うことを目的に作られた多目的ダムです。完成は昭和22年で、日本国内の重力コンクリート式ダムとしては古参と言える世代に属しています。

なにやら湖底から水が噴き出しているように見えます。これは水中にある水質浄化装置によるもので、湖の富栄養化によるアオコ対策として、全部で8機が稼働しています。
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昔に比べれば水質はかなり改善しているとのことですが、それでもやはり相模湖の水は余り綺麗ではありません。相模湖の上流にある桂川の周辺一帯には少なからず人口密集地が存在し、そこからの生活排水が流入しているためです。

堤体の上は道になっており、誰でも通り抜けが可能です。
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もっとも、すぐ隣に先ほどの相模湖大橋が架かっているため、ダムの上を通ることにもはや意味はありません。私のように、ダムそのものを見物しに来た人間が通るくらいの場所です。
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相模ダムの下流にある相模発電所です。相模ダムはそこまで落差が大きくもないため、発電量はさほど大きくありません
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3.以外に遠かった大明神展望台登山口への道程

さて、寄り道は程々にして目的へと向かいましょう。相模湖大橋の手前には横断歩道が存在せず、交通量も多めで道を渡るのに難儀しました。
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ダム側から歩いてくる人間の都合は、一切考えられていないようです。そんな人間はそもそも滅多にいないという事のなのでしょうかね。

あらためて相模湖の全容です。相模湖がまだなかった時代、ここには上流部の桂川の渓谷と同様の、かなり深く急峻な谷が続いていたはずです。その頃の景色を見てみたかったですね。
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奥に見えているこの雲を被った山は、位置的に扇山(1,138m)ですかね。本日は、ある程度標高の高い山は軒並み雲に呑まれてしまっています。
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相模湖に沿った遊歩道がしばし続きます。眺めも良くて爽快な道です。
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やがて湖畔から離れて高度を上げ始めます。かなり交通量の多い道ですが、しっかりと歩道があるので、特に恐怖を感じる場面はありません。
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意外と距離がありダレてきました。バスに乗らなかったことを軽く後悔しつつ、黙々と歩みを進めます。
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ようやく長い坂道を登り切りました。バスに乗ってくる場合は、この先のプレジャーフォレスト前バス停が石老山登山口の最寄りとなります。
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徒歩で来た場合は、バス停までは行かずにここで道を横断して右へ進みます。

毎度おなじみの、東海自然歩道の案内が現れました。道標の導きに従って、市街地の中を進みます。
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ここが運命の分岐点です。左に入ると現在通行止め中の顕鏡寺ルートの登山口に至ります。新ルートから登るにはここを直進します。
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沿道のアジサイが良い感じに見頃を迎えていました。アジサイは花期が長めの花なので、こうして長期間にわたって楽しむことが出来ます。
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頭上高くに、さがみこプレジャーフォレストの観覧車があるのが見えました。我々オッサン世代には、さがみ湖ピクニックランドと言う呼び名の方がシックリきます。
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いつからこのプレジャーフォレストとか言う耳慣れない名称になったのかと調べてみたら、既に15年近くも昔の事でありました。そりゃあ、私も歳をとるわけだ。

これはマッスルモンスターなるアスレチック遊具です。
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こんなの絶対に面白いに決まっているので是非一度遊んでみたいのですが、しかしこのさがみこプレジャーフォレストと言うのは、お一人様の中年男性が紛れ込むことが許容される雰囲気の場所なのでしょうか。

この道は最近土砂崩れがあったことにより現在工事中で、片側通行の規制が敷かれています。工事は2021年6月30日までとあったので、この記事が公開される頃にはもう復旧しているはずです。
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こちらは相模原市のマスコットキャラクターである、さがみんです。こんなキャラクターがいたんですね。始めて知りました。
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何時しか周囲はすっかり山道になりました。このルートは道志道方面への抜け道であるため、交通量自体は結構多めです。
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箕石橋までやって来ました。ここから東海自然報道にもなっているルートを経て石老山に達することも出来ますが、この道は現在通行止めにこそなってはいないものの、荒れ気味であるという事です
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わざわざ、ここは入り口ではない旨の案内まで掲げられていました。どうやら、あまりここを通って欲しくないようですね。
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という事で、さらに奥へと進みます。
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12時 時刻が正午を迎えたとことろで、ようやく大明神展望台登山口に到着しました。思いのほか長いアプローチでありました。
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僅かなキャパシティながら、一応は駐車スペースも存在します。まあ、この山はバスで来るべき場所だとは思いますが。

4.鉄塔巡視路と共に歩む、チャレンジコース

登山道の入り口に、大量の木の枝がストックされていました。誰かが杖代わりに使った枝を。ここに置いていっているのでしょう。
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中央本線沿線の山でよく目にする、黒いプラスチック製の階段です。どうやらこのルートは、元は送電鉄塔の巡視路だったものを流用して造られているようです。
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登り始めて程なくその鉄塔が見えて来ました。ここまでずっと曇り空だったのに、よりによってこの頭上が開けている場所で日が照りつけ始めました。
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暑い、暑すぎる。もう既に、低山歩きには適さない季節になっておりましたか。

眼下に相模湖の姿が見えました。なお石老山の登山道で展望が開けている場所は、ここしかありません。
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大事な事なのでもう一度言いますが、石老山で展望が開けている場所はここだけです。風景をしっかりと目に焼き付けておきましょう。
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この相模湖内の島にポツンと取り残されている建物は一体何でしょう。怪人のアジトかなにかですかね?
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※この建物は昭和の東京オリンピックの際に用いられた、カヌー競技の審判棟の跡です。

いつの間にか、プレジャーフォレストがあるのと同じくらいの高さまで登って来ていました。
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鉄塔巡視路はここまでで終わりです。この先からが、新たに作られたチャレンジコースの領域となります。
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尾根筋に沿って進む、極めて明瞭な道筋です。この道はもとからここにあったのだけれど、廃道状態であったものを復旧させたと言う説明がされておりましたな。
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一部急な場所もあるにはありますが、特に取り立てて危険と言うほどではありません。この極めて歩き易い道の一体どの辺りがチャレンジコースなのでしょうかね。
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石老山は礫岩と呼ばれる堆積岩の一種で出来た山です。これはこの山がかつては、海底にあったことを示しています。大月市の岩殿山などと同様の成り立ちであり、桂川沿線にある山に多く見られます。
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正しいルートを示すためのロープなども張られており、全般的にとても丁寧に整備されています。
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ちょこっとだけ展望が開けました。霞んではいるものの、何となく都心部の光景が見えます。
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休憩スペースにはベンチまで整備されており、まさに至れり尽くせりです。
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中には取って付けたようなトラバースも。繰り返しになりますが、取り立て危険と言うほどの場所はありません。
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ここで箕石橋方面からの道と合流します。この先はもう、古くから存在する一般的な登山道の領域です。
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12時45分 大明神展望台に到着しました。わざわざ展望台まで整備されている空間です。
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かつてはここからも相模湖を一望出来たのやもしれませんが、現在はすっかり木々が育ってしまい、展望はありません。
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正面に見えているこの山は、山頂に見覚えのあるアンテナ塔があるので、恐らくは小仏城山(670m)です。
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そこから左へ視線を向けると、小仏峠と景信山(727m)らしき光景がありました。
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丹沢名物のテーブルのようなベンチがありました。これがあるという事は、この山にも奴らが出るという事ですな。
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ズボン裾を靴下の中に突っ込む簡易ヤマビル対策をしているおかげなのか、今のところ被害はありません。ですがまあ、油断はなりませんね。

アザミが一輪だけポツンと咲いていました。もう少し標高の高い山に咲く花であるイメージがありますが、こんな純然たる低山にも咲くのですね。
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5.石老山登山 登頂編 幾多のアップダウンを乗り越え、地味極まりない山頂へ

山頂へ向かいましょう。大明神展望台からは一旦下ります。
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下った後はすぐに登り返しです。割とあっけなく次のピークへと到達しました。
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そうやらこの場所が本当の大明神であるようです。小さな祠がポツンとありました。先ほどの場所は、文字通りただの展望台だったという事ですかね。
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この先も何度か小刻みにアップダウンを繰り返します。正確に数えてはいませんが、確か5~6個は小ピークがあったように記憶しております。
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晴れたり曇ったりを繰り返す、微妙なお天気模様です。しかし時よりこうして、美しい木漏れ日が森の中に差し込んできます。
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例え展望の無い森の中であろうとも、やはり晴れている方が断然気分も良くなろうと言うものです。とっても蒸し暑いけれどね!

やがて前方に、先の見えない階段地獄が現れました。ここが最後の頑張りどころです。気合を入れて行きましょう。
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階段を登りきると、篠原方面からの登山道と合流します。こちらのルートは登山口の交通アクセスにやや難があるため、あまり歩かれてはいないルートです。
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合流地点を過ぎて程なく、山頂が見えて来ました。
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メインルートである顕鏡寺ルートは、この通りしっかりとロープで封鎖されてしました。ホントはここから登って来て周回したかったのですがね。
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13時35分 石老山に登頂しました。大明神からは何度も小刻みにアップダウンを繰り返すため、距離の割には登り応えが十分にある道のりでありました。
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山頂の様子
そこそこの広さがある空間に、丹沢名物のテーブルのようなベンチがいくつも並んでいました。ここは丹沢ではありませんが、谷を一つ挟んでいるだけで隣接しています。
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今のところ私は無事ですが、山頂に居合わせた他のグループがヒルの被害に遭っていました。やはり出るんですね。

石老山があるのは、かつては藤野町の一部だった領域です。藤野十五名山であることを示す標識が立っていました。
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なお、藤野町は平成の大合併により既に消滅しており、現在は相模原市の一部です。

山頂からは一か所だけ、丹沢方面の展望が開けています。晴れていれば大室山や蛭ヶ岳などがよく見えるそうです。本日はこの通りどんよりと曇っていて、全く見えませんでした。
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6.石老山登山 下山編 元来た道を引き返しプレジャーフォレスト前バス停へ

14時10分 なぜか困り顔をしている山頂を辞去し、下山を開始します。
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ピストンなので、脇目も振れずサクサクと足早に参ります。
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眼下に相模湖の姿がチラ見えしました。本当にすぐ傍らにあるのが良くわかる光景です。
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14時45分 快調に飛ばして大明神展望台に戻って来ました。これでもうアップダウンはありません。後は下るだけです。
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登っている最中には泥で下りは滑るかなと思っていた道も、気温の上昇と共に乾燥して、歩きやすいコンデションになっていました。
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これはもう、すべてがうまくいってしまったパターンであると考えても良いのではなかろうか。そもそもこの山へ訪れた発端が寝坊である点を除けばね。

再び石老山唯一の好展望スポットを通り抜けます。ふむ、やはり間違いなくここが一番良い眺めですな。
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スワン型遊覧船が、悠々と優雅に泳いでいる様が良く見えました。
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15時20分 大明神展望台へ戻って来ました。あー、暑っちかった。やはりもう、低山を歩くべき季節ではありませんね。
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バス停に向かって、元来た道をトボトボと歩いて戻ります。この下道歩きが地味に長かったりするんですよね。
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そうそう、相模湖には昔ながらの渡し船が存在していました。是非とも下山後に乗ってみたかったのですが、生憎とコロナ渦の影響により現在は休業しています。
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今後果たして、再開されることはあるのでしょうか。もともとそんなに繁盛していたとも思えないので、このまま廃業してしまうのではなかろうかと内心危惧しております。

15時50分 プレジャーフォレスト前バスに到着しました。ここからバスで相模湖駅に戻るのが、最も一般的な石老山登山の行程であろうかと思います。
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またこのバス路線とは別に、プレジャーフォレストの入口から、三ヶ木経由橋本駅直通の急行バスが運行されています。この急行バスは15時と16時発の2便しか存在しませんが、ちょうど10分後と言うタイミングです。

京王線沿線の民である私としては、乗り換えが必要な中央本線の相模湖駅へ戻るよりは、橋本駅へ行ける方が好都合です。という事でプレジャーフォレストの入り口へと進みます。
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まるで私の到着を狙いすましていたかのような絶好のタイミングでやって来た、16時発の橋本の行きのバスへと乗り込み、帰宅の途に付きました。
石老山の山頂

こうして大寝坊から始まった一日は、近場の山を何となくほっつき歩いてつつがなく終了しました。下手をすると、石老山登山よりも相模湖観光の方が尺が長かったかもしれない一日でありました。
新登山道のおかげで再び手軽に登ることが出来るようになった石老山でありますが、やはり奇岩群で有名な顕鏡寺コースと比べると、見どころに乏しい地味な道である印象を受けました。石老山登山を楽しみたければ、素直に顕鏡寺コースの復旧を待った方が良いのかもしれません。大明神ルートはそこそこアップダウンが多めであるため、高尾山の次に登る山を探している登山初心者や、軽めのトレーニング目的で訪れるにのには向いていると思います。

<コースタイム>
相模湖駅(10:35)-大明神展望台登山口(12:00)-大明神展望台(12:45)-石老山(13:35~14:10)-大明神展望台(14:45)-大明神展望台登山口(15:20)-プレジャーフォレスト前BS(15:50)

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメント

  1. MM より:

    以前質問メールを送らせていただいた者です。今日はイニシャルで失礼します。

    梅雨の合間というか、晴れている地域を見つけて出かけられているイメージなのですが、この雨の季節はいつ頃の天気予報で行き先を決めてらっしゃるのでしょうか?
    オススメの天気予報はありますか?やはり有料の予報が精度が高いのですかね。

    • オオツキ オオツキ より:

      MMさま
      コメントをありがとうございます。

      行き先の最終決定は基本的に「前日」であることがほとんどです。ご推察の通り、場所ありきではなく天気ありきで決めています。登りたい山の候補は常に複数リストアップしてあり、その中から天気が最も有望そうな場所を選んでいます。

      参考にしている天気予報は主にSWCとYamaYama GPVです。直近の予報しか見られないのが欠点ですが、精度はかなり高い印象です。

      このサイトは雲量がわかるだけなので、晴れると思って飛びついたら、まともに歩けないような暴風だったなんてこともしばしありはしますが・・・

      • MM より:

        なるほど!登りたい山が晴れるのを待つのではなく、晴れる地域に登りたいリストを照らし合わせるのですね!
        前日に決めるのが1番確実に晴れる山に行けますね。

        天気予報サイトの情報もありがとうございます!!
        初めて知りました。早速見てみます。

  2. タム より:

    私は富士山とダムがすきですが、僅か700mに沢山のドラマがあり楽しかったです、次を楽しみにしています!

    • オオツキ オオツキ より:

      タムさま
      コメントをありがとうございます。

      この日は生憎の曇り空でしたが、石老山にはダムもあれば富士展望も(ちょっとだけ)あるのでおススメです。できればもう少し涼しい季節に訪問した方が良いとは思いますが。。