庵滝 奥日光の秘境にあるブルーアイスの氷瀑

凍結した奥日光の庵滝
栃木県日光市にある庵滝(いおりたき)に行きました。
奥日光に広がる戦場ヶ原をさらに奥へと進んだ地に立つ前白根山の麓にある、落差20メートルほどの滝です。冬になると時間をかけてゆっくりと凍結し、薄っすらと青味を帯びた氷瀑に成長することで知られています。近年では口コミで評判が広がり、人気のスポットとなっています。
小田代原の散策と合わせて、冬の奥日光で雪と氷と戯れて来ました。

2023年2月18日に旅す。

庵滝は奥日光の懐深くに抱かれた僻地にひっそりと流れる滝です。かつては秘境と言われた場所でしたが、近年ではすっかりと有名観光地化しており、もはや秘境感は微塵にもありません。
氷瀑化した庵滝
奥まった場所ではあるものの、道中にこれといった危険な箇所はなく、特別な装備や技術がない人でも見に来ることが出来ます。

庵滝へと至る道すがらには戦場ヶ原や小田代原といった湿原が広がっており、冬は格好のスノートレッキングのスポットとなっています。庵滝と湿原を巡るツアーも数多く開催されており、人気を博しています。
冬の小田代原
そんな訳で、秘境感に期待して訪れた人は肩透かしを食らうかもしれませんが、気軽に雪遊びのできる場所であると言えます。

庵滝だけではボリューム的にやや物足りなさを感じたため、湯本まで歩いて温泉に浸かって来ました。冬の奥日光で大いに遊んだ一日の記録です。
冬の日光温泉湯本

コース
庵滝から日光湯元までのコースマップ
赤沼バス停よりスタートし、小田代原から弓張峠をへて庵滝へ。帰路は赤沼には戻らずに、小田代原から北上して日光湯元温泉まで歩きます。

ピークハントはせずに奥日光を散策する行程です。

1.奥日光庵滝 アプローチ編 珍しく特急で行く日光への旅路

6時17分 東京メトロ日比谷線 秋葉原駅
北関東方面へお出かけの際の玄関口である、北千住を目指します。行き方の選択肢はそれこそ無数にあります。地下鉄でもJRでもつくばエクスプレスでも、お好きなものでどうぞ。
日比谷線 秋葉原駅のホーム

何処へ行くにも大抵は鈍行列車を使うドケチ系ハイカーの私ですが、本日は珍しく特急に乗車します。前日夜更かしてしまい寝不足気味だったものですから、少しでも長く寝ていたかったのですよ。
北千住駅の特急ホーム

北千住から東武日光までの特急券代は1,470円なり。されど得られた快適さはプライスレス。と言う事で、快適な特急列車のシートで発車するなり寝落ちしました。
けごんの特急券

ふと目を覚ますと、ちょうど車窓に日光連山の姿が見えてくるところでした。払った犠牲(1,470円)は大きかったですが、これで多少は寝不足も解消したかな。
下今市駅付近から見た日光連山

8時25分 東武日光駅に到着しました。暖房の効いた車内から降り立つなり、明らかに東京とは質の異なる冷たい空気が出迎えてくれました。寒いと言えば寒いのですが、思ったほどではありません。
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駅前のバス乗り場でバスを待っていても良いのですが、意外と混雑しそうな気配です。発車時刻まではまだあと10分以上もあるので、その間にバス始発のJR日光駅まで歩いて行くことにします。
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東武日光駅とJR日光駅は直接接続していませんが、歩いてもせいぜい5分かかるかかからないかくらいの距離です。奥日光方面行きのバスは基本的にJR日光駅始発なので、そちらで並んでおいた方が乗り損なう心配はありません。
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今のところお天気は雲一つない快晴で、背後に男体山と大真名子山の姿が良く見えました。天気予報によれば午後からは曇ってしまうと言う事だったので、できれば午前中の晴れているうちに庵滝までたどり着きたいところです。
JR日光駅前から見た日光連山

8時42分発の湯元温泉行きのバスに乗車します。この路線では高速バスタイプの車両と通常の路線バスタイプの車両が混在して運行されており、どちらが来るかはランダムです。
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今回やって来たのは路線バスタイプの車両でした。まあ、端的に言えばハズレです。

JR日光駅を出発する時点で既にほぼ満席になるくらいには盛況です。冬の日光がこんなにも込み合うものだとは知りませんでした。年間を通じて常に人気がある場所なんですね。
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しっかりと除雪されていたいろは坂を危なげもなく登ると、車窓に中禅寺湖が見えて来ました。対岸に見えている社山(1,827m)は、積雪状態でも比較的歩きやすい山であるようなので、一度冬にも登ってみたいところです。
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9時50分 赤沼バス停に到着しました。結構な数の乗客が降り立ちました。当然ここで降りた全員が庵滝を目指すわけではないでしょうけれど、それにしても人気の程が伺えます。
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2.湯本歩道の雪を踏みしめ、小田代原を目指す

バス停から少し戻ったところにトイレと東屋があり、ここで身支度を整えられます。
赤沼のトイレ

背後には男体山。二荒山神社から登るルートは冬の間閉鎖されますが、裏側からであれば普通に登れます。
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この先は湯本歩道と呼ばれている歩道に沿って、まずは小田代原を目指します。ちなみにこの歩道はその名の通り、湯元温泉まで繋がっています。
赤沼 湯本歩道の案内板

身支度と軽い腹ごしらえを済ませてを、10時に行動を開始します。周囲にはスノーシューを履いている人の姿が多く見れらましたが、しっかりと踏み固められておりツボ足でまったく問題ない状態でした。
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木製のタイコ橋で川を渡ります。冬の奥日光は結構な量の積雪があると思うのですが、この橋は雪の重みでつぶれてしまったりはしないのだろうか。
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戦場ヶ原の中心を流れる湯川です。その名の通り、日光湯本にある湯ノ湖を水源としています。
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静寂の森の中を進みます。雪の積もった地面は音を吸収する性質があるため、耳鳴りがするくらいに静かな空間です。
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真っ平なのかと思いきや、意外に小さなアップダウンがあります。そうは言っても、登山と呼べるほどの運動強度はなく、あくまでも遊歩道です。
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途中に戦場ヶ原展望台なる場所があるので、当然立ち寄って行きます。しかし戦場ヶ原とはまた、なかなか物々しい名称の場所ですよね。英語で言うと「Battle Field Nikko」になるのだろうか。
戦場ヶ原展望台
戦場ヶ原と言う地名は、かつてこの平野で二荒山(男体山)の化身の大蛇と、赤城山の化身の大ムカデが中禅寺湖の覇権を巡って戦ったと言う伝説に由来しています。今なお続く栃木県と群馬県の間の確執の発端は、神話の時代にまで遡るらしい。

この2大怪獣決戦(?)は大蛇の勝利に終わり、それにより中禅寺湖は二荒山のものとなったのだそうです。

伝説の真偽のほどはさておき、かつてこの平野には湯川が堰き止められたことにより作られた湖が存在しました。その後、泥炭の堆積により長い年月をかけて湖は消滅し、現在のような湿地帯になったと考えられています。
冬の戦場ヶ原

居合わせた他の登山者が、正面に見えている山を男体山であると誤認していましたが、これは男体山ではなく太郎山です。・・・野暮かと思い、あえてツッコミは入れませんでしたけれどね。
戦場ヶ原展望台

先へ進みましょう。動物除けの柵を潜り、小田代原の領域へと入って行きます。戸が雪に埋まって開閉不能となっており、フルオープン状態で固定されていました。
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まあ冬の間はシカに食われてしまうような草花も茂ってはいないのだから、別にどうでもよいのか。

小田代原の周囲を巡る、右回りと左周りのルートがあります。どちらに進んでも最終的に庵滝には行きつきますが、左周りの方が近いです。
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再びフルオープン状態の柵を潜ると、車道に出ました。
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無雪期にはこの道を通り、赤沼から千手ヶ浜までの低公害バスが運行されています。冬の間は閉鎖されるため、自分で歩いてくる以外の選択肢はありません。
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右手に小田代原が広がります。ここもかつては戦場ヶ原と同様の湿原でしたが、乾燥化が進み現在はただの草原となっています。まあどちらにしろ、冬の間は同じような雪原状態ですけれどね。
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10時55分 小田代原バス停まで歩いて来ました。前述の通り、無雪期であればここまでバスで入ってこれます。
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トイレもありますが、こちらは冬季閉鎖中でした。用は出発前に赤沼のトイレで済ませておきましょう。
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小田代原の全体を見渡せそうな場所があるので、またもや少し寄って行きます。
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雪原の先に日光連山ファミリーの山々が居並びます。左から順番に山王帽子山、太郎山、小真名子山、大真名子山および男体山です。実に素晴らしい。こんな日光連山のビュースポットが存在したんですね。
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3.弓張峠を越えて庵滝へ

小田代原からはしばしの舗装道路歩きです。道なりに緩やかに登り、弓張峠を越えます。
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日当たりが良いからなのか、峠を越えた先は地面のアスファルトが露出していました。
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私はここまでずっとツボ足で歩いて来ましたが、時期によっては足元が凍結していることもあると思います。アイゼン等の使用は状況に応じて判断してください。

11時10分 庵滝の入り口まで歩いて来ました。道が大きく180度折り返している地点が取り付きです。
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入口に案内板が掲げられています。要約すると「そもそも管理されている道じゃないよ。何かあっても自己責任だよ。」とのことです。
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注意書きの内容を理解して了承したら、先へと進みましょう。ここからはチェーンスパイクを装着します。
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本日は始めからトレースがばっちりの状態ですが、降雪した翌朝に一番乗りした場合などはワカンかスノーシューの方が良いかもしれません。何が最適な装備であるかは、前日の天気を勘案して判断してください。

ストックはあった方が良いです。ピッケルや12本爪アイゼンの出る幕は一切ありません。

カラマツの植林の中を進みます。道の両脇にあるこの金属のカゴは、植林したばかりの幼木を鹿に食われないようにするためのものです。
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基本的には谷沿いに遡ってゆくだけですが、明確な道があるわけではないので、好き勝手にトレースが付いていました。谷の真ん中には沢があるので、あまり中心に寄り過ぎないように右手の尾根と付かず離れずの距離をキープして歩きましょう。
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今はこうして沢が露出ていますが、降雪状態によっては埋没している可能性もあります。万が一踏み抜いてドボンしようものなら、恐らく死ぬほど冷たいと思います。
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やがて前方に、コチコチに凍り付いた滝の姿が見えて来ました。ここ最近暖かい日が続いてとけてしまっていないかと心配していましたが、杞憂であったようです。
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11時50分 庵滝に到着しました。ここまでの道中に特に危険な箇所はなく、至って歩きやすい道程でありました。
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4.氷瀑化した庵滝を鑑賞する

庵滝の高さを事前に軽く調べたたところ、20メートルであるという情報と30メートルであるという情報が錯綜していて、どちらが正解なのかわかりません。
凍結した庵滝
目視では30メートルもあるようには見えなかったので、20メートル少々というのが正解であろうかと思います。

これだけ凍っていると元の形はよくわかりませんが、左右に分かれた2連の滝なのかな。長い時間をかけて少しづつ凍り付く事により作り出された、氷の芸術です。
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ちなみに、この間の隙間から滝の裏側に回り込めます。

と言う事で、まずは滝の目の前まで移動しましょう。スノーブリッジ状の道がかろうじて残っていましたが、もう少し雪解けが進むと渡渉する必要がありそうです。
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滝壺あるあたりは大きな空洞になっていました。繰り返しになりますが、水の中にドボンすると恐らく死ぬ程冷たいと思うので、くれぐれも踏み抜きにはご注意ください。
庵滝の滝壺

滝の内側に入って見たところです。もともと滝の裏側に空洞があり、その入り口を水が流れ落ちています。
裏側から見た庵滝

うっすらと青味を帯びた氷が印象的です。現地に居合わせた人が誰となしに言っていましたが、これガリガリ君ソーダ味の色ですよね。
庵滝のブルーアイス

滝壺の真上付近です。水の音が聞こえますが、水流は見えません。氷の裏側を流れ落ちているようです。滝の飛沫が少しづつ凍っていき、最終的にこれだけの氷柱が出来上がるのでしょう。
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言うまでもないことですが、ツララの真下に立つのだけは絶対にやってはいけません。何かのはずみでブリザガを食らいますよ。
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人が捌けた瞬間を逃さずに撮影した奇跡の一枚。基本的に入れ代わり立ち代わり、常に人はやって来ます。特に週末ともなれば、無人になる瞬間はほぼないと考えた方が良いです。
凍結した奥日光の庵滝

良いものを見せてもらいました。十分満足したのでボチボチ引き上げましょう。
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5.小田代原を周回して、泉門池へ

小田代原まで元来た道を引き返します。気温の上昇ともに、雪がだいぶ緩んでベトベトになって来ました。
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午後からは曇ると言う天気予報の通りに、西側から雲が垂れ込めて来ました。本日はうまい具合に晴れ間の時間帯を突くことが出来たようです。
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サクサクと下って、あっけなく入り口まで戻ってきました。日当たりの良い場所は、もうだいぶ雪が無くなりつつありました。
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一旦は小田代原バス停まで引き上げます。この先どうするかについてはノープランです。竜頭の滝まで歩くか、はたまた戦場ヶ原を散策するか。
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12時55分 小田代原バス停まで戻って来ました。ここでふと、せっかく奥日光まで来ているのだから、湯本温泉に浸かって行こうと思いたちました。
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そうと決まれば、湯本方面へと向かうべく進路を北に転じます。小田代原の周囲には散策用の木道が整備されているのですが、今は完全に雪に埋もれていました。
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相変わらず日光連山ファミリーの眺めが素晴らしい。ここからだと女峰山だけが見えず、お母さんに内緒でコッソリと贅沢をしている父子連れ状態です。
小田代原から見た日光連山

中禅寺湖側から見ると見事な富士山型をしている男体山ですが、横から見るとだいぶ趣が異なります。
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分岐地点まで歩いて来ました。ここからグルっと周回して赤沼方面の道に戻ることも出来ますが、このまま湯本方面へ北上を続けます。
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再びフルオープン状態の柵を潜って、小田代原の領域を抜けます。
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しばらくすすむと、またもや分岐が現れました。右折すると戦場ヶ原を縦断する自然研究路を経て赤沼分岐へと通じています。このすこし先にある泉門池(いずみやどいけ)を見てから、赤沼バス停に戻る行程を歩く人が多いようです。
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と言う事で、右手にその泉門池が見えて来ました。温泉水が流れ込んでいるのか、この池は冬であっても凍結しません。
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13時40分 泉門池に到着しました。ここは紅葉の名所として名高い場所で、水面に映った紅葉のリフレクションを見ることが出来ます。今の季節は当然、枯れ木しかありません。
冬の泉門池

素晴らしい透明度の水を湛えていました。ひょっとして暖かいのかと思って触れてみましたが、普通に冷たかったです。何故凍結しないのか不思議ですね。
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6.湯滝を越えて日光湯元温泉まで歩く

ここから湯滝方面を目指します。湯川沿いの歩道は通行止めとなっていますが、迂回路がしっかりと存在します。標識の案内に従って進みましょう。
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ガイド付きの団体が数組、周囲を散策していました。こうした集団がスノーシューで地面を踏み固めてくれているおかげで、こちらはツボ足のまま快適に歩けます。たまにズボッと踏み抜きますけれどね。
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細かく枝分かれした小川が森の中を流れており、どこか上高地を思わせるような光景です。日光にこんな場所があったのですね。雰囲気や良しです。
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湯滝に近づいて来たのか、次第に周囲に硫化水素臭が漂い始めました。

やがて前方から、轟々と音を立てる滝が見えて来ました。奥日光にある湯ノ湖から、戦場ヶ原に向かて流れ落ちている湯滝です。
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何気に湯滝へ来たのは自身初めての事です。いつもバスで通り過ぎてしまっていましたからね。滝の目の前に立派な鑑瀑台らしきものが設置されていました。
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14時20分 湯滝に到着しました。思っていたよりもずっと巨大な滝で、ちょっと驚きました。落差は70メートルあります。
奥日光 湯滝

鑑瀑台の隣には売店が軒を連ねており、完全に観光地の装いです。冬は営業していないらしく、すべてシャッターが閉まっていました。
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さて、落差70メートルの滝の上にある湯本に向かうためには、当然ことながらここから70メートルを登る必要があります。どうやって登るのかは、滝の脇を見れば一目瞭然です。うーむ、これは良き九十九折れ。
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足元はツルツル状態で、何げにこの登りが本日一番の核心部状態でした。そりゃあ、売店を閉めもするでしょうね。
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スニーカー履きの観光客が冬にここを下ろうとするのは自殺行為です。絶対におやめください。もっとも、言われるまでもなく歩こうとは思わないでしょうけれど。
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無事に70メートルの落差をクリアして、湯滝の上部へと登って来ました。バスに乗って移動しているとなかなか気が付きにくいですが、湯本と戦場ヶ原の間にはこんな大きな落差があったんですね。
上から見た湯滝

滝の真上に湯ノ湖があります。この湖もまた火山の堆積物による堰き止めで作り出された堰止湖です。
奥日光 湯ノ湖
戦場ヶ原と同様に堆積物に埋もれて湿地化しかけていましたが、わざわざ浚渫工事を行い湖の状態を維持して今日に至っています。ある意味、人工湖であるとも言えなくはありません。

その名の通り湯元温泉からの温泉水が大量に流入していますが、水深が浅いため冬は凍結します。氷の上を歩けたりすのでしょうかね。どのくらいの厚みがあるかわからないので、乗ってはみませんでしたが。
奥日光 湯ノ湖

湯ノ湖の周囲を一周出来る遊歩道が整備されていますが、残念ながら冬は通行止めです。
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と言う事で歩道は歩けないので、ここから先は車道を歩いて湯本を目指します。交通量が割と多めな道なので、交通事故に遭わぬよう要注意です。
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サルの群れが木の上でお食事中でした。どうやら枯れ枝をかじっているようですが、そんなもので腹の足しになるのだろうか。
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やがて丸沼高原スキー場方面へ続く金精道路の入り口が現れますが、こちらは冬期閉鎖されます。そのため冬の丸沼高原には、反対側の群馬県側からしかアクセスできません。
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湯元温泉まで歩いて来ました。さあ風呂だ風呂。
奥日光 湯元温泉
私は基本的に日光へは、登山かスキー以外の用事で来たことが一度もありませんが、温泉に滞在する事だけを目的とした観光客も意外に多いものなんですね。

15時10分 日光湯元バス停に到着しました。帰りのバス便の時間をチェックしたら、おもむろに温泉へと向かいます。
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湯本温泉には日帰り入浴を受け付けてくれる宿が何件か存在します。いちいち毎回調べるのもおっくうなので、いつも同じ場所にしています。
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日光湯元温泉の湯は白濁した濃厚な硫黄泉です。かなり強烈なので好みが別れそうですが、好きな人にはたまらないと思います。

全身が硫黄臭くなって満足しました。これでもう、何も思い残すことはことはありません。心置きなく撤収しましょう。
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給湯設備の上で猫が寛いでいました。フタの上はきっと温かいんでしょうね。
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時間帯によりますが、湯本温泉発のバスは概ね1時間に2本あります。と言う事で、帰路の便はさしたる待ち時間もなくすぐにやって来ました。
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1時間少々バスに揺られ、東武日光駅へと戻って来ました。まだ明るい時間の内に戻ってこれたのは久しぶりです。なんやかんやで、いつも暗くなるまで歩き回ることが多いですからね。
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帰りは特急に乗らずに、鈍行列車に揺られて長い帰宅の途につきました。
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立地的には秘境であると言っても全く差支えの無さそうな庵滝ですが、あまりの人の多さに閉口した一日でした。口コミで一気に人気に火が付く、現代ならではの現象と言ったところでしょうか。ブームが下火になれば、またかつてのような静けさを取り戻すことでしょう。
赤沼バス停スタートであればあまり標高差はなく、道中に特にこれと言いた難所もありません。訪問のハードルは比較的に低い場所であると思います。手軽に氷瀑を眺めてみたいと言う人は、混雑するのは覚悟のうえで訪れてみては如何でしょうか。

<コースタイム>
赤沼バス停(10:00)-小田代原バス停(10:55)-庵滝(11:50~12:20)-小田代原バス停(12:55)-泉門池(13:40)-湯滝(14:20)-日光湯元バス停(15:10)

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメント

  1. U-leaf より:

    むう、ヒャド派ではなくブリザド派とは。
    これは雌雄を決する必要がありますな。

    • オオツキ オオツキ より:

      U-leafさま
      コメントをありがとうございます。

      たしかブリザガは頭上からツララを落とす演出だったような記憶があるので、それを想起しました。

      ※当方は40歳過ぎのおっさんであるため、思い浮かべているのはIVかVのビジュアルです。最近のものはわかりません。

  2. たむ より:

    庵滝圧巻ですね
    この冬、数回滝の写真を見ましたが
    この庵滝が一番インパクトありました
    アクセス難しくなさそうで、今度行ってみたいです
    裏側に回れるのがいいですね!

    • オオツキ オオツキ より:

      たむさま
      コメントをありがとうございます。

      2月の中旬頃までが見頃で、3月に入って以降は崩壊の危険性が高まります。行かれるのでしたら来年以降にどうぞ。・・・毎度毎度、遅筆で申し訳ありません。