至仏山 初秋の尾瀬沼と尾瀬ヶ原を横断する

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群馬県みなかみ町と片品村の境界にまたがる至仏山(しぶつさん)に登りました。
燧ヶ岳と向かい合うようにして、尾瀬ヶ原湿原を見下ろす利根川源流の山です。日本国内でも有数の豪雪地帯の山であり、雪解けを迎える初夏の季節には多種多様な高山植物が咲き乱れる、花の名峰として知られています。
花の季節は過ぎてしまった初秋に、尾瀬ヶ原を横断トレッキングと合わせて登って来ました。

2020年9月6日に旅す。

私は以前からずっと、夏の尾瀬ヶ原を歩いてみたいを思っていたのです。しかし時すでに遅かりし由良之助。尾瀬には既に秋が訪れつつありました。
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本当は梅雨明け直後の初夏に訪問しようと思っていたのです。ですが今年はそもそも梅雨がいっこうに明けてはくれず、結局行けずじまいのまま夏の終わりを迎えてしまいました。

今回の訪問はもともと登山目的ではなく、尾瀬ヶ原湿原を歩くことを主な目的に据えて計画を立てていました。至仏山に登ったのは、言ってみればもののついでです。なにせ目の前にあったものですから。
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ついでと言うにしては、やけに歯ごたえのあるやつではありましたが。至仏山へ登ることが主目的であるなら、鳩待峠を起点にして周回ルートを取るの一般的であろうかと思います。

結果としてかなりの長距離歩行となった、ベストシーズンとは言い難い季節の尾瀬訪問記をお届けします。
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コース
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一ノ瀬よりスタートし、尾瀬沼を回り込んだ後に見晴へと下ります。そこから尾瀬ヶ原を横断して、その後に至仏山へ登ります。下山は小至仏山を経由して鳩待峠へ。

尾瀬ヶ原を端から端まで縦断する欲張りな行程です。標準コースタイムは12時間とかなりの長丁場となります。

1.尾瀬ヶ原 アプローチ編 夜行バスとシャトルバスを乗り継ぎ、一ノ瀬休憩所へ

9月5日 21時40分 バスタ新宿
関越交通が運行する夜行便の尾瀬号に乗車すべく、バスタ新宿へとやってまいました。なにしろ今回の計画は長丁場であるため、早朝の時間から行動開始することは必須です。
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尾瀬号は4列シートのバスでの運行ですが、今年は新型コロナ対策ということで定員を半分に制限しており、一人で二座席を使える状態でした。
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座席を広々と使えたおかげで、実に快適に眠ることが出来ました。

明けて9月6日の3時50分、大清水(おおしみず)に到着しました。ここは尾瀬沼や燧ヶ岳登山の玄関口となる場所です。路線バスの他に、無料の駐車場も完備しています。
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ここからさらに3.2kmほど山中へ進んだ場所にある一ノ瀬まで、乗り合いシャトルバスが運行されています。始発の時間は5時です。
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以前に燧ヶ岳へ日帰りで登った際は、少しでもコースタイムを巻こうと、始発バスを待たずにここから歩きました。しかし今回はさらに先が長いので、無駄な体力を消耗しないためにもここは素直にバスを待ちます。

頭上に月がボンヤリと見えました。見たところ天気の方は曇り空であるようです。この後、晴れてくれると良いのですが。
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発車時刻の10分前になって、シャトルバスが現れました。バスと言うよりは乗合タクシーのような車両です。一ノ瀬までの運賃は700円也。
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5時10分 一ノ瀬に到着しました。晴れるどころか、小雨がパラつき始める最悪の状況です。これから、尾瀬名物のスリップ木道を延々と歩かなければならないと言うのに・・・
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2.峠を越えて尾瀬沼へ

靴紐を締め直し、5時15分に行動を開始します。依然として、レインを羽織るまでもないような僅かな霧雨が降り続いています。
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林道を離れて登山道へと分け入って行きます。ここから尾瀬沼の湖畔までは峠越えの山道で、標準コースタイムで1時間30分の行程となります
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靴の裏をゴシゴシするためのマットが置いてあるので、泥を落としてから入山しましょう。これは外来種の種子を尾瀬ヶ原に持ち込ませないためのものです。
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始めは沢沿いを行く穏やかな道です。静謐な山の空気が実に心地よい。
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ほどなく恐怖のスリップ木道が始まります。表面が濡れた木道と言うのは、油でも撒いたのかと思うくらいによく滑ります。小股のベタ足でゆっくりと参りましょう。
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峠に向かって、十二曲がりと呼ばれる九十九折れの木階段が続きます。登りだからまだ良いですが、ここをウェットなコンディションで下るのは神経を使いそうです。
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十二曲がりの途中に、岩清水という名の水場があります。新型コロナ対策という事で、以前にはあったコップが撤去されていました。
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いつのまにか雨は止んで、僅かに青空が顔を覗かせつつありました。いいぞ、そのまま晴れてくれい。
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スリップ木道はなおも続く。前回の訪問時といい、なぜ私は木道が濡れている時にばかり尾瀬へ来てしまうのでしょうか。できれば乾燥してる状態で歩きたいのですがね。
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6時20分 三平峠まで登って来ました。峠と言うことはつまり、ここからは下りに転じます。
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下りの木道はスリップ効果が倍増します。尾瀬沼が正面に見えてくるのですが、しかしよそ見をする余裕などは一切ありません。へっぴり腰になりながらゆっくりと下ります。
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6時20分 尾瀬沼山荘に到着しました。その名の通り、尾瀬沼の湖畔に立つ山荘です。ここまで、神経をすり減らす道でありました。まあ、この先もなんですけれどね。
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3.尾瀬沼を右回りして、沼尻休憩所へ

尾瀬沼山荘から尾瀬ヶ原方面へ向かうには、尾瀬沼を左周りに進むのが最短ではあります。しかしこの左周りルートは極めて道が悪いので、遠回りにはなりますが今回は右回りで行きます。
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右回りルートも結局は木道なので滑ると言えば滑りますが、木道が沼に向かって思いっきりナナメに傾いていたりする左回りルートよりは全然マシな状態です。

尾瀬沼の向かいに燧ヶ岳(2,356m)が佇んでいるはずなのですが、ガスに包まれており姿は見えません。それでも、何となく晴れに向かっているような気配はあります。
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草紅葉が薄っすらと色付き始めており、尾瀬が既に夏ではなく秋になりつつあることは明らかでした。やはり遅すぎましたか。
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右回りルートの木道は比較的最近に作り直したらしく、幅が広めな上に比較的フラットで歩きやすいです。なによりも、例え転倒しても、そのまま尾瀬沼に落ちはしないと言うのが安心材料です。
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7時5分 長蔵小屋まで歩いて来ました。明治23年の創建されたと言う、歴史ある山小屋です。
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小屋の前の水場があるのですが、水場の周囲がトリカブト畑状態だったので、口にするのに躊躇しました。
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ここからぐるっと、尾瀬沼を回り込んで行きます。晴れ始めていたかに見えた空は、再びどんよりと曇ってしまいました。
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長蔵小屋の裏手には大江湿原(おおえしつげん)が広がっています。ニッコウキスゲの名所であり、初夏のシーズンにはこの湿原全体が黄色くなるのだそうですよ。
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本当はその頃に来たかったのですけれどねえ。やはり何が何でも、尾瀬には初夏に訪問しなければなりません。
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一瞬通行止めなのかと思いましたが、これは鹿よけのゲートです。尾瀬に鹿がいるとは初耳です。
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7時25分 長英新道分岐まで歩いて来ました。以前に燧ヶ岳に登った際は、ここに下山してきました。ここから先は、自身にとって未知の領域となります。
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再び湿原が現れました。地図によれば、浅湖湿原という名です。
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尾瀬沼の湖畔には、水平移動の木道がずっと続いているものだと勝手に思い込んでいましたが、実際は割とアップダウンがあります。実は水平に歩けるのは尾瀬沼山荘と長蔵小屋の間の区間だけだったりします。
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ここで何よりもうれしい、晴れ間が広がって来ました。空の青色を映した湖面がなんとも美しい。
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ようやく前方に、沼尻の休憩所が見えて来ました。右回りルートは思いのほか遠回りでした。
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燧ヶ岳もガスの中からお目見えです。なんなら今から予定を変更してこちらに登りたくなるくらいに、澄み切った青空が広がっていました。・・・いや、登りませんよ?
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8時5分 沼尻まで歩て来ました。なお、こちらの休憩場は今年は営業はしないという事です。トイレも閉鎖されていました。
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4.尾瀬沼から尾瀬ヶ原の見晴へと下る

尾瀬沼はこれで見納めです。ここから尾瀬ヶ原方面へと下って行きます。ちなみに、尾瀬沼と尾瀬ヶ原には、およそ250メートルの標高差があります。
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沼尻から見晴らしまでは、緩やかに下って行くだけの道であるはずなのですが、それにしてはコースタイムが妙に長めなのが気になります。もしかしたら道が悪いのかもしれません。

悪路を覚悟して踏み出したものの、至って普通の木道が続いていました。相変わらず滑りはしますが、今のところ特に道が悪いという事もありません。
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ここでまたもや湿原が現れました。白砂田代と呼ばれる湿原です。
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夏から秋へ移ろう季節にあっても、湿原にはまだ多くの池塘が残っていました。まあ、雨水による補充もされてはいるのでしょうけれど、それにしても驚異的な保水力です。
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池塘に陽が映りこみ、見事な二つの太陽状態になっていました。
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そしてなんの事はない、ただ下るだけだと思っていた道には、実は登り返しがありました。なるほど、これがコースタイムが長めであった理由ですか。
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谷の方にむかって傾いている木道は本当に勘弁してほしいです。足を滑らせたら、転落以外の選択肢がないではありませんか。
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岩肌もしっとりと濡れていました。つまり、木道でない場所でも滑ります。この尾瀬と言う場所は、どこを歩こうとも常にスリップの危険と隣り合わせな場所だという事ですな。
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燧ヶ岳の見晴らし新道と合流します。私は歩いたことの無いルートですが、話に聞いた限りでは泥濘が相当ひどい道であるという事です。
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9時35分 見晴らしに到着しました。尾瀬ヶ原湿原の東端にあたる場所です。数件の山小屋が軒を連ねていますが、今年は半数近くが休業していました。
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宿泊の他に、食堂で食事をすることも出来ます。財布を重くして来れば、食料は担がずに尾瀬ヶ原を散策することも可能です。
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5.尾瀬ヶ原湿原を横断し、至仏山の懐の山の鼻へ

ここからいよいよ、尾瀬ヶ原へと足を踏み入れます。湿原の反対側に立つ至仏山の姿が、始めからずっと見えています。
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ここでも草紅葉が薄っすらと色付きつつありました。薄々わかってはいた事ですが、やはりもう9月上旬は既に夏ではありませんでしたね。
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水中の草までもが、心無しか黄色く色づきつつあるように見えます。
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正面の至仏山に向かって、木道を進みます。基本的にこの光景は、最後までずっと変わりません。
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これよりグンマ―の領域に入る。マキシム機関銃をいつでも発射可能な状態に準備しておけ!
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という事はつまり、ここまで歩いてきた道はずっと福島県内だったという事ですね。自分が東北地方にいるのだという認識が、全くないまま歩いておりました。

ちなみに、群馬県と福島県の境界となっているこの沼尻川は、先ほど通って来た尾瀬沼から流れ下ってきています。沼尻川の周囲だけは、湿原ではなく笹が茂る森になっていました。
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10時5分 龍宮小屋を通過します。尾瀬ヶ原の半ばにある小屋です。今年は休業中という事で閉まっていました。。
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歩けど歩けど一向に近づいている気がしない至仏山を見ながら進みます。今更ですが、広いですね尾瀬ヶ原は。
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振り返れば燧ヶ岳。この二つの名峰に挟まれた景観こそが、尾瀬ヶ原湿原を唯一無二の存在にしていると思うのです。
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この尾瀬ヶ原は、湿地の保存について定めた国際条約である、ラムサール条約に登録されています。条約によって定められた基準に従い、観光開発に関しては数々の制約を受けています。
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かつてはこの尾瀬ヶ原全体をダム湖の底に沈めてしまう、尾瀬ダム計画なるものがあったらしいですね。確かに水を貯めやすそうな地形ではありますが、なんとも恐ろしいことを考えるものです。

開発が何よりも優先されていた時代には、この湿原がもつ価値などは顧みられなかったのでしょうね。結果として実現しなかったことは幸いでありました。

幅が広めの川には、流石に木橋では厳しいと見えて鉄の枠で補強された橋が架かっていました。
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逆さ燧をいただきと思ったら、曇って来てしまいました。今日は朝からから晴れたり曇ったりを繰り返しているので、そのつど一喜一憂していても始まりません。
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カルガモが池塘の水面をしきりに突っつきまわしていました。餌になる虫でも居るのでしょうか。
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ようやく至仏山に近づいて来ました。最初からずっと見えているせいか、途中からイマイチ距離感が掴めなくなってきます。
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森の中に小屋が立ち並んでいるのが見えて来ました。
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11時15分 山の鼻に到着しました。至仏山登山の拠点であると同時に、鳩待峠側からやってきた場合には尾瀬ヶ原散策の起点となる場所です。
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ここまで歩き通しで流石に疲労を覚えたので、ここでザックを落として大休止を取りました。

6.至仏山登山 登頂編 尾瀬ヶ原湿原を一望する好展望の頂

何だか空模様もイマイチであるし、至仏山はスキップしてこのまま鳩待峠に向かおうかな。などと考えていた矢先に、再び天気が回復してきました。晴れてしまったものは仕方がありませんな。至仏山へ向かう事にしましょう。
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実のところ、ここまでの長距離歩行で、もう既にお腹いっぱいな気分だったのですがね。

11時40分「ホントに今から登るの?」と言う自問自答を振り払い、至仏山に向かって歩みを進めます。山頂までは、標準コースタイムで3時間の行程となります。
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今から3時間ですか・・・意外とかかりますなあ。

この山の鼻からのコースは、植生保護のため登りの一方通行となっています。山の鼻へは下山することが許されておらず、鳩待峠方面へ下ることになります。
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ちなみにこの先にはもう水場はありません。山の鼻の水場で必要な量を確保しておきましょう。

登り始めは樹林帯の道ですが、長くは続きません。割とすぐに森林限界を超えます。
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足元は水びだしの川状態です。山頂に至る最後の最後まで、ずっとこんな状態でした。
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程なく森林現秋を越えて視界が開けました。山頂部は再び雲に覆われつつありました。先ほどから晴れては曇るを繰り返しているので、いちいち気にせずに前進を続けます。
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振り返ると、ここまで横断してきた尾瀬ヶ原の全容が一望できました。まるで何かの力に守られているかのように、湿原の上空だけが見事に晴れ渡っていました。
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至仏山の登山道は、最初から最後までずっとこんな調子の登り一辺倒です。ホッと一息つけるような場所は一切ありません。覚悟して登りましょう。
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中間地点を過ぎると、さらに傾斜が増してクサリ場も現れます。至仏山の岩場はすべて、登山者の土足によって表面をツルツルに磨かれた滑りやすい蛇紋岩なので、足元には要注意です。
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背後の光景が絶景過ぎて、なかなか歩みが進みません。・・・いや、ただ単にここまでの疲労で、段々と足が前に出なくなってきているだけなんですけれどね。
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山の鼻も、もうこんなに小さくなりました。急登であるが故に、短時間で見る見る標高が上がっていきます。
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この山の鼻ルート上には、途中にコブのような偽ピークが複数あり、「山頂に着いと思ったらまだだった」を数回繰り返します。なかなか手の込んだ心折設計です。
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ちなみに、今見えているこの最高地点もまだ山頂ではありません。

眺望がかなり開けて来ました。もうこの辺が山頂だと言う事にして、手を打ちませんか。
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北側に見えるこののっぺりとした山は平ヶ岳(2,141m)です。以前より「登りたい山リスト」の上位に名を連ねながら、なかなか訪問できずにいる山です。いかんせん交通アクセスが悪すぎるのですよ。
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この日から僅か2週間後に平ヶ岳へ登り行くことになったのは、また別の話です。

ようやくニセモノではない、本物の山頂が見えて来ました。やれやれやっとですか。
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南側には、この後に辿る事になる鳩待峠方面へと続く稜線です。ふむ、これは間違いなく良い稜線だ。
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山頂が見えました。すでに結構遅い時間であるにもかかわらず、多くの人の姿がありました。流石は人気の百名山です。
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13時55分 至仏山に登頂しました。思いのほかツライ登りでありました。まあそれは単に、尾瀬ヶ原を横断してきたことにより、最初から結構疲れていたからなんでしょうけれど。
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これまで一切見えていなかった、西側の新潟方面の展望が開けます。まあ、案の定曇り空ではありましたが。
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そして東には尾瀬ヶ原。尾瀬ヶ原方面の展望に関しては、山頂からよりも途中の偽ピークからの方が良く見えます。
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南には関東地方の山並み・・・が見えるはずなのですが、こちらも生憎の曇り空です。尾瀬ヶ原の上空だけが晴れている状態でした。
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眼下には、これから向かうゴール地点の鳩待峠が見えました。まだまだ結構遠いいですね。
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7.至仏山登山 下山編 最後までスリップの恐怖が続く、鳩待峠への道

14時20分 いい加減時間も押してきているので、ボチボチ下山に移りましょう。
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稜線沿いに、お隣の小至仏山方面へと進みます。期待通りの実に良い稜線です。右奥に見えているのは笠ヶ岳(2,057m)かな。
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眼下に見えているこの湖はならまた湖かな。利根川水系8ダムと呼ばれている人工湖の一つです。
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小至仏山は、西側の斜面にだけ岩が露出した異様な姿をしています。恐らくは、日本海側に面している西側斜面のほうが積雪量が多いため、雪崩により表土が削り取られてこのような姿になっているものと思われます。
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小至仏山に向かって緩やかにも登り返します。ここが本日の工程で最後の登り返しです。
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振り返って見た至仏山は、やはり西側の斜面にだけ岩が露出した姿をしていました。尾瀬ヶ原側から見た時の、のっぺりとした姿とは、だいぶ趣が異なります。
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小至仏山も至仏山と同様に、山頂は蛇紋岩の岩場です。特に濡れている時は滑りやすいので、転倒注意です。
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14時55分 小至仏山に登頂しました。ちなみに登山道は山頂標識がある場所の少し下を巻いているので、ピークハントにこだわりが無ければ、別に無理して登る必要はありません。
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山頂からは、至仏山と燧ヶ岳のツーショットを拝むことが出来ました。
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さあ、後は下るだけです。下るだけではありますが、蛇紋岩に木道と言うこの凶悪なスリップコンビは、ここでも健在です、最後まで一時たりとも油断はできません。
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ここも初夏であらば、さぞや素晴らしいお花畑が広がる場所なのでしょうね。やはり是が非でも夏に来なくてはなりません。
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笠ヶ岳方面への分岐地点へと下って来ました。こちらへもぜひ一度歩いてみたいですね。話に聞く限りでは、かなり長くて険しい道であるようですが。
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ここにも小湿原があります。まったく尾瀬と言うやつは、どこもかしこも湿原天国ですな。
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このあとはもう消化試合です。ひたすら下山と言う作業に取り組みます。
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尾瀬ヶ原もこれで見納め。この後も延々と樹林帯の下りが続きますが、特に見所もないのでスパッと割愛します。・・・単にもう疲れすぎていて、写真を撮る気力が失せていただけとも言います。
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という事で中略して、登山口へと下って来ました。
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16時35分 鳩待峠に到着しました。一ノ瀬を発ってから11時間25分の山行きでありました。今日もたくさん歩いて疲れたあー。
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鳩待峠から、駐車場と路線バスのバス停がある戸倉までは、シャトルバスが運行されています。一応時刻表はありますが、時間前であっても人数が揃うと出発してくれます。戸倉までの運賃は1,000円ちょうどです。
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戸倉から沼田行きの路線バスへ乗り込み、長い長い帰宅の途に付きました。
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かくして無事予定通りに、尾瀬沼から尾瀬ヶ原を横断して至仏山に登って来たわけですが、少し欲張りすぎたかなと言うのが率直な感想です。普通に考えれば、山の鼻に一泊して歩くのが無難な行程です。
今回訪問した9月の上旬という季節の尾瀬は、夏と言うには遅く、かと言って紅葉にはまだ少し早いという中途半端な季節でありました。次回こそは初夏のシーズンに歩いてみたいと言う思いを、一層強めた山行きでありました。その時はムリせずに一泊して歩きます。
来年の梅雨こそは、長引かないでほしいなあ。

<コースタイム>
一ノ瀬(5:15)-三平峠(6:20)-尾瀬沼山荘(6:40)-長蔵小屋(7:05~7:15)-沼尻(8:05)-見晴らし(:)-龍宮小屋(10:05)-山の鼻(11:15~11:40)-至仏山(13:55~14:20)-小至仏山(14:55)-鳩待峠(16:35)

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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