大山三峰山 クサリ場が連続するヤセ尾根歩きと、不動尻のミツマタ群生地

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神奈川県清川村にある三峰山(みつみねやま)に登りました。
丹沢山地の大山の裏手に連なる、東丹沢と呼ばれる一帯にある山です。標高1,000メートルに満たない低山ながらも、ヤセ尾根やクサリ場が連続するアスレチックな山となっています。また、登山口がある不動尻には大規模なミツマタ群生地が存在し、シーズン中には多くの見物客で賑わいます。
ミツマタ見物のもののついでくらいの気分で訪れた山でしたが、思いもよらぬスリリングな道中となりました。

2021年3月14日に旅す。

三峰山は、丹沢山地の大山の裏手に隠れるようにして立つ山です。その名の通り三つの頂を持ち、宮ヶ瀬湖畔にある丹沢三峰と区別するために、大山三峰山とも呼ばれます。
塔ノ岳から見た大山と三峰山
一見すると何も目を引く要素も無さそうな、大山から派生したただの尾根上の小ピークの様にも見えます。

しかし、いざ登ってみると一筋縄では行かない山です。三峰山の周囲は浸食による崩落が進んでおり、切れ落ちたヤセ尾根が連続する険しい道となっています。
三峰山の警告看板
また、三峰山のある東丹沢と呼ばれる一帯は、丹沢の中でも特にヤマビルの生息数が多い一帯となっています。

急峻な道であるが故に、凍結の可能性がある厳冬期の訪問は避けたいところですが、だからと言って暖かくなってから訪問したのでは、今度はヒルの心配をしなければなりません。

よってこの山のベストな訪問時期は、晩秋かもしくは春先頃になろうかと思います。今回はヤマビルがうごめき始める前の春先を狙って登って来ました。

3月中旬頃の丹沢を訪問する際に、忘れてならないのがミツマタです。三峰山の登山口である不動尻には大規模なミツマタの群生が存在し、ちょうど見頃を迎えつつありました。
不動尻のミツマタ群生地
今回の三峰山訪問は、どちらかと言うとこのミツマタ鑑賞が主たる目的であり、三峰山登山は言ってみれば物のついで程度のつもりでした。

ついでと言うには少々ヘビーだった、スリル満点の三峰山訪問記です。

コース
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煤ヶ谷(すすがや)バス停よりスタートし、三峰山へ登頂します。その後は不動尻方面へ下り、ミツマタを鑑賞してから広沢寺温泉へ下山します。

三峰山とミツマタ群生地を巡る周回ルートです。

1.三峰山登山 アプローチ編 東丹沢の懐、煤ヶ谷へ

7時28分 小田急線 本厚木駅
東丹沢エリアにおける玄関口である、本厚木駅へとやって来ました。秦野駅や渋沢駅ほどではないものの、登山者の姿を多く目にする駅です。
本厚木駅のホーム

ここから宮ヶ瀬行きのバスに乗車します。到着早々に、既にバス停に待ち行列が出来上がっていて少々うろたえました。
本厚木駅のバス乗り場
普段の東丹沢はそんな人気あるエリアではないのですが、これはやはり不動尻のミツマタ効果なのでしょうか。

8時24分 満員御礼のバスに揺すられること30分と少々で、煤ケ谷バス停に到着しました。やはり目当ては同じだったらしく、大勢の登山者が下車しました。
煤ケ谷バス停
それにしても、若者が一人もおりませんな。ミツマタの花を愛でると言う感性は、ある程度年齢の高い人にしか芽生えないものなのでしょうか。

バス停のある歩道の隅で手早く身支度を整えて、8時30分に行動を開始します。バスの進行方向へ進んで、橋を渡ったら左折です。
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2.ヤマビルの影におびえる、稜線までの道程

気持ちの良い沢沿いの道が続いています。いかにも丹沢らしい、青味を帯びた清流です。
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それなりに人気のルートらしく、分岐には必ずこのように道標があります。
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沿道には花が咲き誇り、まさしく春爛漫です。このピンク色の桜は河津桜とも違うように見えますが、カンザクラなのかな。桜に造詣が深いわけでもないので良くわかりません。
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足元に咲いていたこの花は、見たところイワザクラの仲間のように見えます。園芸種は専門外(?)なので良くわかりません。
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程なく分岐地点が現れました。不動尻に直行したい場合は道なり左で、三峰山に向かうには右へ上って行きます。
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登山口までやって来ました。登山届の投函ポストがあります。ヤマビルをここで落とすなと言う注意喚起は、この地に住まう方々からすれば、極めて切実な要請なのでしょう。
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左手に見えている小さな山は鐘ヶ嶽(かねがたけ)です。山頂に浅間神社がある、地域の信仰の山です。下山時にあの山のすぐ脇を通る予定です。
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入口付近は、畑の脇にある肩身の狭い登山道です。里山によくありがちな光景ですな。
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動物除けのゲートを通りぬけると、ようやく登山道らしい登山道の始まりです。
三峰山登山口の鹿よけゲート

ゲートを通ってすぐの場所に、ヤマビルの忌避剤が大量に置いてありました。どうやら中身は塩水であるようですが、これは大変ありがたい配慮です。
三峰山登山口のヤマビル忌避剤

沢に面した登山道はジメジメしたウェットなコンデションで、いかにもヤマビルが好みそうな環境です。まだ奴らが活動を始めるにはすこし早い時期ですが、本日は朝から気温は高めであり、予断は許しません。
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一応は念のため、ズボンの裾を靴下の中に突っ込む簡易ヤマビル対策を施してから出発します。万一ズボンを登ってくる姿を発見したら、その時はデコピンで撃退します。
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登り始めは、植林されたのであろう杉が立ち並ぶ緩やかな道です。いかにも里山らしい光景ですね。
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不動尻のミツマタ効果なのか、はたまた実は三峰山はもともと人気の山なのかはわかりませんが、結構な数の入山者がいました。
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今のところ至って明瞭で歩きやすい道ですが、崖に向かって思いっきりナナメになっているような場所もあり油断がなりません。
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植林帯を抜け自然林の一帯に入ると、周囲は冬枯れの殺風景になりました。新緑前線がこの標高にまで登って来るのは、まだ少し先のことであるようです。
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既に要を成していない鹿よけのゲートを潜ると、再び植林帯に入ります。この辺りからすこし傾斜が増して来ました。
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まるで奥多摩のような圧倒的杉林の中を進みます。丹沢の山は、奥多摩に比べると杉の植林の割合は少なめではありますが、それでもこういう光景があるにはあります。
三峰山の杉林
陽の射さない杉林の中は足元がジメジメしており、ヤマビルが潜んでいるのではなかろうかと、つい足元ばかりが気になります。

9時40分 物見峠方面への分岐まで登って来ました。右に行くと物見峠から辺室山を経て宮ヶ瀬湖に至り、三峰山に行くには直進です。
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三峰山方面の入り口に、三峰山は危険な山である旨を伝える看板が立っていました。先へ進めばわかりますが、ここに書れている内容は、決して誇張ではありません。
三峰山の警告看板

いかにも丹沢らしい、鹿よけの柵に沿った尾根道が続いています。これだけ陽当たりのある場所なら、さすがにもうヤマビルはいないかな。
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少しだけ展望の開けた場所がありました。彼方に相模湾と、そこに浮かぶ江ノ島の姿が良く見えました。
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道すがらにポツンと小さなお社がありました。地図に「祠、テーブルあり」との記載がある場所です。
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丹沢名物の、ヒルよけのためにテーブルのような形状をしたベンチです。三つあるうちの一つは、朽ち果てて土に還りつつありました。
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山と高原地図でも、これを公式にテーブルと呼称しているようですね。厳密に言えば、これはテーブルような形状をしているベンチであり、上に乗ってヤマビルの襲撃を避けるのが正しい使い方です。

道の傾斜が緩んできたら、主稜線との合流地点までもうあと一息です。先ほどから下半身が蒸れてしょうがないので、この辺りでズボンの裾を開放して、簡易ヤマビルガードモードは解除しました。
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10時5分 稜線まで登って来ました。ここにもテーブルのようなベンチが設置されていました。。こんな尾根上にまで、奴らが出るという事なのでしょうか。
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本日2度目となる警告の看板が掲げられていました。ここからいよいよ、三峰山の真骨頂とでも言うべき尾根歩きが始まります。
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3.三峰山登山 登頂編 クサリ場の連続するヤセ尾根を行く

始めのうちは、緩やかなアップダウンを繰り返す、ごく普通の尾根道が続きます。この辺りは来る嵐の前の静けさと言った所です。
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遠くに、アンテナのある山が小さく見えています。あれは大山の山頂です。
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唐突に始まる階段地獄。まあ、ここは丹沢ですからねえ。
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土壌がかなり流出してしまっており、階段は浮き上がってしまってもはや風前の灯火です。この道も、いつかは大倉尾根の様にガッチガチの木道で補強されてしまうのでしょうか。
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本日3度目の警告です。滑落者が出れば救助活動に駆り出されることになる、地元の行政の人間からすれば、本心ではこの道を歩いては欲しくないのかもしれません。
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至るところで崩落が進んでいます。崩落がさらなる崩落を呼ぶため、このような浸食谷は拡大の一途をたどっています。
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丹沢山塊が成立した年代はそうとう古く、今から数十万年前にまで遡ります。そのため、長年の浸食により多くの場所でこのような崩落が進行しています。

表尾根などの人気のルートについては、こうした崩落の拡大を防ぐためのあらゆる補強措置が取られていますが、三峰山の現状こそがある意味、丹沢の本来の姿であるとも言えます。

前方に山頂らしき場所が見えて来ました。もうさほど遠くはないようにも見えますが、ここから先はギコギコとさらに激しくアップダウンを繰り返すことになります。
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これまでよりもひと際大きな崩落地が現れました。木々が根こそぎ持っていかれてしまっているため、崩落地と言うのは得てして好展望地であることが多いです。さて、ここからはどんな光景が見えるでしょうか。
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真正面には、丹沢主脈の山並みが連なります。丹沢エリアにおける花形的な存在です。この晴天ですから、今頃はさぞや多くの登山者たちが詰めかけていることでしょう。
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丹沢三峰の尾根の上に、蛭ヶ岳(1,673m)がひょこりと頭だけを覗かせていました。最近にまた雪が降ったらしく、山頂部が白くなっているのが何となく見えます。
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これは三峰山のお隣さんである鍋嵐(なべわらし)(817m)です。変わった名前の山ですね。山と高原地図には登山道の記載がありませんが、踏み跡は存在し登ること自体は可能です。
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遠くに見えているのは奥多摩の山並みです。あちらも最近また冠雪したらしく、白く染まっていました。
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足元の崩落地は、泥んこの滑り台状態です。このまま何の補強措置も取られずに拡大し続ければ、何れこのルートは歩けなってしまう可能性があります。
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反対側には相模湾が一望できました。その背後にある、三浦半島と房総半島までもがよく見えています。本日は素晴らしいまでの空気の澄み具合です。
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ヤセ尾根の道はなおも続く。木の根によって守られていなかったら、あっという間に土壌が全て流失して、岩が剥き出しの状態になってしまう事でしょう。
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一瞬、何がどうなっているのか分からずに狼狽えましたが、これは単に木橋を脇に退けてあるだけでした。もしかしてこの斜っている上を歩けという事なのかと、焦りましたよ。
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前方に、絶壁のごとく立ちはだかるピークが姿を現しました。三峰山の三つあるピークの内の一つである北峰です。
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北峰手前の鞍部に、例のごとくテーブルのようなベンチの置かれた休憩ポイントがありました。
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もうこの先には山頂まで、途中でザックを落として休めるようなスペースは存在しません。もし休憩したいのであれば、ここで休んで行きましょう。

北峰に向かって急な登りが始まりました。それではいっちょう、気合を入れて行ってみましょう。
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写真だとわかりづらいですが、四つん這いならないと登れないような急勾配の道です。お助けロープがあったので、ありがたく使わせてもらいつつ登ります。
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今は登りだからまだ良いものの、この道を下りに使いたくはありませんな。

登りきると、間髪入れずにすぐに下りです。ギコギコと、まるでノコギリのような道になってまりましたぞ。
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今度は前方に中央峰と南峰が現れました。これはまたずいぶんと登って降りてしておりますな。
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絡みついた木の根によって、かろうじて崩壊を免れているヤセ尾根です。
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足を引っかけて転倒しないように慎重に参りましょう。しかし、このすっかりと浮き上がってしまっている様子では、この木はそう遠くはない将来に倒れてしまいそうですね。
三峰山のクサリ場

崩落した斜面の真っ只中を、クサリとハシゴを頼りに登ります。この鉄ハシゴは、乗るとかなり揺れてなかなか怖いです。
三峰山のクサリ場

不動尻のミツマタ効果なのか、歩く人は結構多めです。切れ落ちた狭い尾根上でのすれ違いが頻発して、緊張に拍車がかかります。
三峰山のクサリ場
三峰山のクサリ場

最後の鞍部を越えます。もしこの木橋が架かっていなかったら、果たしてここを通過することは可能なのかどうか。登山道を整備してくれている地元自治体の方々には、まことに頭が下がります。
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山頂直下最後の登りです。近づくにつれて、徐々に人の話し声が聞こえて来ました。山頂にはすでに、かなりの数の人が居るようです。
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予想の通り、狭い山頂に大勢の登山者がひしめいていました。いくらミツマタ効果があるとはいえど、よもやこんな大勢の人間で賑わう山だったとは。。。
三峰山 山頂の様子

11時40分 三峰山に登頂しました。思った以上に本格的と言うか、なかなかスリリングな道程でありました。
三峰山の山頂
ああちなみに、山頂に展望は全くありません。苦労して登ってきた割には、登頂しても特に良いことはない山ですね。

4.クサリ場がなおも続く、不動尻への道程

12時5分 長居しても特に得るものがなさそうな山頂であることですし、ボチボチ下山に移ります。ここまで登って来たのとは反対側となる、不動尻方面へ向かいます。
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当然のことながら、反対側もまた急峻です。どちらから登っても、難易度的に大差はないものと思います。
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大山がかなり近くに見えるようになっていました。時間があったらサクッと往復しようかとも考えていましたが、三峰山だけで十分すぎるほどにお腹いっぱいです。
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砂礫の急な尾根道を、颯爽と駆け下りて行くトレイルランナー。よほど身軽でバランス感覚が良いのでしょう。
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かく言う私は、バランス感覚はともかく少しも身が軽くはないので、安全第一のゆっくりとした亀のペースでチマチマと進みます。

鋸のようなアップダウンがなおも続きます。よもや近場に、こんなアスレチックな山が潜んでいようとは、思ってもいませんでしたよ。
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クサリ場の一つ一つに着目してみると、取り立てて難しいものはありません。ただ、緊張感を要する場面がそれなりに長く続くので、途中で集中力切れを起こさないように、最後まで気を引き締めてまいりましょう。
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木の根が絡みついた岩を、右へ回り込みつつ登り上げます。繰り返しになりますが、難しい要素は特にありません。
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ここなどは、別に鎖が無くても登れそうなものです。
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木の間からスカイツリーが見えました。気温が高めであるにもかかわらず、本日は素晴らしい空気の澄み具合です。
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クサリ場地帯を突破して、ようやく人心地つきました。
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12時40分 唐沢峠方面との分岐地点まで下ってきました。このまま道なりに下れば不動尻に到達し、尾根上を進み続ければ唐沢峠を経由して大山に至ります。
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このまま不動尻へ下っても良かったのですが、せっかくの機会なので唐沢峠まで足を延ばしてみようかと思います。

ちなみにこの唐沢峠に至る尾根道は、山と高原地図上では破線扱いとなっています。破線エリアに入るなり、踏み跡が少々頼りなくなりました。
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一か所だけ伐採地があり、そこから大きく展望が開けていました。
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真正面委見えているのは横浜付近です。ランドマークタワーのおかげで、横浜は遠くからでも分かり易い。背後の海上には、東京湾アクアラインらしきものが見えています。
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こちらは江ノ島と三浦半島です。南下する道程を歩いてきたため、かなり相模湾が近くに見えるようになってきました。
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木の根っこロードを進みます。破線ルート故にあまり踏まれていないらしく、道らしさが余り感じれれません。
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一部不明瞭な場所もあるので、枝尾根に迷い込まないように良く周囲を観察しながら歩く必要があります。目印らしきテープは一応ありますが、破線エリア内に道標は一切ありません。
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13時20分 唐沢峠までやって来ました。これでメジャールートと合流したことになります。なお厳密に言うと峠はここではなく、大山方面へもう少し進んだ場所にあります。
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5.見ごろを迎えた不動尻のミツマタ群生地

後は不動尻へ向かって下って行けば良いだけです。メジャールートらしく、単調だが大変よく整備されている道を足早に下ります。
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やがて前方の森の中が、なにやら黄色く輝いているのが見えて来ました。お目当てのミツマタ群生地へと辿り付いたようです。
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ミツマタ群生地は、今まさに見頃を迎えつつあるところでした。すばらしい。
不動尻のミツマタ群生地

周囲には、独特の強い芳香が漂います。
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意図してそうした訳ではありませんが、ちょうどこのミツマタ群生地内に、陽の光が差し込む時間帯でありました
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まるで玉のように丸っこいフォルムに、無数の花弁が密集して咲いています。他の何とも似ていない、かなりユニークな姿をした花です。
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これで今日見たいと思っていたものは、無事すべて回収されました。特に思い残すことなくこの場を後にします。
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6.三峰山登山 下山編 地味に遠い広沢寺温泉への下山路

何やら既に達成感で満たされてしまいそうになっておりますが、不動尻があるのはまだまだ人里から遠く離れた山の中です。この先は林道沿いに下って行くのですが、まだ結構な距離が残っています。
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沢沿いを行く気持ちの良い道です。道中にはナメ滝などもあり、なかなか壮観で見ていて飽きません。
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やがて前方に山神隧道が現れました。このトンネルは通らずに、右からグルっと回り込んで鐘ヶ嶽を経由して行くルートも存在します。鐘ヶ嶽は階段地獄だと言う事前情報を得ていたため、スルーしてしまいましたが。
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真っすぐなトンネルですが、照明は無く中央付近まで明かりが届きません。通り抜けるにはライトがあった方が良い思います。
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なおこのトンネルは、地元厚木では割と有名な肝試しスポットであるそうです。夜な夜な肝試しにやって来るもの好きが後を絶たないのだとか。
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茶畑の広がる、谷合の長閑な田園風景です。雰囲気はとても良いのですが、しかしいかんせん長いです。
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この道中に、玉翠楼(ぎょくすいろう)と言う日帰り入浴可能な温泉宿があります。空いていたら立ち寄ろうと思っていましたが、これまたミツマタ効果なのか恐ろしく混雑していたので、あきらめました。
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背後を振り返って見ると、先ほどスルーしてきた鐘ヶ嶽が佇んでいました。古くから信仰の山であったと言うのにも納得の、大変目立つ山ですね。
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丹沢の山を歩いていると割とよく目にする、丹沢大山国定公園の看板がここにもありました。
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15時40分 広沢寺(こうたくじ)温泉バス停に到着しました。何とも間の悪いことに、ちょうど目の前で本厚木行きのバスが発車するところでした。なんてこったい。
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仕方がないので次を待ちましょう。時間帯にもよりますが、バスはおおむね1時間に2本あります。

次のバスを待っている間に、あれよあれよと大行列が出来上がっていました。通勤時並みの乗車率となった満員のバスにゆられて、帰宅の途に付きました。
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不動尻のミツマタ見物のついでだったはずの三峰山訪問でしたが、思いもよらぬスリリングで楽しい尾根歩きが出来ました。こんなにも楽しい山が、ほとんどその名を知られもせずに大山の裏にひっそり隠れていたと言う事実に、驚きを禁じえません。
もっと多くの人に知ってほしいと思う反面、登山道の崩壊具合を鑑みるに、これ以上訪問者が増えてしまうと、オーバーユースによりさらなる登山道の崩壊を引き起こしかねないようにも思えて、もどかしい所ではあります。
不動尻のミツマタ群生地は、評判通りのなかなかな大群生でありました。ミツマタ見物がしたいだけならば、無理をして三峰山を歩く必要はどこにもありません。大山と一緒に巡れば、もっとゆるい感じの計画にまとめることも可能です。

<コースタイム>
煤ヶ谷バス停(8:30)-三峰山(11:40~12:05)-唐沢峠(13:20)-不動尻(14:10~14:30)-広沢寺温泉バス停(15:40)

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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