般若山-釜ノ沢五峰 秩父札所32番と小鹿野アルプスを巡る

般若山の大日如来像
埼玉県小鹿野町にある般若山(はんにゃやま)と釜ノ沢五峰(かまのさわごぼう)に登りました。
秩父三十四箇所と呼ばれる観音菩薩を祀った霊場の一つである、秩父札所32番を巡る行程です。標高500メートル少々の低山ながらも、岩場が連続するアスレチックな行程となっており、小鹿野アルプスの異名を持ちます。
ゴールデンウィークの喧騒を避けて、静かななる秩父の霊場を巡って来ました。

2022年5月5日に旅す。

時はゴールデンウィーク最中の5月初旬。大混雑しているであろう人気の山を避けて、秩父の奥地にある般若山へ登って来ました。
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般若山は秩父札所32番である法性寺の奥の院がある岩峰です。山と高原地図の範囲外にあり、登山の対象としては極めてマイナーな存在です。

さてそもそも、唐突に秩父三十四箇所と言われても、多くの人にはなんのことであるかサッパリな事でありましょう。秩父三十四箇所とは、秩父地方内に点在する観音菩薩を祀った寺の総称です。
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全部で34ヵ所あり、全てを巡ると100kmほどの巡礼路となります。

秩父札所巡りは江戸時代に庶民の間で非常に人気が高く、多くの巡礼者が江戸から秩父へと訪れました。現在でも秩父地方には、この札所巡りにまつわる史跡が数多く残されています。
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今回訪れた般若山はこの札所の一つであるわけなのですが、霊場巡りに興味が湧いたと言うわけではなく、単に「岩場歩きがおもしろそう」と言う動機による訪問です。不信心なただのレジャー登山者です。

般若山に登った後は、隣接する修行場であったと言う釜ノ沢五峰の山々を巡ります。低山ながらも眺めが良く、晴天にも恵まれた爽快な一日でした。
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秩父奥地の小鹿野町で、マイナーな岩峰を巡り歩いて来た一日の記録です。

コース
般若山と釜ノ沢五峰のコースマップ
長若中学校前バス停より法性寺まで歩き般若山へ登頂します。その後は一度ふもとの釜ノ沢まで下り、釜ノ沢五峰と呼ばれる岩峰を巡ります。

下山後はバス本数の多い松井田バス停まで歩きます。公共交通機関を利用して般若山に訪問する行程です。

1.般若山登山 アプローチ編 秩父最奥の地、小鹿野町への遠き道程

6時8分 西武線 池袋駅
さて、時はゴールデンウィークのど真ん中。当然混雑しているであろう特急電車の利用は避けて、普通列車の旅路で秩父を目指します。
西武池袋駅のホーム

飯能駅で西武秩父行きの電車に乗り換えます。まだ朝も早い時間であるためか、危惧していたほどの混雑もなく至って空いておりました。
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8時12分 西武秩父駅に到着しました。頭上には突き抜けるかのような快晴の青空が広がっていました。本日は格好の行楽日和になりそうですね。
西武秩父駅

今日も秩父の町を見守る武甲山です。今から30年以上前に初めてこの山を目にした時のインパクトを、未だに鮮明によく覚えています。凄まじい押し出しの強さの山ですよね。
西部秩父駅から見た武甲山

8時20分発の薬師の湯行き小鹿野町営バスに乗車します。公共交通期間で両神山に登るときにも利用するバス路線です。本数が非常に少ないので、時刻表を事前によく確認しておいてください。
西武秩父駅に停車する小鹿野町町営バス
支払いは現金のみで、交通系ICカードには対応していません。あらかじめ小銭を作っておきましょう。

この町営バスとは別路線の、小鹿野町役場行きの西武バスによるアクセスも可能です。バスの運行本数は西武バスの方が断然多いのですが、バス停の位置が法性寺からは少し離れており、余計に歩くことになります。

8時50分 長若中学校前バス停に到着しました。ここが法性寺最寄りのバス停となります。最寄りとは言っても、ここからそこそこの距離を歩くことになりますがね。。
長若中学校前バス停

その法性寺への行き方ですが、バスを降りた正面の交差点を左折して、後はずっと道なりです。分岐にはこのように札所32番の案内があるので、それに従っていればまず迷うことはありません。
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法性寺に向かって舗装道路をトボトボと歩きます。沿道の畦が花で溢れていました。うーん、春ですねえ。
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こうして所々にしっかりと道標が整備されています。現代においても札所巡りをする人は一定数存在しますが、その多くは徒歩ではなく車で巡るようです。
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般若川を渡って程なくY字路が現れますが、ここは道なりに右です。この後ぐるっと周回して、下山後は左側の道から戻ってくる予定です。
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この付近の集落は、その名も般若と言う字です。かつてこの地に、般若心経を写経した高層が住んでいたと言うのが由来となっています。般若地方にある山だから般若山だと言う訳ですね。

何処かで見たことのある様なデザインの頭部がありました。これはカカシ・・・なのだろうか?
ガンダムっぽい何かの頭部

9時30分 法性寺まで歩いて来ました。立派な鐘楼門を備えた寺院ですね。正式名称は札所32番般若山法性寺といいます。
法性寺の鐘楼門
ゴールデンウィークに札所巡りをする巡礼者はあまり多くはいないと見えて、周囲は人影もなく静まり返っていました。

2.般若山登山 登頂編 お舟観音と大日如来が鎮座する奥の院へ

門をくぐって、早速中へと進みましょう。寺院の敷地内ではちょうどツツジが満開の見頃を迎えていました。
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写真撮影や奥の院へ登山が目的で訪れた人には、環境整備費として拝観料300円を納める必要があります。集金箱が置いてあるので、投入してから進みましょう。
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山頂の奥の院にあるお舟観音様は、この通り寺院から見えています。なるほど、この岩を船のへさきに見たてているわけですね。
法性寺から見たお舟観音

般若山だからと言う事なのか、般若の面が飾られていました。
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ちなみにこの般若の面と言うのは、怒った女性の顔がモデルなんだそうですよ。言われてみれば確かに、こんな感じの表情をした女性を何度か見たことがあるかもしれない。

山の上までは参拝に行けないと言う人のためなのか、寺院内にもしっかりと観音様がいらっしゃいました。
お舟慈母観音

それでは登山を開始しましょう。まるで熱帯雨林であるかのような、高密度な森の中へと分け入って行きます。
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奥の院へ向かうにはこの岩の隙間を通ります。ですがその前に、右にある観音堂を見物して行きましょう。
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こちらがその観音堂です。西暦1707年に作られたと言う、大変歴ある建物です。それにしても背後の岩壁の圧が凄い空間ですね。岩圧とでも呼べばよいのでしょうか。
般若山の観音堂

岩壁を背にした、舞台造りと呼ばれる構造の建物です。京都の清水寺などと同種の建築様式です。
般若山の観音堂

内部は自由に見物することが出来ますが、土足禁止です。登山靴を脱ぐのは面倒だったので、中へは入らずに周囲を軽く見物するだけにしておきます。
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背後に立つ岩壁の下は岩窟となっており、墓石が安置されていました。昔の行者たちは、ここに籠って修行に励んだりしたのでしょうか。
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私は若干の閉所恐怖症のきらいがあるので、このような狭い閉塞的な空間が苦手です。あまり長居したいとは思えない場所ですな。

先へ進みましょう。相変わらず密林のような緑の濃い道を登って行きます。
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途中にまたもや岩窟がありました。まっすぐに山頂を目指すだけなら寄る必要のない脇道なのですが、せっかくなので登ってみましょう。
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クサリがあるほか、岩肌に足をのせるステップが刻まれており、特段難しい要素はありません。

小さなお社があるだけの空間があり、龍虎岩なる名称がつけれていました。武器を持った奴が相手なら、覇王翔吼拳を使わざるを得ない。
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行きは良い良い帰りは恐い。横着せずに、ちゃんとクサリを掴んで背を向けて下りれば特に危険はありません。・・・と、横着して前向きに降りた男が申しております。
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山頂に向かって、月光(がっこう)坂なる急坂を登ります。こちらもしっかりとクサリが整備されており、登山者的感覚で言えば特に危険な要素はありません。
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軽い気持ちでここまで登って来てしまったスニーカー履きの観光客は、肝を冷やすかもしれません。江戸時代の巡礼者たちは、わらじでこの岩を登ったのでしょうか。

岩肌に刻まれた階段を登りきると、またもや岩圧高めな岩窟が現れました。
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なにぶん宗教には疎いので、これらが地蔵なのか観音像なのかはよく分かりませんが、たくさんの石像が安置されていました。
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観音堂の岩窟にもあった、この壁に空いたハチの巣状の穴はタフォニに呼ばれるもので、岩の内部にあった塩類が結晶化して、岩の表面を破壊することによって生じます。

岩の内部に塩分があると言う事は、この山はかつては海の底に存在していたと言う事ですな。

分岐が現れました。右へ行くと、下からも見えていたお舟観音があり、左へ進むと山頂と大日如来像があります。まずは先に、お舟観音を見物して行きましょう。
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船のへさき思わせる岩の先端の上に、確かに観音様がいらっしゃいました。しかし、なかなか凄い所になっておりますね。
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なかなかおっかない場所に立っていますが、岩の上を歩かずとも脇にちゃんと道があり、特に危険な要素はありません。と言っても、背後は断崖絶壁なので、くれぐれもバランスを崩さないように。
般若山のお舟観音

せっかくなので、帰りは岩の上を歩いてみましょう。表面にザラつきのある岩なので、グリップは極めて良好でスリップする心配はまずありません。
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しかし例え滑らずとも、転倒して転げ落ちる可能性は十分にあるので、慎重にまいりましょう。

続いて大日如来様にもお参りをして行きましょうか。如来象はこの岩の上に安置されています。
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ほぼ垂直に近いような岩壁ですが、ここでもしっかりと岩の表面に足場が刻まれており、クサリ場としての難易度は高くありません。
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ぐるりと回り込むと、頂上に如来様がいらっしゃいました。繰り返しになりますが、特に難しくはありません。ただし、高度感はそれなりにあります。
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10時10分 大日如来像まで登ってきました。一応はここが般若山山頂の扱いになるのでしょうかね。足場はかなり狭く、定員は1~2名です。
般若山の大日如来像

大日如来様が見つめる先には・・・特に何もありません。秩父随一の展望など謳われていましたが、それは若干誇大であるように思えます。
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3.五峰を目指し一度釜ノ沢に下山する

ここでもやはり、行きは良い良い帰りは恐いです。クサリはしっかりとしていますが、この手すりには若干のガタツキがあるので、あまり当てにはしない方が良いと思います。
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もと来た道には引き返さずに、釜ノ沢方面へと進みます。
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下り始めて早々ですが、いきなり大きく登り返します。一応目印のリボンが付いてはいますが、踏み跡が不明瞭で若干わかりづらい道です。
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登り切ったこの場所が般若山の最高地点である様に思えますが、特に標柱などは立っておらず、ただの通り道扱いです。
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こちらの道はあまり歩かれていないのか、やや荒れ気味です。目印はしっかりあるので、よく周囲を観察して歩きましょう。
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鉄塔が現れたところで、尾根から外れて降下を開始します。これから目指す釜ノ沢五峰があるのは、般若山があるのとは隣の尾根になります。一度完全に下山して、隣の尾根を登り直すイメージです。
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荒れ気味を通り越して、トラバースの道が崩落して消滅しつつありました。滑り落ちないように慎重に通過します。これはメジャーな登山道だったら、間違いなく通行止めになっているやつですよ。
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下り始めたはずなのに、何故かまたもや大きく登り返させられます。一体さっきから何を登ったり下りたりしているのだろうか。
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送電鉄塔の下をくぐって、今度こそ真面目に下ります。
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・・・と思ったら、またもや登り返させられました。先ほどから一体何なのだろうか、この登山道は。
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再び送電鉄塔の下を通ります。小さな谷を挟んで鉄塔から鉄塔へと渡り歩かされている格好です。ひょっとすると、既存の鉄塔巡視路を流用した登山道なのかもしれません。
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視界の開けた岩の上へとやって来ました。目の前に武甲山がドーンです。ここは亀岩展望台と呼ばれている場所です。
般若山 亀岩展望台

こうして横方向から見ると、山頂部分の削られっぷりが良くわかりますね。今後はこの平らになっている部分を掘り下げていくだけなので、もうこれ以上標高が縮むことはないそうです。
亀岩展望台から見た武甲山

進行方向の左手に、展望台の名称の由来である亀岩があります。なるほど確かに亀っぽい姿をしています。
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反対側の進行方向右手に見えているこの尾根が、これから歩く釜ノ沢五峰がある尾根です。間に谷を挟んでいるため、一度下山してから登り返す必要があります。
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展望台の岩場はクサリ場になっていますが、前述の通り大変グリップの良い岩肌であるため、クサリを使わなくても全く問題なく歩けます。
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亀岩展望台を過ぎると、ようやく鉄塔巡りから抜け出して真面目に標高を落とし始めました。
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11時25分 釜ノ沢まで下って来ました。写真には写っていませんが、この左手には小さな集落があります。
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4.小さな岩稜帯を巡る釜ノ沢五峰

ここから、本日の第二ラウンドの開幕です。これから登る釜ノ沢五峰は、札所32番とは直接の関係はありませんが、かつての修行の場であったと言う事です。
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修験の山であったと言う事実がある以上は、それなりに険しい岩峰であろうことが容易に予想されます。気を引き締めて参りましょう。

相変わらず密林の様に鬱蒼とした、沢沿いの道を進みます。水辺は涼しくとても気持ちの良い道です
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癒しの沢沿いの道は長くは続きません。すぐに尾根沿いの急登が始まりました。
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ほどなく、岩の露出して開けた場所に出ました。岩の上に、何やら小さな標識らしきものがあります。
釜ノ沢五峰 一の峰

この場所が一ノ峰であるらしい。どう見てもピークではないただの岩の上なのですが、ともかくここだと言うのだからここなのでしょう。
釜ノ沢五峰 一の峰

一ノ峰から少し登ったところに小さなピークがありました。標識も何もありませんが、明らかにこの場所こそが本当の一ノ峰であると思われます。
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気を取り直して次へ参りましょう。結構な急登でモリモリと標高を上げていきます。
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巻き道との分岐が現れました。道標によれば、巻かずに直進すると展望台があるが、クサリ場もあるらしい。展望台があると聞いては、巻き道へ進むわけにはまいりません。このまま直進します。
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真っすぐに登って行くと、眺めが良さそうな岩の上に出ました。そして先ほど同じような標識が立っており、ここが二ノ峰であるようです。
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あぶないあぶない。巻き道に進んだら、二ノ峰をスルーしてしまうところした。困りますな。そういう大事なことは、しっかりと道標に書いていおいてくれないと。

この場所は二ノ峰で間違い無いのですが、この文字のかすれた標識が私の目には三のように見えてしまい、てっきり二ノ峰を見逃してしまったのかと思いましたよ。
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今こうしてあらためて写真を見返しても、私にはやはり二ではなく三のように見えるのですが、いかがでありましょう。

展望台を名乗っているだけの事はあって、視界が開けています。方角的には南東方向なのですが、見えている山がどの辺りなのか正直良くわかりません。奥武蔵の山は武甲山以外はどこも地味で、ぱっと見では分かり難いのですよ。
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そして肝心のクサリ場と言うのはどこなのだろうと思っていたら、二ノ峰からの下りがクサリ場になっていました。
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下りきった地点から見上げたころです。特に難しい要素もないクサリ場でしたが、自信のない人は先ほどの巻き道の分岐まで戻れば迂回できます。
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続いてすぐに三ノ峰の登りに入ります。
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これまた眺めの良さそうな場所ですね。期待が高まります。
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と言う事で、こちらが三ノ峰です。現地にいた時は、また三が現れたぞと若干混乱しました。
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見える光景は二ノ峰からのものと大差ありません。こちらの方がより広い範囲が見えました。見えている山がどこなのか良く分からないと言う点においても変わらずです。
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これから進む方向の光景です。中心を流れる布沢を囲むように、馬蹄形の尾根道になっているのが良くわかります。この後、今見ている尾根に沿ってグルっと周回します。
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三ノ峰の先は断崖絶壁となっており、クサリも見当りたりません。はて、ここをどう下るのでしょう。
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先へ進む道は、ピークから少し戻った地点にありました。
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先へ進みましょう。特にキツくも緩くもない、明瞭な尾根道が続いています。
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四ノ峰は、展望が一切ない森の中にひっそりとありました。
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四ノ峰を過ぎると、修験の道らしい急峻さは完全に鳴りを潜めて、ゆるやかな尾根道になりました。
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実にあっけなく、最後のピークが見えて来ました。
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五ノ峰に到着しました。これで釜ノ沢五峰縦走はひとまず終了です。岩峰歩きが楽しめるのは三ノ峰までで、その先はオマケみたいなものでした。
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五ノ峰からさらに少し先へ進んだところに、名もなき565メートルのピークがあります。ここが釜ノ沢五峰ルートの最高地点となります。
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5.忘れた頃にやって来たこの日一番の好展望地、長若天体観測所

後は下るだけな訳ですが、ピストンとはせずに尾根沿いにグルと周回ルートを取ります。と言う事で前進再開です。
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再び送電鉄塔が現れました。この界隈の山はどこもかしこも鉄塔だらけです。こと低山歩きにおいては、鉄塔のあるところに好展望ありです。さあて、ここはどんな感じなのでしょうか。
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これまで見えていなかった、西側の展望が開けました。まるでゴジラの背ビレのような独特なシルエットにより、一目でそれとわかる両神山(1,723m)です。
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この特徴的な双耳峰は城峯山(1,038m)です、かつて山城が築かれて物見が置かれていた山なだけの事はあって、眺めの良い山です。
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そしてどこからでも良く見える、秩父の誇り武甲山です。
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12時40分 布沢峠まで歩て来ました。もう歩くのに飽きたと言う人は、ここからエスケープすることも出来ます。
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再び視界の開けた場所に出ました。周囲には伐採されたような形跡がありますが、特に何かがあると言う訳でもありません。ここにもかつては送電鉄塔が立っていた場所なのでしょうか。
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この地点には名前なども存在しないないようです。ベンチがあり休憩向きな場所であると思います。そのかわり直射日光がギラギラですけれどね。
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じっとしていると体内の水分を根こそぎ奪われてしまいそうなので、長居はせずに先へ進みましょう。
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道すがらに、見上げるサイズの特大モミの木がありました。流石にこれだけ大きいと、クリスマスツリーにするのも難しそうですね。
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特に名前や来歴の説明などはなく、ただモミの巨木とだけ書かれた標識が立っていました。
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またもや分岐地点が現れました。下山するにはここを左ですが、その前に直進して文殊峠へと寄り道して行きます。
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分岐からは5分と少々で、あっけ無く峠が見えて気ました。登山道の脇にある建物は金精神社です。
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13時10分 文殊峠に到着しました。いかにも信仰のいわれがありそうな地名の峠ですが、少し調べてみた限りでは、結局札所32番との関連性は良くわかりません。
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この峠のすぐ脇に、長若天体観測所があります。山間部の奥地にある小鹿野町は、周囲に人工の光源が少ないことから、天体観測の適地であるとされています。でもそれって要するに、ド田舎だって言ってますよね。
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そしてこの観測所こそが、何気にこの日一番の好展望スポットでありました。西には西上州方面の山並みです。
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これは秩父のクレイジーマウンテンこと二子山(1,166m)です。遠目からでも目を引くこの異様なシルエットよ。
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秩父盆地内からであればどこからでも見える武甲山も、当然ながら良く見えていました。ここはなかなか満足度の高い寄り道スポットなので、釜ノ沢五峰を歩くのであれば必ず立ち寄ることを推奨します。
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6.釜ノ沢五峰 下山編 最後まで油断のならない縦走コースを下る

寄り道はこれ位にして、下山を再開しましょう。先ほど下り始めたはずなのに、なぜか思いっきり登り返しをさせられております。
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13時35分 竜神山に登頂しました。下山路の途中にある小ピークです。展望も何もなく、完全に名前負けしている感のある山です。
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この先も、送電鉄塔を登ったり降りたりさせられて、なかなか下山が捗りません。
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電線の無い鉄塔が並んでいるのが見えます。新しいより大きな送電鉄塔が近くに完成したことにより、用済みとなったものなのでしょう。撤去はせずに、このまま放っておくものなのでしょうか。
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最後まで油断のならない道がが続きます。しっかりと修験の山らしさがあるコースでしたな。
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この日何度目になるかもしれない、またもや開けた場所が現れました。兎岩と呼ばれている岩場です。
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わざわざこうして手すりが整備されていると言う事は、以前に何らかの事故が発生したのでしょうか。率直に言って、この手すりは無い方が歩きやすいと思います。
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14時10分 順調にサクサクと下り、兎岩登山口に下山しました。ここから先は舗装道路歩きです。
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水道施設の跡地と思われる廃墟を横目に進みます。近く牧場があるらしく、付近一帯に強烈なベコ臭が漂っていました。端的に言うと、とても臭い。
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一度脇を通った釜ノ沢登山口まで戻って来ました。尾根をグルっと一周して、ようやく元の地点に戻ってこれたと言う事です。
釜ノ沢登山口

釜ノ沢には長若山荘と言う一軒宿が存在します。場所的に、恐らくは札所巡りの巡礼者を受け入れてきた宿なのなのでしょう。
長若山荘

往路に通ったY字路に戻って来ました。ここから先は、往路に一度歩いた道を引き返します。
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14時45分 長若中学校前バス停のある交差点へと戻って来ました。往路に乗車してきた小鹿野町営バスは非常に本数が少ないため、帰路ではここでバスを待たずに、このさらに先にある松井田バス停まで歩きます。
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少々距離はあるものの、松井田まで行けば概ね1時間に1本の頻度でバスがあります。

と言う事で、トボトボと舗装道路歩きを続行します。地図を見ただけでは気が付きませんでしたが、何気にアップダウンのある道程です。
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15時 途中に宮本の湯なる温泉施設があるのを発見しました。当初の予定では西武秩父駅にある祭りの湯に立ち寄るつもりでいたのですが「別にここで良いじゃん」と言う事で急遽予定を変更しました。
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日帰り入浴可能であるとはどこにも掲げられていませんでしたが、何事も無く受け付けてくれました。若干うろ覚えですが、入浴料金は確か700円だったと思います。

一風呂浴びてスッキリしたところで、15時55分に松井田バス手に到着しました。法性寺からは結構な距離を歩きましたが、公共交通機関頼みの身としては、こればかりはどうにもなりません。
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時刻表より少し遅れて現れた西武秩父駅行きのバスに乗り込み、帰宅の途につきました。
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特段信心があるわけでも何でもなく、単なる思い付きだけで訪れた秩父札所32番巡りでしたが、大満足の内に幕を下ろしました。
小鹿野は秩父地方の中でも特に遠く、公共交通機関の利用を前提とした際に交通アクセスが極めて悪い一帯ですが、般若山はそれだけ手間をかけてでも、十分に訪れるだけの価値がある場所だと思います。
道中にあるクサリ場や岩場の上に鎮座している大日如来像など、般若山は霊場巡りには一切興味が無い人であっても十分に楽しむことのできるだけの魅力があるスポットです。登山の対象としては小粒な存在ですが、大いに推奨いたします。

<コースタイム>
長若中学校前バス停(8:50)-法性寺(9:30)-般若山(10:10~10:30)-釜ノ沢(11:25)-布沢峠(12:40)-文殊峠(13:10)-竜神山(13:35)-兎岩登山口(14:10)-宮本の湯(15:00~15:40)-松井田バス停(15:55)

般若山 大日如来像前での記念撮影 width=

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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