巾着田 森の中を赤一色に覆いつくす、日本最大規模のヒガンバナ群落

巾着田の彼岸花群生地

埼玉県日高市にある巾着田(きんちゃくだ)に行きました。
市内を流れる高麗川が大きく湾曲し、川に囲まれた一帯が巾着のような地形をしていることからこの名がついたと言われています。巾着田には、国内最大規模と言われる彼岸花(ヒガンバナ)の群生地があり、満開を迎える9月中旬から10月上旬にかけて、曼殊沙華祭りが開催されます。
秋雨の合間の一瞬の晴れ間を縫って、周囲一帯を真っ赤に染め上げるヒガンバナ群落を見物してきました。

2018年9月15日に旅す。


速いもので季節は9月も中旬、シルバーウィークシーズンがやってまいりました。ごく平凡なるサラリーマン稼業の私にとっては、とても貴重な連休シーズンであります。

しかしながら、まったくもってありがたくない事に、2018年の秋雨前線はやけに仕事熱心で、一向にカラッと晴れてはくれません。こんな時は、憂さ晴らしにお散歩にでも出かけるのが吉でありましょう。

ということで、今回は彼岸花の名所と知られる、埼玉県は日高市にある巾着田へ行ってみようかと思います。

彼岸花(ヒガンバナ)とは、別名で曼殊沙華(まんじゅしゃげ)とも言い、その名が示す通り彼岸の頃に咲く多年草です。
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その毒々しい真っ赤な見た目は、美しいというよりは何処か不吉な感じを醸し出しています。彼岸花という名称も相成ってか、黄泉の国を連想させる花です。

実際に、不吉なものとして嫌う人も少なからずいるのだとか。まあ、好き嫌いは個人の感性の問題なのでひとまず脇に置くとして、秋の季節を象徴する花であることは間違いありません。

巾着田とは日高市内を流れる高麗川が大きく湾曲してできた突出部です。すぐ脇にある日和田山から見ると、巾着袋のような姿をしています。
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昔は水田地帯でしたが、現在では耕作は行われておらず、純粋な観光地となっています。

巾着田にある彼岸花の群生地は、日本国内では最大の規模を持っています。人工的に植えたものではない天然の群生地であり、その数は公称500万本とも言われています。
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あたかも黄泉の国への門が開いてしまったかのような、真っ赤な彼岸花絨毯を見物しに、はるばる埼玉県まで繰り出します。

1.巾着田散歩 アプローチ編 西武線の高麗駅から、徒歩で巾着田を目指す。

ということで、西武池袋線の高麗駅までやってまいりました。飯能よりもさらに秩父よりの場所になります。都内からだと鈍行で1時間以上かかります。
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なお、曼殊沙華祭りの開催期間中に限り、特急レッドアロー号が臨時で高麗駅に停車します。
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ちなみにこの写真は、たまたま通りかかったレッドアロー号を激写しただけのもので、私自身は池袋から鈍行で来ました。

早速、曼殊沙華祭りをアピールするノボリが掲げられていました。池袋駅の構内にもポスターが掲げられており、西武が大々的にここをアピールしようとしていることが窺えます。
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駅前の仮設テントでは、パンフレットの配布も行われていました。
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駅からは徒歩でだいたい10分から15分といった所です。このように、要所要所に道案内が出ているので、迷うことはないかと思います。
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なお、駅前にタクシーの姿は見当たりませんでした。歩きたくないと言う人は、飯能から呼ぶしかなさそうです。

沿道ではキバナコスモスが満開を迎えていました。コスモスもまた、秋を代表する花の一つであります。
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直前まで降り続いていた雨により、しっとりと表面が濡れています。花というのは、このように水滴がついていた方が、断然良い雰囲気が出ますな。
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彼岸花も発見。これまたいい感じに水滴が滴っております。
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目的地に着く前からすでに、沿道にチラホラと赤い花が咲き誇っています。
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日高市は栗が名産品です。なんでも高麗川マロンというブランド栗なんだそうです。味の方はまあ、栗は栗だとしか・・・
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ほどなく高麗川が見えてきました。この川の対岸が、巾着袋の中だと言う訳です。
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橋を渡って、湾曲部の内側へと侵入します。
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川の中ほどに、大きな鳥が佇んでいるのが見えました。距離があるので判りにくいですが、かなりの大きさです。
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アオサギという名のペリカンの仲間です。羽を広げると全長で150~170センチほどにもなるという、大型の鳥類です。養殖魚を食べてしまうので、基本的に害獣と見なされています。
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鉄道写真愛好家の事を撮り鉄と呼んだりしまが、主に鳥の写真を撮影する愛好家は、撮り鳥という事で良いのでしょうか。

お目当ての巾着田内部へと辿り着きました。
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上流エリアと呼ばれているこの一帯はまだ咲始めと言った所で、半分くらいはつぼみの状態です。
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大きくカーブする川の内側に沿って歩道が整備されています。なぜこんな地形が生まれたのか、大変興味深いところです。
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曼殊沙華祭りの会場入り口までやってきました。巾着田は、普段は無料で立ち入れる場所ですが、曼殊沙華祭りの開催期間中に限り、300円の入場料が掛かります。
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2.日本一の規模を誇る曼殊沙華群落に魅了される

会場内に入ると、驚くほど多くの人で賑わっていました。雨上がりのお天気でもこの人気という事は、晴れていたらどうなってしまうのでしょう。
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この辺りも、まだまだまばらにしか開花していません。ポスターにあったような、一面が真っ赤状態にはまだ早いようです。
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とりあえず、一番早くに見ごろ迎えるというドレミファ橋付近を目指して奥へと進みます。

これがドレミファ橋です。登山者的感覚で言えばごく普通の橋と言えますが、町の中にあるという事を考えると、なかなかスリリングな橋なのではないでしょうか。
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当然ながら、増水時には渡れません。雨上がり直後という事もあって、現時点でも結構渡るにはギリギリな水位です。
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期待していた通り、ドレミファ橋付近ではまさに満開を迎えていました。パンフレットで見たのと同じ、真っ赤な絨毯が目の前に広がります。
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それにしても、本当に不気味な花です。背後に川を配置すると、三途の川感が半端ない。
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少しアンダー気味に撮ると雰囲気が増します。
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毒々しい見た目をしておりますが、実際に毒草です。特に、根の部分に強い毒性があります。彼岸花が田んぼのあぜに良く咲いているのは、モグラの侵入を防ぐべく人為的に植えられたためです。
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赤すぎて色飽和を起こしかけています。あらためて見返しても、目がチカチカします。
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せっかっくなのでドレミファ橋を渡ってみます。水没ギリギリの水位です。ここ数日の長雨で、かなり増水しているものと思われます。
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対岸の森の中が一面赤く染まっているとか、完全にホラーですね。
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曼殊沙華祭り期間中には、出店などもあり買い食が可能です。名産品だという栗を食べてみましたが、感想は先ほど述べたとおり、栗は栗です。
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ほんの一瞬ではありましたが、青空が顔を覗かせました。秋雨前線の気まぐれだったらしく、すぐにどんよりとした灰色の空に戻ってしまいましたがね。
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下流域と呼ばれる一帯も、まだまだ咲き始め状態でした。見ごろを迎えていたのはドレミファ橋付近だけですね。
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なお、最新の開花状況については、巾着田の公式サイトが逐一更新されているので、そちらを参照してください。

ちょうちょ ちょうちょ 彼岸花に止まれ♪
って、大丈夫なんですかね。蜜には毒性はないのでしょうか。
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正面にあいあい橋が見えてきました。トラス構造の木橋としては、日本最大級の規模を誇ります。
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一通り巡って満足しました。会場を後にします。
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3.巾着田散歩 帰宅編 特に理由もなく、帰りはなんとなく高麗川駅へ

あいあい橋を渡り、巾着袋の中を後にします。
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少しフライング気味のコスモスが咲いていました。ピンクのコスモスは、だいたい彼岸花が咲き終わる9月下旬ごろに見頃を迎えます。
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珍しい白い彼岸花も咲いていました。
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帰りは最寄りの西武線高麗駅ではなく、少し離れたJR高麗川駅まで歩きます。
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高麗川までいった所で別に何があるという訳でもありませんが、「ピストンヨリ縦断ヲ持ッテ尊キトス」と言うハイカーとしての本能が働いた結果の行動です。

なぜか駅風の見た目の道標。
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高麗川駅まではひと道あります。巾着田公式サイトのアクセスマップによれば、所要時間は徒歩で45分とのこと。
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背後には奥多摩の山並みが見えました。秩父地方というのは、間を山に阻まれているだけで、直線距離では以外と東京に近かったりします。
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ようやく高麗川駅が見えてきました。
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先ほども述べた通り、ここに特に用事はありません。到着早々ですが、ホームへと直行します。
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ちょうど良いタイミングでホームに電車が待機していたので、そのまま乗りこみ帰宅の途につきました。
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秋の風物詩を巡るお散歩はこれにて終了です。

パンフレットなどで紹介されている通りの、森の中一面に広がるの真っ赤な絨毯を目にすることが出来ました。巾着田へは、西武線でのアプローチの他に、駐車場も完備されており車でお越しになることも可能です。

秋の長雨で登山計画を台無しにされため息をつかれているハイカーの皆様におかれましては、憂さ晴らしに巾着田へ黄泉の国巡りに繰り出してみてはいかがでしょうか。季節の花々を愛でて歩くのも、風流でなかなか良いものです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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