浜離宮恩賜公園 秋の花コスモスが咲く都会のオアシス

浜離宮恩賜公園のコスモス
東京都中央区にある浜離宮恩賜公園(はまりきゅうおんしこうえん)に行きました。
もとは徳川将軍家の別邸だった場所で、その後に宮内庁管理の離宮となり、現在は都立公園となっています。東京のコスモスの名所として知られており、8月下旬から10月初旬にかけて、多様な種類のコスモスが花を咲かせます。
東京湾岸地帯の都会のオアシスへ、季節の花を愛でに行ってきました。

2018年9月17日に旅す。

今回は都会のオアシスこと浜離宮恩賜公園へ、秋を代表する花であるコスモスを見にお散歩に出かけます。

浜離宮恩賜公園はもともと、甲府藩の大名屋敷に付随する庭園だった場所です。その後持ち主が転々とし、現在は都立公園となっています。
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都心部の高層ビル群に囲われた場所にある和風庭園という事で、ここでしか見られない独特の景観が周囲に広がります。

公園内には公称30万株と言うコスモス畑があり、シーズンになると多くの見物客で賑わいます。
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季節の花を愛でに、ぶらりと散歩してきました。

という事で、浜離宮の最寄り駅である大江戸線の汐留駅へとやってまいりました。大江戸線の駅は、基本どこも天井が低くて圧迫感がすごい。
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そして何故か、改札の外に用途不明の広い空間があるのが大江戸線クォリティです。これはきっとイギリスロンドンの地下鉄のように、有事の際に防空壕として活用することを意識しているに違いない。(←違います
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この空間はその名も「ゆとり空間」と言います。目的はゆとりを待たせることだそうです。・・・ちょっと何を言っているのか理解できませんが、ともかくそういうことです。

何はともあれ、まずは地上へ出ましょう。目指す浜離宮は、割とすぐ近くにあるはずなのですが、周囲をビルに囲まれていて、ここからでは視界に入りません。
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私は基本的に田舎者なので、このようなコンクリートジャングルを見ていると、眩暈を起こしそうになります。
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このソーラーシステムのようなビルは、向かいの建物を焼いてしまったりはしないのでしょうか。「目標ソロモン右翼、スペースゲート!」
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道すがらに道標や案内図の類は見当りません。浜離宮があるのは海際なので、とりあえず東方向に向かって適当に進めば、特に問題なくたどり着けるでしょう。
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東どっちなのか分からないと言う人は・・・素直にグーグルマップを起動しましょう。

背後にモノレールのような車両が走っていました。あれが話に聞く、ゆりかもめなる乗り物なのか。
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私も一応は東京都民でありますが、日常生活の動線が湾岸地帯にかすりもしないため、この付近の土地感が全くありません。完全なるお上りさん状態です。

ほどなく、目的地の入り口が見えてきました。
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国際色豊かな場所だけあって、正門のすぐ脇に英語の園内地図が掲げられていました。えーと、日本語のは無いんですかね?
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日本語の地図は少し離れた場所に場所にありました。英語の方が目立つ場所に掲げられているあたりに、この場所を訪れる外国人観光客の多さが窺えます。
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入場料300円を払って、入園します。
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園内は、周囲をぐるっと高層ビルに取り囲まれています。都会のオアシスと呼ばれる所以です。
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奴らはカモだ!
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海に近い水辺の公園であるというだけあって、鳩よりも鴨の姿が多く目立ちます。

お目当てのコスモス畑は、園内に入ってすぐ場所にありました。
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この一面のオレンジ色はキバナコスモスです。8月下旬から咲き始める早咲き種で、もうすでにピークは過ぎて散りかけの状態です。
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背景に高層ビルを入れるとにより、浜離宮感が増します。コスモスの名所は全国に数多あれど、ここでしか見ることの出来ない組み合わせの光景です。
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お花畑には、蝶をはじめとする虫が沢山です。虫が苦手だと言う人は、なんと言うか諦めてください。
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コスモスと言われて真っ先に脳裏に浮かぶのは、このピンクの種なのではないでしょうか。こちらはまだ咲き始めといった所です。
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キバナには遅いけれど、ピンクにはまだ少し早いと言う、境目の中途半端な時期に来てしまったようで。
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フチだけが紫色をした白いものあります。
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これは完全に紫一色ですね。ひとことコスモスと言っても、実にいろんな種類が存在します。
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コスモス畑の真ん中付近で、いろんな種類が入り混じって咲いており、まさに百花繚乱状態です。
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ロイヤルゼリー作りに余念がない蜂。
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蝶にもいろいろな種類がいます。
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こちらはヒガンバナ。コスモスと並び秋を象徴する花です。今がまさに見ごろですね。
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この花は、晴れた日よりも雨にしっとりと濡れている方が断然雰囲気が出ますね。
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浜離宮へは、東京湾の観光汽船が寄港します。時間があるのであれば、このまま東京湾クルージングをしゃれこんでみるのも良いかもしれません。
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ちょうどよいタイミングで水門から船が入ってきました。この水門の外は隅田川で、すぐ右手はもう東京湾です。という事は、浜離宮を囲んでいるこの水路は汽水なのでしょう。
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汐留という地名は、かつてこの場所に、江戸城の外堀に海水が侵入するのを防ぐための堰があったことに由来しています。
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汐留は将軍のお上がり場でもありました。お上がり場とは現代では耳にしない言葉ですが、端的にいうと徳川将軍家専用の乗船場です。
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鳥羽伏見の戦いに敗れた後、大阪から船で一目散に遁走して来た徳川慶喜も、この場所から上陸したそうです。

あれは話に聞くレインボーブリッジと言うやつでしょうか。普段から山にばかり入り浸っているせいか、山梨や長野の地理には詳しいけれど、東京の地理には疎いんです。
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せっかくなので、園内を一通り散策します。和風庭園には付き物の池が整備されていました。
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やはり茶屋風の建物と言うのは、近くに水辺があった方が断然引き立ちます。やぶ蚊の発生が酷そうではありますが。
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水面をじっと眺める大きな鳥の姿が目に入りました。つい二日目にも見たアオサギです。
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魚を狙っているのか、じっと水面をのぞき込んでいました。
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こちらの茶屋跡では、現在でも休憩してお抹茶を頂くことができます。割と本格的と言うか、茶菓子付きで720円と言うプライスタグが付いておりました。
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3本で百二十円のお団子と、お~いお茶で十分だと考える私には、少々お値段が張りすぎです。

水面のリフレクションがとても素晴らしい。水辺の光景と言うのは、どうしてこうも見る者の心に響くのでしょうか。
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和風庭園の風景と高層ビルが同時に水面に映り込むというのもまた、浜離宮ならではの光景です。
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先ほどのアオサギは、この池が縄張りなのか、場所を変えつつも一向に立ち去りません。
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一通り巡ってして満足しました。2時間ほどの滞在時間で、園内を後にしました。
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巾着田に続き、秋の花を巡るお散歩2部作はこれにて完結です。
ちょうどキバナコスモスからピンクのコスモスに切り替わる合間という事で、いささか中途半端な時期での訪問となってしまいましたが、それでも秋の訪れを十分に感じることが出来た訪問でした。年によって多少の前後はありますが、おおむね10月の頭頃になると、コスモ畑が一面のピンクに染まるようです。その頃のに訪問するのがベストシーズンでしょうか。
水辺の生き物の姿も多く見られ、とても雰囲気の良い場所でした。山歩きも良いですけれど、たまには趣向を変えて町の中を歩くのも悪くはないのかもしれません。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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