入笠山 南アルプスの前衛部に立つ、すずらんが咲く湿原の山

すずらんの里駅から見た入笠山-001
長野県伊那市と富士見町にまたがる入笠山(にゅうかさやま)に登りました。
八ヶ岳連峰と向かい合う位置に立っている、南アルプス前衛の山です。山頂の周辺に小規模な湿原が点在しており、すずらんを始めとした多種多様な花が咲く花の名峰です。富士見パノラマスキー場のゴンドラリフトを利用することにより容易に山頂に立つことが可能で、登山初心者向けの山としても大変人気があります。
そんなお手軽さが売りの山に、あえて駅から直接歩いて登ってきました。

2025年6月22日に旅す。

入笠山は南アルプスこと赤石山脈の北端に位置している山です。山頂のすぐ近くに入笠湿原が広がっており、初夏の季節なると様々な種類の花が咲き誇ります。
入笠湿原
入笠山には過去に一度訪れています。前回は冬の訪問だったので、いつか花の季節にも登ってみたいと考えていました。今回、その機会が訪れました。

初夏の季節の入笠山で忘れてはならないのがすすらんです。最寄り駅の駅名にまでなっているくらいに、入笠山の象徴的な存在です。訪問のタイミングとしては完璧で、見ごろの盛りを迎えていました。
入笠山のすずらん

入笠山に登頂した後は、山頂のさらに奥に広がっている大阿原湿原まで足を延ばします。手軽な山のはずが、なんだかんだで結構なロングトレイルとなりました。
大阿原湿原
おそらくは誰の何の参考にもならないであろう、全行程徒歩だけで入笠山に登ってきた1日の記録です。

コース
すずらんの里駅からの入笠山コースマップ
JR中央本線のすずらんの里駅から、直接歩いて入笠山山頂を目指します。登頂後は山頂の裏手に広がっている大阿原湿原を周回します。

下山はすずらんの里駅ではなく、その隣の青柳駅へと下ります。富士見パノラマスキー場のロープウェイを一切使わずに入笠山に登る行程です。

1.入笠山登山 アプローチ編 鈍行列車で行く長野県への遠き旅路

6時13分 JR高尾駅
いつもの6時15分発の松本行きの鈍行列車に乗り込み、遠路はるばる長野県にあるすずらんの里駅を目指します。
JR高尾駅のホーム
ちなみに入笠山へ駅から直接歩いてではなくロープウェイを使って登るつもりでいる場合は、最寄り駅は富士見駅となり富士見駅には特急あずさが停車します。

すずらんの里駅も停車駅だったら特急に乗るのかと言われると、まあどのみち乗りはしないのですけれどね。

8時41分 2時間以上の時間をかけて、すずらんの里駅に到着しました。前日が寝不足気味だったこともあり、アラームに起こされるまで1度も目覚めることなく完全爆睡していました。
すずらんの里駅のホーム
どうやら寝違えてしまったらしく、上を見ようとすると首が痛いです。これから山登りを始めようとしているタイミングで、いったい何をやっているのやらです。

目指す入笠山はこの通り、駅のホームからすでに見えています。駅チカの山であると称せそうなくらいには近いのですが、しかし何故かここから歩いて入笠山を目指す人はあまり多くはありません。
すずらんの里駅から見た入笠山-001
何故かも何も、大多数の人はロープウェイを使って登るからです。

駅舎すらもないような簡素な構造の無人駅です。ちなみにトイレは、ガードをくぐった先にある駐車場の脇にあります。
すずらんの里駅

2.ほとんど歩く人はいない入笠山の登山口

8時50分 身支度を整えて行動を開始します。駅前から道なりにまっすぐ進みます。
すずらんの里駅前から見た入笠山
目的地は最初から見えてはいるのですが、駅前に道標などの案内は一切ありません。入笠山へ駅から直接歩いて歩いて登る人間の存在は、ほとんど想定されていない雰囲気をひしひしと感じます。

すぐに国道20号線にぶつかりますが、横断してそのまま直進します。
すずらんの里駅近くの国道20号線

ビニールハウスが立ち並ぶ畑の中の小道を登ってゆきます。分岐が何度かありますが、ずっと道なりが正解です。脇道にそれずに進んでください。
250622入笠山-010

背後を振り返ると、八ヶ岳連峰の山並みが横一列にきれいに並んで見えました。山頂まで行けばもっとよく見えるのですが、本日は雲が多めな空模様なので、私が登頂するまで天気が持ってくれるかはだいぶ怪しそうです。
すずらん里駅周辺から見た八ヶ岳

現在地の標高らしい数字の書かれた標識が、畑の中に立っていました。これはいったい誰向けに、何を伝えようとして立てたものなのだろうか。
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9時10分 入笠山の登山口まで歩いて来ました。私は今回2度目の訪問なので、迷わずにまっすぐ来れましたが、初見だと少々わかりづらいかもしれません。基本的に駅からはずっと道なりです。
入笠山の登山口
と解説してみたところで、果たして参考になるという人がどれほどいるのか、甚だ疑問ではあります。

入笠山の山頂までは8kmとそこそこの距離があり、標高差はおよそ1,000メートルほどです。ゆるくもキツくもない、程よいボリューム感だと思うのですが、しかしここから歩く人はほぼいません。解せぬ、いったい何故なんだ。
入笠山の登山口

3.未舗装の林道を緩やかに登りあげる、鐘打平への道のり

始めに断っておきますと、このすずらんの里駅ルートは、基本的に最初から最後までずっと未舗装の林道歩きとなります。かなり単調な道なので、覚悟しておいてください。
250622入笠山-015

登山口近くの林道のすぐ脇に、マレットゴルフ場があります。ここを歩く登山者はよほど珍しいらしく、プレー中の人が物珍しそうにこちらを見ていました。
250622入笠山-016

例のごとく道標も何もありませんが、この分岐を左に曲がります。ここも初見ではかなり迷うポイントかと思います。
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分岐に上と書かれた謎のペンキマーカーがありますが、進むべき方向はこの矢印が指しているのとは反対側です。
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迷いそうなポイントはこの分岐が最後です。後はひたすら道なりに登って行けばよいだけです。
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しかし1度だけならばまだしも、2度目の訪問だというのに、またわざわざロープウェイを使わずに地味で単調な林道を歩いて登るとか、我ながらいったい何をやっているのだろうと思わないこともありません。

ですがこれで良いのです、ここはもともと、そういうブログなのですから。

小さな沢沿いに道が続いています。単調な登りではあるのですが、水のせせらぎとエゾハルゼミの合唱が響き渡る、実に心地の良い空間です
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コアジサイがこれでもかと言わんばかりに咲いています。地味ながらも個人的には好きな花の一つです。
入笠山のコアジサイ

10時20分 山と高原地図上に展望台と書かれている地点まで登ってきました。名前とは裏腹に展望は一切なく、1件の廃屋がぽつんと建っているだけの場所です。
入笠山 展望台
展望台を名乗っている以上は、昔は展望があったということなのでしょうか。これだけ森が濃いと、もともと何も見えなさそうなものですが。

単調な登りはなおも続く。これ以上読者の皆様を退屈させるのも忍びないので、ここからはバッサリと中略いたします。
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11時15分 ということで場面は飛んで、お花茶屋まで登ってきました。この茶屋は現在営業はしていないようですが、廃屋化はしていないので管理はされているようです。
お花茶屋
ここまでずっと歩き詰めでさすがに少々疲労を覚えたので、1本立てて弁当を広げました。

道の傾斜がだいぶ緩んできましたが、単調な登りがまだもうしばらく続きます。この辺りははひたすら我慢の登りです。
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繰り返しになりますが、初めからロープウェイを使って登っていれば、こんな我慢は一切しなくても済みます。

では何故わざわざ歩いて登っているのかという話になるのですが、それは単に私が行動時間が最低でも5時間以上はないと山に登った気になれないという異常な感覚の持ち主だからです。

ですので、普通の人は真似をしない方が良いと思います。

沿道に何軒かの建物が立っています。別荘か何かだと思っていたのですが、よく見てみると他県の市区町村が所有している野外学習施設が多いようです。
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道の脇にクリンソウが咲いていました。通常は水辺や湿地などに咲く花なのですが、こんな何でもない山中に咲くこともあるのですね。
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と思ったら、背後にしっかりと小さな湿地がありました。入笠山にある湿原といえば、山頂の近くにある入笠湿原や大阿原湿原が有名ですが、それ以外にもこうした名もなき小湿地が点在しています。
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12時 鐘打平まで登ってきました。ここから先はロープウェイで登ってきた観光客が入り混じる、観光地の領域となります。
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4.アヤメやすずらんが咲く入笠スキー場跡のお花畑と好展望の山頂

左手の森の中に入笠湿原が広がっているのですが、今はまだ湿原に下りずに道なりに外周をぐるっと回りこんでいきます。
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小屋が建っており多くの人で賑わっています。完全な貸し切り状態から一転して、突然の周囲の混雑ぶりに少々困惑してしまいます。
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入笠湿原の傍らに建つ山彦荘です。宿泊施設兼お食事処といった性質の施設です。
入笠湿原の山彦荘

入笠湿原が目の前にあります。それほど広くはなく、すり鉢状の窪地地形になっています。すずらんの群生地はこの湿原の中にあります。
入笠湿原

湿原内の散策は帰りがけにするつもりでいるため、一旦はスルーして山頂を目指します。
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道の脇に湿原に向かって流れ込んでいる小さな沢があり、ここでもクリンソウがたくさん咲いていました。入笠山といえば有名なのはすずらんで、クリンソウについては完全にノーマークであったため、見れて得をした気分です。
入笠山のクリンソウ

山頂直下の斜面が大きく開けて草原になっています。これはかつて営業していた入笠スキー場のゲレンデ跡です。植生保護のための鹿よけネットに覆われており、中はお花畑になっています。
入笠スキー場跡

柵の中へ入ると早速アヤメが出迎えてくれました。アヤメは鹿の好物なので、防護柵がなければあっという間に食べつくされてしまうことでしょう。
入笠山のアヤメ

レンゲツツジもぽつぽつと咲き始めてます。こちらはまだつぼみ状態のものが多めで、見頃の最盛期を迎えるのはもう少し先のことになりそうです
入笠山のレンゲツツジ

そして一番肝心なすずらんですが、足元に大量に咲いていました。時期的にほぼピークと言えそうな咲きぶりです。素晴らしい。
入笠山のすずらん

すずらんはかなり小さな花なので、アップで写したかったらバリアングルモニタのあるカメラとマクロレンズがあった方がいいと思います。
入笠山のすずらん
足もとにさりげなく咲いていることが多いので、鑑賞の際にはくれぐれも踏んでしまわないようにお気を付けください。

お花畑の只中を歩けるように、ゲレンデ跡の中央に九十九折れの道が整備されています。ただ頭上が大きく開けているため、直射日光ギラギラで当然ながらとても暑いです。
入笠スキー場跡のお花畑

最後の最後にちょとだけ登山道らしい登山道があります。ロープウェイを使って登ってきた人にとっては、山頂直下を除けばほとんど公園のような山です。
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山頂らしき場所が見えました。いつの間にかすっかりと曇り空になってしまいました。
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山頂一帯は樹木が伐採されていて、全方位に展望が開けています。山頂からの眺めが良いというのも、間違いなく入笠山が人気のある理由の一つになっています。
入笠山の山頂

12時50分 入笠山に登頂しました。まったく、手軽に登れることが最大の売りであるはずの山に、なぜこんなにも時間をかけ苦労して登ってきているのでしょうかね。しかも1度ならず2度までも。
入笠山の山頂標識

さっそくですが展望の方を見ていきましょう。北側の正面には八ヶ岳連峰の山々が横一列に並んでよく見える・・・はずなのですが、すっかりと曇ってしまいました。まあ朝の時点から薄々、こうなるだろうとは覚悟していました。
入笠山から見た八ヶ岳

東側には一応富士山の頭だけが見えます。だてに富士見パノラマリゾートを名乗ってはいません。
入笠山から見た富士山

南アルプス北部の山も少しだけ見えるのですが、こちらも生憎と隠れを決め込みつつありました。
入笠山から見た南アルプス北部

北西方向には諏訪湖とその背後の鉢伏山(1,929m)などが見えています。日本列島が一番太くなっている辺りの光景であり、東西南北のどちらを向いても海は一切見えません。
入笠山から見た諏訪湖
どんよりした曇り空でイマイチな眺めでしたが、本日の主題はあくまでもお花であるので、まあ気にしないことにしましょう。

5.入笠山山頂の裏手に広がる大阿原湿原へ寄り道する

ピークハンターとしてのお勤めは無事に果たされました。このまま引き返してもよいのですが、本日は山頂よりもさらに奥へ進んだ場所にある大阿原湿原まで足を延ばしてみようかと思います。
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入笠湿原よりはずっと広い湿原であるらしい。高層湿原好きとして、それを無視するわけにはまいりませぬ。

登ってきたのとは反対方向へ下っていきます。と言っても大した標高差はありません。
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下りきった地点が沸平峠(ぶっぺいとうげ)と呼ばれている場所です。かつて伊那地方と富士見を結んでいた、法華道(ほっけみち)と呼ばれる古道がこの地点を越えていました。
沸平峠

この峠の直ぐ脇を現役の車道が通っています。何ならこれから目指す大阿原湿原の直ぐ脇に駐車場もあります。日中はマイカー規制が入るようですが、規制時間外であれば普通に車でここまで入ってこれます。
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車道沿いを歩いても湿原には行けますが、しっかりと登山道があるのでそちらから行きます。
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山の斜面から水が染み出して、沢とも言えないような泥濘状態になっています。こうした微小な水流が多数流れこむことによって、湿原が作り出されているのでしょう。
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前方に広々とした草原が見えてきました。確かに入笠湿原よりはずっと広大な空間が広がっていそうです。
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13時45分 大阿原湿原まで歩いて来ました。湿原と言えば定番の立派なウッドデッキが整備されており、ここでも結構な数の人で賑わっていました。
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6.大阿原湿原を周回する

大阿原湿原は、高層湿原という生態系のサイクルで言うと既に最晩年の時期に差し掛かっており、乾燥化が進んでただの平原に変わりつつあります。
大阿原湿原
やがては森に覆われて、何の変哲もない山の光景へと移り変わってゆくはずです。

湿原の周りを周回できるように、散策路が整備されています。そう言うことであれば、ぐるっと1周して行きましょう。
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こうして見ると確かにすでに湿原の大部分は乾燥した草原に変わっており、池塘のような水たまりになっている個所はほんのわずかしか残ってはいません。

油膜のようなものが水面に浮かんでいますが、これは鉄バクテリアと呼ばれているもので、植物には無害です。
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尾瀬の木道のように湿原の只中を突っ切っれるわけではなく、あくまでも外周部に沿って歩けるだけです。周囲の森の木々がじわじわと湿原内を侵犯しつつあり、終わりが近いというのが大変よくわかります。
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フラットな木道をただ歩くだけなので、あっという間に湿原の端まで歩いて来ました。
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大阿原湿原から流れ出ているこの川は、テイ沢と呼ばれています。漢字で書くと底沢になるのかな。この先のテイ沢沿いにも登山道が続いているようですが、ゴール地点からは遠ざかってしまうので今日はここまでにしておきます。
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ぐるりと進路を反転して、スタート地点へと戻ります。この木道は、表面が濡れていると絶対に滑るやつだ。
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帰路の道は湿原のすぐ脇ではなく、高巻き気味にトラバースする木道になっていました。しっとりと苔むした森は雰囲気が良いですが、湿原を散策している感は全くありません。
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およそ35分ほどで、ぐるっと1周して入口まで戻ってきました。寄り道はこれくらいにして、ぼちぼち下山に移りましょう。
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7.帰りがけに入笠湿原を散策する

時刻は14時半を回り、さすがに周囲の人影も少なくなってなってきました。
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帰路もロープウェイは使わないつもりでいる私には、ロープウェイの営業終了時間という制限は特にありませんが、それでも日没というタイムリミットはあるので、ここからは少し足早に参りましょう。

首切清水という物騒な名前をつけられた水場があります。飲料には適さないとの注意書きがありますが、そうなると何用の水場なんでしょうか。首を洗って待つ用?
入笠山 首切清水

物騒なのは名前だけではなく、実際にここで盗賊に首を切られたという伝承があるそうです。飲んだら祟りとかありそうですね。
首切清水の案内板

帰路は入笠山の山頂には登り返さずに、舗装道路沿いを歩いて戻ります。この道は入笠スキー場跡までつながっています。
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相変わらず山頂部がすっぽりと雲に覆われてしまっていますが、八ヶ岳がよく見えています。なかなか気持ちのよさそうなドライブウェイですが、前述のとおり日中時間帯はマイカー規制が敷かれています。
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サルオガセがすごい密度で繁茂しています。もともとここは、それだけ湿気の多い場所なのでしょう。
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ご存じでない人のために一応解説しておくと、このとろろ昆布のような物体は、サルオガセと呼ばれる苔の一種です。大気中の霧や霞などから水分を得て生きています。
入笠山のサルオガセ

サクサクと快調に入笠スキー場跡まで戻ってきました。このまま入笠湿原の入口まで戻ります。
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15時15分 入笠湿原入口に到着しました。当初計画の通り、帰る前に軽く散策して行きましょう。
入笠湿原

ここでも大阿原湿原と同様に、池塘があるわけでもなく緑々とした草原が広がっているだけで、あまり湿原らしさは感じられません。
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緑一色であるように見えて、よく見るとしっかりと花は咲いていました。
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ロープウェイで帰りたい人は、この木階段を上る必要があります。ロープウェイで帰る気のない私が何故登っているのかというと、すずらんの群生地はこの木階段の脇にあるからです。
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ここでもしっかりと咲いていました。ただ群生地の規模としては入笠スキー場跡の方がずっと大きいので、無理にここで見なくてもよいかもしれません。
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階段を途中で引き返して、鐘打平方面へ登りなおします。先ほどから木階段を上ったり下りたりと、いったい何をウロウロしているのだか。
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ここでもしっかりと鹿よけのゲートが整備されています。これがなかったら、湿原の草花はあっという間に鹿に食い尽くされてしまうのでしょうね。
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15時30分 鐘打平まで戻ってきました。さあ、帰りましょう。
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帰りはすずらんの里駅にではなく、その隣の青柳駅へ下りるつもりでいます。「往復ヨリ周回ヲ持ッテ尊キモノトス」と言ういつもの不可解な価値観を発露した結果であることは、言うまでもありません。

8.青柳駅へのマイナールートを下る

青柳駅方面へ下るにしても、途中までは往路と全く同じ道です。と言うことで、脇目も触れずにサクサクと足早に下って行きます。
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16時30分 場面は飛んで、展望台を名乗る廃屋まで戻ってきました。地図によれば青柳駅方面への分岐はこの辺りにあるはずなのですが、往路では全くその存に気が付きませんでした。良く周囲を観察しながら進みましょう。
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廃屋の前から道なりに少し下ったところで、それらしき分岐がありました。
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よく見ると、笹に埋もれた道標がしっかりとありました。ここで間違いなさそうです。
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ここから先はマイナールートへと入って行きます。と言っても、すずらんの里駅方面にしたって決してメジャールートではないのですけれどね。

藪漕ぎになることも覚悟して突入したのですが、意外にもしっかりとした明瞭な踏み跡が続いていました。実はそこまでマイナーではなかったのだろうか。
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途中で何度か林道を横断しますが、間を突っ切るようにして登山道が続いています。登山道への入口がわかりにくい個所もあるので、よく周囲を観察してください。
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標高が下がってくるにつれて、笹がだいぶうるさくなってきました。それでも、特に通行に支障をきたすような場所はありません。なんというか、いたって普通の登山道です。
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もっとワイルドな道を想像していたので、少々拍子抜けしました。青柳駅から直接歩いて入笠山に登ろうとするもの好きは、思っているよりはたくさんいるのかもしれません。

あまり変わり映えのしない光景が続くので後半はだいぶ端折りましたが、無事に車道まで降りてきました。
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下りてきたとはいっても、現在地はまだ山の中です。駅まではまだひと道あります。頑張って最後まで歩きましょう。
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途中からは住宅地の中を歩きます。特に道標などの案内はありませんが、道なりにひたすら下って行けばいつか国道20号線にぶつかるので、深く考えなくても大丈夫です。
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国道20号線まで下ってきました。青柳駅は国道と川を渡った向かいにあります。
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17時50分 青柳駅に到着しました。この駅には自身初めて訪れましたが、変わった外観の駅舎が印象的です。なお、当然のごとく無人駅です。
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往路と同様に鈍行列車に揺られて、長い長い帰宅の途に就きました。
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自分の内部では一つの懸案事項だった花の季節の入笠山訪問は、こうして無意味にたくさん歩いて無事に完了しました。ロープウェイもマナスル山荘のビーフシチューも一切登場しない入笠山訪問の山行記録は、非常に珍しいのではないでしょうか。そのことに何か意味があるのかどうかはひとまずさておき。
登山にボリューム感を求めてはいない人であれば、ロープウェイを使って花咲く湿原とゲレンデ跡をコンパクトに巡ることができます。軽めのハイキングをしつつ、花々を愛でたい人には大いにおすすめの山です。駅から直接歩いて登るのは・・・もの好きな方は是非どうぞ。

<コースタイム>
すずらんの里駅(8:50)-展望台(10:20)-お花茶屋(11:15~11:30)-鐘打平(12:00)-入笠山(12:50~13:15)-大阿原湿原(13:45~14:20)-入笠湿原(15:15)-鐘打平(15:30)-お花茶屋(15:50)-展望台(16:30)-青柳駅(17:50)

250622入笠山-094

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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