鳥ノ胸山 輪行で行く道志村に立つ裏丹沢の山

国道413号上から見た鳥ノ胸山
山梨県道志村にある鳥ノ胸山(とんのむねやま)に登りました。
丹沢山地の北の外れに位置している山で、国道413号(道志みち)の傍らに立っています。道の駅どうしから比較的手軽に登れて、山頂からは良好な富士展望が得られることから人気の高い山です。山梨百名山にも選ばれている一座です。ただしこの山が手軽なのは、あくまで車などの移動手段を持っている人に限られます。
富士急線の富士山駅まで輪行して、山中湖側から自転車によるアプローチで登って来ました。

2022年8月27日に旅す。

鳥ノ胸山は道の駅どうしのすぐ裏手に立っている山です。道の駅スタートであれば、ものの1時間少々で山頂に立つことが出来ます。誰でも手軽に登れる山であると言えます。
道の駅どうしから見た鳥ノ胸山
ただしこの圧倒的な手軽さの恩恵に浴せるのは、車を持つ者に限られます。

山梨県道志村の中央を横断している国道413号線(道志みち)は、富士五湖方面への抜け道として名高い存在ですが、公共交通の一大不毛地帯でもあります。
道志村役場
道志みちを走るバス路線はある事にはあるのですが、運行本数が極めて少ない上に曜日が限定だったり乗り継ぎが複雑だったりと制約が多く、あまり現実的な移動手段とは言えません。

そこで今回は、輪行して自転車を持ち込み、標高の高い山中湖側から山伏峠を越えて道の駅どうしにアプローチする行程を計画しました。峠を越えて以降は、ひたすら道志みちを下って行けば良いだけであるため楽な行程であろうという目算です。
長池親水公園から見た富士山と山中湖
山に登っていた時間よりも、自転車にまたがっていた時間の方が長かった一日の記録です。

コース
鳥ノ胸山のコースマップ
道の駅どうしから鳥ノ胸山を往復します。コースタイム3時間程度の大変手軽な行程です。スタート地点の道の駅どうしにまでた辿り着くことさえできればね。。

1.鳥ノ胸山 アプローチ編 輪行で行く山中湖への旅路

4時55分 JR三鷹駅
今やすっかり最寄り駅扱いとなった感のある、三鷹駅前よりおはようございます。折りたたんだ自転車を袋に詰め込んで、中央線へと乗り込みます。
早朝の三鷹駅南口

武蔵小金井駅で大月行きの電車に乗り換えです。後は終点まで寝ていればよいだけなのでお気楽なものです。
早朝の武蔵小金井駅

6時20分 大月駅に到着しました。お次は6時32分発の富士急線に乗り換えです。いつもならなんという事もない乗り換えも、自転車を抱えて階段を上り下りするので意外に難儀します。
大月駅のホーム

大荷物を抱えた身としては混んでいたら嫌だなあと思っておりましたが、富士急線の始発電車は至って空いており杞憂でした。
大月駅 富士急線ホーム

7時21分 富士山駅に到着しました。これが自宅から最速でこの駅に降り立つ事の出来る経路です。
富士山駅

駅の裏手で袋詰めされていた自転車を組み立てます。本日はこのちっこい自転車で公共交通の不毛地帯である道志村を攻略してやろうと言う目論見です。それでは張り切って行ってみよう。
組み立てられたDAHON k3 plus

2.意外にしっかりと登らされる、山中湖への道程

7時35分 自転車にまたがり行動を開始します。初っ端からいきなりの登り坂で、早くも大粒の汗が吹きしてきました。目の前に富士山がドーンとあるのが何となく見えていますが、雲が多めです。
富士山駅付近から見た富士山
ちなみに富士山駅の標高は海抜809メートルであるのに対して、山中湖の標高は980メートルあります。そのため駅からはずっと登り勾配の道が続きます。

国道138号に合流したら、後はひたすら道なりです。胸を突くような急坂こそありませんが、ずっと登り続けるため何気に結構疲れます。そもそも小径車は、坂を登るのにはまったく向いていないんですよ。
220827鳥ノ胸山-012

坂を登り切り原生林の中に入ると、ようやく傾斜が緩んで一息付けました。いつもはバスに運んでもらっているのであまり意識したこともありませんでしたが、何気に結構登っていたのですね。
220827鳥ノ胸山-013

8時42分 駅からおよそ1時間少々のサイクリングで、山中湖へとやって来ました。途中でコンビニに立ち寄ってアイスを食べたりして油を売ているので、真面目に気張ってこげば1時間はかからないだろうと思います。
山中湖

ここからはしばし、湖畔のサイクリングロードに沿って移動します。高低差がほぼないため、実に快適に走れます。サイクリングロードなんだから、自転車にとって快適なのは当たり前か。
山中湖のサイクリングロード

山中湖と言えば、冬に白鳥が越冬しに飛来する白鳥の湖として有名です。ですが今は夏なのでいないはず・・・と思いきや、普通に泳いでいますね。はて、白鳥は渡り鳥ではないのでしたっけか?
山中湖の白鳥

山中湖のは白鳥は餌付けされており、中にはこうして渡らずに1年中山中湖で過ごす個体も少なくないのだとか。餌をもらえると思ったのか、見ていたら向こうから近寄って来ました。
山中湖の白鳥

目の前でまさにその餌付けが行われていました。ドックフードのようなペレット状の餌です。白鳥の餌と言うのはそんなもので良かったのですね。小魚でも撒いているのと思っていました。
山中湖の白鳥の餌付け

背後の富士山が見えそうで見えない、微妙な雲のかかり具合です。今日は一日こんな具合の天気なのでしょうかね。
山中湖から見た富士山

湖畔にある長池親水公園まで来たところで、とりあえず「チャリで来た」的記念撮影をしておく。
長池親水公園から見た富士山と山中湖

公園にある東屋の屋根の上に、山中湖ライブカメラがあります。富士五湖方面の曇り具合を確かめたい時に良く見ています。
山中湖ライブカメラ

良く見ると、そこかしこで白鳥が寛いでいます。そりゃまあ、労せずに餌がもらえるんだったら、わざわざ苦労してオホーツク海まで飛んで行こうと言う気にはならないでしょうね。
砂浜で寛ぐ山中湖の白鳥

対岸に見えているこののっぺりした山は、鉄砲木ノ頭(1,291m)と言うユニークな名前の山です。過去にあそこからのダイヤモンド富士を狙うも大敗しているので、いずれ再訪せねばなりません。
山中湖と鉄砲木ノ頭

9時40分 山中湖平野までやって来ました。快適なサイクリングロードはここまでで、この先はいよいよ峠越えが始まります。
山中湖平野

3.山伏峠を越えて、道の駅どうしを目指す

峠越えとは言っても、山伏峠の標高は1,100メートルしかなく、山中湖側から登る分には標高差は100メートル少々しかありません。典型的な片峠であり、実に楽なものです。
220827鳥ノ胸山-024
反対側から登ってくると、それこそ血反吐を吐くような登りであるようですが。

峠が近づいてくると、流石に少し勾配がきつくなって来ました。ここまで来れば残りは大した距離ではないので、辛かったら押して登れば良いかと思います。ちなみに私は、何とか頑張って押さずに登りました。
山伏峠付近の坂道

10時10分 山伏峠に到着しました。このトンネルを抜けると、その先は道志村です。見ての通りバス停もありますが、休日は本数が極端に少なく、登山に利用するのは難しい路線です。
山伏峠

歩道の無いトンネルなので、自転車で通り抜けるのは結構怖いです。みんなやけに飛ばしているし・・・。素早く通過しましょう。
山伏トンネル

道志村に入りました。この先は基本的にずっと下って行くだけの快適なダウンヒルです。やったね大ちゃん、もう漕がなくてもいいんだ!
山伏峠付近の道志みち

反対側から登ってくる自転車乗り達は、皆一様に辛そうな表情を浮かべていました。この道志みちは、東京オリンピックの自転車競技ロードレースの会場となっており、ヒルクライムの大定番と言える場所です。
道志みちを登るロードバイク
登るとしんどそうなこの道も、下る分には自分で登った分にプラスして中央本線と富士急行線によって稼ぎだされた位置エネルギーをただ開放すればよいだけなので、実に気楽なものです。

スピードが出過ぎて、小径車だと少し怖いくらいです。

進行方向の右手に、目指す鳥ノ胸山の姿が見えて来ました。ここから見ると独立峰のように見える姿をしていますが、一応は丹沢山塊に属しています。
道志みちから見た鳥ノ胸山

沿道が桜並木になっていました。ふむ、これはどう考えても、鳥ノ胸山のベストな訪問時期は春であることを示唆しているように思えます。少なくとも8月に登るべき山ではないですよね。
道の駅どうし周辺の桜並木

10時40分 道の駅どうしの入り口へとやって来ました。言うなればここまでの道程はすべて、アプローチでしかなかったと言うことです。やけに長いアプローチでありましたな。
道の駅どうしの入り口

駐車場は車とバイクで溢れかえっていました。駐輪スペースは奥のヘリポートの脇にひっそりとあります。
道の駅どうしの駐輪場

自転車にはここで留守番を命じます。時刻は間もなく11時になろうかと言う段階で、ようやくにして山登りの部が始まります。
道の駅どうしの駐輪場

辺りには何やらおいしそうな良いにおいが立ち込めています。誘惑に負けそうになりましたが、一旦は断ち切ります。買い食いするのは下山してからだ。
道の駅どうし

4.もはや最初からオマケ扱いな鳥ノ胸山を目指す

11時5分 どこかで聞いたことがある様な名称の橋を渡り、登山を開始します。目指す鳥ノ胸山はこのとおり、始めから正面に見えています。
道の駅どうしのかっぱ橋

かっぱ橋の下を流れているのは、梓川ではなく道志川です。先ほど超えて来た山伏峠付近を源頭としており、道志村の集落と道志みちは、この川に沿って連なっています。
かっぱ橋から見た道志川

だいぶ風化して文字が読み取りにくくなっていますが、鳥ノ胸山と書かれた道標がしっかりと立っていました。
220827鳥ノ胸山-038

道標によるとここを直進なのですが、ゲートが閉まっていました。見たところオートキャンプ場のサイトのようですが、施錠はされていなかったので通り抜けてよいものと判断して進みます。
220827鳥ノ胸山-039

現在は未使用なのか、それともたまたま客がいないだけなのかは不明ですが、無人のキャンプサイトを横目に進みます。
220827鳥ノ胸山-040

すぐに前方を横切る車道とぶつかりました。ここにも一応、鳥ノ胸山と書かれた道標が立っていました。
220827鳥ノ胸山-041

沿道にオートキャンプ場が並ぶ道を進みます。
220827鳥ノ胸山-042

思わず直進しそうになる分岐が現れますが、ここは道なりに右です。
220827鳥ノ胸山-043

向かいに見えている山並みは、道坂峠から御正体山に至る道志山塊主脈の尾根の一部です。道志川を境にして向こう側は道志山塊と呼ばれており、現在私がいる側は丹沢山地の領域です。
220827鳥ノ胸山-044

11時25分 グリーンロッジと銘打たれた地点へとやって来ました。鳥ノ胸山登山における、ほぼ唯一のチェックポイントと言えなくもない地点です。
220827鳥ノ胸山-045

この建物がグリーンロッジなのかな。見たところ人の気配はなく、静まり返っていました。
220827鳥ノ胸山-046

グリーンロッジを過ぎると、足元が舗装路から砂利道に変わりました。やれやれ、ようやく山道が始まるのかな。
220827鳥ノ胸山-047

とおもったら、今度は真新しいコンクリート舗装の道に変わりました。いつになったら登山道が始まるのでしょうか。早く土の道を歩かせてくれい。
220827鳥ノ胸山-048

これまた、まだコンクリートが新しい巨大な砂防堰堤がありました。なるほど、どうやらこの堰堤の工事のために作られた道であったようです。
220827鳥ノ胸山-049
これだけ大規模なものを最近新しく作ったと言う事は、ここも令和元年の台風十九号の時に一度激しく崩れたのでしょうか。

コンクリート舗装の道が尽きたところで、ようやく待望の登山道が始まりました。それでは張り切って登山開始と参りましょう。
220827鳥ノ胸山-050

5.鳥ノ胸山登山 登頂編 道の駅から手軽に登れる富士展望の頂へ~しかし富士山は見えなかった

登り始めは緩やかな尾根道です。良く踏まれた明瞭な道が続いており、迷うような要素は一切ありません。
鳥ノ胸山の登山道

途中で未舗装の林道と合流します。道なりに真っすぐ進むと、すぐに林道は途切れて折り返します。
220827鳥ノ胸山-052

林道を過ぎると、周囲はまるで奥多摩のような圧倒的杉林となりました。まあこれは、里に近い山の宿命みたいなものです。
鳥ノ胸山の杉林

途中までは緩やかな山道でしたが、最後の方はかなりの急勾配です。
220827鳥ノ胸山-054
鳥ノ胸山はその立地上、道の駅や付近のキャンプ場に遊びに来た家族連れがフラっと迷い込んで来てしまうことも多い山ですが、下りの事を考えると、スニーカーではなくしっかりとした登山靴を履いてきた方が無難です。

急坂を登りきると、あっけなく山頂らしき場所が見えて来ました。
220827鳥ノ胸山-055

と思ったら、ここはまだ山頂ではなくニセピークでした。なんと紛らわしい。
220827鳥ノ胸山-056

ニセピークから先は、あまり高低差の無い尾根道となります。何時しか周囲は、見事なブナの美林に変わっていました。
220827鳥ノ胸山-057

一部尾根が痩せてロープの張られている場所もありますが、特に危険はありません。登山慣れしていない人が迷い込んでくることが多いのを見越してか、少し過保気味に整備されています。
220827鳥ノ胸山-058

山頂が見えました。ははははは、これはまた地味ですねえ。しかしどんな山であろうとも、登頂の瞬間はいつだって嬉しいものです。
鳥ノ胸山の山頂

12時25分 鳥ノ胸山に登頂しました。道の駅を出発してから1時間20分での登頂です。評判通りの、実にお手軽な山でありました。
鳥ノ胸山の山頂標柱
これで自身の山梨百名山登頂数は85座になりました。だいぶ終わりが見えてきたような気がします。

展望は一部だけが開けており、富士山が正面にドーンと見える・・・らしいのですが、完全に雲隠れを決め込んでしまっていました。正面右手に見えている大柄な山は、道志山塊最高峰の御正体山(1,681m)です。
鳥ノ胸山から見た御正体山

眼下に、山伏峠からひたすら下って来た道志みちが良く見えました。ここに道が作られることは必然と思えるような地形をしています。
鳥ノ胸山から見た道志みち

6.下山、そして買い食い

僅かな山頂滞在時間でしたが、いい加減お腹もすいて来たのでボチボチ下山に移ります。
鳥ノ胸山の登山道
本日の食事は道の駅で取るつもりでいたので、行動食を一切持ってきてはいませんでした。いくら何でも山をナメすぎですよ。

奥多摩のヨコスズ尾根で見かけ杉と同じような、一度グレたけれど、その後真っすぐに更生したかのようなブナの木がありました。
鳥ノ胸山のねじれたブナの木

先ほども触れましたが、偽ピークの直下はかなりの急勾配です。足元は濡れた土で滑りやすいので、ここは慎重に参りましょう。
鳥ノ胸山の登山道

林道を横断する箇所の取りつきには、しっかりと道標が整備されていました。全般的に大変よく整備されている登山道です。
220827鳥ノ胸山-066

サクサクと快調に下って、あっけなく砂防堰堤のある場所まで戻って来ました。ここから先は単調な舗装路の下りです。
220827鳥ノ胸山-067

グリーンロッジの周辺にも桜並木がありました。やはりどう考えても、この山のベストな訪問時期は桜が咲く頃なのではなかろうか。
グリーンロッジ前の桜並木

13時50分 河童橋に戻って来ました。下山完了です。
道の駅どうしのかっぱ橋

ようやく昼食にありつけます。散々目移りした挙句に、結局はハンバーグ定食と言う一番ボリューム感のあった何のひねりもないものを注文しました。お腹空いていたんですよ。
道の駅どうし

締めはソフトクリームとどっちにしようか悩んだ挙句、大正義の氷いちごにしました。
いちごカキ氷

入口の脇にポンタのパチモノみたいなマスコットキャラクターがいました。パチモノと言う程には似ていないか。
道の駅どうしのマスコットのタヌキ

これでもう思い残すことはありません。後は帰宅するだけです。とは言っても、現在地は公共交通の不毛地帯である道志村のほぼど真ん中な訳ですがね。
駐輪場に停めてある自転車

7.鳥ノ胸山登山 帰宅編 相模原ははるか遠く

14時40分 再び自転車にまたがり、サイクリングを再開します。この後は道志みちを下り続けて、橋本駅を目指します。
道志みち

途中で都留市方面への分岐がありました。ここを左折して登った先には道坂隧道があり、先ほど見えていた道志山塊主脈の山腹を貫いています。
道志みち 道坂隧道方面との交差点

相変わらず快調なダウンヒルが続きます。交通量が多めな上に、みな例外なく飛ばしているので、自転車だと少々怖さを感じます。
道志みち

道志村役場の前を通過します。文字通り道志村の中心にあり、ここが道志みちのほぼ中間地点であるとも言えます。
道志村役場

相模原まであと42kmとありますが、ここでいう相模原とは具体的にどこの事を指しているのでしょうか。目指す橋本駅もまた、相模原市の一部であったりするのですが。
220827鳥ノ胸山-077

基本は下り主体ですが、時々思い出したかのように登り返しもあります。ヒイヒイ言いつつも、なんとか降りて押さずにこぎ続けます。
220827鳥ノ胸山-078

前方に見えているのは大室山(1,587m)と加入道山(1,418m)なのかな。どちらも西丹沢の奥まった場所にある深山ですが、道志村側から見ると驚くほどに里に近い山です。
道志道から見た大室山と加入道山

大渡と呼ばれている地点で、これまでよりもずっと大きな登り返しがありました。今度は頑張らずに降りて押します。
道志みち 大渡への登り坂

登りきった所に、公共の水くみ場がありました。水の無かった大渡の集落のために、大変な苦労して大室山から清水を引いた歴史ある水場です。
大渡の共同水道

せっかくなので一口頂いて行きましょう。水の勢いが強すぎて、一口どころか飛沫を浴びて水浸しになってしまったのはナイショです。
大渡の共同水道

大渡から再び大きく下ったところで、商店らしき建物があるのが見て来ました。
220827鳥ノ胸山-083

15時40分 月夜野バス停までやって来ました。三ケ木から出ているのバスの行き先なので、名前自体は良く知っている場所でしたが、実際に来たのは何気に今日が初めてです。
月夜野バス停

折り返し場のスペースに、富士急のバスが一台デポしてありました。翌日の始発用の車両だとして、運転手はどうやってここまで来るのでしょうかね。
月夜野バス停の折り返し場

この月夜野が山梨県と神奈川県の境界となっています。と言う事で、ここから先は神奈川県です。
神奈川県との県境標識

振り返れば道志村の標識。
山梨県との県境標識

橋の下の河原はキャンプ場になっており、水遊びが出来ます。家族連れには良さげな場所ですね。
月夜野キャンプ場

前進を続けましょう。神奈川県内に入るなり、道は歩道付きになりました。山梨と神奈川の道路予算の差が如実に表れておりますな。とは言っても、歩道は雑草ボーボー状態でしたが。
道志みちの歩道

青根交差点までやってきました。この先はもう、過去に何度か来たことのある勝手知ったる場所です。道志みちはこのまま真っすぐに続いていますが、ここで左折して寄り道をしてゆきます。
青根交差点

河原に向かって勿体ないくらいに下ります。この後に下った分だけ再び登り返さないといけないのですが、今はひとまず考えないことにする。
220827鳥ノ胸山-091

15時55分 青根休暇村癒しの湯へとやって来ました。ここでひと風呂浴びて行きます。
青根休暇村癒しの湯

空腹を憶えたので、風呂上りに食堂で950円のカツカレーを食す。味は特段可もなく不可もなくです。生ビールも付けたくなってきますが、まだこれから自転車に乗るので我慢です。
癒しの湯の食堂

約束されていた登り返しです。気乗りしませんが、頑張って登りましょう。
220827鳥ノ胸山-094

せっかく一風呂浴びてスッキリしたと言うのに、道志みち上まで登って来た時点で再び汗だくとなりました。人権回復のタイミングがちと早すぎたかもしれない。
平丸バス停

この先も下り主体であることに変わりはないのですが、ちょくちょく登り返しが差し込まれるようになります。やはり風呂に入るタイミングが早すぎましたかな。
220827鳥ノ胸山-096

17時50分 三ケ木(みかげ)バスターミナルまで下って来ました。ここは津久井郡の交通の要所であり、ここまで来れば橋本駅行きのバスが多数運行しています。
三ケ木バスターミナル
このままバスに乗ってしまいたい衝動にもかられますが、事前に神奈中バスの手荷物規定を調べていたわけでもなく、折りたたんだ自転車が車内に持ちこめる手荷物の大きさに収まっているのかどうかも分かりません。

ここはもうひと踏ん張り、予定通り橋本駅まで頑張って自走しましょう。

津久井湖の脇を通るころには、すっかりと陽が沈み夕闇が辺りを包み込みつつありました。
夕暮れ時の津久井湖
津久井湖から橋本駅まではまだまだひと道あるのですが、道がひどく渋滞していた上にすっかり暗くなってしまったので、写真も撮らずに黙々と走り抜けました。

18時50分 橋本駅に到着しました。三ケ木からの登り返しが地味にしんどい行程でした。道志みちを下るだけならラクラクな行程だったんですけれどね。
京王線の橋本駅

橋本からの帰りは乗り換えなしの一本です。心地よい疲労感につつまれながら、帰宅の途につきました。
京王線 橋本駅のホーム

こうして富士山駅からスタートした旅路は、延々と相模原市の橋本まで走って幕を閉じました。ボリューム的にも時間配分的にも、鳥ノ胸山は完全にオマケの扱いで、サイクリングが主体な一日でありました。
鳥ノ胸山へのバスによるアクセスは、曜日による制約もありなかなか厄介で、公共交通機関勢には何気に訪問のハードルの高い山であると言えます。
そんな訳で、道の駅どうしまで簡単に行ける移動手段をお持ち人には、手軽に登れる山として推奨できます。移動手段を持たない人には、山梨百名山の完登と言う明確な目的意思でもない限り、特におススメはしません。

<コースタイム>
道の駅どうし(11:05)-鳥ノ胸山(12:25~12:45)-道の駅どうし(13:50)

鳥ノ胸山山頂での記念撮影

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメント

  1. MM より:

    オオツキさん、こんばんは。
    鳥と付く山名なので以前登られてたいた鶏冠山をイメージしまして、またおっそろしいところなのかな?とドキドキしましたが安心安全な登山道でしたね!
    自転車だけでも相当な運動量だったのでは?お疲れさまでした!

    • オオツキ オオツキ より:

      MMさま
      コメントをありがとうございます。

      一見とても簡単に登れそうに見えて、実は公共交通機関によるアクセスが極めて悪い山なんです。土曜日限定でバスで訪れることもできるのですが、帰りの便がありません。山中湖平野か、もしくは丹沢湖方面まで抜ける必要があります。

      どちらも面倒そうだったので自転車による攻略を試みた訳なのですが、果たして楽だったかと問われるとかなり微妙なところです。

  2. 遅れた山爺さん より:

    おおつきさん 初めまして
    道志みちを小輪の自転車で走るのはさぞかし大変だったでしょうね。私は何度かドライブしましたが同乗者は大抵気持ち悪くなりました。いつも綺麗な写真ありがとうございます。pcの壁紙に使ってますが問題ないでしょうか。

    • オオツキ オオツキ より:

      遅れた山爺さま
      はじめまして。コメントを頂きましてありがとうございます。

      道志みちは良きワインディングロードというか左右に振り回されますよね。結構なスピード飛ばしている車が多かったので、自転車だと少々怖かったです。

      壁紙でしたら、いくらでも好きに使っていただいて問題ありません。