大楠山-衣笠山 春爛漫、桜が咲き誇る三浦半島の里山を巡る

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神奈川県横須賀市にある大楠山(おおぐすやま)と衣笠山(きぬがさやま)に登りました。
大楠山は三浦半島の中央部に連なる三浦丘陵上にある、三浦半島の最高峰です。標高僅か240メートル少々の低山ですが、周囲に高い山が存在しないため、四方を見晴らすことの出来る格好の展望台となっています。
今回は大楠山から、桜の名所として名高い衣笠山公園までを繋げて歩いて来ました。

2021年3月24日に旅す。

大楠山は三浦半島中部の丘陵上にある、山と言うよりは丘に近い存在です。山頂に巨大なレーダー雨量観測所があるため、遠巻きにも目を引く存在です。
大楠山のレーダー塔
山頂へ至るハイキングコースがいくつか整備されており、手軽に歩ける近場の山として人気のコースとなっています。特に桜や菜の花が咲く春先の季節になると、多くの人が訪れます。

大楠山だけでは少々物足りない気がしたので、今回はお隣の衣笠山公園までつなげて歩いて来ました。
衣笠山公園の桜並木
大楠山から衣笠山に至るルートは、関東ふれあいの道にも組み込まれています。間に結構な距離の下道を歩くことにはなりますが、道標がしっかりと整備されています。

麗らかな陽気の春爛漫な三浦半島を、ゆるりと巡って来た一日の記録です。
前田川遊歩道の光景 width=

コース
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前田橋バス亭よりスタートし、前田川遊歩道を経由して大楠山へ登頂します。その後は関東ふれあいの道に沿って桜の名所の衣笠山公園へ。下山はJR衣笠駅へ下ります。

横須賀市の公式サイトより、ハイキングマップのPDFファイルをダウンロードできます。
ご指定のページは見つかりませんでした。|横須賀市

コースの詳細につきましては、こちらを参考にしてください。

1.大楠山登山 アプローチ編 平日朝に都心部を通り抜ける、三浦半島への道程

6時38分 JR新宿駅
さて、本日は先週に休日出勤した分の振休を頂戴しての平日登山です。平日朝の新宿駅で、一目で遊びに行くところだとわかる格好していると、周囲から白い目で見られているのではないかと言う被害妄想に苛まれます。
新宿駅のホーム

マスメディアに所属する圧縮マンたちが、日々密を演出するテクニックを競い合うという三密の聖地、品川駅へとやって来ました。午前7時の時点では、まださほどには混在していませんでした。
品川駅のエントランス

三浦半島と言えば、みんな大好きな赤い電車こと京急線のイメージが強いですが、本日の目的地はJR逗子駅であるので、乗るのは横須賀線です。
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通勤ラッシュの動線とは反対方向へ向かうため、平日の朝であっても車内は比較的空いていました。

7時58分 逗子駅に到着しました。ひらがなで書かれると凄い違和感のある駅名です。いったい何寿司なのだろうと。
JR逗子駅のホーム

駅前のバスターミナルから、8時6分発の佐島マリーナ入口行きのバスに乗車します。本数はそれなりに多めな路線なので、時間についてはさほど神経質になる必要もありません。
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8時33分 前田橋バス停に到着しました。窓ガラスが汚かったので写真は撮りませんでしたが、ここまで車窓から相模湾越しの富士山が良く見えました。本日は絶好のお天気であるようで。
前田橋バス停

これから歩こうとしている大楠山に至る道は、首都圏在住のハイカーにはすっかりお馴染みの、関東ふれあいの道に組み込まれています。
関東ふれあいの道の道標

2.雰囲気や良し。近所に欲しくなる前田川遊歩道

バス停の待合スペースで身支度を整えて、8時40分に行動を開始します。道標の導きに従って道なりに進みます。
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沿道ではすでに桜の開花が進みつつありました。満開まではもう少しと言った所でしょうか。
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程なく前田川を渡る橋に行き着きます。前田川は大楠山を源頭とする、全長4kmにも満たない小河川です。
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この前田川に沿って遊歩道が整備されており、大楠山の登山道口まで歩道を通って行くことが出来ます。このまま車道沿いに進んでもたどり着けはしますが、当然ここは歩道一択です。
前田川遊歩道の入り口

川沿いに木道と飛び石の歩道が続いています。眺めているだけでワクワクして来そうな道ではありませんか。
前田川遊歩道

これは見たところ魚道のように見えます。こんな全長の短い小川にも、海から遡上してくる魚がいると言うことでしょうか
前田川遊歩道の魚道

谷間に差し込んだ木漏れ日が実に美しい。特に狙っていたと言う訳ではありませんが、結果として絶好のタイミングでの訪問であったようです。
前田川遊歩道
平日の朝とあってか、私の他に歩道を歩く人の姿は見当たらず、完全なる貸し切り状態です。

ツバキの季節はもうお終いらしく、水面上のあちこちで落ち牡丹となっていました。
前田川遊歩道

どことなく等々力渓谷を思い出すような谷に、歩道が続いています。等々力渓谷は夏場になると強烈にドブ臭いのが難点ですが、前田川には特に不快な匂いは感じられません。
前田川遊歩道

実に素晴らしい雰囲気の歩道です。大いに気に入りました。なんなら自宅の近所に欲しいくらいです。
前田川遊歩道

かなり奥まで進んだ所で、道が川から離れました。癒しの歩道歩きはここまでなのかな。
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車道と合流しました。歩道自体は、路肩のスペースに依然として独立したまま続いています。
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前田川の頭上の桜は、すでに散り始めて葉桜になりつつありました。先ほど見た桜とは種類が違うのかな。桜にはあまり造詣が深くないので、花弁を見ただけでは種類の違いが良くわかりません。
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また少しだけ、川沿いを歩ける区間がありました。
前田川遊歩道

大楠山登山道への入り口までやって来ました。前田川遊歩道はこの先にもまだ続いていますが、令和元年の台風第19号による被害から未だに復旧しておらず、現在通行止めの状態が続いています。
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木道がさらに先へ続いているのが見えます。いつもなら「その崩落箇所とやらを実際に自分の目で見てやろう」と前進を続ける場面ですが、今回はこのまま進んでも登山口からは遠ざかっていまします。
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という事で、余計な蛇足はせずに、本題である大楠山登山へ取り掛かかりましょう。

3.大楠山登山 登頂編 春の花々とリスに見守られながら歩む、山頂への道程

川沿いを離れて、山中へと足を踏み入れます。山中と言っても、丘に毛が生えた程度の標高しか持たない山ですけれどね。
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始めからいきなりの階段地獄が始まりました。やはり登山道と言うよりは、遊歩道の延長のようなものなのでしょうかね。
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登るにつれて、周囲は徐々に岩が剥き出しの山肌に変わって来ました。ようやく登山らしい光景になってきましたぞ。
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階段地獄を突破すると、幅の広い尾根に乗りました。背丈を越える笹竹に覆われており、箱根の外輪山とよく似た雰囲気です。
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足元はスミレの大群生に埋め尽くされており、すでに春爛漫牡の様相です。ここ数日の温かさで、春の花の開花が一気に進みました。
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タンポポも負けじと、既に満開の様相です。そういえば、タンポポの葉は煮たら食べられるらしいですね。今度、一度試してみようかな。
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木漏れ日が差し込む新緑の森が実に心地よい。冬の間に久しく忘れていた、緑の森の中を歩く喜びを噛み締めます。
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進行方向前方が、大きく盛り上がっているのが見えました。これが大楠山の本体でなのでしょうか。遠目には丘の様にしか見えない山ですが、目の前から見上げると意外にしっかりとした山ですね。
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頭上から桜吹雪が舞い散る、桜のアーチの下を進みます。うーん、春ですねえ。
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ここで不意に、野生動物が頭上の枝を横切りました。見たところリスの様に見えますが、それにしてはかなりの大きさです。
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帰宅後に調べて知ったことですが、これはタイワンリスと呼ばれる外来種です。日本固有種のニホンリスよりも、一回り以上大きな体を持っています。

現在三浦半島では、野生化したタイワンリスが大繁殖して、従来の生態系を破壊してしまう深刻な被害が生じています。まあようするに、駆除の対象にもなっている害獣です。

木の根と岩のミックスした、登山道らしい道になって来ました。最後まで階段だったらヤダなあなどと思っていましたが、それは全くの杞憂でありました。
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すばしっこくてなかなか写真には撮れませんが、この日一日で合計すると10匹以上のタイワンリスを目撃しました。なるほど確かに、こんなに大量に増えられてしまったら、もともとあった生態系に多大な影響があるでしょうね。
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頭上が開けて、空が大きく見えて来ました。そろそろ山頂が近そうな予感です。
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ふと振り返ると、相模湾の上に世界遺産のアイツが浮かび上がっていました。気温が高めであるためか、すでにかなり霞んでいます。何とかギリギリ、霞に隠されてしまう前に間に合ったようです。
大楠山から見た富士山

まるで灯台か何かを思わせるような、特徴的なドームアンテナが姿を見せました。これは国道交通省が設置した、雨量観測用のレーダーアンテナです。
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アンテナの足元には、地元のボランティアの方たちが植えたと言う、菜の花畑となっています。今がちょうど見頃ですね。
大楠山の菜の花畑

塔の隣にあるのは、見たところ展望台っぽい建物のように見えます。この後に早速登ってみましょう。
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4.海に囲まれた、三浦半島の最高地点から望む展望

山名と標高がかかれたボードが壁に埋め込まれています。一応はここが山頂という事なのでしょうか。
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見上げる高さのレーダアンテナです。実は丹沢の山からでも、良く見るとこのレーダーアンテナは見えています。
大楠山のレーダーアンテナ

では早速展望台へと登ってみましょう。菜の花畑の先には、薄っすらと霞んだ富士山が浮かんでいました。
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続いて反対側に目を向けて見ると、おや?最高地点らしき場所が他にありましたぞ。
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しかも見るからに眺めの良さそうな、展望台らしきものまで備わっています。そういうことは、もう少し早くに言ってくださいよ。
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となればここに長居は無用です。本当の山頂らしき場所へと向かいましょう。
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割とあっけなく山頂が見えて来ました。展望台の足元には、売店と観光案内所を兼ねた建物が建っていました。
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なお、この売店で大楠山の缶バッチを買えます。残念ながら山バッジは置いていませんでした。

10時30分 大楠山に登頂しました。こちらにしっかりと山頂標識も存在していました。
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先ほどのアンテナ塔の隣にあった展望台は、一体何のためのものだったのでしょうか。紛らわしいものを作ってくれたものです。

山頂の様子
広々とした芝生の空間が広がっていました。この日は平日とあってか閑散としていましたが、週末には結構賑わうようです。
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展望台の上からは、360度全方位の展望が開けます。まずは、ここまで歩いてきた相模湾方面の展望です。
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富士山を最大望遠で覗いてみましょう。御殿場や箱根の方から見た時と同様の姿をしています。
大楠山から見た富士山

もっと下の方に目を向けると、相模湾上にポツンと浮かぶ江の島の姿が良く見えました。
大楠山から見た江の島

こちらは南側、三浦半島の先端方面の眺めです。こうして上から見ると、意外と凹凸が少ない平坦な半島なんですね。
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ああちなみに、一つだけとても重要な申し送り事項があります。この鉄製の展望台は、風が吹くと結構大きく揺れます。高い所が苦手な人には、少々ツライ場所かもしれません。

続いて東京湾方向の展望です。足元の山桜が見事に咲いておりますなあ。
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こちらは横須賀港の脇に浮かぶ猿島です。戦前にはこの島に海軍の弾薬庫が設置されており、要塞化されていました。
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現在は島の全域が公園となっており、往年の物々しき数多くの遺構を直接見て回ることが出来ます。

頭上をトンビが悠々と旋回していました。鳥の言葉は分からないので何だと言っているのかは不明ですが、たぶん「食べ物をよこせ」と言っているのだと思われます。
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5.意外に遠い、衣笠山への道程

11時 大楠山の山頂を辞去し、次なる目的地である衣笠山方向へ進みます。
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直ぐ隣に葉山国際カントリークラブゴルフコースがあるため、登山道は球よけのためだと思われる無粋なフェンスに囲われていました。
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大楠山を巡るハイキングコースには、いくつかのモデルコースが設定されています。ここから下山することも出来ますが、当初の予定通り衣笠山を目指します。
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送電鉄塔と共に歩む道です。もともと鉄塔の巡視路を兼ねているようです。里山には在りがちでな光景です。
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黙々と下山を続けると、やがて前方に大きな建物が見えて来ました。ハイキングマップにエコミルと書かれている施設です。
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登山道は、この建物に脇に追いやられるような状態となっていました。このエコミルと言うのは、どうやらゴミの処分施設であるようです。
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わざわざ登山者のために、靴洗い場付きのトイレが設置されていました。しかも驚くべきことに、水道の蛇口からはお湯が出ました。
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恐らくは、エコミルのゴミ焼却時に出る熱を利用した給湯器なのでしょう。ありがとうエコミル。

トイレの脇のスペースが猫のエサ場になっており、ノラ猫が結集していました。これはエコミルで働くスタッフが面倒を見ているのかな。
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逃げるそぶりも見せずに寛いでいます。ここを通り抜ける登山者の姿などは、もう見飽きるほどに慣れっこなのかもしれません。
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ここから先は、しばしの舗装道路歩きです。まずは道なりに、一旦は山から下ります。
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トンネルを潜りますが、しっかりと歩道と照明のあるトンネルなので、通行に際して特に緊張を強いられる事はありません。
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その名もエコミルトンネルです。まさしくエコミルのためだけに造られた道なのでしょう。

前方にこんもりとした、山と言うか丘が見えて来ました。あれが目指す衣笠山でしょうか。
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この舗装道路歩きは、何気に結構長めです。間違いなく途中でダレてきます。
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特に道標もなければ案内も何も出てはおりませんが、ここが衣笠山公園の入口です。それでは張り切って、本日2度目の登山と行ってみましょう。
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6.見ごろを迎えた桜の名所、衣笠山公園

入口から少し奥へ進んだ所で、関東ふれあいの道の道標が立っていました。山頂まではあとたったの400メートルしかありません。
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何となくそうだろうなとは予想していましたが、案の定衣笠山は階段地獄でありました。まあ、なにせ公園ですからね。
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頭上には桜がチラホラと咲いていました。これは大いに期待できそうです。
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やがて、公園の遊具か何かのようにも見える、展望台が見えて来ました。あそこが衣笠山の最高地点でしょうか。
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早速登ってみると、すっかり背の高くなった桜の木が邪魔をして周囲がよく見ないと言う、なんとも本末転倒な状態となっていました。
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桜に遮られて良く見えませんが、恐らくはこれが、つい先ほどまで滞在していた大楠山です。
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この場所はどちらかと言うと周囲の景色を広く眺めるための場所ではなく、桜の花を目の前で見るための物だと思えばよいのかも。
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一応は山頂標識も立っていました。標高はわずかに134メートルです。
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山頂から少し下ったところに、広場になっている空間が存在しました。どうやらこの場所が、衣笠山における定番お花見会場であるようですな。
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満開には未だ少し早く、7~8部咲と言った所でしょうか。あともう少しで見ごろになると言う段階に思えます。
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このピンクの花びらの桜は、カンザクラの一種なのかな。
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これはよく見慣れたソメイヨシノですね。桜の中でも王道中の王道と言える存在です。
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足元にはまるでブドウの房のようなムスカリが花を咲かせていました。
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衣笠山はそのほぼ全体が公園となっており、沿道には見事な桜並木が立ち並んでいました。
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羽を広げたトンビの木像。これは「私の胸に飛び込んで来なさい」と言っているところ・・・なのか?
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なお、例年ですと桜の開花時期に合わせて、桜まつりが開催されています。しかし今年は、コロナ渦の影響によりお祭りは中止となっていました。
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実に残念。屋台で買い食いがしたかったのに。特に桜餅がオススメであったのだったそうですよ。

公園の入口にあたる場所に、衣笠山神社があります。ここは古くから、地元に住まう人々の信仰を集めてきた山なのであることが窺えます。
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衣笠山神社の狛犬は、目だけが充血した結膜炎仕様です。
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突然鳥居の前に舞い降りたこの猫は、神の使いか何かなのでしょうか。
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そんな足元でクネリクネリされても、お前さんが食べられそうな物は、もっていないよ。
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さあ、坂を下って今度こそ下山しましょう。駅まで行けるバスもあるにはあるようですが、全然歩けないことは無い距離です。
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昔ながらのレトロな雰囲気の、アーケード商店街を通り抜けます。シャッターを下ろしてしまっている店が目立つのは、やはりコロナ渦の影響なのでしょうか。
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13時20分 衣笠駅に到着しました。標高差こそ小さいものの、なかなか歩きでのあるコースでありました。今日もたくさん歩いて大満足です。
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7.おまけの寄り道編 三笠公園

せっかく横須賀の近くにまで来たので、三笠公園に寄り道しました。間が悪いことに、後檣で何やら艤装工事中のようですね。
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さて、この艦と手前に立っている銅像の人物が一体何者であるのかについては、うんちくを語りだせばキリがなくなりますし、登山ブログとしての主題からも大きく逸脱してしまうので、ここは多くは語らずに何枚か写真を張るだけに留めておきます。

興味がある方は、司馬遼太郎の「坂の上の雲」を読んでみてください。少々長いですが、あれは名書です。

甲板の先端付近から見た30cm主砲と前檣です。坂の上の雲を読んだことのある人ならば、きっと30センチ砲ではなく30サンチ砲と読みたくなるはず(?)
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日本海海戦の最中に東郷平八郎が立っていたと言う、艦橋の上から見た光景です。坂の上の雲を読んだことのある人ならば、きっと伝声管に向かって「左八点一斉回頭」と叫びたくなるはず(?)
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しつこいようですが、坂の上の雲は名書です。未読の方はぜひとも一読することをお勧めいたします。なんなら正岡子規編のパートはすべて読み飛ばしてもまったく問題はありません。(さらっと暴言)

ちなみに左八点とは進路を左に90度まげると言う意味です。180度回頭する時には十六点と言・・・いや、うんちく語りは止めておきましょう。真面目に語りだしたら、それだけで一本記事が出来上がってしまう。

メインマストにはしっかりとZ旗が翻っていました。わかっているじゃないですが、ここへ訪れる者が何を求めているのかを。
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沖合のすぐの場所に、東京湾内で最大の大きさを持つ自然島である、猿島が浮かんでいます。島全体が公園として整備されており、遊覧船で上陸することが出来ます。
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帰りは横須賀中央駅まで歩き、赤い電車に乗って帰宅の途に付きました。
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春の三浦半島は、道端から山の上に至るまで、行く先々の全てが花で溢れていました。草花が一斉に芽吹き始める3月下旬から4月にかけての季節は、まさに里山歩きのベストシーズンであると思います。
三浦半島にさほど背の高い山はありませんが、半島と言う地理ならではの、海を間近に望みながら歩くことの出来る気持ちの良い散歩道がいくつか存在します。咲き始めた花々を愛でながら、春の伊吹を感じる里山歩きへと、あなたも繰り出してみては如何でしょうか。

<コースタイム>
前田橋バス停(8:40)-大楠山(10:15~11:00)-衣笠山公園(12:15~12:45)-衣笠駅(13:20)

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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