東京都日野市にある百草園(もぐさえん)と高幡不動(たかはたふどう)を散歩して来ました。
どちらもアジサイの名所として知られており、シーズンになると多くの見物客で賑わいます。隣接している場所なので、1日で無理なく両方を巡ることが可能です。
梅雨時の散策のつもりで訪問したのですが、まるで真夏のよなカンカン照りの中での、汗だくの散歩となりました。
2018年6月24日に旅す。
さて今回は登山をお休みして、梅雨らしくアジサイの名所巡りをします。普段は狂ったように山登りばっかりしてるいるけれど、季節の花を愛でる風流心だってあるんだぞアピールをするためです。
・・・嘘です。単に用事があって山に行きそびれただけです。午後の時間は空いていたので、なんとなくお散歩に繰り出しました。
一つ目の行き先は百草園です。
もともとは江戸時代に建てられた松連寺という名の、徳川家康の長男信康を祭った寺に付随していた庭園です。現在は京王電鉄が所有しており、京王百草園と言うのが正式な名称です。
梅の名所として知られた場所ですが、アジサイも数多く植えられいます。
そしてもう一つの行き先は高幡不動です。正式名称は高幡山明王院金剛寺といいます。
多くのアジサイが咲くアジサイ寺して知られており、毎年開花シーズンになるとあじさいまつりが開かれます。
多摩地区を代表するアジサイの名所2箇所を同時に巡る、アジサイ尽くしのお散歩に繰り出します。
13時33分 京王線 百草園駅
最初の訪問地である百草園駅にやって参りました。左右を特急停車駅に囲まれた、こじんまりとした静かな場所です。
百草園へ向かいます。こんな感じで駅前から要所要所に案内の看板が出ているので、それに従って歩けば迷うことはありません。
目指す百草園は丘陵地の上にあります。つまり、駅からは思いっきり登ると言うことです。頭上からギンギラギンに照りつける太陽で、早速汗だくになりました。
どちらかと言うと、アジサイはしっとりと雨に濡れていたほうが画になるんですけれどねえ。普段は天気が悪いと文句ばかり言っているクセに、今度は晴れていることに文句を付け出す注文の多いオヤジであります。
上に行くにしたがって、凄い傾斜度になって来ました。これは最早登山ですな。
13時45分 百草園の入り口まで登って来ました。駅からはざっと徒歩10~15分と言った所です。
こちらが園内マップです。年間を通じて楽しめるように、様々な季節の花が栽培されています。
さほどの広さは無く、全部巡っても1時間はかからないと思います。
アジサイの色というのは、土の酸性度によって決まります。まるでリトマス試験紙みたいな花ですね。
百草園のアジサイは全般的に青いものが多めです。
こちらは紫のもの。数は少なめですが、程よいアクセントを加えてくれます。
これは咲きかけなのかと思っていたら、ガクアジサイという種類なのだそうです。漢字で書くと額紫陽花です。その名の通りフチの部分にだけ花がつきます。
マクロな世界を覗いて見ましょう。まるでイソギンチャクの大群のようです。
中央の広場にやって着ました。以前はお食事所などもあったらしいのですが、現在は営業しておりません。
茶屋風の建物があり、有料で借りることが可能です。茶会や歌会などに使用されているそうです。
風流心を持ち合わせているようなフリをしているだけで実際は文芸的教養ゼロの私には、一生縁の無さそうな用途ばかりです。
お食事所は無くなりましたが、アイスコーヒーが販売されていました。また、園内に自動販売機もあります。
スイレンが花をつけていました。これは黄色い花をつけています。
白い物のイメージが強いですが、スイレンにもいろんな色のものが存在するのですね。
藤棚もありました。もうとっくに開花シーズンは終わっており、今の季節はただのツタです。
せっかくのなので、百草園内の最高地点である展望所まで登ってみましょう。
ここが展望所です。樹林に囲まれていますが、所々の展望が開けています。
こちらは都心方向の展望です。空気の澄んでいる日だと、スカイツリーまで見えるそうです。今日は霞んでいて駄目ですね。
こちらは裏手の展望。遠くに見えているのは丹沢の山並みです。天気が良ければ富士山も見えるそうです。
百草園の散策を終えて、お次の高幡不動へ向かいます。隣駅なので、百草園駅には戻らず直接歩いて行きます。
丘陵地の上とあって、時より吹き抜ける風が冷たくて気持ち良い。
続いて今度は多摩都市モノレール線を潜ります。
最近、町田への延伸の話が全く聞かれなくなりましたが、無かったことにされてしまったのでしょうか。個人的には、丹沢方面へのアクセスが俄然よくなるので大いに期待していたのですけれど。
モノレール通りとな。モノレールが出来る以前はなんと呼ばれていたのでしょう。
おや、新撰組の近藤さんに土方さんではありませんか。こんな所で一体何を?
と思った直後に「ああ、ここは日野か」と一人合点が行きました。天然理心流発祥の地ですね。
15時20分 高幡不動の入り口までやって来ました。百草園からおおよそ徒歩35~40分くらいです。
京王線の車窓から何時も見えていた五重塔です。一見歴史がありそうに見えますが、比較的新しい建築物です。
イケメンっすな。
函館で戦死した時の彼は、まさか自分が150年後に日野の観光資源にされているなどとは、想像もできなかったことでしょう。
アジサイ寺といわれているだけあって、境内の至るところに咲いています。
かなりの人混みです。アジサイ祭り効果なのか、それともここは普段から人気のスポットなのでしょうか。
高幡不動の裏手は、かつては城が建っていた小山となっています。そして、その山のほぼ全体がアジサイの群生地となっています。
凄い人出です。よもやアジサイがこれほどの多くの人を引き付ける訴求力を持っているとは、正直思ってはいませんでした。
大した登りではありません。標高差は100メートルも無いと思います。
ここが本丸跡です。石垣等の遺構はなにも残っておらず、ただの頂上と言った所です。
特に何が見ると言う訳でもありませんが、日野の市街地を一望できます。
この裏山全体の88ヶ所に地蔵が安置されており、お遍路が出来ます。
不思議な形をしていますがこれもアジサイの一種で、カシワバアジサイと言います。
どこから見ても一目でわかる大岳山(1,266m)。左奥にあるのは三頭山(1,531m)かな。こうして見ると、奥多摩と言うのは意外と近いんですね。
そしてまさかの富士山が見えておりました。
富士山の手前にある山は丹沢の大室山(1,587m)です。八王子付近からだと、この山が邪魔をして富士山が見えなくなることから富士隠しの異名を持っています。
逆光に照らされてなにやら神々しい姿になっていた五重塔を写真に収めて、散策を終えて撤収します。
駅までは歩いて5分ほどです。沢山のアジサイを愛でたお散歩はこれにて終了です。
今回は多摩地区アジサイの名所2箇所を巡ってみましたが、群落の規模で言うなら高幡不動の方が断然大規模です。アジサイ鑑賞のみが目当てならば、高幡不動だけで良いかと思います。百草園はどちらかと言うと、和風庭園の独特の雰囲気を楽しみたい人向きの場所です。もともとは梅の名所として知られている場所なので、梅の開花時期に訪問するのが一番良いでしょう。
どちらも駅から歩いて気軽に訪問できる場所です。中途半端に時間が空いてしまった時などに、フラッと訪れてみては如何でしょうか。
完
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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