京王電鉄主催の高尾陣馬スタンプハイクに行ってきました。
高尾山から陣馬山までの縦走路上に配置された、12箇所のチェックポイントを巡りスタンプを集めるスタンプラリーです。春と秋の年2回開催されています。
桜が満開に咲き誇る、春の縦走路を堪能してきました。
2017年4月16日に旅す。
今回は東京都民にとって最も身近な里山代表にして、ミシェランガイド3星に輝く「世界の高尾山」へ行きます。目的は京王電鉄主催の高尾陣馬スタンプハイクを一筆書きで巡ることです。
そう、忘れもしないあれは今を遡ることおよそ半年前の昨年11月
2016年秋開催の高尾陣馬スタンプハイクに意気揚々と乗り込んだ私は、高尾599ミュージアムなる謎の伏兵を前に、凄惨極まりない敗北を喫したのである。
あの屈辱の日以来、私は臥薪嘗胆し、捲土重来の日が訪れるのをひたすらに待ちわびていたのです。
前回は碌にルートも確認せずになんとなく歩き出し、同じ場所を何度も行ったりきたりするという失態を演じましたが、今回は違います。
事前の周到な計画により、最も効率的に12箇所を巡る完璧な一筆書きルートを立案しました。
コース
①高尾山口駅 ②ケーブルカー清滝駅 ③ケーブルカー山頂駅 ④薬王院 ⑤高尾山頂 ⑥高尾599ミュージアム ⑦琵琶滝 ⑧城山 ⑨富士見茶屋 ⑩景信山 ⑪陣馬山頂 ⑫陣馬高原下
そう、人間とは絶えず進歩し続ける生き物なのです。
つーか、前回が無計画すぎただけじゃない?
1.高尾陣馬スタンプハイク アプローチ編 高尾599ミュージアムのスタンプ回収をお忘れなく
京王線沿線にお住まいのオオツキは、高尾山へは乗り換え無しの1本で行けます。そんな訳で今日は比較的ゆっくりと行動開始です。
7時40分 高尾山口駅に到着しました。
辺りは生暖かい空気に包まれています。今日は暖かくなりそうです。
駅で早速スタンプシートを確保します。内容は2016年秋のものと全く変わりありません。
都心の桜はもうすっかり散ってしまった後ですが、標高およそ200メートル地点の高尾山口ではまだまだ満開に咲き誇っていました。
これは八重桜かな。ソメイヨシノ比べると花びらが密集していて丸っこいのが特徴です。
八重桜と言えばピンクのイメージですが、白いのもあるんですね。
これはシャクナゲかな。普通のツツジとの識別のポイントは、葉に光沢があることです。
清滝駅の手前までやって来ました。前回は深く考えずに真っ直ぐ1号路を登り始めるという失敗を犯しましたが、今日は同じ轍は踏みません。
高尾599ミュージアムがあるのは1号路とは反対の参道方向です。
これが我が因縁の相手、高尾599ミュージアムです。
で、こいつはいったい何者なのかと言うと、高尾山の魅力を発信するための複合施設とのこと。詳細については公式サイトをご覧下さい。
No6 高尾599ミュージアム
スタンプ台は入り口を入ったところにあります。目印の黄色いノボリは出ていないので要注意です。
フハハハハハッー。これで今回はもう勝ったも同然だ!
お前は一体何と戦っているんだと。
No2 清滝駅
前回と微妙に設置場所を変えてあるのは担当者の気まぐれですかね?
2.琵琶滝を経由したのち1号路へ
ケーブルカーの脇を通って琵琶滝へ向かいます。6号路と呼ばれている道です。
6号路は沢沿い道です。谷筋のため日も射さず、空気がヒンヤリとしています。暑い時期に高尾山を訪れるのなら断然このルートをオススメします。
暑い時期に高尾山に訪れることそのものをあまり推奨はしませんが。
この岩穴は岩屋大師です。由緒正しき雨宿りスポットです。
ちなみに念のために補足すると、雨宿りスポットだと言うのは本当のことです。
昔ここで暴風雨にあって難儀している母子のために弘法大師が祈りをささげたら、この岩屋が出来て難を逃れたと言う伝説があるのだそうです。
No7 琵琶滝
朱肉が置いて無くて一瞬焦りましたが、ここのスタンプはシャチハタタイプでした。
修行を始めようとしている白装束の僧が居ました。撮影はご遠慮くださいとの張り紙があったので写真はありません。
1号路と合流したら、ケーブルカー山頂駅まで山頂とは反対方向に少し戻ります。
山頂駅の桜も満開です。この週末はまさに、お花見のベストシーズンだったようで。
木の隙間から、この後に訪れることになる景信山(かげのぶやま)(727m)が見えました。
3.1号路の観光地エリアを通り抜け、奥高尾を目指す
陽の光を浴びた新緑が美しい。カエデは紅葉も良いですけれど、芽吹いたばかりの若葉もなかなか見栄えがします。
No4 薬王院
ここでもスタンプ台の配置が微妙に変わっていました。
高尾山と言うのは、登山の対象というよりは観光地しての色合いの方が強い場所です。ことに1号路はその傾向強しです。フル装備のハイカースタイルはここでは完全に浮いてしまいます。
一刻も早く観光地エリアを抜け出して登山エリアに向かうべく、足早に山頂を目指します。
No5 高尾山頂
山頂のスタンプ台は複数個所にあります。スタンプはどれも同じなので何処で押してもOKです。
9時40分 高尾山に登頂しました。
ここはいつ来ても人でいっぱいです。標識にの前には記念撮影待ちの行列が出来ていました。
山頂に普通に車が走っているなんて、流石は世界のMt.TAKAOです。
確認したわけではありませんが、おそらくは茶屋の関係者の車でしょう。一般車は進入禁止です。
展望台から望む富士山。やや霞んではいますが綺麗に見えました。
これは昨日登った大山です。
そう、本日は二日連続の登山なんです。昨日より今日の方が断然天気が良さげだったのでついカッとなって来てしまいました。後悔はしていない。
裏高尾エリアに向けて出発です。ミシェランガイド三ツ星の観光地をはなれ、ようやく登山の領域に入ります。
4.花満開の春爛漫な奥高尾縦走路
これより奥高尾とな。奥高尾なのか裏高尾なのか、呼び名は統一して欲しいところです。
奥高尾の縦走路は、何時の間にやら丹沢並みに整備された遊歩道と化していました。
正面に縦走路の次なるピーク、小仏城山の姿が見えます。高尾山からのコースタイムは1時間です。
満開の桜に囲われた道を進みます。ビニールシートを広げて酒盛りしたくなるような光景です。これぞまさにお花見登山。
きっかりコースタイム通り、高尾山からおよそ1時間で小仏城山に到着です。
10時35分 小仏城山に登頂しました。
いつの間にか山頂標識が新しくなっていました。
城山山頂は至るところに多種多様な花が植えられお花畑状態です。この山のベストシーズンは間違いなく春でしょう。
富士山も見えます。まあ、高尾山山頂から見える光景と違いは殆どありませんが。
5.富士見茶屋へ遠回りのち、小仏峠へ
富士見茶屋のスタンプを回収すべく、城山の登山口まで下山します。
この下り道で二日連続登山のダメージが徐々に効いて来ました。太ももの筋肉が張ってきてペースが一向に上がりません。
登っている間はあまり気にならなかったんですけど、やはり下りの方が足への負担は大きいようで。
富士見茶山まで下って来ました。コースタイム40分のはずの道に55分も掛かっています。
No9 城山下売店(富士見茶屋)
高尾・陣馬スタンプハイクを一日で一筆書き巡りしようとする者にとって、一番の鬼門は間違いなくこのNo9です。ここだけ完全に縦走路から外れた場所にあります。
富士見茶屋名物のヨモギ入り草餅を食べてしばし休憩します。お値段は一つ170円でした。
中央自動車道(左上)と中央本線(右下)のツーショット。
中央本線の高尾-上野原間が開通したのは明治34年。一方、中央自動車道の高尾IC-相模湖IC間が供用開始されたのは昭和43年です。
その間の土木建築技術の進歩の度合いが一目でわかる光景です。
この圧倒的な線形の違いもあって、JR東の特急あずさは中央高速バスとの競争で苦境に立たされているのだとか。
登山口までやって来ました。ここから縦走路上の小仏峠まで登り返します。
この道は江戸時代の甲州街道跡です。いかにも古道由来の登山道らしいヘアピンカーブの九十九折が峠まで延々と続きます。
12時55分 小仏峠に到着しました。
これで無事に縦走路へ合流できたわけですが、登ったり下りたりで結構疲れました。
小仏峠といい笹子峠といい、昔の甲州街道というのは難所だらけな道だったのですね。
小仏峠名物(?)の狸の置物です。もっとごちゃごちゃしていた印象があるのですが、木が伐採されてやけにスッキリしていました。
6.景信山は高尾陣馬縦走路の中間地点です
さあ張り切って次のピーク、景信山を目指しましょう。縦走路ここから一気に標高を上げ始めます。
眼下を見下ろすと、山腹のいたるところに桜が咲いているのが見えました。
No10 景信山
小仏峠から35分も掛かりました。前回(2016年秋)は約20分で踏破していた区間です。明らかにバテてます。
13時30分 景信山に登頂しました。
城山と同様にここの標識も新しくなっていました。
こちらは峠を挟んでお隣の小仏城山です。すぐ近くにあるのに、登って降りてしたおかげで、エライ時間がかかりました。
これは都心方向の展望です。霞んでいてイマイチですね。冬の空気が澄んだ時期であれば、素晴らしい眺望が得られます。
眺望を口実にしばし山頂でウダウダしました。単に疲れ果てて歩き出す気力が萎えていたとも言う。
7.陣馬山へと続く殺風景な道を、足早に駆け抜ける
泣き言を言っていても始まらないので、観念して出発します。
城山までの花咲き誇る道とは打って変わって殺風景になってきました。新緑前線がある標高を超えたようです。
景信山から明王峠までの縦走路上には小さな巻き道が3箇所ありますが、どれも似たような光景のデジャブスポットです。
まずは一つ目
この辺りの道はほぼ平坦で非常に歩きやすいです。
疲れた体に鞭打って少しペースを上げます。あんまりゆっくりし過ぎていると、ゴール地点の陣馬高原下にある蕎麦屋が営業終了してスタンプ台を片付けられてしまうかもしれないので。
14時45分 明王峠を通過
休憩したい衝動をこらえて素通りします。
明王峠を過ぎると、縦走路は陣馬山に向かって高度を上げていきます。
15時25分 陣馬山に登頂しました。
後半はだいぶはしょりましたが、景信山からの道のりも結構な距離であることをお伝えしておきます。
高尾山ほどではないものの、陣馬山も多くの登山者が詰めかける非常に人気の高い山です。この時間ともなると流石に山頂の人数も少なくなっていましたが。
長居している時間はなさそうなので、スタンプを回収したところで足早に山頂を後にします。
8.蕎麦屋が閉まる前に足早に下山
下山開始です。ここまでくれば残りはもはや消化試合みたいなものなので、ちゃっちゃと下ります。
という事でゴール。最後のスタンプ、No12 陣馬高原下を回収しました。
今度こそ12個すべて揃いました。満を持して挑んだ雪辱戦、見事勝利です!
だからさっきからお前は一体何と戦っているんだと。
自販機で買ったコーラで祝杯を上げ、勝利の余韻に浸りつつバス停に向かったところで、バス停前大行列に思わずコーラを噴きそうになりました。
臨時便が増発されるも乗り切れず、1時間近く待ってようやく乗れました。
17時50分 高尾駅に到着
京王線に乗って無事帰還です。
かくして無事に高尾・陣馬スタンプハイクを日帰りですべて回収することが出来ました。ご覧頂いた通り、このコースは微妙に一筆書きがし難い配置になっています。スタンプハイクの開催者である京王電鉄の意図としては、このエリアへ何度も足を運ばせることを意識してコースを設定しているものと思われます。
一日でも回れないことは無いですが、体力的には結構ハードであると言う事を念頭においた上で挑戦してみて下さい。
スタンプ集めなんかよりも、ゆっくりとお花見しながら歩いたほうがきっと楽しいですよ。
<コースタイム>
高尾山口駅(7:50)-高尾599ミュージアム(8:05)-清滝駅(8:15)-琵琶滝(8:30)-ケーブルカー山頂駅(9:00)-薬王院(9:20)-高尾山(9:40)-小仏城山(10:35)-城山下売店(11:40~11:50)-景信山(13:30~13:40)-陣馬山(15:25)-陣馬高原下(16:40)
長々と最後までお付き合い頂き、誠にありがとうございました。
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