根子岳-四阿山 絶景と酷暑が交差する夏の上信国境を巡る

根子岳から見た四阿山
長野県上田市と群馬県嬬恋村にまたがる根子岳(ねこだけ)と四阿山(あずまやさん)に登りました。
上信国境地帯に連なる古い時代の火山です。どちらも緩やかな山容を持つ山で、麓の高原地帯には冬にスキー場となる牧場が広がっています。山頂付近は森林限界を超えているため極めて展望の良い山ですが、稜線上は日差しを遮るものが何もないため、夏には酷暑に見舞われます。
暑さに苦しめられつつ、30年来の思い出の山に登って来ました。

2024年7月7日に旅す。

群馬県と長野県の境界となる上信国境に立つ根子岳と四阿山は、どちらも緩やかで放牧的な山容の山です。比較的初心者にも登りやすい山であるため人気があります。
菅平高原牧場から見た根子岳
恐らく長野市の周辺にお住いの人にとっては、小学校の遠足で登る山の定番と言える存在なのではないでしょうか。

根子岳訪問のベストシーズンと言えるのは、レンゲツツジが咲く6月の初旬頃です。ツツジが終わり本格的な夏が到来する時期になると、この山は灼熱地獄と化します。
日傘をさして歩く登山者
冬は豪雪地帯となるため森林限界高度が低く、山頂付近は日差しを遮るものがない笹の稜線が広がっています。それでいて標高がそこまで高い訳でもないので、尋常ではない暑さになるもの当然と言えば当然です。

天気は上々・・・というか良すぎてだいぶ暑さに苦しめられましたが、その代わりに上信国境からの大展望を心行くまで満喫することが出来ました。真夏の根子岳と四阿山の訪問記です。
四阿山山頂からの展望

コース
根子岳と四阿山周回のコースマップ
菅平牧場駐車場から根子岳と四阿山を周回します。2座を縦走する登山としては最も一般的であろう行程です。

1.根子岳&四阿山登山 アプローチ編 菅平高原への遠き道程

妙義山の異様な姿を遠目に眺めつつ、上信越道を快調に進みます。何しろ時速300km近くでかっ飛ばす新幹線でも1時間以上かかるくらいなので、上信国境地帯までの道程はなかなかの長丁場です。
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群馬県内から碓氷峠を越えて長野県に入り、上田菅平インターから高速を下ります。県境にある山なので群馬県側からでも登ることはできますが、長野側から登る方が一般的です。
上信越道の上田菅平インター

前方に目指す根子岳の姿が見えて来ました。高速を下りた後の菅平高原までの下道も結構な距離があり、路線バスだと上田駅から1時間近くを要します。
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根子岳と四阿山の登山口は菅平牧場の敷地内にあり、牧場の入り口で一人当たり300円の協力金を払います。この先にある駐車場自体は無料ですが、この協力金が事実上の駐車料金と言えそうです。
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8時50分 菅平牧場駐車場に到着しました。もっと上部の登山口近くにある駐車場はすでに満車状態だったため、少し下がった場所に停めました。それでも、前回訪問時の時のようにバス停か歩いて来るよりは、かなりの短縮となりました。
菅平牧場の駐車場

2.容赦のない日差しが降り注ぐ灼熱の根子岳

9時 身支度を整えて行動を開始します。なお、本日は長野市の気温が36度になるとの予報が出されてします。午前中の時点から既にお日様ギラギラ状態で、高原地帯なら多少は涼しいだろうと言う期待を木っ端微塵に打ち砕いてくれました。
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朝9時の時点で上の方の駐車場は満車状態です。根子岳の人気の程が伺えます。人のことを言えた義理ではありませんが、こんな暑い中を山登りしようだなんて、世の中物好きな人も沢山いるもんですなあ。
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牧場管理所の脇まで登って来ました。根子岳に向かう場合は直進で、四阿山に行くなら右です。本日は根子岳に登ることを目標としており、四阿山への周回は余力が残っていたら考えましょうと言う程度のつもりでいます。
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菅平高原と呼ばれているだけの事はあって、駐車場の時点から既に絶景です。背後に後立山連邦の山並みが連なっていました。絶好の山登り日和であるように思えますが、案外そうでもない事をこの後散々思い知らされることになります。
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こちらは本日の同行者である、以前勤めていた会社の先輩Y氏です。子供の頃長野に住んでいたことがあり、小学校の遠足で登った思い出の根子岳にもう一度登りたいとのリクエストうけて、今回案内することとなりました。
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メタボ化の著しいオッサン2人組は、この後はたして真夏の根子岳を無事に登りきることができるのでしょうか。

根子岳と言えばレンゲツツジの群生で有名ですが、すでにツツジのシーズンは過ぎており、代わりだとでも言わんばかりにアヤメがそこかしこに咲いています。
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シオシオに萎れてしまったレンゲツツジが、僅かに数輪だけ残っていました。もうあと半月くらい前に訪れれば、鮮やかなオレンジ色に彩られたツツジロードの中を歩けます。
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牧場の脇を30分程登ると、東屋付きの休憩場がありました。根子岳登山における最初のチェックポイントと言った所です。
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「もう半分くらいは登っただろう」との発言が飛び出しましたが、残念ながら現時点ではまだ3分の1も登っていません。

四阿の正面には、後立山連邦から北信五岳に至る山並みがすべて見えています。何ならもうここまででもいいのではないかと思えるくらいに素晴らしい展望です。
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眼下に菅平高原奥ダボススノーパークのリフトが見えています。このスキー場は、スノーキャットなるキャタピラ付きの乗り物で根子岳の山頂近くまで運んでもらって、そこから滑走することも出来ます。
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東屋を過ぎると、登山道は直射日光ギラギラ状態だった牧場の脇を離れて白樺の森へと入って行きます。陽射しは和らぎましたが、その代わり風がそよとも吹かなくなるので、どのみち暑い事に変わりはありません。
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登山道が真面目に標高を上げ始めました。この辺りが根子岳登山における頑張りどころです。気合を入れていきましょう。
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まだ梅雨が明けてすらいないのに、ハクサンチドリなどの夏の花が咲き始めていました。これだけ暑い日が続けばね。
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前方の視界が晴れけて、びっしりと笹に覆われた斜面が姿を見せました。ここから先は森林限界超えます。つまりもう日影はありません。
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先ほどから絶え間なく汗が流れ続けており、凄まじい勢いで水が消費されて行きます。これは根子岳だけで、四阿山は無しかなという考えが頭にもたげて来ます。

ひ、日傘をさしている人がいる・・・。山で日傘とは考えてみたこともありませんでしたが、風が無い状況なら案外ありなのかもしれない。
日傘をさして歩く登山者

日傘と言うバリアを持たない我々は、陽の光をまともに浴びて喘ぎながら登ります。
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背後の絶景を眺めてしばしの現実逃避をします。だって暑いんだもの。
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槍ヶ岳がかなり明瞭に見えています。流石にこれだけ気温が高いと、恐らく正午になれば雲が登って来てしまうでしょうから、午前中限定の展望です。
根子岳から見た槍ヶ岳

後立山連峰の山並みも、爺ヶ岳から白馬岳まで全部見えています。こうしてすこし引いた位置から見ると、完全に壁ですよね。
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そして北信五岳の山々です。北信と名乗っていますが、右端の妙高山(2,454m)は完全に新潟県内にあります。
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ようやく山頂が見てきました。山頂に向かってウィニングランを決めましょう。
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11時5分 根子岳に登頂しました。本当はY氏の30数年ぶりの登頂の瞬間を写真に収めたかったのですが、登頂のタイミングでちょうど山頂標識の周辺が混雑していたので撮り損ねました。仕方がないので、代わりに私の写真を置いておきます
根子岳の山頂

視界を遮るものが何もないため、山頂からの眺めはこの通り圧巻です。ただ身も蓋もないこと言ってしまうと、登頂する前からすでに視界は開けているので、道中からの眺めと大きな違いはありません
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北側には草津白根方面へと続く上信国境の山並みを一望できます。こちらの展望については、山頂まで登ってこなければ見えません。
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見知らぬ大きな山があるなあと思ったら、これは八ヶ岳でした。普段あまり見慣れないアングルからの姿なので違和感が凄い。
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そしてお隣の四阿山です。暑いし水の残量も相当怪しいので、まあ今日は根子岳だけで終了かなと思っていたら、意外にも四阿山まで行きたいとの発言が飛び出しました。えぇ、マジですかい。
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往路の車内で「根子岳のすぐ隣に四阿山と言う山があって、日本百名山と言うものにも選ばれているんですよ」と雑なプレゼンをしてしまったのは他ならぬ私なのですがね。行きたいと言われてしまっては致し方ありません。

と言う事で、これより四阿山への縦走編に移ります。こう言う時にぴしゃっと「今日は危険な暑さだからやめておきましょう」と言うのが、案内役に課せられている役目なのではなかろうか。

3.近くて遠い四阿山への道

四阿山に向って一歩を踏み出します。最初から最後まで安心安全の根子岳とは異なり、四阿山方面には危険個所であると言えない事もない場所もあるので、ここからは気を引き占めて参りましょう。
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火口壁を横目に稜線上を進みます。根子岳がかつては火山であったこと今に伝える痕跡です。
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この岩の隙間は、以前訪問した時に嵌まって身動きが取れなくなりそうになったのでよく覚えています。今回はうまい具合に体をくねらせて何なくクリアしました。
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途中にあるこの岩場は、四阿山の姿を眺める特等席です。根子岳と同様の緩やかな山容をもつ山ですが、根子岳からの登り返しはなかなかの急登です。このすぐ後に、散々思い知らされることになりましたがね。
根子岳から見た四阿山

前途に待ち受けている困難のことなどはつゆ知らずに、軽やかな足取りで鞍部へと下って行きます。この鞍部の一帯は風の通り道になっているらしく、地獄のような暑さからも解放されて爽快な気分です。
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山とだけ書かれた識別標が立っていました。確かに山であることに間違いはありませんが、これは一体何を現しているのでしょう??
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サクサクと順調に鞍部まで下って来ました。山頂はいつの間にかすっかりと見上げる高さです。四阿山は根子岳よりも僅かに標高が高いので、下った分プラスアルファを登り返す必要があります。
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森の中に入ると足元はぬかるんでおり、やや荒れ気味の状態でした。日本百名山に選ばれている山らしからぬ状態ですが、根子岳との周回ルート歩く人はそれほど多くは無いのだろうか。
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急登が始まりました。この登りがこの日最大の試練でした。ジメッと湿っていて風がそよとも吹かない森の中は、尋常ならざる酷暑の世界と化していました。
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熱中症になりかけているのか、道の脇に座り込んでぐったりしている人を何人か見かけました。と言うか、ほかならぬ私自身が先ほどから汗をダラダラと垂れ流しながら肩で息をしている状態です。

オーバーヒートを起こさないように、小刻みに休息を入れつつジリジリと牛歩に進みます。よもやここまで暑いとは、夏の四阿山を甘く見ていました。
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だいぶ登ってきたところで、先ほど登って来た根子岳の姿が良く見えました。画づらだけを見れば涼し気な光景なんですけれどね。
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だいぶ苦戦して時間がかかりましたが、何とか四阿山の肩の部分まで登って来ました。
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ここまで来れば、山頂まではもあと一息です。最後にもうひと踏ん張り、頑張って登りましょう。
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山頂の直下には、最後の試練とでもいうべき階段地獄が待ち受けていました。冬の間に雪の重みにやられるらしく、ガタガタな状態です。
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小さなお社があり、ここが山頂かと勘違いしそうになりますが、ピークはもう少し先に進んだ所にあります。ぬか喜びをしていないで先へ進みましょう。
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13時45分 四阿山に登頂しました。比較的優しい手軽な縦走コースなはずだったのですが、思いのほか苦戦を強いられました。いやは暑かった。
四阿山の山頂
ここまで来てから言うのもなんですが、登山初心者の人を案内する場合は、根子岳往復のみにしておいた方が無難であると思います。だからこういう無理をさせないことが、案内役の役目なのではないのか?

四阿山に遮られて根子岳からは見えていなかった、浅間山方面の展望が開けます。正午をすぎても雲に覆われることもなく、素晴らしい展望を見せてくれました。
四阿山山頂からの展望

上信国境地帯に連なる一連の火山の中でも、やはり浅間山(2,568m)の存在感は際だっています。有史以来、幾度なく噴火を繰り返してきた現役の活火山であり、現在でも頻繁に噴煙を上げています。
四阿山から見た浅間山

富士山まで見えていました。素晴らしい空気の澄み具合です。そもそも、四阿山から富士山が見えると言う事実を初めて知りました。
四阿山から見た富士山

眼下には高原野菜の産地として名高い群馬県の嬬恋村の田園風景が広がります。左奥に見えているギザギザした山は榛名山(1,449m)かな。
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だいぶ暑さに苦しめられましたが、素晴らしい眺望を満喫しました。結構いいお時間になってきているので、そろそろ下山に移りましょう。
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4.菅平牧場への遠き道程

14時10分 四阿山の山頂を後にして下山を開始します。普段あまり山に慣れてはいない人の転倒等のトラブルは、登りよりもむしろ下りの際に起こることが多いので、安全第一でゆっくりと下ります。
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下山は根子岳には戻らずに、菅平牧場へ直接下ります。根子岳方面への分岐を過ぎるなり、急に笹がうるさくなりました。これは本当に百名山のメジャールートなのか。
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続いて四阿高原方面への分岐が現れますが、菅平方面へと進みます。根子岳へ周回せずに四阿山だけに登る場合は、四阿高原から往復する人が多いようです。
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いかにも火山らしい、溶岩石が散乱するガレた道になりました。眺めは大変よいですが、石に躓いて転ばないように足元要注意です。
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途中で中四阿と小四阿と言う二つの小ピークを越えて行きます。早速前方に中四阿が見えました。僅かではありますが登り返しがあります。
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右手に根子岳の姿が良く見えます。こちら側から見ると、大きく崩落した火口壁の様子が良くわかります。
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約束されていた中四阿への登り返しです。大した登り返しではありませんが、既にヒットポイントが無くなりかけている状態では十分に試練でした。
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中四阿のピークは踏まずに脇をトラバースするように道が続いています。相変わらず周囲は開けていて、暑いという点を除けば気持ちの良い登山道です。
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中四阿から振り返って見た四阿山です。流石に少し雲が湧いてきていますが、それでも最高と言って良いお天気でした。
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続いて今度は小四阿が見えて来ました。この時点でついに飲み水が尽きてしまい、お茶を少し分けてもらうと言う体たらくです。大丈夫なのか、このポンコツ案内人は。
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小四阿に特に大きな登り返しはなく、そのかわりと言ってはなんですが笹薮が大いに跋扈していました。最後に刈払いを行ったのはいつなのだろうか。
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眼下に広がる牧場の様子が良く見えます。だいぶ下りてきた感はありますが、登山口まではまだひと道あります。
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小四阿を過ぎると、あとはひたすら白樺の森の中を下り続けます。ここでも足音はだいぶぬかるんでおり、さほどの勾配ではありませんが地味に歩きづらい我慢の下山がしばし続きます。
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何故か開花時期を間違えてしまったらしいレンゲツツジが、森の中にポツンと咲いていました。植物の世界にも、時々こうしたうっかりさんがいるものなんですね。
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林道まで下って来ました。やり切った感が漂いそうになりますが、この後に小さな川を渡って少し登り返す必要があります。
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以前通った時には危なっかしい木橋が架かっていたような記憶がありましたが、コンクリート製のブロックに置き換わっていました。
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川を渡るとすぐに牧場へ登り返すのですが、既に写真を撮る気力すらなくなっていたらしく、これは登りきったところです。
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牧場の外へと追いやられるように、柵の脇に沿って登山道が続いています。
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17時10分 四阿山登山口まで下って来ました。思い出の根子岳に登りに来ただけのはずだったのに、思いがけず丸一日を費やした周回となりました。
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後は牧場内の舗装路を歩いて、スタート地点の駐車場まで戻るだけです。
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牛たちはちょうど夕食の時間なのか、黙々と草を食んでいました。こうして草ばかり食べているのに、なぜあれほど濃厚な乳脂肪成分を作り出すことができるのか、実に不思議なものです。
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ヒャッハー自動販売機だーッ!ポカリスエットを一気飲みして、だいぶ元気を取り戻しました。やはり熱中症になりかけていたようです。あぶないあぶない。
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本当はここで下山後にソフトクリームが食べたかったのですが、営業時間は16時まででした。残念。

17時25分 菅平駐車場に戻って来ました。お疲れさまでした。
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下山後は菅平牧場からは少し離れた湯っ蔵んど(ゆっくらんど)へ移動して、ひと風呂浴びつつ、ついでに夕飯を済ませて行きます。
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大広間でしばしくつろぎ、都知事選の開票が始まると同時に小池百合子に当選確実が出たのを見届けてから帰宅の途に付きました。

時間が遅かったからか、帰路では珍しく渋滞に巻き込まれることもありませんでした。いつもこうだとよいのですけれどね。
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夏の上信国境は実に暑かった。標高がそこまで高い訳でもないのに森林限界を超えているこのエリアの山々は、猛暑日に登るべき山ではありませんでした。特別な理由がない限りは、レンゲツツジが咲く頃に登るのがベストだろうと思います。
話を根子岳に限ると、登山道上に特にこれと言った難所はなく、登山初心者や小さいお子さま連れで登るのに適している山だと思います。難易度とボリューム感で言うと、上日川峠からの大菩薩嶺よりは若干キツイかなと言ったところでしょうか。無理に四阿山まで周回せずとも十分に楽しめる山です。下山後はソフトクリームをお忘れなく。

<コースタイム>
菅平牧場駐車場(9:00)-根子岳(11:05~11:30)-四阿山(13:45~14:10)-中四阿(15:10)-小四阿(15:50)-菅平牧場駐車場(17:25)

根子岳山頂での記念撮影

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメント

  1. デイビッド より:

    猛暑の中、お疲れさまでした。とにかく、なんて素晴らしい景色なんでしょう!

    • オオツキ オオツキ より:

      デイビッドさま
      コメントをありがとうございます。

      夏山は正午になると雲が湧いてきてしまうことが多いのですが、この日は終日に渡って素晴らしい展望でした。