御岳山 日本最大規模のレンゲショウマ群生地

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東京都青梅市にある御岳山(みたけさん)に登りました。
古くから山岳信仰の対象となって来た霊山であり、ケーブルカーを使用することにより、誰でも手軽に訪れることの可能な人気の山です。ケーブルカー山頂駅のすぐ傍らにある富士峰公園には、日本国内でも最大規模のレンゲショウマの群生地があり、シーズン中には多くの見物客で賑わいます。
見頃を迎えた森の妖精を見物しに、酷暑の御岳山へと繰り出して来ました。

2020年8月23日に旅す。

最近はすっかり更新が遅滞しつつあるので、たまにはタイムリーな記事でも。

時はまだまだ夏山シーズ真っ盛りですが、遠征登山はお休みして近場の御岳山へと登って来ました。お目当ては、見ごろを迎えたと言うレンゲショウマの群生地です。
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レンゲショウマ(蓮華升麻)はキンポウゲ科に属する多年草です。その可憐な姿から森の妖精の異名を持ちます。
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絶滅が危惧されている大変希少な花でありますが、御岳山に日本国内でも最大規模の群生地が存在します。

群生地はケーブルカー山頂駅のすぐ脇にあります。そのため、レンゲショウマ見物をするだけあれば、山登りをする必要は全くありません。ケーブルカーで登って、5分も歩けばすぐにご対面となります。
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しかし当ブログは、曲がりなりにも登山ブログを標榜している以上、まったく山登りをしない訳にはまいりません。

と言う事(?)で今回は、青梅線の古里(こり)駅から大塚山を経由して御岳山に至るルートを歩いて来ました。
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始めからわかってはいた事でしたが、8月中旬の奥多摩と言うのは、恐るべき酷暑の世界でありました。滝のように流れ落ちる汗で全身汗まみれになりながら、可憐なる森の妖精と戯れてきた一日の記録です。

コース
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古里駅より大塚山を経由して、レンゲショウマ群生地のある富士峰公園へと登ります。正午から天気が崩れる予報であっため、帰りは特に寄り道はせずケーブルカーで下山します。

軽い山登り要素を持たせつつ、コンパクトにレンゲショウマを鑑賞する行程です。

1.御岳山登山 アプローチ編 何故かマイナーな登山口ばかりが集まる古里駅

6時3分 JR立川駅
予報によれば本日のお天気は午前中は曇りで、午後からは雨となっております。という事で、雨粒が落ち始める前にスパッと短期決戦で行くべく、始発を乗り継いで古里駅へと向かいます。
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青梅駅で奥多摩行きに乗り換えます。この先は4両編成となるため、ハイシーズンには椅子取りゲームが発生します。
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本日は奥多摩にとってはハイシーズンでない夏の盛りな上に、お天気予報も微妙とあってかガラガラに空いておりました。

7時4分 古里駅に到着しました。レンゲショウマ効果で多少は人が居るかと思いきや、駅に降り立ったのは私一人だけでした。
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古里駅から御岳山を目指そうと言う人は、極めて稀な少数派であるようですな。

こじんまりとした木造の駅舎が、とても素敵です。最近こういう風情のある駅舎は、すっかり少なくなりましたよね。
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駅前のマップには、御岳山へのルートもしっかりと紹介されています。
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古里駅は御岳山の他にも、川苔山へと続く赤杭尾根(あかぐなおね)の起点でもあります。何れもマイナーなルートばかりではあります。

沿道にはキバナコスモスが咲き始めていました。もうコスモスが咲き始めるような季節になってしまいましたか。
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2.人気(ひとけ)の全くない、人気の山の不人気なる登山口

身支度を整えて、7時15分に行動を開始します。駅前から真っすぐ道なりに進んで、青梅街道を渡ります。
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右手に見えるこの尖った山は、鳩ノ巣城山(760m)かな。その名の通り、かつては頂に山城があったそうです。
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吉野街道沿いに南下して多摩川を渡ります。この橋は万世橋と言う名で、遠くから見るとなかなかカッコ良い姿をした鉄橋です。
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参考画像が無いものかとフォルダを漁ってみましたが、残念ながら良い写真は見つかりませんでした。悪しからず。

当たり前ですが、橋の上からでは橋そのものの姿は全くわかりません。かなり高い所に架かっている橋で、水面までの比高は100メートル近くあるのではないかと思われます。
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上流へと続く、多摩川が刻みし大峡谷です。
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道中にはしっかりと道標もありました。かなり薄汚れてくたびれてはいますが。
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登山口の手間に丹三郎屋敷があります。東京都の歴史的建造物として保存されている茅葺き屋根の古民家です。現在は蕎麦屋として使用されています。
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丹三郎屋敷の先にある小道を右に入ります。
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これはアサガオなのしょうか。比較対象物が無いので写真ではわからないかもしれませんが、握り拳ほどの大きさがありました。こんなに大きなアサガオを見たのは初めてかも。
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畑の中を登って行ったところで、突き当りに登山口があります。
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レンゲショウマ効果により、今頃は大勢の人が詰めかけているであろう御岳山ケーブル駅とは異なり、こちらの登山口にはまったく人気がありません。やはり御岳山に歩いて登ろうと言う人は、圧倒的にマイノリティなのか。
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登山口に立つ長福寺。奥多摩では唯一の真言宗の寺院だそうです。自分で解説しておいてなんですが、私自身は仏教と密教の違いもロクにわかっていないような無宗派の人間です。
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花壇には多種多様な花が咲き誇り、まさに百花繚乱状態です。地元の人たちによって、今も大切に手入れがされている寺院なのだという事が良くわかります。
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トイレもあります。奥多摩のトイレは違うのだそうですよ。・・・何が違うのだろう。
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3.単調な杉林の登りが延々続く、大塚山への道のり

7時25分 ゲートを潜って登山を開始します。まずは御岳山の手前にある大塚山と言うピークを目指します。奥多摩では、シカよけではなくイノシシよけなんですね。
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青味を帯びたカラマツソウのような花が沢山咲いていました。手持ちの野草図鑑には記載のない花です。これは一体何でしょう。
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登り始めからいきなりのTHE奥多摩の道と言った風情の杉林です。風がそよとも吹かない森の中は、尋常ならざる蒸し暑さでした。
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奥多摩の山らしく始めから急峻な斜面です。大きくジグザグと九十九折れを繰り返しながら、高度を上げて行きます
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道中にちょっとした湧き水がありましたが、すくって飲めるほどの水量はありません。
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やがて前方に、手持ちの地図には記載のない林道が現れました。はて、最近出来たばかりの道なのですかね。
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もっとも、私が見ている奥多摩エリアの山と高原地図は古い2012年度版なので、最新版を見ればちゃんと記載されているのかもしれません。
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林道を横断して以降も、道中の光景に変化はありません。依然としてTHE奥多摩の道が続きます。
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道中に丹三郎のシンボルだと言う、飯盛杉と言う名のご神木があります。初代の木は焼失してしまい、現在の木は2代目だそうです。
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これのことかな。まるで三又の鉾の様に枝分かれした姿をしています。
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飯盛杉を過ぎて程なく尾根に乗りました。急坂はここまでで、この先は最後までずっと尾根沿いの道となります。
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何時しか周囲は杉の植林から、クヌギやコナラなどの広葉樹林へと変わりました。紅葉シーズンに歩くと、きっと良い感じの場所だと思います。
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足元にはドングリが沢山です。それはつまるところ、熊の餌がそれだけ豊富であるという事に他なりませんが。歩く人も少ない道であるし、確実に何頭かは住んではいるでしょうね。
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手作り感満載の道標が良い感じです。道標に下りの時間しか記載がないことからも、このルートを登りで歩く人間の少なさが察せられます。
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やがて前方に、電柱などの人工物が姿を見せました。御岳山が近いようですな。
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どうやら大塚山の山頂を巻くことも出来るようですが、ここまで来たのにわざわざ迂回する理由もありません。ピークを踏んでい行きます。
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マイナなピークな割には、山頂直下に立派な屋根付きの休憩所まで備わっていました。流石予算が潤沢な東京の山。
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9時20分 大塚山に登頂しました。御岳山とは9メートル差しかないピークです。ご覧の通り展望は皆無で、登っても特に良いことはありません。
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長居しても何も得るもののないピークなので、到着して早々ですが先へ進みます。大塚山からは一旦下りです。
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ようやくお目当のレンゲショウマ群生地である、富士峰公園の入り口までやって来ました。
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レンゲショウマを見るためだけであれば、まったく無意味かつ無駄な遠回りでありました。でもそれで良いのです。ここはそういうブログなのですから。

4.見ごろを迎えたレンゲショウマ群生地を散策する

前方に人だかり出来ています。どうやらあのあたりに咲いているようですね。早速行ってみましょう。
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おお、咲いてる咲いてる。柵に囲われた斜面に、多くの株が花を付けていました。
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という事で、こちらが今回のお目当てであるレンゲショウマでございます。妖精と言うよりは、まるで和菓子か何かような姿をしています。なんと言うか、食べたらおいしそうな見た目です。
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肉厚のある花弁で、全体的にぷっくりとしています。
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日本一の群生地と言うだけの事あって、かなりの密度で咲いています。
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まだつぼみもたくさんあるので、見頃はまだもうしばらくの間は続くでしょう。
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なおレンゲショウマは結構小さな花であるうえ、柵の中に咲いているので、大きく写したければ望遠レンズがあった方が良いです。標準ズームのテレ端(70mmm)だと、こんな感じにしかなりません。
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午後から雨が降ると言う予報だったのに、薄っすらと陽が射して来ました。しっとりと雨露がしたたるレンゲショウマも見てみたかったのですが、これでは降りそうにはありませんな。
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なんやかんやで1時間ほど滞在し、群生地を後にします。
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5.御岳山登山 下山編 ケーブルカーで楽々下山

10時40分 ケーブルカー山頂駅へとやって来ました。レンゲショウマ群生地からは5分とかからない距離です。
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普段であれば、せっかくだからとこの後は大岳山なり日ノ出山なりに足を延ばすところではあります。しかし本日はレンゲショウマ見物のみの短期決戦と決めてきているので、この先へは進みません。
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今はまだ晴れているものの、予報ではこの後に雨が降ることになっておりますからね。

焼けた醤油の香りの誘惑に屈して、400円の団子を買いました。以前は300円だった気がするのですが、いつの間に値上げしたのでしょうか。
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下山は素直にケーブルカーを使用してラクラク下山します。蒸し暑い杉林の中を歩くのは、もうお腹がいっぱいです。
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こんなに早い時間に下山するのは本当に久しぶりです。普段は、日没前の時間帯すべてをギリギリまで使い切る様な、意地汚い登山計画ばかり立てているのでね。。
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ケーブルカーからバスへの乗り継ぎはスムーズです。予定通り、午前中の内にスパッと切り上げて帰宅の途に付きました。
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日本一の群生地を名乗っているだけの事はあって、御岳山のレンゲショウマ群生は見事なものでした。夏の暑い盛りに低山に咲く花であるので、登山と組み合わせるのは少々厳しいものがありました。この季節の低山歩きは、とにかく熱中症に要注意です。
本文中で述べた通り、レンゲショウマを見たいだけであれば、山登りをする必要は全くありません。ケーブルカーがつつがなくあなたを現地へと運んでくれます。水辺で比較的涼しい、ロックガーデンの散策と組みあわせてみるのも良いかもしれません。
見頃の時期はもうしばらくの間は続くので、この可憐な妖精を鑑賞しに御岳山へと繰り出してみては如何でしょうか。

<コースタイム>
古里駅(7:15)-長福寺(7:25)-大塚山(9:20)-富士峰公園(9:40)-御岳山ケーブル駅(10:40)

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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