苗場山 期間限定の田代コースから登る、信越のテーブルマウンテン

神楽ヶ峰から見た苗場山
新潟県と長野県の境界にまたがる苗場山(なえばさん)に登りました。
遠巻きからも一目でそれとわかる、極めて特徴的なシルエットを持つテーブルマウンテンです。その平坦な山頂部には広大な湿原帯が広がり、秋になると一面の草紅葉に覆われた金色の野が出現します。
公共交通機関によるアクセスにはやや難のある場所ですが、紅葉シーズン期間に限り苗場スキー場のロープウェイを利用して登ることが可能です。
ゴンドラ運航開始の初日を狙い、紅葉もゆる秋の苗場山に登って来ました。

2018年10月6日に旅す。

warning!
苗場山の田代コースは、現在整備が行われておらず廃道状態です。本記事と同じルートを歩くことは出来ませんのでご注意ください。

今回の行き先は信越国境の山、苗場山です。スキーリゾートとして全国的に知られた場所ですが、山頂部には広大な湿原帯が広がり、登山の対象としても大変魅力のある山であります。
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苗場山登山におけるもっとも一般的なルートと言えるのは、かぐらみつまたスキー場の駐車場からスタートする祓川コースです。

祓川コースへのアプローチは車の利用が前提となり、車が無ければ越後湯沢からタクシーで行くしかありません。タクシー代は片道で5,500~6,000円ほどと結構なお値段で、公共交通機関によるアクセスはなかなか敷居の高い山と言えます。

そんな苗場山を巡る交通事情は、秋になると状況が好転します。かぐらスキー場にある田代ロープウェイが、紅葉シーズン限定で観光運転を行うためです。
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田代高原へ至る林道は電力会社の敷地となっており、一般車の立ち入りは禁止されています。侵入する手段はロープウェイしか存在せず、田代ルートはロープウェイ運行期間中にしか歩くことが出来ない、期間限定のコースとなっています。

かくして訪れた秋の苗場山。ロープウェイ運行時間の都合で短時間しか滞在できませんでしたが、前評判に違わぬ素晴らしい山でした。
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コース
苗場山 田代ルートのコースマップ
田代ロープウェイ山頂駅から苗場山を往復します。標準コースタイムは7時20分ほどの行程となります。

始発のロープウェイが山頂駅に到着するのが9時10分で、最終便が山頂駅を発つのは16時です。従って全行程を6時間50分で踏破する必要があります。

・・・ん?なんか計算が合わないぞ。

1.苗場山登山 アプローチ編 田代ロープウェイで田代湿原へ

7時26分 JR大宮駅
上越新幹線MAXとき号に乗り込み、越後湯沢へと向かいます。この新幹線の名称は、北斗神拳の使い手の名前に由来しています。(←違います
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1時間にも満たない乗車時間で、越後湯沢駅に到着しました。新潟と言うのは意外と近いものですね。これもすべて、今年で生誕100周年を迎えるという田中角栄先生のお力の賜物です。
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8時20分発の浅貝行バスに乗車します。浅貝と言われてもピンと来ませんが、苗場プリンスホテル方面へ行く便です。
越後湯沢駅のバスロータリー

8時45分 二居田代スキー場前バス停に到着しました。
ここまでの運賃は530円です。スイカ・パスモには対応していません。小銭を用意しておきましょう。
二居田代スキー場前バス停

田代ロープウェイの山麓駅は、バス停を降りた道の向かいにあります。
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このマスコットのウサギ、目が怖くないですか?
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ロープウェイのチケット購入します。料金は往復で2,600円です。この券は、苗場プリンスホテル近くから発着する、ドラゴンドラと呼ばれるロープウェイと共通で使えます。
田代ロープウェイのチケット

9時発の始発の便に首尾よく乗り込むことが出来ました。なにせ本日は、時間に追われるあわただしいタイムアタック登山ですから、こんなところで出遅れる訳にはゆきません。
田代ロープウェイのゴンドラ
ロープウェイを使えば、のんびり楽々な登山が出来ると思っていたのに、なかなかそうは問屋が卸してくれないようで。。

眼下にはエメラルドグリーンの湖水を湛えた、二居調整池を一望できます。上部にあるカッサダムの田代湖との間で揚水発電を行っている、発電用のダム湖です。
田代ロープウェイから見た二居調整池

このパイプの中を水が流れ落ちる過程で、電気をギュッと搾り取られてしまうのですね。
カッサダムと二居調整池の送水管

田代ロープウェイのゴンドラから地表までの落差は、最も大きい地点で230メートルにもなります。これは日本一の高さだそうです。下を覗けるように、床の一部がガラス張りになっていました。
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10分程の乗車時間で山頂駅に到着です。ゴンドラから降りるなり、麓よりもひんやりとした空気が出迎えてくれました。
田代ロープウェイ山頂駅

山頂駅付近の紅葉は、まだまだこれからといった所です。見ごろを迎えているのはもう少し標高の高い一帯です。
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2.田代高原から神楽ヶ峰を目指す

ロープウェイから降りるなり、目の間に苗場山が姿を見せました。左側が苗場山で、鞍部を挟んだ右側にあるのが神楽ヶ峰です。山頂部が平坦なのが良くわかるかと思います。
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眼下には田代湖の姿が見えます。先ほどロープウェイの上から見えていた二居湖と同様の、発電用の人工湖です。
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ロープウェイ山頂駅は山の頂に存在します。従って、まずは田代高原に向かって下りる必要があります。スキーシーズンであれば、ただ滑り降りれば良いだけなんでしょうけれど。
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正面に見えているのは田代第二高速リフトです。パノラマリフトと称して、紅葉シーズンにも運転されています。これを利用することによって、コースタイムをいくらか短縮することが可能です。
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10分ほどで下まで降りて来ました。周囲には田代高原と呼ばれる平地が広がっています。
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田代高原より見上げる苗場山と神楽ヶ峰。登山道は神楽ヶ峰を経由する形でつけれらています。鞍部からの登り返しが結構激しそうですな。
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コースタイムに余裕がないことを知ってか、山頂まで行く気がありそうな人々は皆、早足気味に進んでゆきます。
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頭上高くにそびえるこの送電線網は、東京電力の柏崎刈羽原発から首都圏へ電力を送り込むためのものだそうです。現在は稼働していないので、電流は流れていないという事ですね。
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のんびり散策している時間はないので、リフト乗り場へと直行します。リフトの往復券は700円です。
田代第二高速リフト

こちらのリフトの営業時間は15時30分までとなります。
田代第二高速リフト乗り場
係の人曰く「苗場山まで行ったら帰りが間に合わなくなるから、神楽ヶ峰までにしておきなさい」との事です。いやまあ、時間ギリギリなのは承知の上で行くのですけれど。

このリフトは風防付きです。吹雪いている時には有難い仕様ですが、薄汚れていて景観はイマイチです。
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リフトトップに到着しました。身支度を整えて9時35分に登山開始です。まずはゲレンデに沿って登って行きます。
田代第二高速リフト リフトトップ

ここまで上がってくると、紅葉が良い感じに色づいていました。標高1,500メートルを超えた辺りからが見ごろを迎えているようです。
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天気は今のところ最高で、半袖がちょうど良いくらいの陽気です。もう10月だと言うのに、この暖かさは一体何事なんでしょう。
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ゲレンデの最高降地点まで登って来ました。ここまでであれば、登山装備を持たない観光客であっても、問題なく登ってこれます。
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背後には越後の山々を広く見渡すことが出来ます。観光客でも見ることの出来る景色です。
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右の山が巻機山(1,967m)で、その左に並んでいるのが越後三山かな。鉄塔が邪魔をするので眺望はイマイチです。さらなる絶景に巡り合いたければ、頂上まで登るしかありません。
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ここからようやく山道がスタートします。帰りのリフトの時間を勘案して、撤退開始時刻を13時に定めました。13時までに登頂できなければ、諦めて引き返します。
苗場山 田代ルートの登山口

登り始めてからしばらくは、ほぼ水平移動の道が続きます。この辺りは今がまさに紅葉最盛期と言った所で、色鮮やかな紅葉のトンネルが出来上がっていました。
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これまた見事な真っ黄色です。樹木に造詣が深いわけではないので良くわかりませんが、葉の形からしてカエデの仲間でしょうか。
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鮮やかなオレンジに染まるナナカマド。ナナカマドは本当に良い色に紅葉します。個人的には一番好きです。
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真っ赤に実った実は一見美味しそうに見えますが、酸っぱいだけで甘みはありません。ごく微量ではありますが毒が含まれているので、味見するにしても少量にしておいた方が良いでしょう。
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ほぼ水平の道が1時間近く続きます。僅かなアップダウンはあるものの、なかなか高度を上げ始めません。
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神楽ヶ峰に近づいて来たところで、ようやく登りが始まりました。ここまで楽だった分を一気に取り戻すかのような急坂です。ごく最近になってから下草を刈り払ったらしく、笹の根が多くの露出していました。
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急登であるが故に、短時間で見る見る高度が上がり背後の視界が開けてきました。
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苗場山の山頂部も視界に入りました。まだまだ結構な距離があります。
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周囲に背の高い木が少なくなって来ました。森林限界に近づいてきているようです。苗場山のある信越国境付近は豪雪地帯であり、森林限界の高度は低めです。
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急坂を登り切った所で、道は一度平坦になりました。稜線まではまだもう一登りあり、灌木帯が続きます。
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平坦部には小規模ながら池塘がありました。
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オレンジに染まった草紅葉が美しい。笹薮の急坂に突如現れた、一時の安らぎのような場所です。
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稜線に向かって、再び笹をまっすぐ刈っただけの登りが始まります。
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11時15分 稜線まで登ってきました。ここで祓川ルートと合流します。
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田代ルートが期間限定であることを示す注意書きが張られていました。
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メジャールートと合流したことより、道のグレードが目に見えて向上しました。木道まで整備されています。
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森林限界超えの稜線に出たことにより、展望が一気に開けます。
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田代高原からも見えていた越後三山の山々。あちらも本日は最高のお天気であるようですな。
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名前入りを一枚。
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こちらは上越国境を形成する谷川連峰の山々。本日の谷川連峰は雲隠れ中です。もともと非常に天候が気難しい山域なので、きれいに晴れていることの方が珍しいですけれどね。
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こちらも名前入りを一枚置いておきます。曇っていて分かりにくいので、記載した山名はすべて後ろに(たぶん)が付きます。
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遠くには先週登った燧ヶ岳(2,356m)の姿も見えました。東北地方最高峰という事だけあって、周囲の山よりも頭一つ飛び出しています。
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こういう天空を歩いているがごとき稜線は大好物です。どこまででも歩いていきたくなる光景だとは思いませんか。
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11時20分 神楽ヶ峰に到着しました。
かぐらゲレンデと言う名称は、この山の名前が由来となっています。独立したピークであるにもかかわらず、苗場山の8合目扱いに甘んじている不遇な山です。
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厳密に言うとここは神楽ヶ峰の頂上ではありません。登山道は山頂を通らずに脇を巻いています。頂上へも行けるようですが、本日は時間がないのでパスします。
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3.苗場山登山 登頂編 鞍部を乗り越えてテーブルマウンテンの頂へ

苗場山の山頂が目の間に立ちはだかります。山頂直下の道が、かなり急峻であることがここからでも見て取れます。神楽ヶ峰からのコースタイムは1時間10分ほどです。
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ここまでは一切見えていなかった、長野側の展望が開けます。
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このひと際目立つ鋭鋒は志賀高原尾の鳥甲山(とりかぶとやま)(2,037m)です。交通不便な僻地にあるため、あまりメジャーな山ではありませんが、良い山であるようですね。
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遠くからでもその大きさのほどが見て取れるこちらの2座は、左が妙高山(2,454m)で右が火打山(2,462m)です。どちらも日本百名山に選ばれています。
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鞍部に向かって一度大きく高度を落とします。それはつまり、下山時にもれなく登り返しがついて来ることを意味しています。
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富士見坂とな。富士山の姿は見当たりませんが、雲が無ければ見えるのでしょうか。かなりの距離があるはずですが。
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富士見坂の途中に水場があります。水量はか細く、今にも涸れそうな状態でした。
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雷清水と書いて何と読むのでしょう。らいせいすい?

鞍部まで下って来ました。お花畑があるようですが、今は花の季節ではないため当然ながら一輪も姿は見えませんでした。
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さあ、ここからは登りです。口から泡を吹きそうになるこの絶壁感。
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上空に雲が沸き立ちつつあるのが見えます。ガスに展望を台無しにされてたまるものかと、ペースを上げて行きます。

割と急な登りではありますが、人気の百名山のメジャールートと言うだけあって、登山道は大変良く整備されています。
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鞍部一帯から見える紅葉は、この日のハイライトと言えるくらいに素晴らしい色付き度合いでした。こちらは信州側の光景。
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こちらは越後側。鮮やかなオレンジに染まっています。
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振り返って見た神楽ヶ峰。笹と針葉樹が主体で、この山は全く紅葉していません。ところで、私は今先を急いでいるんじゃなかったっけか。
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山頂が近づくにつれて徐々に傾斜が増して来ます。手を使うような岩場も僅かにありましたが、まあ特段難しい場所はありません。
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山頂が見えてきました。
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4.苗場山の山頂に広がる、金色に染まった湿原

突如現れた広大な平地の光景が視界に飛び込んできました。おぉー、これは凄い。
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広すぎて端が見えません。苗場山を知らない人が見たら、これが山の頂上の光景なのだとは誰も思わないことでしょう。
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この広い山頂は湿地帯となっており、至る所に池塘が点在しています。雪が全て融けてからもうだいぶ経つと思うのですが、これだけの水が残っているのが驚きです。
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山頂に向かいます。この前方に見えているこんもりとした丘のような場所が、苗場山の最高地点です。
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風を遮るものが一切ない場所であるため、少し風が強くなってきました。翌日に向かって下り坂の天気であるという予報が出ているため、この後も風は強くなることはあっても弱まることはありません。
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その広大な湿原で名高い苗場山の山頂ですが、同時に最高地点はガッカリなスポットであることで知られています。遠目にもわかるこの残念なオーラ。
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12時20分 苗場山に登頂しました。
この通り周囲を樹林に囲われており、展望は全くありません。大菩薩嶺に匹敵するガッカリ山頂です。
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ところで、この山頂標識のすぐ後ろで休憩中のおじさんたちは、他人の記念写真に写り込むのが趣味なのだろうか。

山頂の様子
展望が無いにも関わらず、多くの登山者が休憩をとっていました。もっと展望の良い場所がいくらでもあるのに、いったい何故わざわざここで休憩しているのでしょう??風を避けたいからですかね。
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山頂のすぐ下に苗場山山頂ヒュッテがあります。長野県の栄村が運営する村営の山小屋です。
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売店があり飲み物なども売られていますが、靴を脱がないと入れません。面倒だなと思いつつ、バッジを買うために入室しました。
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この山頂部を端から端まで見て回ろうと思ったら、2~3時間はかかるでしょうね。苗場山は一泊して登るべき山なのかもしれません。
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金色に染まる草紅葉の美しさよ。
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懸念していた通り、風が強さを増して来ました。これは良くない兆候です。なにせ私はロープウェイで来ているのですから。あまり風が強くなってくると、止まってしまうかもしれません。
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5.苗場山登山 下山編 悪天候が近づく中を足早下山

12時50分 名残惜しいですが、僅かな山頂滞在時間で山頂を後にします。下山が完了するまで、タイムアタックは終わってはいないのですから。
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それにしてもこの紅葉具合は素晴らしい。急いで下山すると言った矢先に、道草を食い始めるのおっさんです。
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それでも足早に鞍部まで下って来ました。ここから神楽ヶ峰への登り返しです。
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振り返ると苗場山がガスに飲み込まれていました。登頂がもう少し遅かったら、あの山頂に広がる素晴らしき光景を、忌々しきガスにぶち壊しにされていたわけです。本当にギリギリのタイミングでした。
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13時35分に神楽ヶ峰を通過します。結構良いペースでコースタイムを巻けているようで一安心です。
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ついに神楽ヶ峰を含む周囲一帯すべてがガスに食われました。まあ、あとはもう下るだけのなので正直どうでも良いです。
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メジャールートに別れを告げ、再び人気の無い田代コースへ突入します。
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行きも通ったミニ湿原帯を超えて、
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笹薮の急坂を転げるようにして下って行きます。
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水平移動に移ったら、あともはもう消化試合です。半分駆け足に近いペースで通り抜けます。
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ゲレンデトップまで舞い戻って来ました。行きには汗だくなって登ったゲレンデも、今や曇り空で少し肌寒いくらいでした。そもそも、半袖一枚のままでいるのがいけないのでしょうけれど。
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第二高速リフトまでゲレンデを下って行きます。周囲には人っ子一人いません。朝に同じロープウェイで上がって来た同志たちは、無事に帰りつけたのでしょうか。
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14時50分 田代第二高速リフトトップまで帰り着きました。
急いだ甲斐あって、営業終了時刻の40分前に戻ってこれました。
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振り返って見た苗場山は、完全にガスの中に埋没していました。午前中だけでも天気が持ってくれたのは幸運でした。
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相変わらず曇った風防ガラスで展望皆無なリフトで悠々と下ります。
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登りの方は15時で終了らしく、下についたらすでにシャッタが―閉められていました。そんな訳で、通用口から外へ出ます。
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田代ロープウェイとチケットが共通なので、帰りはこのドランゴンドラを使って下るのも良いかと思います。ただし、越後湯沢からは遠ざかるのことになるので、帰りのバス代が余分にかかりますが。。
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という事で、帰りも素直に行きと同じ田代ロープウェイを使うことにします。それはつまり、最後の最後でまた登り返すということです。
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15時20分 スタート地点の田代ロープウェイ山頂駅に戻ってきました。行動開始から6時10分の山行きでありました。
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下りのロープウェイはガラガラで、乗客は私を含めて3人だけでした。やはり人気無いんですかね、田代コースは。
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ちょど良いタイミングやってきた16時発のバスに乗り、帰宅の途につきました。
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期間限定という謳い文句につられて訪問した田代コースからの苗場山ですが、日帰りするとなると結構シビアです。山頂の湿原を散策して回るには、全然時間が足りませんでした。
苗場山と言うのは、慌ただしくピークハントしてそれで終わりと言うような類の山ではありません。その魅力を十分に味わいつくすためには、山頂に一泊する計画を立てるのが最も妥当な山であるように思います。
草木が赤くもゆる湿原の光景は、ただただ美しいの一言です。夕焼け時であればさらに美しい光景を拝めることでしょう。初夏には、あの湿原全体が一面ワタスゲに覆われるという事ですので、その時期にもぜひとも訪問してみたいところです。

<コースタイム>
田代ロープウェイ山頂駅(9:10)-田代第二高速リフトトップ(9:35)-神楽ヶ峰(11:20)-苗場山(12:20~12:50)-神楽ヶ峰(13:35)-田代第二高速リフトトップ(14:50)-田代ロープウェイ山頂駅(15:20)

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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