山梨県大月市を流れる桂川でラフティングをしてきました。
ラフトと呼ばれる6~8人乗のゴムボートで川を下る遊びです。夏場のアクティビティとしては人気が高く、各地の急流でツアーが企画されています。ライフジャケットを着用して行うため、泳ぎの苦手の人であっても問題なく参加出来ます。
今回は、都内からは中央線一本で行ける近場の、山梨県は桂川で川下りを楽しんで来ました。
2019年8月11日に旅す。
時は盆休みの二日目の日曜日。山梨県は大月市へとラフティングをしに繰り出して来ました。先日の小仏城山に続く、どこへ行っても混雑する盆休みは近場でダラダラと過ごそう企画の第二弾です。
しかし、実はもっと近場でもできるという事なので、今度は桂川にしてみました。
桂川は富士山麓にある河口湖を水源とする川です。大月駅付近で笹子川と合流し、その後は中央本線と並走して流れ相模湖へと注ぎます。相模湖より下流は相模川と呼ばれます。
橋の上からこの川をのぞき込んだことのある人ならばご存知かと思いますが、周辺の平地からはかなり落差の大きい大峡谷を刻んでいる川です。
この川の流れる谷底へ降りる道は、酔狂な釣り人達によって切り開かれた獣道の如き険路しかありません。谷底から見上げる圧巻の景観は、釣人と船で川を下る者のみが目に出来る特権です。
という事で、張り切って川下りへと繰り出します。
日中のうだる様な暑さの中、高尾駅へとやって来ました。頭上には、夏の空以外の何物でもない雲が立ち上っています。
2019年の夏は、梅雨が明けるのが遅かった分、始まって以降はいきなりの全力で参ってしまいます。
高尾駅から約30分の乗車時間で鳥沢駅へと到着しました。冷房の効いた電車から降りるなり、焼けつくような熱気を感じます。はやく水の中にダイブしたい。
今日も鳥沢を見守る扇山(1,138m)。まさか今日みたいな日に登っている酔狂人は居ないですよね。暑つ過ぎて死んじゃいますよ。
頼んであった送迎車が、既に駅前で待機していました。本日のメンツは、長瀞へ行った時と同じ友人二人です。
送迎車のハンドルを握るこちらの男性は、なんとツアー会社の社長さんだそうです。社長自らの送迎とは恐れ入ります。
桂川でラフティングを行っている業者は何社か存在しますが、集合場所はどこも鳥沢駅の周辺です。
という事で、駅から車で約10分ほどでフジヤマアドベンチャークラブへとやって来ました。場所で言うと百蔵山の登山口の近くです。駅から歩いてくるには少々遠いかもしれません。
ツアーは大盛況で、建物内は人で溢れていて少々面喰いました。今年は梅雨がやたら長かったので、梅雨が明けるなり予約が殺到して大変なことになっているようです。
受付を済ませ、ラフジャケットとヘルメットを受け取ったら、再び送迎車へと乗り込んで河原へと向かいます。
駐車場で下車してから、河原までは徒歩で移動です。冒頭で述べた通りの、まるで獣道のようなワイルドな小径を下って行きます。
乗船地点までは意外と歩きます。道が悪いので足元に要注意です。
視界が開けたところで、ようやくボートの係留地へと辿り着きました。
とりあえずは水に慣れましょうという事で、一度川へと入ります。冷たくて気持ちいい。
前置きもなく突如としては始まる水かけ合戦。人間と言う生き物は、基本的に水遊びが大好きなように作られているのでしょう。
本日はせっかく防水のカメラを持ってきているので、水中撮影に挑戦してみます。ふむ、残念ながら桂川の水は余り綺麗ではありませんな。
ここでガイドさんより、安全講習が行われます。割とストレートな物言いをするガイドさんで、「折れる」「砕ける」「死ぬ」などの物騒な単語が飛び交います。
誤解の無いように言っておきますと、ラフティングと言うのはそこまで危険な遊びではありません。安全のために定められたルールを正しく守りさえすれば、どなたでも楽しむことが出来ます。
安全講習に続いて、漕ぎ方の練習タイムがあります。初めての人であっても心配はありません。
講習が終わりようやく出発進行です。なお、スタートして早々にいきなり瀬(水深が浅く流れが急になっている場所)があります。
瀬を通過中は真面目に漕ぐ必要があるので、写真を取っている暇はありません。という事で、通過後に振り返って後続のボートを一枚。
水辺を歩く釣り人たちを横目に、下流へと下って行きます。
最強のハイカーと言うのは、実は渓流釣りの人なのではないかと常々思います。彼らは荒らされていない漁場を求めて、どんな道なき道であっても奥へと分け入って行きますからね。
こんな川幅が狭くなっている所もあります。こういう場所では、真面目に漕がないとボートがはまって脱出に苦労することになります。
船の上からしか拝むことの出来ないであろう、渓谷の光景をしばし楽しみます。
流れが緩やかになっている場所に来たところで、「泳ぎたい人は泳いでください」とのアナウンスがありました。
それを聞くなり一背に川へと飛び込む参加者達。足が付かないくらいの水深がありましたが、ライフジャケットをつけているから何ら恐れることはりません。
頭上高くをオレンジが走っているのが見えました。桂川の谷の深さ加減が良くわかる光景なのではないかと。
再び乗船し下流を目指します。メリハリが効いていて飽きないコースです
緩やかになったところでお遊びタイムが始まります。ロングコースで延々と漕ぎ続けた長瀞に比べると、桂川のコースは距離が短い分だけ、途中でこうした休憩兼お遊びタイムが頻繁に差し込まれます。
やがて頭上高くに橋が見えて来ました。梁川大橋です。冒頭でお見せした桂川の写真は、この橋の上から撮影したものです。
そしてこの橋の下で、最後のお遊びである飛び込みが行われます。川では定番のお遊びですね。
取り付き地点へボートを係留します。
この付近は谷が狭くなっていて薄暗く、思いっきり手ブレしてしまいました。豆サイズセンサーの防水コンデジなので、そもそもISO感度をあまり上げられないのですよ。
ここから岩をよじ登って行って、先ほどの場所から飛び込みます。
任意参加なので、飛びたくない人は飛ぶ必要はありません。
なお、岩を登る前に有無を言わずにカメラをボッシュートされてしまったので、飛び込む瞬間の写真はございません。悪しからず。
飛び込みが終わるともうゴールです。最後に泳ぎたい人はどうぞと言うことなので、泳いでゴールします。ボートに乗りに来たはずなのに、何故か泳ぐ方が楽しいと言う。
という事でゴールです。スタートしてから、おおよそ1時間30分ほどの川遊びでありました。
再び崖の険しい道をよじ登って駐車場へ向かいます。何気に凄い所を登るな。
薮の中を歩きます。ラフティング用の靴は地下足袋のような代物で、小石を踏んづけると何気にとても痛いので要注意です。
駐車場まで何気に結構な距離を歩きます。つい先ほどまで川の中で涼んでいたと言うのに、早くも汗だくです。
送迎バスでフジヤマアドベンチャークラブへと戻ります。ヘルメットとライフジャケットと返却したら、そのまま流れ解散です。
行きと同様に、中央線に乗って撤収です。
・・・上着の替えを持ってきていないと言うチョンボをやらかしてしまったため、周囲に桂川の匂いを漂わせながら公共交通機関に乗ってしまいました。反省。
都内から電車一本で行けるお手軽な川遊びはこれで終了です。
桂川のラフティングは、長瀞に比べると距離こそ半分にも持たないショートコースですが、変化に富んだ地形をしており、途中で中ダレすること無く最後まで楽しむことが出来ました。濡れることに抵抗が無いのであれば、夏の遊びとして大いに推奨します。
あなたの夏のレジャー計画に、ワイルドな川下りを組み込んでみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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