栃木県宇都宮市にある宇都宮アルプスを歩いて来ました。
篠井富屋連峰(しのいとみやれんぽう)と呼ばれる、宇都宮市街地の外れにある標高500メートル前後の低山の連なりです。稜線上を辿るハイキングコースが整備されており、宇都宮アルプスの愛称で呼ばれています。道中にはアップダウンが多く、通しで歩くとそれにありに歩き応えがあるコースとなっています。
春の訪れにはまだ少し早い時期に、北関東のマイナーなご当地アルプスを巡って来ました。
2025年2月26日に旅す。
近年日本全国に増殖中のいわゆるご当地アルプスの一つである、宇都宮アルプスを歩いて来ました。名前の通り、宇都宮市街地のすぐ外れに連なっている山並みで、正式な名称は篠井富屋連峰と言います。
これまで折を見て細々と続けてきたご当地アルプスシリーズですが、有名所にはすでにあらかた登りつくしてしまった感があり、そろそろネタ切れが近そうです。
この宇都宮アルプスは、関東近郊のご当地アルプスとしては最後の大物と言ったところでしょうか。言うほど大物ではないかもしれない。
複数のピークから成るごく小さな山脈ですがですが、里に近い山だけにどの山頂も古くからの信仰の謂れを持っています。今回は篠井富屋連峰の主要な8座すべてを繋げて縦走します。
最高地点である本山の標高は僅か562メートルでしかありませんが、道中はアップダウンが多く、全山縦走はそれなりに骨のあるコースとなっています。
北関東の里山で小さな冒険が始まります。1日かけてマイナーなご当地アルプスを横断してきた記録です。
コース
一里塚バス停よりスタートして、登山口のがある宇都宮こどもの森公園まで舗装道路を歩きます。その後、宇都宮アルプスの主要な8座をすべてを縦走して、中徳次郎バス停へ下ります。
公共交通機関を利用しての宇都宮アルプス縦走としては最も一般的であろう、バス停からバス停へと繋げて歩く縦断コースです。
1.宇都宮アルプス登山 アプローチ編 のんびり鈍行列車に揺られて行く北関東への旅路
果して宇都宮と言うのは新幹線を使うべき距離なのか。なかなか悩ましい命題ではありますが、自分の内部では既に議論は尽くされており、結論は出ています。
その後の乗り継ぎに間に合わない等の事情がない限り、宇都宮は在来線で行くべき圏内です。
6時41分 JR東京駅
宇都宮線直通の上野東京ラインは赤羽から乗車するといつも混雑しているので、わざわざ東京駅まで出向いて来ました。宇都宮駅までは結構な長丁場となるため、立って行くのは辛いものがあります。
8時23分 東京駅からおよそ1時間40分をかけて、宇都宮駅に到着しました。ちなみに東武を使えばJRよりもだいぶ運賃が安くなりますが、所要時間はさらに長くなります。
続いて西口のバスロータリーから石那田行きのバスに乗車します。宇都宮駅のバス乗り場はかなり大きいので、乗り場の位置は事前によく確認しておきましょう。
石那田行きは8番乗り場発で、駅舎を背にした状態から見て左側にあります。
8時45分発の石那田行きに乗車します。この路線は平日の方が運行本数が多く、土休日の便は少なめです。この時間の便を乗り逃すとしばらく間が空くのでご注意ください。
9時29分 一里塚バス停に到着しました。市街地の中心からは少し外れている郊外ですが、山間部ではない平野の街中にあるバス停です。
あまり山登りをしに来る場所ではない雰囲気が漂っていますが、一応はここが宇都宮アルプス最寄りのバス停となります。
2.冒険が始まる宇都宮こどもの森公園
身支度もそこそこに、9時30分に行動を開始します。まずはバスが元来た方へ少し戻って、T字路の交差点を左折します。
前方に宇都宮アルプスこと篠井富屋連峰の山並みが現れました。見た感じでは、山と言うよりは丘陵地と言った方がしっくりきそうな外観をしています。
左手に日光連山の山並みが見えています。まだたっぷりと雪を被っており完全に冬の装いですが、里ではすでに春の気配が濃厚に漂い始めています。
登山口があるこどもの森公園までは、そこそこの距離があります。ウォーミングアップ代わりにはちょうどよく、体が温まって来ました。
10時15分 宇都宮こども森公園の入り口まで歩いて来ました。宇都宮アルプスの登山口は、この公園の敷地内にあります。
駐車場に結構な台数の車が停まっていますが、その大半はキャンプ場利用者のものです。宇都宮アルプス自体は、そこまで人気のあるハイキングコースではありません。
宇都宮こども森公園は、宇都宮市在住の児童の野外活動を主な目的として整備された市営の公園です。入り口にゲートがありますが、特に立ち入り可能な時間に制限はなく、24時間自由に出入り出来ます。
公園内にはキャンプ場があり、料金は異なりますが宇都宮市民以外でも利用自体は可能であるようです。
ここから宇都宮アルプスを巡る冒険が始まります。なんだかワクワクしてきましたよ。
キャンプ場の管理等の先に見えているのが、宇都宮アルプス縦走の1座目である榛名山です。現在地からの標高差は300メートルほどで、こども達がキャンプのついでにちょっと冒険するには程よいボリュームなのかもしれません。
道なりに登って行くと、すぐに登山口の案内が現れました。ここから公園の敷地を出て山中へと分け入って行きます。
3.宇都宮アルプス縦走1座目の榛名山
背丈を越える高さの笹竹と杉林という、里山以外の何物でもない光景が出迎えてくれました。始めに断っておきますと、宇都宮アルプスの登山道は最初から最後まで一貫して地味です。ハイライト的な何かには一切期待しないでください。
伐採地があり頭上が開けました。日当たりの良い場所には、これでもかと言わんばかりに笹が繁茂しています。この山は本来、刈払いがされていなかったら、それこそ近づくことすらもままならないような藪山なのでしょう。
涸れ沢の小さな谷に沿って登山道が続いています。ちなみに国土地理院地図上に描かれている徒歩道の位置は、まったくのでたらめなのでご注意ください。今歩いているこの谷に至っては、そもそも線が描かれてすらもいません。
尾根上まで登っていくと、前方を横切る別の道と合流しました。どうやら、こどもの森公園の中から登る以外にも登山道があるようです。
林道だろうと思われる幅の広い道が、先ほど見えていた榛名山の裏側に回り込むように続いています。。
日影の地面は完全に凍結していましたが、陽の当たる部分は泥濘状態になっていました。登りはともかく、下山時には難儀する事態になりそうな予感がします。
伐採地からの視界が開けて、日光連山の山並みが良く見えました。ああちなみに、ここが宇都宮アルプスで1番眺めが良い場所となります。いや本当に。今のうちに景色を楽しんでおきましょう。
こうして遠目から見る分には、男体山よりも女峰山の方がずっと大きくて存在感があるのですが、人気と知名度には雲泥の差があるから不思議なものです。日本百名山のブランドパワーによる差なのか。
榛名山と男山の間にある鞍部まで登って来ました。ここから榛名山の山頂を往復します。先ほどキャンプ場から見えていた場所の、ちょうど裏側から登る形です。
山頂付近は岩が露出している痩せた土壌で、栄養を嫌う性質がある松の姿が目だちます。同じ北関東の足利地方の山とよく似た雰囲気です。
11時 榛名山に登頂しました。宇都宮アルプス縦走のまずは1座目です。
榛名山と言えば群馬県にある同名の山が非常に有名ですが、関連性があるのかどうかはよくわかりません。何らかの信仰の謂れがあるのであろう、小さな石のお社だけがポツンと立っていました。
山頂の周囲は低木に覆われており、展望は全くありません。今は冬枯れの季節なので、枝の隙間から僅かに周りが見えていますが、葉が茂るグリーンシーズン中は恐らく何も見えなくなります。
山頂の周囲を覆っているこの木はどう見てもツツジなので、ツツジシーズン中には多少は華やかな場所になるのだろうと思います。もしかしなくても、完全に訪問する時期を間違えてしまったのではなかろうか。
4.榛名山と男山を経て、宇都宮アルプス最高地点の本山を目指す
現時点はまだ縦走の入口に立ったにすぎません。先へと進みましょう。もと来た道を鞍部まで引き前します。
鞍部からはすぐに登りに転じました。なかなかの急登ですが、アルプスを名乗る以上は、やはりそれなりの歯ごたえあってしかるべきでしょう。
頂上付近まで登って行くと、榛名山と同様に足元は岩が剥き出しの状態になりました。枯れ葉が降り積っているため大変滑りやすく、何気に結構歩きづらいです。
稜線の上まで登って来ました。男山の山頂はルート上から少し外れた位置にあるので、サクッと往復します。
11時30分 男山に登頂しました。分岐からは5分とかからずに、あっさりと辿り着きました。一応は宇都宮アルプス主要8ピークの1つに数えられているようですが、完全に蛇足のようなものです。
榛名山と同様に、ここでもツツジだと思われる低木に囲まれていて、展望はほぼありません。松の隙間から、僅かに女峰山だけが見えていました。
分岐まで引き返して先へ進みます。前方に本山らしきシルエットが何となく見えていますが、相変わらず樹木に覆われていて展望は全くありません。
木の隙間から僅かに視界が開けている場所があり、平野の先に筑波山(877m)の姿が見えました。筑波山は関東平野の只中にあるため、標高の割には遠目からも大変よく目立ちます。
飯盛山方面との分岐地点まで登って来ました。宇都宮アルプスのピークは何故かすべて縦走路の上にはなく、そこから微妙に外れた位置にあります。と言うことで、この分岐から本山を往復します。
松の根が岩の上を這うようにして伸びています。こうした見るからに栄養に乏しそうな岩山にもしっかりと根を張る、松の生命力の強さには驚かされます。
頭上が大きく開けて、山頂らしき場所が見えました。ここでもやはり周りはツツジに覆われており、展望は全くなさそうです。期待はせずに行ってみましょう。
11時55分 本山に登頂しました。随分と変わった名前ですが、ここが篠井富屋連峰の主峰だということを強調したいがための名称なのかな。
展望に関しては予想の通り、全くありません。冬枯れの季節であれば、枝の隙間から辛うじて周りが少しだけ見える程度です。
北側に見えているのは高原山(1,795m)です。過去に1度、紅葉の時期に登ったことがあります。ヤシオツツジの名所として名高い山なので、出来ればツツジシーズン中にもう1度再訪したいんだよな。
反対側の南には、ここまで歩いて来た榛名山と男山が並んで立っています。どこまでも地味素朴な里山の光景です。
5.飯盛山を乗り越えて行く、縦走中盤戦
本山からはしばしの間、あまりアップダウンが無い緩やかな尾根道が続きます。若干拍子抜けするかもしれませんが、この後にちゃんと波乱が待ち受けているのでご安心(?)ください。
伐採地が現れて視界が開け、前方に飯盛山が姿を見せました。なるほど確かにお椀に盛ったご飯の様なシルエットをしている山ですが、それにしても勾配がかなりきつそうに見えます。
伐採地の只中をまっすぐに突っ切るように踏み跡が続いていますが、作業道に寸断されていて、一部崩れかけている個所もあります。そのうちにまた植林されるのでしょうから、期間限定の光景です。
ちょうど眼下に宇都宮の市街地が広がっているはずなのですが、本日はだいぶ空気が霞んでいてモヤーとしており、良く見えません。まだまだ寒い日が続いていますが、徐々に春らしい空気に変わって来ました。
伐採地を抜けると、しっかりと道標が立っていました。なお宇都宮アルプスと言う呼び名は非公式の愛称であり、道標や地図上にその名称は一切登場しません。
飯盛山の本体へと取り付きます。遠目からの見た目通りに、登山道はかなりの急勾配です。ここはしっかりと手も使ってよじ登って行きます。
登る分にはなんと言うこともありませんが、反対向きに下るのは結構おっかなそうです。入り口でうたわれていた通りに、しっかりと冒険がありました。
本当の冒険はこの先の下り方に待ち構えていることを、この時の私はまだ知りませんでした。
良い感じに息も上がってきたところで、山頂が現れました。距離自体は大したことはなくすぐに終わるのですが、なかなかしんどい登りでした。
13時10分 飯盛山に登頂しました。榛名山の山頂と同様に、石製の小さなお社がポツンと置かれているだけの頂です。ここで、この日初めてとなる他の登山者とすれ違いました。どこまでも静かなアルプスです。
行程的にここが宇都宮アルプス縦走におけるほぼ中間地点となります。後半戦に向けて気合を入れ直しておきましょう。
ここでもやはり展望は全くなく、木の隙間から辛うじて榛名山と本山だと思われるシルエットが見えています。まあなんと言うか、展望に期待して歩くコースではないと思います。
6.あまり代り映えのしない光景が続く縦走後半戦
この飯盛山からの下りが何気にこの日最大の核心部でした。登って来た反対側の斜面と同様に急勾配な上に、枯れ葉がうず高く積もっていて地面の凹凸が全く見えません。
写真だとわかりづらいですが、木の枝などに掴まっていないと、まともに立っていられない程の傾斜度です。この下りはかなり肝を冷やしました。
ある程度下ると、途中から手すり代わりにロープが張られていました。有難く活用しながら慎重に下ります。出来れば山頂付近にも、トラロープの1つでも垂らしておいてほしいところではあります。
杉林まで下ってきたところでようやく人心地つけました。冬の間は北風の影響で北側斜面の枯れ葉は飛んで無くなりますが、南側斜面には残ってしまうのでしょう。
林道に合流しました。ここからはしばしの舗装道路歩きとなります。
右側の森の中へ続いている踏み跡らしきものが見えていますが、すぐに行き止まりになります。実際に進んでみて引き返す羽目になった私が言うのだから、間違いありません。素直に最初から舗装道路を進みましょう。
笹竹が茂る杉の植林と言う、圧倒的里山の光景がここでも繰り広げられます。結構長々と続くのですが、特に見所などはないので、この辺りはバッサリと省略いたします。
次なるピークの高館山に向かって標高が上がってくると、周囲は再び痩せた岩尾根になりました。これが篠井富屋連峰の本来の姿なのだろうと思います。
足元が崩れかけたトラバースなどもあり、しっかりと冒険は続いています。
高館山への分岐が現れました。ピークは縦走路の上にはないと言う宇都宮アルプスの法則はここでも健在です。サクッと往復して来ましょう。
分岐から緩やかに登って行くと、あっさりと開けた山頂へ飛び出しました。
14時20分 高館山に登頂しました。これまでに通ってきた山頂の中では一番広々としており、お社ではなくお地蔵様がいらっしゃいました。
なお展望は・・・もう言わなくてもわかりますね。
先へ進みましょう。あまり代り映えのしない地味な光景が延々と続いており、流石に少々ダレて来ましたぞ。
14時40分 黒戸山を通過します。ここに来て初めて、縦走路から外れていない道の上にピークがありました。山頂であることに気が付かつかず、危うく素通りするところでした。
なお展望は(以下略)
7.登っても特に良いことはない兜山と鬼山
再び林道に出ました。宇都宮アルプスの主要なピークはあと2座残っているはずですが、どちらもルート上からは少し外れており、あともう2回小さな山に登り直すようなものです。
道なりに下って行くと、前方を横切る別の道とぶつかりました。次ぎの兜山の山頂を踏んでいきたい場合は、ここを右折します。
道が大きくカーブしており、カーブミラーが設置されています。良く見るとミラーの支柱に小さな木製の標識が付いています。
標識には兜山と書かれています。今にして思うとこの標識は「兜山に向かうのはこの道であっているよ」と言う意味合いだったようなのですが、私はここから取りつけと言う意味なのかと早合点してしまいました。
半信半疑のままミラーの脇から藪の中へ分け入って行くと、踏み跡のように見えていた小径はすぐになくなりました。そもそも道ではないのですからまあ、当然と言えば当然です。
ええい、とにかく登れば良いんだろ登れば。と言うことで、薮の中を強引に突っ切ります。これが人の手が一切加わっていない状態の、篠井富屋連峰の本来の姿なのでしょうね。
自分の事は100%棚上げにして言いますが、こういう時は1度戻って正しいルートを探しましょう。強引に突っ切ったところで、大抵はロクな目に遭いませんから。
やがて見上げる高さの巨大な岩の下に出ました。なるほど、この岩を兜に見立てたのが兜山と言う名前の由来なのでしょう。
岩の脇から回り込んで登って行くと、あっさりと山頂に飛び出しました。
15時5分 兜山に登頂しました。本来全くする必要の無かったはずの藪漕ぎをしたことにより、すっかりと疲れ果ててしまい、ここで1本立てました。まったく我ながら一体何をやっているのだか。
木の隙間から辛うじて麓の田畑らしきものが見えていますが、展望と呼べるものは一切ありません。麓との標高差はもうほとんど残ってはおらず、ほぼ下山したようなものです。
私が突っ切って来たのとは明らかに違う方向に、しっかりとした踏み跡がありました。ええ、なんとなくそんな気はしていましたとも。
道なりに下って行くと、あっさりと林道まで戻って来ました。登山道とはまことに良きものでありますなあ。
林道を下って行くと、すぐに先ほど私が間違えて突っこんで行ったカーブミラーがありました。何となく入口っぽく見えるとは思いませんか?見えませんか、そうですか・・・
残るピークはあと一つです。最後の鬼山へは、兜山と同様にやはり林道の途中から脇道へと入っていきます。
なんだかもう既にだいぶ面倒になりつつありましたが、それでも宇都宮アルプス全山縦走を完遂せねばならぬと言う義務感だけに突き動かされて、登って行きます。
登って行くと、先ほどの兜山と同じような巨岩がありました。なお国土地理院の地図上では、こちらの鬼山の方に兜山と書かれていますが、それは単純に誤記です。
山頂らしき場所まっで登って来ましたが、標識が見当たりません。ここは偽ピークで、本当の山頂はさらに先にあるのでしょうか。
そんな訳はないと周りをよく見ると、小さな手製の標識がしっかりとありました。ピントが合ってすらいない写真を義務的に1枚撮影して、すぐに山頂を後にしました。ほんと、一体何のために登って来たのだか。
だいぶ日が傾いて来ました。なんだかんだで、ほぼまる1日を費やした縦走登山でした。
サクサクと分岐まで戻って来ました。あとはバス停まで歩くだけです。
この最後の林道歩きもそこそこ距離が長めです。後半の方は林道脇にある小さな山に何度も登り直しているような状態で、あまり縦走している感はありませんでした。
文明社会まで戻って来ました。バス停まではまだもうひと道あります。頑張って最後まで歩きましょう。
往路に1度渡った田川を再び渡ります。篠井富屋連峰はこの田川と鬼怒川の間に挟まれるように連なっています。
振り返ってみた鬼山です。鬼山の左手に見えている山は毘沙門山と言う名のピークで、登山道もしっかりと存在するようですが、一般的な宇都宮アルプス縦走のルートには数えられていないようだったのでスルーしました。
せっかくここまでやったのだから、横着せずにピークを踏んでおくべきであったのかもしれませんが、今となってはもう後の祭りです。
16時40分 中徳次郎バス停に到着しました。往路に乗車したのと同じ、宇都宮と石那田を結んでいる路線のバス停です。
まるで人の名前のようなバス停ですが、この辺り一帯の地名は徳次郎町と言う名前で、実際に人名が由来となっています。最初に見た時は、中徳が苗字で次郎が名前なのかと思っていましたが、徳次郎町の中央と言う意味で中徳次郎です。
時間帯にもよりますが、宇都宮行きのバスは概ね1時間に2~3本あります。さしたる待ち時間もなく、すぐにバスはやって来ました。
帰りは運賃が安いからJRではなく東武を利用します。往路以上に長い時間をかけて、帰宅の途に付きました。
宇都宮アルプスの全山を縦走してみた感想ですが、冒険感があって楽しめたのは飯盛山までで、後半部分は若干のマンネリ感がありました。本文中でも触れましたが、ピークがルート上から少し外れた位置にあるため、あまり縦走している感じがせずに、小さな山に何度も登り直しているような気分になりました。全山縦走に特にこだわりがない人は、こどもの森公園を起点にして飯盛山までを周回するのが、日帰り登山のボリュームとしても妥当な線ではなかろうかとと思います。
登っても特に良いことはないが、だがしかしそれが良いと思うもの好きな方は、是非とも全山縦走に挑戦してみてください。貴方がお望みとあれば、(本来はしなくても良いはずの無意味な)藪漕ぎも付いて来ます。
<コースタイム>
一里塚バス停(9:30)-宇都宮こどもの森公園(10:15)-榛名山(11:00~11:10)-男山(11:30)-本山(11:55~12:10)-飯盛山(13:10)-高館山(14:20)-黒戸山(14:40)-兜山(15:5~15:15)-鬼山(15:40)-中徳次郎バス停(16:50)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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